
※中山2000mのコース図及び中山金杯の平均ラップ
(01年~:重馬場の07年を除く)
中山金杯は内回りの中山2000m。
スタートしてすぐの直線は上り坂を含み、300m程度と長くなく
カーブに入っても上り坂のため序盤のペースはそれほど速くなりにくい構造。
例年、13秒台に近いかそれを超えるくらいに緩むことになります。
600m過ぎからは下りながら向こう正面の直線を走り、
急な角度のコーナーを曲がって・・・短い直線勝負。
向こう正面から後傾ラップで引っ張る馬がいる場合は、ペースが落ちず
隊列はかなり長い状態で直線に入りますので後方からの差しは厳しくなります。
ただし、上の図にあるとおり、淡々と速いラップが続く傾向があるので
先行馬にとっても厳しい展開。
能力の足りない先行馬が淡々と引っ張ってしまうと最後まで
脚が持たずに差し決着となります。
先行馬がいかに余力を残してカーブに入ってくるか、
これが展開の分かれ目になると考えられます。
【上位馬の4コーナー位置取りと着順の関係】
1着→2着→3着
11年 4→ 7→ 4(番手)
10年 8→12→ 6
09年 2→ 7→ 1
08年 2→ 5→ 1
06年 7→14→ 7
05年 5→12→10
年によってかなり傾向が違っています。
11年は後半1000mを淡々と進み、コーナーでもスッと
加速が入った先行有利な流れ。
先行馬を好位辺りからの馬がかわしたところでゴールイン、と
なりましたが、逃げ馬を含めて上位5頭までは0.1秒差圏内の
大混戦となりました。
10年は向こう正面で一気にペースが上がり、前がバテての差し決着。
09年は淡々と速いペースになったものの、前で押し切る強い内容。
上位馬が有馬記念に出走したのも頷けます。
08年は逆に向こう正面でペースアップせずにゆったりと
進んでの前残り。前が有利になる展開の代表パターンでしょうか。
06年、05年は向こう正面に入ったところですでにペースアップ、
前の馬の余力が早い段階でなくなって差し決着となっています。
勝ち馬に関してはあまり後ろからでは届きませんが
展開によってかなりの後方から2、3着に飛び込んでくることもあるレース。
先行馬の作るペースと能力をどう判断するかが分かれ目になりそうです。
冬場に行われる中山の重賞ということで、09年の上位馬のように
有馬記念につながることもあるレース。
出来れば若い馬に強い勝ち方を見せてもらいたいものですね。
