
※京都3200mのコース図と天皇賞春(06年~)のラップ平均
天皇賞春が行われる京都3200mは向こう正面の直線からスタート。
スタートしてすぐに上り坂が続くため、ゆったり目のスタートに
なりやすいようです。最初のコーナーまでは400mほどあり、
先行するのに内外の差はあまりなさそうですが、行き脚のつきにくさを
考えると内枠のほうが先行はしやすい感じです。
長距離ということもあって無謀なペースで飛ばし続けることはなく、
最初の1000mは60~62秒程度。
中間の1000mはさらにペースが落ちる傾向。
62~63秒程度・・・道中は13秒台のラップに落ちることがあります。
とんでもないスローペースになり、道中で我慢できなくなった
馬が入れ替わり立ち代わりで先頭に立つ、という酷いレース展開に
なることもあるので要注意(←11年)
折り合いという点も非常に大事、という点も意識しておきたいところです。
ここに出てくるレベルの馬になると道中にペースが落ちれば
最後にグッとペースを上げて長い脚を使える馬が揃ってくるので
坂を上りきったあとの最後の800mは息を入れられない非常に厳しい
展開になりやすく、瞬発力だけでなく、スピードの持続能力も
問われることになります。
4コーナーまでは下り坂、後方の馬は前に詰めて行くことが難しい構造と
なっており、直線入り口では縦長の展開になりやすいと考えられます。
【4コーナー位置取りと着順の関係】
1着→2着→3着
14年 5 8 10(番手)
13年 2 2 4
12年 1 5 12
11年 6 8 1
10年 5 1 2
09年 4 4 7
08年 5 3 2
07年 2 4 10
06年 1 2 5
先行 4 4 3
好位 5 3 2
中段 0 2 1
後方 0 0 3
明らかに先行、好位の馬が有利。
12年に人気薄で悠々逃げ切ったビートブラックの記憶はまだ
頭に焼き付いている方も多いかと思います。
4コーナーで最低でも6番手以内につけていないとかなり苦しい状況。
後方の馬は届いても3着まで、という結果になっています。
基本的に前が止まらないレース、と考えた方が良いようです。
ただし、注意が必要なのは・・・4コーナーで前にいる馬は
先行、好位で競馬をしていた馬とは限らない、ということ。
先行馬が余力を失う展開になると、道中は中段にいた馬が
押し上げてきて、結果的に「好位差し」になることもあります。
レベルが疑わしいメンバーのときには特に注意(爆)
たとえば11年3着のナムラクレセントはスタートは11番手だった
ところから4コーナーでは先頭に立っていましたし、
13年の勝ち馬フェノーメノ、2着のトーセンラーは最初は中段につけており、
3着のレッドカドーは後方からの競馬でした。
昨年は中段から好位に押し上げたフェノーメノが連覇を達成。
先行馬の能力、展開についてはしっかり考えておく必要があると思われます。
京都外回りコースの直線は404mと比較的長く、上がり3ハロンが
0.1秒違うと4コーナーで約0.48馬身差を縮めることが出来るという計算。
天皇賞春では近年の20回の開催で33秒台の末脚を使えた馬は・・・
たったの5頭しかいません。
(ディープインパクト、リンカーン、サンライズペガサス、ジャガーメイル×2回、
ウインバリアシオン)
馬場状態にもよるとはいえ、相当高いハードルだと考えて良さそうです。
スパッと切れる脚よりも俗に言う鉈の切れ味、地脚の強さが重要。
先行気味に行く馬や好位からの差し馬が34秒台の脚を使うとなると、
計算上、後方から差すのはほぼ不可能。
少なくとも4コーナーで3~4馬身差に詰めている馬じゃないと・・
厳しいと考えられます。
位置取りを押し上げる機動力、なし崩しに長く使える脚のある馬を有力視。
騎手の力量も大いに影響しそうです(^^)g
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