1番人気はファン投票1位のゴールドシップ、しかし3.5倍と微妙なオッズ、
外枠に入って少し評価を落とした感のあるエピファネイアが4.0倍で続き、
ジャスタウェイが4.6倍。3強に少し離されてジェンティルドンナが8.7倍で続きました。
ゴールドシップは海外遠征帰りの初戦。エピファネイアは乗り替わり&外枠、
ジャスタウェイも外枠に入り、さらに2000mまでしか勝利がない・・・
ジェンティルドンナは中山初出走、JCで終わる予定が追加の一戦ってどうなの?
というように人気馬もそれぞれに不安点を抱えており、穴馬の出番にも
期待したくなる雰囲気(欲ボケですいません^^;)
あえて前優勢とみて振り回してみましたが・・・
予想は→ココ
結果は・・・
1着 ジェンティルドンナ 2.35.3 上がり34.1
2着 トゥザワールド 3/4
3着▲ゴールドシップ
5着〇エピファネイア
10×フェノーメノ
11◎サトノノブレス
14△ヴィルシーナ
※全着順は→ココ
やり過ぎました(笑)
押して押してヴィルシーナが先手を取り、2番手に外からエピファネイアが寄せ、
離れてトーセンラー、ジェンティルドンナが続き、ワンアンドオンリーも積極的に
好位をキープ、ラキシスの後ろにフェノーメノ、内にトゥザワールド。
続いてラストインパクトの外にゴールドシップ。
デニムアンドルビー、ウインバリアシオンの間にジャスタウェイ。
オーシャンブルーに続いてサトノノブレスが後方から・・・この位置では洋ナシです(涙)
出遅れたメイショウマンボが少し遅れて最後方追走。
7.0-11.8-12.3-12.6-12.5-13.6-13.2-13.0-12.3-12.4-11.5-11.2-11.9
前半1000m 63.0
中間 500m 33.0
後半1000m 59.3
【ラップ比較:最初の100mのラップを除く】

ここ2年のラップ及び、01年~13年までの平均ラップと比較してみました。
中間に緩みが出やすいレースですが、昨年、一昨年は比較的中間に緩みがないペースで通過。
しかし、今年は道中に13秒台のラップが続く、かなりスローな展開となっています。
11年には14秒台(過去最遅)を記録したわけで、それよりはマシではありますが、
これまでスローになった11年、10年、08年、07年、01年、といった年と
比べても特徴的なのは・・・後半のペースアップのタイミングが遅いこと。
スローで進んだ場合は、下りが終わって後半に入った辺りから一気に
ペースが上がる(11秒台に突入)傾向が出ているわけですが、
今年はカーブの手前までゆったりと引っ張って、残り3ハロンで一気に加速。
消耗度は低目で、レースレベルとしてはあまり高く評価は出来ません。
なかなかペースが上がらなかった隙に後続の馬が一気に詰め寄り、
カーブの手前で馬群は密集。
直線に入って先頭はエピファネイア。
カーブでもしっかりと加速しており、後続を突き放して逃げ込みに入りました。
続いて追いかけて行ったのはジェンティルドンナ。
有力馬の中で、最も枠順有利だったわけで、本来のスタイルをそのまま
ここで活かした感じ。一度は迫られたエピファネイアがさらに離す感じで
加速しましたが・・・抵抗はそこまで。
JC3連覇の夢は途絶えたものの、最後の最後にまた一つ大きな勲章を
手に入れてジェンティルドンナが有終の美を飾りました。
2着には菊花賞大敗以来となるトゥザワールド・・・狭いところを
好位から抜けてきたわけで・・・こういうのも血統がなせる業、なんでしょうか。
全兄トゥザグローリーからバトンを手渡されたかのように兄と同じ舞台で
いきなりの激走をみせました。
外から迫ったゴールシップはまたもや3着まで。
この馬らしい競馬が出来た、という印象ですが、コースと位置取りの差が
最後に明暗を分けてしまいました。
ジャスタウェイは・・・案の定?コーナーリングで遅れ気味になり、
更に大きく外に膨らむ致命的なロス。
それでも4着まで届いた、というのは驚異的な能力だと思います。
負けて強し、ではありますが・・・走るのは馬でも走らせるのは騎手。
今回は人馬一体となって力を合わせた馬が上位を占めた、という印象です。
★レース後のコメント
1着 ジェンティルドンナ(戸崎騎手)
「今日はジェンティルドンナの最高のパフォーマンスをファンに見せようと思っていました。
前回の天皇賞(秋)で賢くて乗りやすい馬だと分かりましたし、枠順も良く、
不安なくレースに臨めました。
レースでは先行してしぶとさを生かすことを考えていましたが、前に壁が作れず、
初めは多少気負うところはありましたが、我慢してくれていいリズムで行けました。
先頭に立ってからは後ろからの馬の足音も聞こえてきましたが、最後の力を振り絞って
頑張ってくれました。最高の牝馬だと言っていいと思います。
僕自身は、今年GIを勝てずに悔しい思いをしていましたが、ジェンティルドンナに
助けられました。これで引退しますが、今後もこの馬を見守って欲しいと思います」
(石坂正調教師)
「秋2戦を振り返って、こんなものではないと思っていました。もう1回と思って、
今日は出走させました。勝つ条件は揃っていたので、これで勝てなければ
この馬の力だと思っていました。しかし、ジェンティルドンナは丈夫な馬で、
何の心配もありませんでした。今日は、これが最後のレースかと感慨深く見ていました。
ジョッキーには、競馬は簡単だから、あとはジェンティルドンナの力だけだと伝えました。
あのようなレースをして欲しいと思ったので、導いてくれた戸崎騎手も良かったと思います。
なかなか出来るものではありませんが、思う通りの競馬が出来ました。
最初の1000mが1分03秒台ということは、最後の時計勝負になるのでいいのではないかと
思っていました。思いが通じたレースでした。
勝ちたい気持ちはありましたが、とにかく無事にと思っていました。見事に勝ってくれて、
"ジェンティル、ありがとう"という気持ちです。新馬の時からGIを目指す立場で
結果を出してくれて、偉大な馬です。ラストでこのようなパフォーマンスを見せてくれて、
すごい馬です。よく私が管理出来たなと思います。
この馬のベストレースは、今日の有馬記念です。牧場など関係者に歓迎されて帰れるでしょうし、
ホッとしています。秘めたるジェンティルドンナの力を皆さまに見ていただいて、
本当に良かったです。応援してくれて本当に感謝します」
2着 トゥザワールド(ビュイック騎手)
「調教の感じが良かったですし、間隔があいてリフレッシュ出来ていました。
今日は落ち着いていて、スタートこそ遅れましたが、好位からスムースに行けて、
馬群でも怯むことなく伸びてくれました。素晴らしい馬です。中山より東京や京都の外回り、
メイダンのようなコースが合っています。ドバイシーマクラシックに出走するなら
是非乗りたいです」
3着 ゴールドシップ(岩田騎手)
「これだけの馬に乗せてもらって、結果が出せずに残念です。ゲートを出てくれたのですが、
スタートから4コーナーにかけて遠慮してしまったのが悔やまれます。
位置を取りに行けば良かったです。馬自身はやる気がありましたし、
遠征の疲労もありませんでした」
4着 ジャスタウェイ(福永騎手)
「改めてすごい馬だと思いました。ゴールドシップの後ろにいましたが、勝負どころで
離されてしまいました。直線でエンジンが掛かったのですが、届きませんでした。
この馬の競走生活に関われたことはこれからの財産になります。感謝しています」
5着 エピファネイア(川田騎手)
「よく我慢してくれました。ペースも良かったですし、しっかり動けていたと思います。
結果が伴わなかったことは申し訳ないです」
6着 ラキシス(C・デムーロ騎手)
「スタートが良く、ジェンティルドンナの後ろでレースが出来ました。
直線ではいいポジションでした。よく頑張ってくれましたが、坂を上がってから強い馬たちに
交わされてしまいました。来年はもっと活躍してくれると思います」
8着 トーセンラー(武豊騎手)
「最高のレースが出来ました。距離は分かっていることですが、いいレースが出来ました。
しかし、去年ほどの感じはないのかもしれません」
12着 ウインバリアシオン(藤岡康騎手)
「ペースが遅く、力んだ場面もありましたが、すぐ落ち着いてくれました。3コーナーから
ハミを取ってくれましたが、直線で止まってしまいました。気合いが乗って反応も良かったです」
13着 ワンアンドオンリー(橋口弘次郎調教師)
「トーセンラーの位置が欲しかったのですが、うまく行きませんでした。
その後は見ていただいたとおりです。残念でした」
14着 ヴィルシーナ(内田博騎手)
「見せ場は作れましたが、思っていたより早く他の馬に来られてしまいました。
それでもこのメンバーですし、この馬も最後はしっかりと走ってくれました。
怪我なく無事に終われて良かったです」
パワータイプにシフトしたような仕上がり、ということで
ジェンティルドンナの出来には注目したのですが、
どこまで本気でこのレースに出しているのか、という点で疑いをもってしまった時点で
アウトでした(>_<)うーん、うがった見方をし過ぎましたね。
(ジェンティルドンナの関係者の皆様、すいません)
ジェンティルドンナの能力評価で「ダイワスカーレットに近い」というジャッジを
以前にしたことがあったのですが、そう考えれば有馬記念での激走は十分に
想像できたこと・・・自分の中で蓄積したことが大事なところで
活かせなかったことは猛反省です(T_T)
トゥザワールドの激走により、3歳馬の好走条件、というものを
見直す必要が出てきました。
まぁ・・・この馬自身が特別な例である可能性は高いですが(^^;
クラシック(特に皐月賞)好走馬に関しては要警戒、としておきたいと思います。
今回のペースであればエピファネイアは最後まで脚が鈍らずに行けそうな
感じだったんですが・・・うーん、本当に難しい馬という印象。
川田騎手の仕掛けが早かった、とは思えなかったのですが、
JCで見せたような伸び脚は影を潜めてしまいました。
騎手・・・なんでしょうか?それともコース?気性?
今後も大きな舞台に出てくる馬だけに、どのタイミングで狙うか、外すか、
改めて考え直す必要がありそうです。
コーナーリングで立ち遅れそう、ということでジャスタウェイ、
ラストインパクトなどの評価を下げたのは正解だったという感触。
(ジャスタウェイは能力でカバーしてしまいそうでしたが^^;)
やはり中山向きかどうかは、レース映像でコーナーでの立ち回りがどうかを
見ておく必要があると思われます。
最後にうまく締め括れなかったのは残念ですが、競馬はまだまだ続きます。
気を取り直して、また来年!じっくり頑張っていきたいと思います。
改めてご挨拶はさせて頂きますが、ひとまず今年も一年無事に皆様と一緒に
競馬を楽しめて良かったです。ありがとうございましたm(__)m
