良馬場の京都競馬場で行われました。
3歳マイル王のミッキーアイル、昨年の覇者トーセンラーが1番人気を争い、
ほぼ横並びでワールドエース、フィエロ。
脚質が極端な2頭が並んだ人気になっている点からも
このレースが前か、後ろか、みたいなレースであることがわかります。
個人的には超苦手なレース(爆)今年も同じ轍を踏んでしまうのかどうか・・・
予想は→ココ
結果は・・・
1着〇ダノンシャーク 1.31.5 上がり34.1
2着△フィエロ ハナ
3着 グランデッツァ
8着×ワールドエース
13▲ミッキーアイル
15◎クラレント
※全着順は→ココ
う、ニアピン(笑)
展開を読み違えたことを考慮すると当てたというより「当たった」って
感じでしょうか(いや、かすった?爆)。やはり相性は非常に悪いです。
外から寄せて行ったミッキーアイルは内から思い切って行った
ホウライアキコの気合を見てあっさり控えて2番手からの競馬を選択。
グランデッツァが続き、外からサンレイレーザーが寄せ、ダイワマッジョーレも
前につけていく形。
クラレントは出負けした感じで徐々に外を上がっていきましたが
いつもの競馬にはならなかった印象。内にフィエロ、ロゴタイプ。
その後ろにワールドエース、レッドアリオン。
少し遅れてダノンシャークも内に潜り込んでの競馬。
エキストラエンドの外にグランプリボス、トーセンラー、
後方にサダムパテック、タガノグランパ、最後方にエクセラントカーヴ。
12.0-10.4-11.3-11.6-11.4-11.5-11.3-12.0
前半800m 45.3
後半800m 46.2
【ラップ比較グラフ】

前半800mの通過は10年に並んで最速の通過タイム。
46秒台後半より遅いくらいで行きたかったミッキーアイルからしたら
何してくれてんねん!という暴走ペースになってしまいました。
中距離以上のレースになれば、暴走する逃げ馬が出ても
ほったらかしにされることもあるわけですが、マイル戦以下の場合は
基本的には馬群全体がペースに巻き込まれてついて行ってしまう形になりがち。
今回も馬群はそれほど縦長にならず、相当負担のきつい流れになったと
考えられます。
序盤の速いペースの中を少し焦ったのか押し上げてしまった
クラレントはさらに速いペースで行っていることになるわけで
消耗が厳しくなってしまいました。
外目の枠だっただけに、思い切って出して位置を取りにいく
必要があったと思われます。スタートが全て、だった印象。
ちなみに走破時計としては今回のマイルCSより0.1秒速かった
今春の読売MCと比較してみると・・・
【ラップ比較グラフ2】

見事にエックス字交差(笑)
前半が緩く、極端に速い上がりでレコードになった読売MCに対し、
前半が厳しく、後半に消耗戦になったマイルCSでは内容に
大きな差があることがわかります。
レベルは格段に今回のマイルCSの方が上。
GⅠらしいレースになったと思います(^^)g
直線に入って被せるように前に出たミッキーアイルが存在感を
示しましたが、このペースを2番手を追走して脚を伸ばすのは
無理があるわけで、外からフィエロ、グランデッツァに並ばれて失速。
あえて前につけず、中段に控える競馬を選択したダノンシャーク陣営の
作戦は見事に成功。前を行かせて内に潜り込んだ岩田騎手も
会心の騎乗だったと思われます。
元々高いレベルのレースで競ってきた馬だけあってハイペースへの
対応力も高く、中段からさらに内を突いてグイグイと伸び、
最後はフィエロと一騎打ち!
僅かにハナ差でかわしてダノンシャークが念願のGⅠ制覇を
成し遂げました。
岩田騎手は秋華賞で慎重に内から外に出して、内のショウナンパンドラに
出し抜けを食らった反省を見事に活かし、エリザベス女王杯でも
内を突いていましたがここにきてとうとう吹っ切れた感じ。
本来の岩田騎手らしい騎乗ぶりとそれに応えて脚を伸ばした
ダノンシャークの人馬一体の成果だと思われます。
・・・というかピンチヒッター的に騎乗した場合の岩田騎手の勝率って
凄いですね(爆)
2着のフィエロは流れの違う読売MC、マイルCSのどちらでも
結果を出せたことを評価したいところ。
読売MCでもスローの中を強引に差し込んでいたわけで
今回は展開がさらにハマった感じ。
安定して末脚を使える馬なので、今後も活躍が期待出来そうです。
グランデッツァは前につけた馬の中で最先着。
というか完全に前崩れになった中でこれだけ踏ん張れたというのは
非常に高い評価をして良さそう。
うーん、スローだったら突き抜けた可能性も・・・残念。
★レース後のコメント
1着 ダノンシャーク 岩田康誠騎手
「道中も折り合いがついて、いいレースができました。先生とは前にカベを作って
中団くらいからという話をしていましたが、その通りに運べて、直線も1頭分の
スペースがあいてくれました。素晴らしい脚を持っていますし、あとはどこで
生かすかだけだと思っていましたが、勝ててよかったです」
2着 フィエロ 福永祐一騎手
「思った以上に早く前があいてしまいました。入らないわけにはいかないですし、
入っていなかったらどうなっていたかわからないですから......。
スタートもよかったですし、言うことはありませんでしたが、結果だけが
100点ではありませんでした」
3着 グランデッツァ 秋山真一郎騎手
「道中は自分から進んでいく感じでしたし、今日は強気の競馬をしましたが、
最後までがんばってくれました。京都コースというのも合っているのかと思います」
4着 トーセンラー 武豊騎手
「レース自体は去年と同じような形でした。4コーナーもうまくさばけて
『よし』と思いましたが、ゴーサインを出してからの反応が去年ほどではありませんでした。
うまくいったと思ったのですが......」
5着 エキストラエンド W.ビュイック騎手
「人気はありませんでしたが、一発あると思っていました。京都金杯のレースを見て
切れ味があるなと思って、中団からタメて行きました。他の馬と併せると集中すると
陣営から聞いていましたし、理想の展開でした。直線がもう少しスムーズならとも
思いますが、力を見せてくれました」
10着 タガノグランパ 菱田裕二騎手
「自分から行く感じではなかったので、前半はゆっくり運びました。直線はいい脚を
使ってくれましたが、時計が速かったですね。この馬としてはがんばっています」
13着 ミッキーアイル 浜中俊騎手
「今日は2番手から追いかける形でした。今まではハナを切って、自分の形、
自分のリズムでレースをしていましたからね」
15着 クラレント 田辺裕信騎手
「もうひとつ前のポジションが欲しくて押し上げていきましたが、4コーナーでは
苦しくなりました。切れるタイプではないので、ある程度流れに乗せて勝負にいきましたが、
最後は止まってしまいました」
6歳馬が勝ち、2、3着は5歳馬、4着も6歳馬という結果。
来年は勢力図がガラリと変わってしまう可能性がありそうですが、
現4歳世代が・・・イマイチ。
これから古馬と対戦していく現3歳世代がどこまで頑張れるかが
大きなポイントになりそうです。
今回は同じ3歳同士のホウライアキコとミッキーアイルが真っ向から
喧嘩をしてしまった感じですが(笑)他の3歳勢も負けないように
頑張ってマイル路線を盛り上げて貰いたいものですね。
