けいけん豊富な毎日

今夏デビューの2歳馬の血統的予測  担【けん♂】

人気種牡馬になると年に200頭以上の種付けをこなすことになりますが
肌馬の方は年に種付け出来る馬は1頭だけ。
当たり前の話ですが、牝馬を抱えている牧場からすれば種牡馬の選定は
非常に重要なポイント
となります。

血統的な相性はもちろんのこと、春のクラシックの成績、馬産地の評判など
色んな情報を集めて、さらに種付け料といった経済的な事情も加味した上で
総合的な判断をしていると思われます。

たとえば、シーザリオが大活躍した05年の春シーズンには
スペシャルウィークの再評価が行われ、種付け頭数が増加。
SS系種牡馬の中で最多の交配が行われたとともに、肌馬の質もアップ。
で、その年に種付けされた中から・・・ブエナビスタが生まれています。

今年の新3歳馬が生まれたのは12年、つまり種付けが行われたのは
11年の春なわけですが、この年のクラシックは・・・

牝馬
阪神JFを制したレーヴディソール(アグネスタキオン産駒)が故障、
桜花賞はマルセリーナが制し、オークスではエリンコートが穴を空けました。
勝ち切れなかったものの、3戦全てで馬券に絡んだホエールキャプチャの
活躍も目立ちました。

牡馬
グランプリボスが朝日杯FSを制し、ディープインパクトの初年度産駒の
リアルインパクトが2着、その後に3歳で安田記念を勝つという偉業を達成。
クラシックではオルフェーヴルが3冠を制覇。
サダムパテック、ダノンバラード、ウインバリアシオンといった辺りが
活躍を見せていました。

この結果を受けて、SS系種牡馬の中で最多の種付け頭数となったのは
・・・ステイゴールド。
一時は100頭を切って73頭と落ち込んでいた種付け頭数が
249頭にまで大幅アップ(前年は175頭)

ディープインパクトも229頭と頭数を集め、ハーツクライも221頭と
人気種牡馬となっています。

その他ではキングカメハメハの266頭が最多。
ハービンジャー(211頭)、ヴァーミリアン(216頭)といった
新種牡馬があとに続いていました。

で、POGでもステイゴールド産駒を中心に指名してみたわけですが
実際に夏場にデビューしている頭数は圧倒的に多いものの、
晩成型の血統だけに不安的中。勝ち上がる馬は非常に少なく(涙)
数打ちゃ当たるではなく、数打っても当たっていません(T_T)

結局、ディープインパクト産駒が阪神JF、朝日杯FSを制したのは
種付け頭数からすれば期待どおりではありますが、どちらも
社台系の馬ではなく、阪神JF、朝日杯FSへの出走頭数が1頭ずつしか
いなかったのは・・・微妙でした。

その前の年はゼンノロブロイ産駒の種付け頭数が多くなっており、
当たり年、と期待してみたものの・・・微妙な成績に終わってしまったわけで
ちょっと生産界の動向がクラシックの結果と乖離している感じ。
力を入れた血統が外れる、というのは経済的にもショックだと思われます。


まだ3歳のクラシックが始まらない段階ですが、ひとまず
今夏にデビュー予定の2歳馬の血統的な予測をしてみたいと思います。

種付けが行われた12年春のクラシックは・・・

牝馬
桜花賞、オークスとジェンティルドンナが2冠を制しただけでなく
2着も同じディープインパクト産駒のヴィルシーナが続いており
前年のマルセリーナに続き、ディープインパクト産駒の強さが際立つ
結果となりました。

牡馬
皐月賞をゴールドシップが制し、ステイゴールドの黄金配合が
さらにクローズアップ。ディープブリランテがダービーを制し、
生産界の期待にディープインパクトが応えた、という意味合いは
かなり大きかったと思われます。

こんな感じでした。

で、12年の種付け頭数ですが・・・

200頭超え種牡馬リスト
・キングカメハメハ  251頭(266頭)
・ステイゴールド   202頭(249頭)
・ディープインパクト 246頭(229頭)
・ヴァーミリアン   206頭(216頭)
・エンパイアメーカー 236頭(204頭)
・ハービンジャー   222頭(211頭)
・ゼンノロブロイ   207頭(254頭)
・マンハッタンカフェ 200頭(202頭)
・クロフネ      203頭(200頭)
・カジノドライブ   200頭
・シンボリクリスエス 203頭(134頭)
・ダイワメジャー   244頭(173頭)

※カッコ内は前年の種付け頭数

09年に一旦171頭と数を落としたディープインパクトですが
クラシックで結果を出したことで完全に復権。
それ以前よりも頭数を増やしてきています。
13年にはさらに増やして260頭を超えているわけで、
生産界のディープインパクト頼り、という傾向は加速していきそうです。

ほぼ並ぶ数字にまで頭数を増やしたのはダイワメジャー
クラシックでは結果を出せていないものの、エピセアローム、トーセンベニザクラを
桜花賞に送り込み、皐月賞にもロジメジャー、メイショウカドマツが出走。
一定の結果を出せたことや、仕上がりが早く丈夫な産駒が多い点が
評価された感じでしょうか。
今年の年末の2歳戦線では活躍産駒が観られるかもしれません。

キングカメハメハ、クロフネ、マンハッタンカフェ、といったところは
かなりの安定傾向。多少の増減はあるものの、一定の域をキープしていますが
ゼンノロブロイ、ステイゴールドはピークを過ぎて減少傾向。
ステイゴールドは年齢的な問題もあると思われますが、
ゼンノロブロイはここ2年くらいが勝負の分かれ目。
SS系種牡馬、さらに孫種牡馬まで出てきていますので、ちょっとまごまごしていると
一気に干されてしまいます(T_T)

エンパイアメーカー、ハービンジャーといったSS系牝馬との交配を
期待される大物種牡馬にも注目が集まっており、そのついでに
朝日杯FSをアルフレードが制したことからシンボリクリスエスも再評価を
されています。この辺りは産駒が結果を出したかどうかで
年による変動が大きくなってきそうですね。
確率上、今度の2歳戦では活躍が期待出来そうです。

新種牡馬カジノドライブにも期待が集まっていますが、こちらはやはり
ダートでの新風に注目でしょうか。
どんな産駒が出てくるか楽しみです(^^)g

その他では・・・
アドマイヤムーン(125→157頭)、オレハマッテルゼ(58→113頭)
キンシャサノキセキ(154→187頭)、ゴールドアリュール(144→180頭)
ディープスカイ(115→188頭)、メイショウボーラー(105→181頭)、
ロージズインメイ(75→150頭)

といったところが産駒を増やして目立っているところ。
ディープスカイはここをピークに落ち込んで行くので、最後の頼みの綱に
なってしまうかも。なんとか活躍馬を出して貰いたいものです。

ヴィクトワールピサ(150頭)、ダノンシャンティ(153頭)、
ワークフォース(183頭)といった新種牡馬については改めて見直しますが
最初に結果を出せるかどうかは大きいので頑張って貰いたいですね。

逆に落ち込んでいるのは
・ハーツクライ(222→163頭)
・ネオユニヴァース(181→137頭)

といった辺り。
ハーツクライは結果を出したので巻き返しがありそうですが、
ネオユニヴァースは一時は250頭を超えてSS系種牡馬のトップに立っていた
ことを考えると・・・一気に萎んでしまったのは残念。
すでに後継種牡馬もスタッドインしていますが、まだまだ若いので
復活して貰いたいものです。

コメント


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はじめまして
ふと目に入りいくつか記事読ませて頂きました
とても分かりやすくて面白いです\(^o^)/

ちなみに今年の2歳は超少数ながら
マルカシェンクに期待!

イコピコ | URL | 2015年01月13日(Tue)21:43 [EDIT]


>イコピコさん
はじめまして(^^)/
ありがとうございます。♪

マルカシェンクは順調さを欠きながらもなんとか
種牡馬入り出来て良かったですよね。
産駒に大物が出れば一気にクローズアップされるので
父の分まで活躍してくれる産駒の登場に期待したいものです。

けん♂ | URL | 2015年01月14日(Wed)20:09 [EDIT]


 

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