昨年の覇者マイネルラクリマの単勝オッズが3.1倍。
続いて重賞未勝利ながら飛躍が期待されるラブリーデイが4.0倍。
以下、ダコール、ダイワファルコンが10倍を切るオッズとなりましたが
いかにも混戦模様といった様相。
毎年荒れ模様になりがちなレースだけに、穴条件を中心に考察を
してみましたが・・・
予想は→ココ
結果は・・・
1着▲メイショウナルト 1.58.7 上がり36.0
2着 ニューダイナスティ 12/4
3着◎マイネルラクリマ
6着△ラブリーデイ
9着〇ダイワファルコン
13×マデイラ
※全着順は→ココ
内枠から思い切って押して行き切ったのはメイショウナルト。
外から猛然とアドマイヤブルーが被せて行きましたが、譲らずハナへ、
アドマイヤブルーが少し抑えたところでミキノバンジョーがかわして2番手。
4番手にマイネルラクリマ、続いてラブリーデイ、ダイワファルコンと
人気どころが密集。
間を空けて離れた追走集団の先頭にグランデスバル。
コスモバルバラは行き切れず中段から。
ニューダイナスティ、ロードオブザリングが続き、オートドラゴン、
穴期待のマデイラも後方・・・この位置からでは何も出来ません。
ヴィクトリースターをかわしてダコールが最後方から行き、イケドラゴン、
セイカブレストが最後方争い。
12.2-11.4-11.2-12.0-12.1-11.9-11.9-11.6-11.8-12.6
前半1000m 58.9
後半1000m 59.8
昨年の前半1000m通過タイムは58.6とあまり差がありませんが
さらに内訳をみると、スタートしてからの3ハロンは
13年33.7、14年34.8と今年の方がかなりゆったり・・・。
メイショウナルトがかなり頑張ったように見えましたが、
要は他の馬が様子を見て譲った、という感じなのかもしれません。
割合余裕をもって先手を取れたメイショウナルトはこれ幸いと
後続を引き離しにかかる作戦。
例年は中間に12.5を超えるポイントが出現しがちですが、
今年は最も緩んだのが12.1と極端に締まったペースをキープ。
実際にはペースを上下させる方が意外に馬が疲れるそうで、
ワンペースを維持して淡々と進ませた田辺騎手の手腕が光ります。
コーナー手前でさらにスッとペースを上げ、後続が詰め寄れない
展開を作り、直線に入っても完全に一人旅。
昨年も夏に輝いた馬ですが、乗り替わりも刺激になったのか
本来の力を出し切ってメイショウナルトが復活勝利!
厳しいペースについて行けなくなった先行勢が脱落し、
押し上げてきた後続集団が迫って密集状態でコーナーリング。
ミキノバンジョーの後ろにつけたダイワファルコンは脚を伸ばせず、
その外をマイネルラクリマが一気に寄せて前へ。
後続集団の中にいたニューダイナスティは内に進路を取って
最内を回ってコーナーを曲がり、そこからさらに内を突いて伸びて
外のマイネルラクリマを抑えて2着でゴール。
後方から迫っていったダコールはマイネルラクリマに追いつけず4着まで。
★レース後のコメント
1着 メイショウナルト 田辺裕信騎手
「最近の競馬はやめてしまうというか、気を抜いてしまうところがありましたので、
今日はのびのびと走らせたいと思っていました。これという逃げ馬がいなかったので、
逃げようと調教師とは話をしていました。スタートを上手に出てくれて、
あとは自分でレースを作っていこうと思いました。スローに落とそうとはしませんでしたが、
淡々とした流れで馬の気分を損ねないようにしました。直線では反応がよかったですし、
後ろもついてこなかったので、いけると思いました。昨年の小倉記念ではすごい時計で
勝っていますから、力があります。この夏もがんばって欲しいです」
2着 ニューダイナスティ 吉田豊騎手
「先行馬が揃って後ろからになりました。外に出せず、内を通りましたが、うまく捌けました。
いわゆるヨーイドンの競馬は厳しいですが、今日のような展開なら走ってくれます」
3着 マイネルラクリマ 柴田大知騎手
「この馬のレースはできましたが、斤量差でしょうか......。仕方ないです」
4着 ダコール 内田博幸騎手
「馬場が合いませんでした。行く気もなく、ノメって進みませんでした」
5着 ミキノバンジョー 田中勝春騎手
「いい感じでがんばっていますが、スッと離れてしまいました」
6着 ラブリーデイ 川田将雅騎手
「レースはスムーズでしたが、重賞を勝っていないこの馬がこの斤量では苦しいです」
7着 ヴィクトリースター 柴田善臣騎手
「ハミをとらず、馬場を気にしていました」
9着 ダイワファルコン 北村宏司騎手
「道中はロスなくうまく捌けましたが、追ってからの反応がありませんでした」
10着 イケドラゴン 石神深一騎手
「障害練習の効果で、気持ちが前向きになってきました。パンパンの良馬場なら
もっとやれると思います」
11着 グランデスバル 杉原誠人騎手
「馬の状態はよかったと思いますが、追っつけ通しでした。
それに今日は距離が短かったです」
12着 オートドラゴン 畑端省吾騎手
「返し馬はよかったのですが、3コーナーではモタついていました」
13着 マデイラ 大野拓弥騎手
「馬場のせいか、行きっぷりがいまひとつでした」
16着 セイカプレスト M.エスポジート騎手
「入線後、下馬しました。残念です」
メイショウナルトはこのレースで血統効果が期待出来る
ニジンスキーを持つ実績馬。
夏競馬は直前で結果を出している勢いのある馬が人気をしやすい傾向がありますが、
実のところは重賞を勝っているのに人気を落としている馬が狙い目。
このあとのサマーシリーズでも忘れずに意識しておきたいと思います。
ニューダイナスティは重賞で凡走していたので人気を落としていましたが
先行力を活かせないレースばかりで、実力を出せていなかった感じ。
今回は控えて脚を伸ばす新味を見せたことで先が広がりそうです。
関西馬&関東騎手、という組み合わせもこのレースのトレンドですね。
ディープインパクト産駒には瞬発力、切れ味をメインにする馬が多いですが、
中にはジリ脚気味で内回り、小回りを得意にする馬も出ており、
この馬もどうやら後者のパターン。
これまで外回りコースをメインに使われていますが、レース選択次第で
もっと上を狙えるかもしれません。
ダイワファルコンは年齢的に厳しい7歳馬で近走不調、
ラブリーデイはこのレースで結果が出ていない4歳馬で
外目の枠に入ったことを考えると・・・人気ほど信用は出来なかった
感じでしょうか。
うーん、今年は上位馬がかなり強いイメージでしたが、
それでもやっぱり荒れてしまう・・・
メイショウナルトを推せたのは収穫でしたが
来年からはもっと振り回し気味に狙ってみたいと思います。
