有力馬が集結したJCが好天に恵まれた東京競馬場で行われました。
断然の人気を背負ったオルフェーヴルですが、海外遠征を経ての初戦、
さらに大外枠を引いてしまい、不安もゼロではない状況。
足元を掬うとしたら・・・
予想は→ココ
結果は・・・
1着×ジェンティルドンナ 2.23.1 上がり32.8
2着▲オルフェーヴル ハナ
3着◎ルーラーシップ
4着 ダークシャドウ
5着○フェノーメノ
9着△エイシンフラッシュ
※全着順は→ココ
ハナを切って行ったのは想定どおりビートブラック。
内の馬が様子を見ている隙に外からトーセンジョーダン、ジェンティルドンナが
押し上げて先行グループを形成。
うーん、ルーラーシップにやって欲しかった騎乗を岩田騎手にやられて
しまいましたね。
フェノーメノが続き、凱旋門賞馬ソレミアも好位に押し上げて追走。
中段の内にエイシンフラッシュ。
オルフェーヴルは好スタートを切りましたが、少し下げて中段後方の外。
残念ながらまたも出遅れてしまったルーラーシップは内に進路を取って
集団に食らいつきましたが、馬群の内に包まれる形で後方追走。
これでは持ち味が活かせません・・・。
その後ろにダークシャドウが続いて最後方にメイショウカンパクという態勢。
12.8-11.0-12.0-12.3-12.1-12.1-12.2-12.0-11.9-11.7-11.5-11.5
前半1000m 60.2
中盤400m 24.3
後半1000m 58.6
逃げ慣れないビートブラックが引っ張ったので、もう少しゆったりと
進むかと思いきや、意外に締まった流れを作って引っ張っています。
道中に緩むところを作らず、淡々とペースを維持。
3コーナー下りからビートブラックが後続を離して単走の形になりますが、
ラップを見る限り、それほどペースアップをしているわけではなく、
どちらかというと2番手のトーセンジョーダンが控えたような感じ。
後続グループが一団に密集していく中、各馬が徐々に動き出しを開始。
直線に入ってビートブラックが4馬身ほどリードを保ち、その後ろに
トーセンジョーダンが続きましたが、内からジェンティルドンナ、
コーナーで外を回して進出したオルフェーヴルがここですでに並んで追撃態勢!
2頭が馬体を合わせて激しい追い比べ、ビートブラックを抜き去るときに
ジェンティルドンナがオルフェーヴルに接触してしまいますが、
進路を考えると仕方がないところ(審議の末、2日間の騎乗停止)
ヨレてしまった影響もあって、オルフェーヴルがほんの僅かに遅れたため、
このデッドヒートはジェンティルドンナに軍配・・・岩田騎手は
かなり後味が悪かったようですが、十分に誇れる勝利だったと思われます。
2頭に引き離された2番手グループの外をダークシャドウ、ルーラーシップが
追いかけて行きますが・・・時すでに遅し、3着争いが精一杯、
ルーラシップがアタマ差で3着に突っ込んで面目を保ちましたが、
天皇賞秋に続き、不本意なレースで終わってしまったのは残念です。
★レース後のコメント
1着 ジェンティルドンナ(岩田騎手)
「オルフェーヴルとの叩き合いを制することが出来たのはすごいことですが、
逃げ馬を交わす時に微妙な進路取りになり、接触したことは申し訳ないと思っています。
8枠からのレースは腹を括っておかないといけないと考えていました。
道中は絶好のポジションで、4コーナーまでは完璧でした。接触がなかったら…と思います。
自分の気持ちがレースに出てしまったのかもしれません。悔いが残ります。
53キロを生かしたレースをしたいと思っていました。馬場状態を考えると
インコースを取りたい一心でした。前を早めに飲み込む形を想定し、
オルフェーヴルも前にはいないレースを想定していました。
これで負けたら仕方がないと思っていましたし、この馬が底を見せていないことが
証明出来ました。彼女の本気を初めて見せてくれました。オークスの走りは良かったと
改めて思いますし、東京の左回り、最高の馬場で結果が出ました。お疲れ様です、
と馬には言いたいです。本当にファイトを持っている馬です」
(石坂正調教師)
「騎手には特に指示していませんが、自分からあの位置を取りに行けるのがこの馬です。
並んだら抜かせないのが最大の長所。今日のレースでもそこが出たと思います。
この後、有馬記念は使いません。来年、ドバイを含め、凱旋門賞など海外遠征を視野に、
馬の様子を見て決めていきたいと思います」
2着 オルフェーヴル(池添騎手)
「道中、行きたがりましたが、馬の後ろで何とか折り合いました。
直線、ぶつけられてバランスを崩し、手前を替えて…着差が着差だけに悔しいです」
(池江泰寿調教師)
「この臨戦過程でよく頑張ってくれたと思います。審議の結果はJRAの判断ですから、
それに従うだけです。今後のことはオーナーと相談して決めたいと思います」
3着 ルーラーシップ(ウィリアムズ騎手)
「ゲートで座り込んでしまい…、痛かったです。ゲートを出ていれば、という気持ちです。
有馬記念で逆転したいと思います」
(角居勝彦調教師)
「ゲートが良くなかったですね。練習ではそんなことはないのですが…」
4着 ダークシャドウ(デムーロ騎手)
「素晴らしい馬です。前に行きたかったのですが、1コーナーで前をカットされ、
思う位置を取れませんでした。2400mは問題ありません。もう少し速いペースの方が
この馬には合っています」
6着 トーセンジョーダン(スミヨン騎手)
「よくやってくれました。作戦通り逃げるつもりでしたが、ビートブラックが
あれほど行くとは思わなかったので、離れた2番手で逃げているような形にして
徐々に気合を乗せて行きました。ちょっと最後にブレーキを掛けるところがあったので、
それがなければもっと上の着順だったと思います」
7着 ビートブラック(石橋脩騎手)
「スタートしてから、もう少しあのペースの中で後ろを離して逃げられれば良かったのですが、
思った以上について来られて、早めに後続を離す形になってしまいました。
ただ、あれ以上は早く動けないですから…仕方ありません」
9着 エイシンフラッシュ(ルメール騎手)
「4コーナーでは、オルフェーヴルの後ろにつけてうまくいったと思ったのですが、
残り200mで脚が止まってしまいました」
14着 オウケンブルースリ(浜中騎手)
「馬場も良かったですし、積極的に勝負を賭けて行きましたが、離されてしまいました」
16着 ローズキングダム(武豊騎手)
「思い通りに行けましたが、直線を向いて手応えがありませんでした。
調子が悪い訳ではないのですが、フォームがいい時のものではありませんでした」
微妙な判定もありましたが、3歳牝馬でJCを勝つ、というのは日本馬では史上初。
ウオッカ、ダイワスカーレット、ブエナビスタと歴史的な牝馬が続きましたが
さらに上回る実績でジェンティルドンナが日本馬の頂点に立つことになりました。
牝馬だけにこのあとの路線が難しいですが、もしかしたら来年は
牝馬による秋3冠・・・いや凱旋門賞挑戦、などもあるかもしれませんね(^^)g
先行きが本当に楽しみです。
馬券の方はカチカチの内容だったのでどうでもいいですが、
素晴らしいレースを観れて満足です♪
あえて言えば・・・外国馬の力関係が当たったことがちょっと嬉しかったかなと(笑)
