展開を握る逃げ馬として考えられるのは
・ヴィクトリー(ルメール騎手)
・コスモバルク(松岡騎手)
・フサイチパンドラ(藤田騎手)
辺りでしょうか。
勉強熱心なルメール騎手はヴィクトリーが皐月賞で逃げ勝ったことも
知っているでしょうし、キッチリと先行させる競馬をしてきそうです。
力のある騎手ですから抑えきれずに暴走させるようなことはないと思われますね。
松岡騎手は今年サンツェッペリンで逃げの競馬に開眼(笑)
逃げた場合にはどうやってペースを作るべきかをよくわかっているのでは
ないでしょうか。
フサイチパンドラは前に行く馬がいれば無理に前に行くことは考えにくいですね。
気性的にも落ち着いて引っ掛かるようなことも今はもなさそうです。
この3頭のどの馬が行くにしてもそれほど速いペースにはならないと
考えられます。おそらく前半をある程度スローで行って後半にペースを上げる
後傾ラップ。残り800~1000mくらいからが本当の勝負。
単純な瞬発力だけでなく、ある程度持続できる長い脚が求められるレースに
なるのではないかと考えられます。
天皇賞秋のときにも考察しましたが、直線が長い東京競馬場だとはいえ
先行しつつ末脚を伸ばせる馬を後方からかわすのは至難の業です。
東京競馬場では上がり3ハロンが0.1秒違うと約0.6馬身差縮まる計算。
つまり先行馬より1秒速い末脚を使っても4コーナーで約6馬身差以内に
つけていないと前の馬をかわせないということになります。
この物理的な条件を上手く活かしているのがメイショウサムソン。
コーナーで先頭に立って、東京ではおよそ34.5程度の末脚を使うわけですが
計算上33.5の脚を使う馬でもメイショウサムソンより6馬身以上
後ろからでは届きません。
その意味ではディープインパクトでもメイショウサムソン本来の競馬を
されてしまうとかわせない可能性があるわけで・・・
(ディープインパクトのJCでの上がり3ハロンは33.5)
世間的な印象よりもはるかに強い馬だと考えられます(^^;
これまでの東京(良馬場)での実績を元に推定上がり3ハロンを
試算してみました。
※当日の馬場状態の偏差を組み入れたものですが、展開などにも
もちろん影響を受けるのであくまでおおよその数字となります。
【東京競馬場:推定上がり3ハロン】

先行していく馬は35秒台中盤から後半と末脚はかなり鈍り気味。
この程度の脚では前で粘り切るのは不可能でしょう。
コーナーで並びかけていくと考えられるメイショウサムソンをかわせるとしたら・・・
やはりウオッカということになりますね(^^)
それでも先ほど触れたとおり、6馬身差圏内というのが条件。
後方から脚を活かすような競馬をした場合はおそらく届きません。
四位騎手がどういう騎乗を見せるかがかなり大きなポイントになりそうです。
06年のダービーでのドリームパスポートのように大外をぶん回すような
騎乗をするならば・・・不発の可能性も十分にあります。
古馬上位クラス相手に余裕の競馬は厳しい、ということですね(^^;
積極的に好位につけて末脚を伸ばす競馬をしてもらいたいものです。
同様にアドマイヤムーンも後方から届くかと言えば・・・
どうやらまったく届きません(涙)
宝塚記念では先行馬がハイペースと重馬場につぶされて下がって行ってしまったために
岩田騎手の意思とは別にコーナーで前に押し出される格好になりましたが、
今回の場合ははっきりと意思を持ってかなり前に詰めておかないと
おそらくはまったくの不発・・・。
宝塚記念でもある程度並んだ位置からのスタートで半馬身しか
差がつけられなかったわけで、キレ味で大幅にメイショウサムソンを
上回っているわけではありません。
果たしてどういう騎乗をしてくるか注目ですね(^^)
気になるのはインティライミです。
古馬になってからは爪の具合が悪く、末脚にキレがまったくありませんでしたが
ここ2戦はまったくの別馬。2戦続けて33.3、33.4と素晴らしい
末脚を見せています。
データ上ではまったく相手にならない数字になっていますが
今なら東京でもある程度の脚が使えるのかも・・・。
距離が伸びて期待されるポップロックも過去のデータ上では
前に届く感じはなさそうですが、前走ではメイショウサムソンを微妙に
上回る末脚を見せているだけに、この数字は超えてくるかもしれませんね(^^;
