毎日新聞 2014年08月18日 東京朝刊
ギャンブル依存症は精神疾患の一つである。ギャンブルそのものを
否定するつもりはなく、自分の責任で楽しんでいる人が大多数であるのは事実だが、
薬物依存と同様にギャンブルをやめると手の震えや発汗などの症状が表れ、
治療が必要になる人がいる。さまざまな刑事事犯や家庭内での暴力の原因にもなり、
苦しんでいる家族は多い。日本の発症率は諸外国に比べ高いとされる一方で、
治療に結びつく人は極めて低い。カジノ法案が臨時国会で本格審議されるが、
ギャンブル依存症対策こそ急がねばならない。
「意志が弱い」「自制心がない」などと個人的性格の問題のように見られがちだが、
世界保健機関(WHO)やアメリカ精神医学会はギャンブル依存症を治療すべき
精神疾患と位置づけている。「いつも頭のなかでギャンブルのことを考えている」
「やめようとしてもやめられない」などの診断基準に該当しても、
患者は自覚症状が乏しく問題を過小評価し、親族や友人らも疾患との認識がないため、
しつこく金を無心されて貸してしまい、症状の深刻化を招くことが多いという。
ギャンブルが楽しくて夢中になっているように見えても、依存症になると
「やめなければならない」と強迫的に思い、借金返済ができない焦りに苦しみ、
その苦しみから逃れるためにさらにのめり込む場合が多い。
集中力が落ちて仕事が手に着かなくなり、仕事を失えばさらに金銭的に追い込まれる。
不眠や幻視などの精神症状を表す人さえいる。
巨額横領事件や殺人、強盗などギャンブルの金や借金返済のために起きる事件は
意外に多いが、原因となっている依存症に注目されることはあまりない。
家族の犠牲も深刻だ。金銭的困窮や配偶者への暴力、児童虐待だけでなく、
無差別殺人事件を起こした容疑者にギャンブルによる借金苦の親から
幼少期に捨てられた経験があった例もある。
明るくしゃれた雰囲気の公営ギャンブルやパチンコ店が多くなり、
子ども連れで気楽に入ることができることを問題視する専門家もいる。
幼少期からギャンブルに触れることで抵抗感がなくなり依存症の
連鎖を生む恐れがあるというのだ。
治療法としては認知行動療法などが効果があるとされるが、薬物治療に比べて
手間がかかる割に診療報酬が低いせいもあって専門の精神科医が少ないと指摘される。
国はギャンブル依存症の調査研究に力を入れ、予防に向けた啓発や
治療体制を拡充すべきだ。患者や家族の自助組織や非営利組織(NPO)の
活動を後押しすることも必要だ。深刻な実態を放置してはならぬ。
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男の悪行の代名詞(甲斐性?)は「飲む、打つ、買う」と言われています。
私の場合は飲まないし買わない代わりに打つ方だけに完全に特化(爆)
そもそも生き方がすでにギャンブルみたいな感じなんですが(^^;
そんな私から見ても、どこから突っ込んでいいのか迷うくらいの記事かと(笑)
ギャンブル依存症、というものが存在するのはおそらく事実なのでしょうけど、
社会問題になるほどの発症率だとは考えにくく(少なくとも私の身の回りには
ギャンブルを控えることで手が震えたりする奴はいません:笑)
どこに「深刻な実態」があるのか意味不明です。
幼少期にギャンブルに触れることが依存に繋がる、という点も
個人的には大いに疑問。
ギャンブル経験がないまま育って免疫がない人こそ
依存症になりやすいと思うんですけどね。
書き方も嫌らしい感じ。
「無差別殺人事件を起こした容疑者にギャンブルによる借金苦の親から
幼少期に捨てられた経験があった例もある」
無差別殺人を起こした人が何人いて、その内何割が幼少期に
親に捨てられた経験があって、その内何割の親が借金に苦しんでいて
さらにその借金苦の内、どれくらいがギャンブルによる借金だったのか、
具体的な数字を挙げもせず、ギャンブルは・・・というのは
無理があり過ぎです。
そんなことを言うのであれば、無差別殺人事件を起こした容疑者が
・カレーを食べたことがある
・煙草を吸っていた
・車の免許を持っていた
・受験でストレスを抱えたことがある
なんていう共通点を探した方がよっぽど数が多いと思います(爆)
だからといって、カレーや煙草や受験なんかを問題視する方向に
繋げても仕方ないわけで、無理矢理ギャンブルのイメージを
悪い方向にリードしようという底意地の悪い悪意が丸見え。
読んでいて恥ずかしくなってしまいました。
もちろん、身分不相応なレートで遊ぶのは問題外ですし、
日頃のストレスの捌け口としてギャンブルに逃げ込んでしまうのを
抑制する必要はあるとは思います。
(それはギャンブルだけではないですよね。むしろストレスの要因の方が問題)
反社会的勢力の資金源になるのは不味いですし、
ギャンブルで身を持ち崩し、社会的に「死んで」しまった人たちも
何人も見てきていますが、結局のところそういうのも含めて
自己責任、だと思うんですけどね。
カジノ法案については「外国人オンリー」とかいうアホな意見も出ているようです。
治安を考えて、ということらしいですが、外国人ばかりの街を作る方が
どれだけ治安に不安が出ることか・・・治外法権とまでは言いませんが
ブラックボックスを作ってしまうのは逆に危険な気がします。
まぁ・・・二重国籍の問題もありますしね。
日本で暮らしながらも外国籍を持っている人はOKとか、
ややこしい事態になることがほぼ明白。
そもそもカジノ法案のキモとして、外国人旅行者にお金を落として貰うだけでなく
国内で銀行やタンスに預金している人たちが遊興費として
カジノで散財してくれる、ということがあるわけで、眠っているお金を
市場に流通させる意味でも日本人不可にするのは片手落ちもいいところ。
経済復興策のための一つの事案なわけですから、しっかりと目的を考えて
成立させて貰いたいものですね。
そういえば、かつて横浜で教育熱心な方々がウインズに課税しようという
条例を出してきたことがありました。
要は横浜のウインズで馬券を換金した場合は配当が少なくなる、という
超馬鹿げた話だったわけですが(笑)もちろん立ち消えました。
この熱心な人たちからするとこれをきっかけにウインズ自体を排斥しよう、という
考えだったようですが、ウインズからの税収を考えると横浜としては
当然ながらあり得ない話。
そもそもウインズがあるからって横浜で育った人たちがみんな
競馬にハマってしまう、なんてことはないわけで(爆)
過保護というか極端な思考回路というか・・・(^^;
カジノは教育上よくない、と考える人は多いのかもしれませんが
現状の生活だって身の回りには公営ギャンブルがあり、パチンコ屋があり、
そういうものがなくなって、トランプやサイコロなんかがあれば
誰でも気軽にギャンブルは出来てしまうわけで、変に規制したって意味がない、
と個人的には思ったりします。
過敏になり過ぎる先には、
「運動会で横並びになって手を繋いでゴールイン!」
みたいなアホ話が待っている、のかもしれません(笑)
カジノ法案が笑い話みたいな結論にならないことを祈っています。
