
※有馬記念の平均ラップ(01年~)と中山2500mのコース図。
展開によって決着タイムが大きく変わるレースなので
平均の意味は低いですが一応参考までに。
有馬記念が行われる中山2500mは向こう正面終り側のポケットからスタート。
すぐにカーブに入りますので外枠の馬は相当頑張らないと先行するのが難しい
と考えられます。
必然的にそれほど速いペースにはなりませんが、先行争いをする関係上
12年のように無茶苦茶緩むというパターンは稀。
1周目のスタンド前で高低差2mの上り坂、この辺りからペースは落ち着き始め、
1000m通過辺りのカーブでもう一度坂を上るため、グッとペースが
緩む事になりやすいですね。
遅い年は13秒台も出ていますが強力な先行馬がいる場合には
あまり緩まないこともあります。
坂を上りきると今度はダラダラとした下り坂。
600mかけて高低差4mほどの坂を下っていくことになりますが
先行馬の疲労の状態で例年ペースがマチマチになっています(^^;
直線を下り終えると角度がきついカーブに突入。
差し馬が台頭するには、ここで外を回して前に進出する必要があるわけで
長く維持できる末脚の能力と、コーナーリングをこなす器用さが
同時に求められることになります。
その意味では「脚をためて」末脚を伸ばすタイプではダメで
なし崩しにでもスムーズに加速していけるような馬が有利だと考えられます。
(この辺りは血統が大きく影響すると思われます)
直線は310mと非常に短く、ここでまだ後方に位置するような馬は
まったく届かないと思われます。
いかに上手く直線入口で前に行けるか、が重要なポイント。
09年の勝ち馬ドリームジャーニーは3コーナーで14番手でしたが
4コーナーでは8番手に押し上げていましたし、このレースを2勝した
オルフェーヴルも11年は11番手から5番手、13年は12番手から2番手と
大きく前に寄せつつ機動力を活かしたレースをしていました。
【4コーナー位置取りと順位の関係】
1着→2着→3着
13年 2 4 4(番手)
12年 10 10 12
11年 5 5 8
10年 2 8 2
09年 8 3 12
08年 1 11 7
07年 2 1 4
06年 10 4 2
05年 3 6 3
04年 2 1 5
03年 2 1 3
02年 6 1 4
01年 9 2 1
00年 11 7 2
先行 7 6 6
好位 2 4 4
中段 2 2 2
後方 3 2 2
明らかに相当先行有利というデータ。
好位までの馬で75%~85%・・・強力な前の馬がいれば
後方の馬は手も足も出ない感じです。
実際、11年までの過去20年を遡っても4コーナーで10番手以降から
届いた馬は4頭しかいませんでした。
00年 テイエムオペラオー 1着
06年 ディープインパクト 1着
08年 アドマイヤモナーク 2着
09年 エアシェイディ 3着
ところが・・・12年は1~3着を10番手以降からの馬が独占という
異常事態が発生\(◎o◎)/!
うーん、たしかに中盤から緩まない厳し目のペースになり、
前の馬にはキツイ展開にはなりましたが、少し先行勢がだらしなかった感も
無きにしも非ず。それ以上に後方からの馬が強力だった、という
力関係的なバランスの崩れも大きかったのかもしれません。
基本的には前優勢で考えるべきレースですが、メンバー構成と
展開を見ながら先入観を捨てて考える必要はある、ということは肝に銘じて
おきたいところ。
中山競馬場では上がり3ハロンが0.1秒違うと約0.4馬身差縮まる計算。
あのディープインパクトですら4コーナー10番手とはいえ、
先頭とは5馬身差程度に詰め寄っていたわけで、ある程度前に
寄せて行く騎手の力量が必要となります。
この時期の中山の芝ですから差し馬でも34秒台の脚が使えるかどうか
微妙なくらいになりそうです。
極端にスローで流れた場合は33秒台の脚を使う馬も出たりしますが、
本来は35秒台程度の末脚勝負になる方がスタンダード。
ちなみに昨年8馬身差で圧勝したオルフェーヴルの上がり3ハロンは36.0で最速でした。
(2番目はウインバリアシオンの37.3)
荒れ馬場適性についても考えておきたいところです。
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