仕方ないですが、ちょっと整理のためチラシの裏程度。
橋下氏が掲げた「大阪都構想」ですが・・・ひとまず否決ということで
終了してしまいました。橋下氏はこれで政界引退を表明、
うーん、残念ですが仕方のない話ではあると思います。
維新の会を結成し、まさに風雲児といえる活躍を見せた橋下氏ですが、
要所要所でちょっとした選択ミスをしたんじゃないかな・・・というのが
個人的な感想です。
まぁ・・・たとえばですが、今回の大阪都構想。
主な目的は二重行政の解消なわけで、単純に
「二重行政解消案(構想)」
と銘打ってしまうのが良かったのではないでしょうか。
都構想・・・なんていうから
「天皇が住んでいるところが『都』なんだからおかしい」
とか、ちょっと筋違いの反論が出てしまったりするわけで、
実際問題、府を都に変えるということは地図から何やらみんなやり直して
改訂しなければならない、となるとコストは膨大。
もちろん、区割りにする時点でそれなりにコストは掛かるわけですが
それでも他の地域(他府県)にも影響を与えてしまうというのは正直・・・
あまり良い案だとは思いません。
今回の件にしても「都構想」というから反対してもそんなに
おかしく聞こえませんが「二重行政解消案」となれば
反対するとなると・・・え?なんで?なんかリベートでも貰ってんの?
って話になってくるのではないかと(笑)
あくまで東京都をモデルにする、というだけで『都』という名称に
こだわるような話ではないはず。
あえて都構想、とぶちあげて注目度を高めるという点では
効果はあったかもしれませんが、逆に本来の目的が見えにくくなって
しまったのかな、と思います。
反対しにくいテーマをメインに押し出した方が住民投票では
良かったかもしれません。
こういうのは小泉氏が上手かったですよね(^^;
ついでに言えば・・・たしかに大阪市をどうするか、という
ことではありますが、都構想とまでなると大阪府全域に影響が出る話。
大阪市での住民投票ではなく、大阪府全域での住民投票は
出来なかったものか・・・と。
私は東大阪ですが、実際身の回りでは都構想に賛成票を入れたい、という
人達が結構いたりしたわけで、賛成、反対に関わらず
もっと広く民意を問う話にしても良かったかな・・・と。
これでまた何もなかったかのように二重行政が続く、というのは
正直、残念というか、それでいいのか?と不満もあったりします。
住民投票の結果、という事実は重いわけで、今後も同様の案を唱える人が
出てきても・・・つぶされてしまうだろう、というのが最も残念です。
民主党が政権を取って日本がさらにボロボロになった頃には
維新の会が本格的に政権政党に・・・という道筋もあった気がしましたが
維新の会がまだこれから拡大しようと準備を始めたのを
見計らって解散総選挙・・・当時もチラッと書きましたが
自民党、民主党からすれば、早めに叩いておかないとマズイ!という
合意があったと思います。
案の定、まだ形が伴っていない状態で選挙に突入したせいで
自民党が圧勝、維新の会は全国進出の芽を摘まれたような形に
終わってしまいました。
さらに安倍総理が改革路線を打ち出したおかげで、
「改革政党」という看板に意味がなくなったのが大打撃。
政権政党が改革路線を歩んでいるときに外から文句を言ったら
逆に改革反対政党になってしまうわけで(爆)
ここで本来なら維新の会は自民党との協調路線、場合によっては
連立まで考えても良かったのかも、と思います。
自民党が改革路線を歩む限り協力する、ということならば
維新の会の意味は失われないわけで、単純に「野党」になってしまったのは
大きな選択ミスだった気がします。
橋下氏という「顔」がなくなってしまうのは維新の会にとっては
打撃なんてものではないと思われます。
急激に萎んで消えてしまう可能性もあるわけで、
残された人たちがどんな存在感を示せるか、これからが大変ですね。
自分の利害ではなく、政治的な理念、信条、目的で行動できる
政治家って本当に貴重・・・今回の住民投票が大阪の将来だけでなく
日本にとっても大きな分岐点だった、と後から悔やむことのないよう
続く人たちには頑張っていって貰いたいものです。
