けいけん豊富な毎日

芦毛の怪物 part1   担【temporalis】

通常、有馬記念が終わっても年明けの金杯に向けての考察や、年間のデータ整理などで
休みなく・・・というか変わりないペースでやっていたんですが、
今年は週頭からまたもやまともに睡眠時間が取れないまま大晦日突入。
先ほど帰宅しましたが、いつまともに寝たか思い出せない状態で・・・フラフラです。

今晩は少し休める予定ですが、明日はまた仕事。
(元旦も関係ないんで・・・)
とりあえず金杯に関しては間に合いそうもありません(>_<)

自分自身の考察やなんかはちょっと置いておいて、
競馬の語り部「temporalis」さんから過去の名馬に関するお話を頂いたので
そちらを紹介させて頂きます。

日本中が競馬に熱狂した時代・・・どんな話なのか
私も楽しみです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〝芦毛の名馬"と言えばどんな馬が思い浮かぶでしょう?
現役ならばGⅠ6勝のゴールドシップ、
驚異のロングスパートでGⅠ3勝を挙げたヒシミラクル、
ダート参戦で驚愕のレコード勝ちを連発、日本競馬界を震撼させたクロフネ、
デビューから15戦連続連対と抜群の安定感を誇ったビワハヤヒデ、
最強ステイヤーの誉れ高いメジロマックイーン、
スペシャルウィークを向うにまわし、クラシック2冠を制覇したセイウンスカイ、
そして何といっても空前の競馬ブームの立役者となった怪物オグリキャップ・・・
「芦毛の馬は走らない」と言われた時代が嘘のように近代競馬では
枚挙に暇がありませんね。
そんな名馬達の先輩に芦毛時代を切り開いた1頭のサラブレッドがいました。
その馬の名をタマモクロスと言います。



タマモクロスという馬を知ったのは彼が初めて重賞勝ちを収めた鳴尾記念
(GⅡ芝2500M)の後の事でした。
何でもまだ900万下条件の馬が53kgの軽ハンデとはいえGⅡに挑戦して勝って
しまったのだと。
しかも出遅れて道中は1000M通過が1分6秒8の超スローペースを最後方から追走、
普通なら全く競馬にならない展開ながらあれよあれよと言う間に先頭に追いつき、
直線では2着馬を6馬身突き放してしまったというではありませんか!
その上、タイムは2分33秒3のコースレコード、稍重馬場だったといいますから
もう驚く他ありません。
しかし、彗星のごとく現れたこのサラブレッドがここまで辿り着く事を想像できた
人は殆どいなかったと言っていいでしょう。
唯一人、生産者の錦野さんを除いては・・・


タマモクロスは多額の負債を抱えた錦野牧場が最後の望みをかけた生産馬でした。
父シービークロスは〝白い稲妻"の異名を持つ後方一気の末脚で魅了した個性派
でしたが、毎日王冠、目黒記念のレコード勝ちはあるものの、大きなタイトルは
無く種牡馬入りは微妙だったそうです。
そこでかねてからシービークロスの瞬発力に大きな魅力を感じていた錦野さんは、
シンジケート結成へ多くの人を説得し、種牡馬入りへ一役買っていたのです。
そんないきさつもあり、錦野さんは迷わず牧場一の繁殖牝馬グリーンシャトーに
種付料10万円と格安のシービークロスを付ける事を決めたのでした。
生れ落ちたタマモクロスを見て錦野さんは

「これは私が理想とするサラブレッドだ」

と、大きな期待をかけました。
しかしながら、そんな錦野さんの思いとは裏腹に血統的な魅力に欠け、見た目も
華奢に映るシービークロスの牡馬への評価は厳しく、結局500万円という廉価で
しか買い取ってもらえなかったのです。
数千万円で売れると見積もっていた錦野さんの落胆は大きなものでしたが、
『競走馬としてデビューさえしてくれれば、必ず大きなレースを勝って牧場の
窮地を救ってくれる』
そう信じて債権者達をタマモクロスにかける情熱で説得し、返済を何とか
先延ばしにしてもらったのです。


栗東の小原厩舎に入厩したタマモクロスでしたが、ここでも厳しい評価が
待っていました。
何せ牝馬のように華奢な上、臆病な性格で飼葉食いも非常に悪く、まともに
調教さえ積めないような状況で、小原調教師は
「とてもじゃないが走る馬とは思えなかった。」
と入厩当時を振り返っています。
それでもじっくりと調整され、満足な状態ではありませんでしたが4歳(現3歳)
になった3月1日、何とかタマモクロスはデビューに漕ぎ着けました。
この日を待ち侘びた錦野さんはどれだけの期待を持ってレースを
見つめた事でしょう。
しかし無情にもスタートから果敢に逃げたタマモクロスは直線ズルズルと下がり、
10頭立ての7着と惨敗したのでした。
折り返しの新馬戦(D1800M)でも4着に敗れた後、続くダート1700Mの未勝利戦で
ようやく初勝利を挙げたものの、再び芝に戻った次走400万下では落馬事故に
巻き込まれ競争中止のアクシデント、ただでさえ臆病なタマモクロスはこれが
トラウマになり馬群を怖がるようになってしまうのです。
どうしても芝のイメージが悪いので、以降ダートのレースを続けて使われますが、
そこそこ好走はするものの馬群で競馬ができない事もあり、4戦連続勝ち切れない
ままでした。

デビューから8戦して未だ400万下を卒業できないタマモクロスを見て、錦野牧場
の債権者達が黙っている筈もありません。
もはや錦野さんになす術はなく、ついに錦野牧場は倒産し、一家は離散しました。
牧場の宝でもあったタマモクロスの母グリーンシャトーは人手に渡りましたが、
新しい環境に馴染めず、間もなく腸捻転を発症してこの世を去りました。
錦野さんの無念はどれほどのものだったでしょう。
しかし、この事を知っていた筈もありませんが、ここからタマモクロスは覚醒
するのです。



「そろそろ芝を使ってみましょう。」

そう進言したのはタマモクロスの主戦、南井克己騎手でした。
前回の芝は競争中止のアクシデントがあったので、実質芝でレースをしたのは
デビュー戦のみ、彼は稽古の動きからもタマモクロスはもう少しやれていい馬だと
感じていたのです。
そして向かった芝2200M戦で信じられないような光景を目にする事になります。
スタートから4~5番手の好位につけたタマモクロスは直線に向くと後続をグングン
突き放していき何と2着に7馬身差をつけてゴールしてしまったのです!
しかも勝ち時計の2分16秒2は同日同コースで行われた菊花賞トライアル
京都新聞杯(GⅡ)のそれを0.1秒上回るもでしたから、競馬ファンのみならず、
関係者をも唖然とさせる大変身を遂げたのでした。
この強さは本物なのか?
半信半疑のまま次走藤森特別(400万下芝2000M)へ向かったタマモクロスでしたが、
ここでも今度は2着に8馬身差をつける圧勝劇、もう彼の力を疑う者はいません。
あまりの強さにやっと900万下に上がった身ながら、前述の鳴門記念挑戦、
そして圧勝へとつながったという訳です。

こうして一躍競馬界の超新星となったタマモクロスには、
「これだけの強さ、是非有馬記念へ」という声が当然のように上がりました。
オーナーも出走の意向を強く示しましたが、これにストップをかけたのは
小原調教師でした。
もともと飼葉食いの細いタマモクロスがデビューから休暇らしい休暇もなく
約10か月で11戦を消化、特に鳴尾記念の後はさらに飼葉食いが細くなっており、
このまま最高峰の戦いとなる有馬記念へ向かっては馬を潰してしまう、
とオーナーを説き伏せたのです。
オーナーは渋々諦めましたが、その代わりに翌年のスタートとなるレースを
小原調教師の考えていた日経新春杯ではなく京都金杯にして欲しいと希望しました。
年の初めのレースを勝てば縁起がいいからという理由でしたが、ここは小原調教師
が折れる形になりました。

年が明けて京都金杯(GⅢ・芝2000M)に臨んだタマモクロス、もうここでは誰もが
注目する堂々の主役です。
トップハンデの56Kを背負いながら単勝は2.2倍と抜けた1番人気、どんな勝ち方を
するかに興味は注がれました。
ところが、いざ蓋を開けてみると予想だにしない展開が待っていたのです。
鳴尾記念同様スタートで後手を踏んだタマモクロスは最後方からの競馬になって
しまいます。
まあ、これだけならばタマモクロスの力をもってすれば大丈夫、と大方の人はまだ
楽観視していたでしょう。
しかし、レースが進むにつれて雲行きが怪しくなってきます。
南井騎手が押せども押せどもタマモクロスは一向に走る気を見せず、ポジションは
後方のままで上がってくる気配はありません。
このレースは内回りコースで直線は僅か328m、4コーナーでもまだ最後方の
タマモクロスに場内は騒然とします。
この位置では外を回しては厳しいと内を突いた南井騎手、
しかし直線に向いた時、前方にはギッシリと馬群の壁が!

(今日はタマモクロスは負ける)

誰もがそう思いました。
が、ここから我々はタマモクロスの底力を見せつけられる事となるのです。
何とあの馬群が怖くて仕方が無かった臆病な馬が、僅かにバラけた前方の馬群の
隙間を内へ外へ、また内へと縫うように進出していくではありませんか!
その姿は正に〝白い稲妻″、あれよあれよという間に全馬を抜き去り、
堂々先頭でゴール板を駆け抜けたのです。
4角最後方からのごぼう抜きというレースならば何度か見たことがありましたが、
この馬込みをジグザグに走りながら一気に突き抜けるという離れ業はちょっと
他に例を見ない異次元のものでした。
しかも2~5着馬は全て4コーナーを先団で回った馬ばかりですから、
タマモクロス恐るべしです。

こうして縁起の良い金杯を制覇した次走、陣営が選択したレースは天皇賞春を
見据えた長丁場、阪神大賞典(GⅡ芝3000M)でした。
ここでの強敵は菊花賞、有馬記念と長距離のGⅠを2勝しているメジロデュレン。
鳴尾記念ではタマモクロスが完勝していますが、ハンデ差があってのもの、
メジロデュレンには距離実績がある上に今回は別定戦、そう簡単にはいくまいと
2強対決のムードが漂いました。
ところが、蓋を開けてみるとレースでタマモクロスを苦しめたのはメジロデュレン
ではなく、伏兵ダイナカーペンターでした。
ダイナカーペンターはゆっくりと先頭に立つとマイペースに持ち込みます。
1000M通過が1分6秒6、1600M通過が1分45秒8、2000M通過が2分11秒0と超のつく
スローペース、7頭立ての小頭数だった事もあり外に出しては掛かってしまうと、
南井騎手はタマモクロスを内に入れて何とかなだめていました。
前が楽をしているのは明らかで南井騎手は早めに動き、4角では3番手に押し上げて
直線に向くとタマモクロスにゴーサインのムチを入れます。
一気に内から交わしにかかるタマモクロスですが、逃げたダイナカーペンターも
内に進路を取り前を塞がれてしまいます。
それなら外へと進路を変えますが、今度は2番手を追走していたマルブツファースト
が内に切れ込んで2頭に挟まれる形に。
楽に先行した2頭には余力がある上、狭いところに入ってしまい大ピンチ。
16頭立ての金杯であれだけスイスイと馬群を交わしていけたのに、たった7頭立ての
レースでこんな窮地に追い込まれるとは競馬とは分からないものです。
それでも2頭の間をこじ開けてジワリジワリと差を詰めるタマモクロス、
3頭が鼻面を合わせたと見えたところがゴールでした。
写真判定の結果、タマモクロスとダイナカーペンターは1着同着、
マルブツファーストはハナ差の3着と史上稀に見る大接戦の末、タマモクロスは
辛くも重賞3連勝を飾ったのでした。

続きます。

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今年の競馬を振り返って・・・   担【けん♂】

今年の競馬のキーワードは・・・「上がり馬」だったのかも
しれませんね。

まずはラブリーデイ。
昨年までは重賞での好走はあっても微妙に届かない馬だったのに
年明けに中山金杯、京都記念と連勝。
春の長距離路線では苦戦したものの、鳴尾記念に続いて
宝塚記念を勝ち、さらに秋には天皇賞秋まで勝利。
まったく求められる適性の違うGⅠを2勝したことは
高く評価して良いところだと思います。
有馬記念では5着に沈んだものの、年間に11走と
使われ続けてきたことを考えると、最後に力尽きたのも
仕方のないところかと。
実質的に14年秋から休んでいないわけで、
ここで一息入れることでリズムとか精神状態に影響が出ないか、
来年の初戦から注目したいですね。

ショウナンパンドラも秋華賞馬という実績はあったものの、
本格的に評価出来る馬になったのは宝塚記念以降、秋になってから
だと思います。
「実質的に500万下までしか勝っていなかった馬なんだから
 ヴィクトリアマイルで失速するのも仕方ないわな・・・」
なんて思っていたら・・・この開花。
JCを勝つほどの馬になるとは本当に驚かされました。

マイル路線ではモーリスが安田記念、マイルCS、香港マイルを
含んで6連勝を達成。
年明けにはまだやっと1000万下を勝ったばかりだったわけで
この凄まじい上昇ぶりは強烈でした。
香港のエイブルフレンドを破ったことで「アジア最強マイラー」
であることは証明した感がありますが、この勢いがどこまで続くのか、
先行きが楽しみですね。

そして同じくスクリーンヒーロー産駒のゴールドアクター。
こちらも菊花賞3着から休養明けとなった夏の函館で
1000万下を勝ってから破竹の4連勝でアルゼンチン共和国杯に
続いて有馬記念を制覇。

スクリーンヒーローはおおよそコンスタントに70~80頭の
牝馬と交配され続けていますが、SS系の超有力種牡馬や
キングカメハメハのような実績種牡馬が200頭を超える牝馬と
交配されることを考えるとかなり「機会」が少なくなっています。

さらに、交配された牝馬の質が・・・(爆)

ゴールドアクターの母ヘイロンシンは平地の短距離で勝ち上がれず、
障害に転向して2勝を挙げた馬。結局上位レースでは
通用しなかったわけで、肌馬としてもそこまで期待されるほどの
実績ではありません。

モーリスの母メジロフランシスはマイル~中距離路線で
使われて・・・最後は地方のダートにまで出走したものの
結局未勝利のまま引退。

こういった地方牧場に繋養された牝馬からGⅠ馬が誕生する、
というのは生産者からしたら夢を現実にしてくれる
リアルストーリーなわけで(ゴールドシップも同じ感じですが)
これからさらに交配頭数や質もアップしていきそうです。

来年はどんな「上がり馬」が出てくるのか、どんなGⅠ戦線になるのか
また一年じっくり楽しんでいきたいと思います。
(本当にじっくりゆっくり楽しめる時間が取りたい・・・)

有馬記念回顧   担【けん♂】

年末の大一番、有馬記念が行われました。

1番人気は・・・ゴールドシップ。
3年前にこのレースを制し、ここ2年は3着、3着と敗れていますが
引退レースということもあって、この稀代の個性的な馬が支持された印象です。

ほぼ横並びでラブリーデイが2番人気。
こちらも今年の開花は素晴らしく、年度代表馬が懸かったレースということで
陣営の気合も評価したいところ。

今週も考察が間に合わず、最後はえいやー!になってしまったわけですが
考察で出てきた「SS系優勢」「社台系に注目」といった点は完全に
無視する予想になって・・・

予想は→ココ

結果は・・・

1着〇ゴールドアクター   2.33.0   上がり34.8
2着 サウンズオブアース   クビ
3着×キタサンブラック

5着◎ラブリーデイ
7着▲アドマイヤデウス
16×リアファル

※全着順は→ココ

スッと出たゴールドアクターを外からかわして
キタサンブラックが先手を取り、リアファルが続く形。

少し離れてゴールドアクター、サウンズオブアース、マリアライト、
中段にラブリーデイ、アドマイヤデウス、続いてヒットザターゲット、
ラストインパクト。控えてルージュバック、ワンアンドオンリー、
後方にオーシャンブルー、ダービーフィズ、トーセンレーヴ、
アルバート、最後方に少しスタートで引き離されたゴールドシップ。

7.0-11.7-12.2-12.5-12.7-12.8-12.6-12.6-12.0-11.9-11.5-11.3-12.2
前半1000m 62.3 
中間500m  31.8
後半1000m 58.9

【ラップ比較】
有馬ラップ

有馬記念は年によってかなりペースがマチマチで
勝ち時計事自体も上下7秒程度の開きがある特殊なレースなので
平均を見ることにあまり意味はありませんが(爆)
とりあえず、今年は3歳馬2頭が前に陣取ったこともあって
前半をスローでまとめています。

中間は13秒台にまでは落とさず、ペースの上げ下げを
せずに消耗を抑えてジワッと加速していく形で後半へ。
この辺りはさすがトップジョッキー、という馬の御し方
だと思われます。

3コーナー手前から外を押し上げて一気にゴールドシップが
先団にとりつくところまで進出。

その勢いを見てとってか、前のキタサンブラックも
ペースを上げつつ、コーナーリングし直線へ。

先団を飲み込むような勢いで押し切るスタイルの
ゴールドシップですが、4コーナー手前ですでに手応えが
怪しくなり、逆に前の馬に突き放される形で伸びきれず・・・

馬場中央を伸びて行ったのはゴールドはゴールドでも
ゴールドアクター!

思えば父の父グラスワンダーは有馬記念でスペシャルウィークとの
死闘を制しており、血統的にもロベルト系・・・。
同じスクリーンヒーロー産駒のモーリスは中山の
ダービー卿CTで凄まじい勝ち方をしていたわけで
この好走は頷ける話。

モーリスもですが、スクリーンヒーロー産駒は連勝街道に
入ると止まりませんね~。これで4連勝!
モーリスとどちらが先に止まるのか(止まらないのか?!)
来年が楽しみです♪

2着にはスクリーンヒーローでJCを制したデムーロ騎手の
サウンズオブアース。
ネオユニヴァース産駒は中山でこそ、と言い続けてきたのに
なんで抜けてしまったのか、猛省猛省、また猛省・・・。

締め括りに成功はしませんでしたが、世代交代の旗印として
来年の競馬を盛り上げてくれそうな馬が登場してくれて
良かったです♪

有馬記念最終予想   担【けん♂】

すっかり遅くなってしまいましたが有馬記念(中山2500m)について
まとめていきたいと思います。

枠順的には内枠優勢という傾向ですが、土曜のレースを見ても
内から先行気味に行ってすんなり直線で先手をとれる馬が良い印象。
1枠2頭は後方に下げるとして、外から先手を取りに行く
リアファル、キタサンブラックの後ろにつけられるゴールドアクター、
ラブリーデイはレースがしやすそうです。

牝馬で好走したのはダイワスカーレット、ジェンティルドンナ、
となると・・・超絶例外馬に限ってよいかと。
もちろん、年によってレベルの差もあるので固定観念は
怖いわけですが・・・。

前で引っ張るのがルメール騎手、横山典騎手となると
異常な暴走は考えられず、しっかりと脚をためつつ、
後続に脚を使わせる消耗戦に持っていきそう。
前崩れは・・・考えにくく、後方からの馬はよほどの機動力が
問われることになりそうです。

脚質か、血統か、年齢か、枠順か・・・

【今回の予想】
◎ラブリーデイ
○ゴールドアクター
▲アドマイヤデウス
×リアファル
×キタサンブラック

ラブリーデイは中山金杯が非常に強い勝ち方でした。
好位からすんなり抜けてくる競馬が出来れば
宝塚記念に続くグランプリ制覇の可能性は十分だと思われます。
使われ続けているので、どこかで疲労が出るのが怖いですが
年度代表馬が懸かったレース、期待したいと思います。

ゴールドアクターは前走がちょっと厳しい感じに
なってしまいましたが、良馬場での競い合いなら・・・。
スクリーンヒーローは期待されて失速したものの、
その父グラスワンダーはグランプリでこそ、という
実績だっただけに、血統の力にも期待。

アドマイヤデウスは絶好の枠順に入り、内差しが得意な
岩田騎手とのコンビがハマれば面白い1頭になりそうです。
冬場の中山で結果を出しており、穴馬・・・にしては
ちょっと注目され過ぎた感もありますが
狙ってみたいと思います。

3歳馬2頭は菊花賞以来、というのがマイナス材料ですが
騎手の力量、脚質から上手くハマれば一発があっても・・・
世代間の力関係を確認するためにもどこまでやれるか
注目したいと思います。

正直、今週も結局楽しみ切れていないのが残念ですが
今年の締めくくりのレースとして、好レースを期待したいですね。
参加することに意義がある・・・参加しただけで
終わってほしくはありませんが(笑)

有馬記念(枠順分析+α)   担【けん♂】

有馬記念(中山2500m)についてもう少し見ておきたいと思います。

枠順別実績
有馬枠順

11年、12年と外目の枠の馬が勝っていますが、それ以前には1枠の馬が3勝。
連対圏、複勝圏を見ても明らかに内枠優勢という結果になっています。

便宜上、1~4枠で内枠計、5~8枠で外枠計として集計していますが、
好走は1~5枠に偏っているわけで、6~8枠はかなり不利という数字。

8枠から勝ったダイワスカーレット、シンボリクリスエス、
6枠からのオルフェーヴル、7枠からのゴールドシップは全て1番人気
背負っていたわけで、相当な実力馬じゃないと外枠から勝ち切るのは難しい
と考えて良さそうです。

外枠から穴をあけたのは・・・

10年3着のトゥザグローリー(6枠、14番人気)
08年2着のアドマイヤモナーク(8枠、14番人気)

内枠からも穴馬は出ているので外枠にこだわる必要はありませんが
穴馬の特徴としては・・・

・外人騎手
・先行脚質
・荒れ馬場に強い(冬場の中山での好走経験あり)


このあたりを意識したいところです。

おまけ

有馬記念は異常なまでに社台系の馬が強いレースとなっています。
過去の上位馬の生産牧場を見てみると

有馬記念上位馬の生産牧場
有馬生産

04年以前は外国産馬の好走が目立ちますが、社台系の馬も
出走頭数が少ない中で上位に食い込む健闘を見せています。

05年以降は・・・マツリダゴッホ、ゴールドシップを除いて全て社台系の馬が独占、
という極端な偏り。
もちろん、社台系の馬の出走頭数自体が増えてきている影響もあるかと思いますが、
ここまで偏ると意識しておいた方がいいかもしれません。

今年の社台系生産馬は

オーシャンブルー
ラストインパクト
ラブリーデイ
アルバート
サウンズオブアース
トーセンレーヴ
リアファル
ルージュバック
ダービーフィズ
マリアライト

この10頭。昨年の12頭からは減りましたが昨年に続いて
二桁頭数。傾向的には複勝圏を独占・・・という自体もあり得るかも。

まぁこの条件はあくまで過去の結果であり、今年に繋がる確固たる
理由はないので変に意識し過ぎるのも危険かもしれませんね(^^;

有馬記念(馬体について2)    担【けん♂】

有馬記念(中山2500m)出走馬の馬体について、第2弾です。

【サウンズオブアース】
(JC)
サウンズオブアース15JC
(有馬記念)
サウンズオブアース15有馬
大きな変化は感じられませんが、使われて
引き締まってきている印象。
下半身の丸みはアップしていますが
上半身の厚みはイマイチ。現状の力関係を
ひっくり返すほどの変化、成長は・・・

【ルージュバック】
(エリザベス女王杯)
ルージュバック15エリ女
(有馬記念)
ルージュバック15有馬
しっかりと柔らかみのある筋肉を増強して
復帰してきましたが、叩いて一絞りした感じ。
カッチリとまとまった分、距離は微妙ですが
バランスの良さを活かしてどこまで・・・

【ラブリーデイ】
(JC)
ラブリーデイ15JC
(有馬記念)
ラブリーデイ15有馬
コンスタントに使われながらも崩れたところが
まったく感じられないタフな馬。
太いクビ差し、厚みのある筋肉、腹回りも
引き締まって、消耗も感じられません。
引き続き体調も良さそうなので
血統の壁を乗り越えるチャンスかも。

【ゴールドアクター】
(アルゼンチン共和国杯)
ゴールドアクター15AR
(有馬記念)
ゴールドアクター15有馬
無理使いをせずに調整されましたが、間隔を少し
空けた分、充実度、メリハリの面ではもう一歩。
全体的なバランスはまったく崩れていないので
正攻法でどこまで・・・

【アルバート】
アルバート15有馬
要所要所にしっかりと筋肉がつき、
腹回りは絞り込まれ、クビ差しも充実。
この馬なりに仕上がったいる印象ですが
上位馬を蹴落とすほどの・・・

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

有馬記念(馬体について1)   担【けん♂】

有馬記念(中山2500m)について・・・まったく間に合っていませんが
出来る限りなんとか・・・

【ゴールドシップ】
(JC)
ゴールドシップ15JC
(有馬記念)
ゴールドシップ15有馬
馬体に緩んだところもなく、太いクビ差しを支える
上半身と下半身のバランスも問題なし。
腿の引き上げも出来ており、最後の大一番に全力投球。

【キタサンブラック】
(菊花賞)
キタサンブラック15菊花賞
(有馬記念)
キタサンブラック15有馬
休養明けということで全体的なメリハリには不足感。
太目感はないので、問題なく絞り込まれてきていると
思われます。クビから背中へのラインも力強く
力は出せそうな仕上がりだと思います。

【リアファル】
(菊花賞)
リアファル15菊花賞
(有馬記念)
リアファル15有馬
少し気の荒い面を見せたような表情と耳。
休養前よりも馬体に伸びがなく、全体的に
小さくまとまって見えるのは微妙かも。
もう一絞り欲しい気もしますが、出来自体は問題なし。

【ラストインパクト】
(JC)
ラストインパクト15JC
(有馬記念)
ラストインパクト15有馬
前走のダメージもなく、下半身は丸みを帯びて
この馬なりの力感をキープ。
大きな変化は感じられないので引き続き
この馬なりの力は十分に出せそうです。

【マリアライト】
(エリアべス女王杯)
マリアライト15エリ女
(有馬記念)
マリアライト15有馬
少し間を空けて上半身の厚みは落ちてきている
感じですが、それなるのバランスは保っている様子。
下半身は持続質向きなイメージなので
中山で持ち味を活かして捲り上げられれば・・・

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

続きます。

有馬記念(過去の勝ち馬の馬体)   担【けん♂】

過去の有馬記念(中山2500m)の勝ち馬の写真を並べてみました。

【ジェンティルドンナ】
(14有馬記念)
ジェンティルドンナ14有馬

【オルフェーヴル】
(13有馬記念)
オルフェーヴル13有馬

【ゴールドシップ】
(12有馬記念)
ゴールドシップ12有馬

【オルフェーヴル】
(11有馬記念)
オルフェーヴル11有馬

【ヴィクトワールピサ】
(10有馬記念)
ヴィクトワールピサ10有馬記念

【ドリームジャーニー】
(09有馬記念)
ドリームジャーニー09有馬

【ダイワスカーレット】
(08有馬記念)
ダイワスカーレット08有馬

【マツリダゴッホ】
(07有馬記念)
マツリダゴッホ07有馬

【ディープインパクト】
(06有馬記念)
ディープインパクト06有馬

【ハーツクライ】
(05有馬記念)
ハーツクライ05有馬

【ゼンノロブロイ】
(04有馬記念)
ゼンノロブロイ04有馬

【シンボリクスエス】
(03有馬記念)
シンボリクリスエス03有馬

【シンボリクリスエス】
(02有馬記念)
シンボリクスエス02有馬

【マンハッタンカフェ】
(01有馬記念)
マンハッタンカフェ01有馬

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

いやーやっぱりこの大一番を勝ち切る馬となると
歴史に名前を残すような名馬ばかりですね(^^)
牝馬のダイワスカーレット、ジェンティルドンナを除き、
他の馬は全て種牡馬になっています。
そういった勝ち馬の産駒同士の戦い、という視点で観るのも興味深いところ。
(ハーツクライ、ディープインパクト、ゼンノロブロイ)
父の血を受け継いで父子制覇を達成する馬が出てくるのかにも
注目したいですし、逆にここで期待されて負けたスクリーンヒーローの
産駒のリベンジ!といった点にも注目したいですね。

こうして見ると、シンボリクリスエス以外は全てSS系の馬。
シンボリクリスエスもロベルト系ということで血統的には近いわけで、
かなりの偏りがあることがわかります。
ステイゴールド産駒が3頭(のべ4回)、というのも興味深いですね。

クビの角度、上半身の発達具合はどの馬も似たような形。
胸前にある程度深みがって、厚みも十分、心肺機能の高さが
感じられる馬体だと思われます。
持続力の高さを示す下半身ながらしっかりとした丸味を帯びて、
ある程度の瞬発力の高さも兼ね備えたタイプ。
肩から腰にかけての背中のラインもイメージを頭に置いて
いきたいところです。
後肢が流れているような馬はいません。

冬場なので毛ツヤがそれほど良く見えるわけではありませんが
それなりに滑らかな皮膚感。体調に問題があるような状態では
このレースを勝つのは難しいと思われます。

おおよそのイメージを頭に置いて今年の出走予定馬について
見ていきたいと思います。

有馬記念(各馬分析3)   担【けん♂】

有馬記念(中山2500m)出走予定馬の各馬分析、第3弾です。

ラストインパクト】牡5 57.0 (栗東) ディープインパクト×(ティンバーカントリー)
重賞連勝で臨んだ昨年の有馬記念では後方から伸びきれず7着まで。
このところは位置取りが後方になり加減で力勝負での分の悪さを
見せてしまっていましたが、前走のJCでは内差しの名手、ムーア騎手の
手腕もあって2着と大健闘。内を抜ける競馬が出来ればここでも
十分好走の可能性はあるので、枠順にも注目。

ラブリーデイ】牡5 57.0 (栗東) キングカメハメハ×(ダンスインザダーク)
13年の有馬記念では12着と大敗していますが、今年に入って
重賞4勝、GⅠ2勝と一気にブレイク。JCでは3着に敗れてしまいましたが
好位から鋭く伸びる脚質なので中山での上昇には期待出来そうです。
冬場の中山での好走もあり、陣営としても年度代表馬のタイトルが
掛かっているので本気の仕上げになりそうです。

リアファル】牡3 55.0 (栗東) ゼンノロブロイ×(エルコンドルパサー)
先行力を活かし、芝転向初戦で1600万下を勝ち、神戸新聞杯で連勝。
菊花賞本番では好位の前から3着と健闘しました。
脚質からするとここでも期待できそうですし、鞍上のルメール騎手の
力量もプラス材料になりますが、ゼンノロブロイ産駒は
直線が長い広いコースの方が合う傾向が出ており中山はかなり微妙。
ルルーシュの二の舞になるのか、それとも新たな血の歴史を
刻めるのか要注目。

ルージュバック】牝3 53.0 (美浦) マンハッタンカフェ×(Awesome Again)
3戦無敗できさらぎ賞を勝ちましたが桜花賞で9着に敗れ
オークスでも2着とタイトルに届かず。
秋は海外遠征を取りやめてエリザベス女王杯で復帰し
後方から突っ込んで4着。内回り、小回りのコース経験がなく
末脚を活かす展開にならないと能力を出し切れるか
不安が大きそう。

ワンアンドオンリー】牡4 57.0 (栗東) ハーツクライ×(タイキシャトル)
昨年の有馬記念は好位から下がって13着と大敗。
宝塚記念でも11着と振るわず、この秋も3戦して掲示板もない
状態が続いており、適性的に不安があるこのレースで上昇を
期待するのはかなり厳しそうです。

有馬記念(各馬分析2)   担【けん♂】

有馬記念(中山2500m)出走予定馬の各馬分析、第2弾です。

サウンズオブアース】牡4 57.0 (栗東) ネオユニヴァース×(Dixieland Band)
実質的には500万下しか勝っていませんが、14年の菊花賞2着のあと
この秋には京都大賞典でも2着と健闘。JCでも5着と上位馬との
競い合いに持ち込めているだけに地力の高さは評価してよさそうです。
中山では日経賞で4着がありますが、血統的には適性に期待出来るので
近走のように好位から競馬が出来ればもう少しやれそう。

ショウナンパンドラ】牝4 55.0 (栗東) ディープインパクト×(フレンチデピュティ)
宝塚記念3着で改めて力のある所を示し、オールカマー制覇のあと
前走でJCを制覇する快挙。基本的にはためて伸ばすタイプの脚質なので
本質的には直線が長い競馬場の方が合うと思われますが
勢いでどこまで・・・。馬格がなく、キレを活かせる馬場状態の方が合う
という点では不安もありそう。※回避

ダービーフィズ】牡5 57.0 (美浦) ジャングルポケット×(サンデーサイレンス)
函館記念で念願の重賞制覇を達成し、札幌記念でも3着と健闘。
東京でのここ2戦は後方から何もできずに15着、9着と
上位馬との対戦での力勝負では分が悪いことを示してしまっていますが
重い馬場への適性を活かせれば前進があるかも。
とはいえ、脚質的にもここで狙えるほどの材料には不足。

トーセンレーヴ】牡7 57.0(栗東)ディープインパクト×(Caerleon)
12年のエプソムC以来、勝ち星から遠ざかっていましたが
この秋にOPを連勝。結果を出せていなかった中山競馬場を
攻略できたのは評価出来ますし、距離延長で位置をとれたのも
大きかった印象なので現状では中距離の方が合うのかも。
とはいえ、重賞での好走からも遠ざかっている現状で年齢的にも
期待するほどの材料は不足。連闘も不安材料。

ヒットザターゲット】牡7 57.0 (栗東) キングカメハメハ×(タマモクロス)
今年に入って目黒記念を勝ち、札幌記念2着と衰えのないことを
示していますが、好走は直線が長い競馬場に偏っており、
平坦コースの方が合うという実績。後方からの脚質だけに
よほど極端な展開にならない限り、中山は微妙。

マリアライト】牝4 55.0 (美浦) ディープインパクト×(エルコンドルパサー)
デビュー以来、掲示板を外したのは一度だけ(6着)と安定して
好走してきており、マーメイドS2着のあとオールカマー5着を挟んで
エリザベス女王杯でいきなりGⅠ制覇。
極端に小柄な上に輸送で馬体を減らしていたので、ここに向けての
調整状況には要注意。湿った馬場をこなしていたことで
荒れ馬場への適性には期待できそうですし、機動力もあるので
中山は本質的には合いそう。あとは牡馬との力関係がどうか・・・

続きます。

有馬記念(各馬分析1)   担【けん♂】

あっという間に水曜の晩。
とにかく雑事に時間が取られて落ち着いてパソコンの前に
いられる時間がありません。
今年の締めくくりのレースだけにもっとじっくり楽しみたいんですが
間に合うかどうか・・・(>_<)

有馬記念(中山2500m)出走予定馬についてみていきたいと思います。

アドマイヤデウス】牡4 57.0 (栗東) アドマイヤドン×(サンデーサイレンス)
元々内回り、小回りのコースを中心に実績を積み重ねてきた馬で
この春には同条件の日経賞を制覇。この秋の復帰戦となった天皇賞秋は
後方で回ってきただけの叩き台、JCは前に厳しい展開になったことで
大敗してしまいましたが、得意コースに戻ればチャンスはありそう。
穴馬の条件は満たしているだけに、出来さえまともなら・・・

アルバート】牡4 57.0 (美浦) アドマイヤドン×(ダンスインザダーク)
下積み期間が長かった馬ですが、この秋に500万下を勝ったところから
4連勝でステイヤーズSを制覇。相手関係が微妙(失礼^^;)だったとはいえ
中山で5馬身差の圧勝となると、適性に関しては高く評価してよさそうです。
同血統のアドマイヤデウスも中山重賞を勝っている点からも
穴として面白い1頭になりそうかと。

オーシャンブルー】牡7 57.0 (栗東) ステイゴールド×(Dashing Blade)
12年の有馬記念で2着がありますが、その後は中山金杯の1勝だけで
ほとんどが二桁着順というかなり厳しい成績になっています。
血統的に中山には適性が期待できますが、機動力がないので
後方からためて勝負、ではさすがに厳しい模様。
休養明けに馬体増で復帰しているので絞れば良化がありそうですが
年齢的にも期待するのは酷かと。

キタサンブラック】牡3 55.0 (栗東) ブラックタイド×(サクラバクシンオー)
春は皐月賞3着のあと、ダービーで14着と大敗してしまいましたが
秋は復帰戦のセントライト記念を前で押し切ったあと、
菊花賞を制覇。中段からの競馬でも結果を出せたのは今後に向けての
収穫になりそうです。中山では2勝、3着1回と複勝圏を外しておらず
いい状態で復帰出来ていればここでも面白い1頭になりそうです。
上りが掛かる競馬もプラスに働きそう。

ゴールドアクター】牡4 57.0 (美浦) スクリーンヒーロー×(キョウワアリシバ)
14年の菊花賞3ちゃくのあと、休養を挟んで復帰後3連勝で
アルゼンチン共和国杯を制覇。
湿った馬場でも結果を出せたのは有馬記念への適性を示す上でも
プラスになりそうです。安定して前につけられる脚質なので
中山でも期待できそうですが、父が大敗した舞台だけに
同じ轍を踏まないか若干の不安も・・・。

ゴールドシップ】牡6 57.0 (栗東) ステイゴールド×(メジロマックイーン)
有馬記念では1着、3着、3着と連続好走中。
宝塚記念では後方から動けずまさかの大敗を喫してしまいましたが
復帰戦のJCでは後方から捲りあげる練習?を横山典騎手が試しており、
精神的なダメージが残らなければ順調に本番を迎えられそうです。
年齢的には厳しくなってきていますが、能力、適性、実績からすれば
有終の美を飾る可能性も十分。

続きます。

有馬記念(穴馬の条件について)   担【けん♂】

有馬記念(中山2500m)について考えてみたいと思います。

年末の大一番ということでGⅠ馬が集結してくるレースですが
場合によっては人気薄の馬が絡んで大荒れになったりするレースでもあります。

実績的に評価を落としていながらも、ここにきて激走した馬の
それまでの好走歴
を見てみると・・・

★14年2着トゥザワールド
弥生賞1着、皐月賞2着

★12年2着オーシャンブルー
金鯱賞1着

★11年3着トゥザグローリー
京都記念1着、日経賞1着(阪神開催)

★10年3着 トゥザグローリー
中日新聞杯1着(小倉開催)

★09年3着 エアシェイディ
AJCC2着

★08年2着 アドマイヤモナーク
日経賞3着、日経新春杯1着

★08年3着 エアシェイディ
AJCC1着

★07年1着 マツリダゴッホ
AJCC1着、日経賞3着

★06年2着 ポップロック
目黒記念(稍重)1着 ※不良、稍重の馬場で3連勝

★04年3着 シルクフェイマス
日経新春杯1着、京都記念1着

★02年2着 タップダンスシチー
日経賞2着、日経新春杯3着

★02年3着 コイントス
日経賞3着

★01年2着 アメリカンボス
AJCC1着、中山記念1着

★00年3着 ダイワテキサス
AJCC4着、中山記念1着

似たようなレースで好走している、ということがわかります。

基本的に共通するのが・・・冬場に活躍していた馬であること。
有馬記念は中山の最終週に行われるということで、馬場が荒れていることが多く、
荒れ馬場適性の高さが問われることになりやすいようです。

スパッと切れるキレ味よりも力強く伸びる末脚が重要。
少し意味合いは違いますが、湿った馬場を得意とするタイプも合うようです。

有馬記念につながりやすいと考えられるのは

冬の中山の重賞
・AJCC
・日経賞
・中山記念

荒れ馬場になりやすい冬の京都の重賞
・日経新春杯
・京都記念

直近のGⅡ
・金鯱賞

★3歳馬の場合は中山の重賞、GⅠ
・弥生賞
・皐月賞
※京成杯、ホープフルS、スプリングSも関連してくる可能性あり

基本的にこの6つの古馬重賞に加えて2~3歳馬限定の中山重賞で上位に入った馬は
好走余地があると見て良さそうです。
あとは湿った馬場で行われた重賞好走歴もプラス材料に入れていいと思います。

今年行われた上記の重賞及び、稍重~不良馬場で行われた1800m以上の
芝の重賞で上位に入った馬の中で今年の有馬記念に向かっているのは・・・

・AJCC 

・日経賞 
1着アドマイヤデウス
4着サウンズオブアース

・中山記念 

・日経新春杯
1着アドマイヤデウス

・京都記念 
1着ラブリーデイ

・金鯱賞
3着サトノノブレス(除外予定)

・エリザベス女王杯(稍重)
1着マリアライト

・アルゼンチン共和国杯(重)
1着ゴールドアクター

対象レースで2勝を挙げているアドマイヤデウスはこのあと
故障もあって、人気を落としてくると思われますが
過去のデータからすると、非常に面白い狙い目になりそうです。

ラブリーデイはもちろん穴馬ではありませんが(笑)
冬場に京都記念を勝っており、荒れ馬場への適性にも
問題はなさそうです。
穴馬のデータではありませんが、宝塚記念を勝っている点でも
ここでは期待出来そう。

湿った馬場をこなして適性的に期待出来そうなゴールドアクター、
あとは・・・マリアライトも条件内。

3歳馬ではスプリングSを勝って、皐月賞でも3着に粘った
キタサンブラックは面白い1頭になる可能性がありそうです。

有馬記念(年齢別実績)   担【けん♂】

有馬記念(中山2500m)について見ていきたいと思います。

2500mと距離が長く、スタミナを問うレースになりやすい、
ということで、馬の充実度なども影響がありそうです。

年齢別実績:有馬記念(05年~)】
有馬記念年齢

10年間で4歳馬が4勝とリードしています。
09年にはドリームジャーニーが5歳で勝ちましたがその前は
6年連続で4歳馬が勝利していました。

出走総数を見ても4歳馬は他の年齢に比べてむしろ少なく
03年、06年は2頭だけしか出ていませんし、04年にいたっては
4歳馬はゼンノロブロイの1頭だけ。
その中でこの実績というのは凄いですね。
やはり充実期にある馬が強いレースという意味合いは濃そうです。

表には入っていませんが、4歳馬の連勝の前は01年、02年と3歳馬が連勝。
そして10年、11年、12年とヴィクトワールピサ、オルフェーヴル、
ゴールドシップと3連勝を達成。
マンハッタンカフェ、シンボリクリスエス、ヴィクトワールピサ、
オルフェーヴル、ゴールドシップの共通点はGⅠ馬である、ということ。
どの馬も秋に結果を出しているというのもポイントになりそうです。

3歳馬は2着も4回とこのレースで好走を見せており、
期待出来る年齢だと考えられます。

5歳馬は・・・09年にドリームジャーニーが勝って以来、13年に久々に
オルフェーヴルが勝利したのに続き、昨年はジェンティルドンナが勝っていますが、
率で見てみると成績低下
09年は3歳馬が6頭出走しているものの、4歳馬がゼロという
ちょっと異例な年齢構成でした。
13年は5歳馬が9頭(過去10年間で最多)と半数を占めていた、という影響も
あったのかもしれません。
2着に関しても13年のウインバリアシオンから遡るとタップダンスシチー、
リンカーンが入線しているものの、3着までが精一杯という実績になっています。
実力がある馬は侮れませんが、12年のルーラシップでさえも3着となると
勝ち負けまでは微妙かも。

6歳以上はさらに成績悪化
ダイワメジャーやタップダンスシチーなど実力上位馬というだけでなく
リピーターであることも特徴になっています。
年齢を重ねても重賞で実績を出している馬である、ということが最低条件で、
あとはリピーター、中山巧者であることを重視したいところです。

ただ・・・やはりあくまで穴候補という感じですね。
中心で考えるような年齢ではないと考えられます。

今年の登録馬の年齢
★8歳
ペルーサ※

★7歳
オーシャンブルー
トーセンレーヴ※
ヒットザターゲット

★6歳
ゴールドシップ

★5歳
サトノノブレス※
ダービーフィズ
ラストインパクト
ラブリーデイ

★4歳
アドマイヤデウス
アルバート
ゴールドアクター
サウンズオブアース
ショウナンパンドラ
マイネルフロスト※
マリアライト
ワンアンドオンリー

★3歳
キタサンブラック
リアファル
ルージュバック

※→除外対象

引退に花を添えたいゴールドシップは・・・6歳。
データ的には非常に危険と言わざるを得ませんが、
なんといっても大得意なレースだけに、もしかしたら!が
あるかもしれません。

年度代表馬を競っているラブリーデイも5歳と不利なデータ。
JCを逃したリベンジを果たせるか注目したいと思います。

有馬記念(体重別実績)   担【けん♂】

有馬記念(中山2500m)は古馬芝GⅠの中では2番目に長い距離
走るレースとなっています。

スピードとスタミナ、どちらも高いレベルを必要とする設定ですが、
どちらかというとステイヤー寄りのレースと言えるかもしれませんね(^^;

過去の有馬記念における馬体重別の実績をとってみました。

体重別実績:有馬記念(04年~)】
有馬記念体重

通常の重賞に比べて出走馬自体が全体的に馬格のある馬が多いようで
500kgを超える馬が150頭中、59頭と40%近くを占めています。

パッと見てわかるとおり、明らかに馬格のある馬が優勢
480kgを切る馬で勝ったのは・・・ディープインパクトと
ドリームジャーニー、そして11年、13年のオルフェーヴルの3頭に加えて
昨年はジェンティルドンナが勝ちましたが、牝馬で斤量負担を加味すると
実質的には480kg以上の扱いで良さそうです。
いずれにしろ過去の例で言えば相当な実力馬じゃないと厳しい、と言えそうです。

一応、460~480kgの馬は複勝圏にまでは届くこともあるので
ヒモ候補として考えておきたいところ。
440kg台で2着に入ったのはディープインパクト、ブエナビスタの2頭。
例外的な馬であると同時にブエナビスタは3歳牝馬で斤量自体が
軽かったことも影響があったのかもしれません。

12年にはオーシャンブルーが438kgで2着に入線。
馬格不足の上に実績不足の馬が複勝圏に入ったのには驚かされました。
斤量に対する耐性が高いステイゴールド産駒は侮れませんね。
ただし・・・やはり例外的な扱いで考えておいた方が良さそうです。

480~520kgという辺りが特に好成績。
このくらいの体重が最もバランスが良い、と言っていいのかもしれません。

500kgを超えてくると自分の体重自体が負担(荷物?)になってくると
考えられ、少し成績ダウン。
500~520kgで有馬記念を勝ったのはマンハッタンカフェ(01年)、
ゼンノロブロイ、ヴィクトワールピサ、そしてゴールドシップ。
どの馬もGⅠ勝利があることが共通項であり、実績が足りない馬は
ヒモまでに止めておいた方が良さそうです。

520kgを超えて勝ったのはシンボリクリスエス(2回)のみ。
これも逆に超絶クラスじゃないと厳しい感じなのかもしれません。
13年にはウインバリアシオン、昨年はトゥザワールドが2着に入りましたが、
基本的に3着までになっているだけに3連系のヒモ候補と
考えて良さそうです。

実質斤量負担別実績
有馬記念斤量

13%を超えて勝った馬はディープインパクト、ドリームジャーニーのみ。
12.0~12.5%で勝ったのも、11.5~12.0%で勝ったのも
どちらもオルフェーヴルだったことを考えるとかなり超絶的に例外的な馬しか
斤量負担をこなして勝ち切っていない
ことがわかります。

他は大きく離れて12.0%以下の馬しか勝てておらず、
斤量負担の影響が大きいレース、と考えて良さそうです。。

12.0%までは2着に入っているだけに大きく割り引く必要はないと
思いますが、同じくらいの評価であれば馬格の大きな馬を上位に取る
というくらいで良さそうです。

12%を超えるとグッと成績低下
05年3着のリンカーン、08年2着のアドマイヤモナーク、そして
12年のオーシャンブルー・・・。
稀に好走馬が出ていることを考えるとバッサリとは切れませんが
大幅に割り引いてみておく必要がありそうです。
実力上位、もしくは余程中山適性や荒れ馬場適性に期待出来る馬に
絞ってもいいかもしれませんね。
あとは直近の重賞成績にも注意しておきたいところ。

ひとまず、勝ち馬に関しては11.5%以下の馬、
複勝圏は12.0%までが上限、としておきたいと思います。

有馬記念(展開分析)   担【けん♂】

有馬記念コース
※有馬記念の平均ラップ(01年~)と中山2500mのコース図。
 展開によって決着タイムが大きく変わるレースなので
 平均の意味は低いですが一応参考までに。

有馬記念が行われる中山2500mは向こう正面終り側のポケットからスタート。
すぐにカーブに入りますので外枠の馬は相当頑張らないと先行するのが難しい
と考えられます。

必然的にそれほど速いペースにはなりませんが、先行争いをする関係上
12年のように無茶苦茶緩むというパターンは稀。
1周目のスタンド前で高低差2mの上り坂、この辺りからペースは落ち着き始め、
1000m通過辺りのカーブでもう一度坂を上るため、グッとペースが
緩む事になりやすいですね。
遅い年は13秒台も出ていますが強力な先行馬がいる場合には
あまり緩まないこともあります。

坂を上りきると今度はダラダラとした下り坂。
600mかけて高低差4mほどの坂を下っていくことになりますが
先行馬の疲労の状態で例年ペースがマチマチになっています(^^;

直線を下り終えると角度がきついカーブに突入。
差し馬が台頭するには、ここで外を回して前に進出する必要があるわけで
長く維持できる末脚の能力と、コーナーリングをこなす器用さが
同時に求められることになります。
その意味では「脚をためて」末脚を伸ばすタイプではダメで
なし崩しにでもスムーズに加速していけるような馬が有利だと考えられます。
(この辺りは血統が大きく影響すると思われます)

直線は310mと非常に短く、ここでまだ後方に位置するような馬は
まったく届かないと思われます。
いかに上手く直線入口で前に行けるか、が重要なポイント。
09年の勝ち馬ドリームジャーニーは3コーナーで14番手でしたが
4コーナーでは8番手に押し上げていましたし、このレースを2勝した
オルフェーヴルも11年は11番手から5番手、13年は12番手から2番手と
大きく前に寄せつつ機動力を活かしたレースをしていました。

4コーナー位置取りと順位の関係
    1着→2着→3着
14年  2  7  5(番手)
13年  2  4  4
12年 10 10 12
11年  5  5  8
10年  2  8  2
09年  8  3 12
08年  1 11  7
07年  2  1  4
06年 10  4  2
05年  3  6  3
04年  2  1  5
03年  2  1  3
02年  6  1  4
01年  9  2  1
00年 11  7  2

先行   8  6  6
好位   2  4  5
中段   2  3  2
後方   3  2  2

明らかに相当先行有利というデータ。
好位までの馬で75%~85%・・・強力な前の馬がいれば
後方の馬は手も足も出ない感じです。

実際、11年までは過去20年を遡っても4コーナーで10番手以降から
届いた馬は4頭しかいませんでした。

00年 テイエムオペラオー 1着
06年 ディープインパクト 1着
08年 アドマイヤモナーク 2着
09年 エアシェイディ   3着


ところが・・・12年は1~3着を10番手以降からの馬が独占という
異常事態が発生\(◎o◎)/!

うーん、たしかに中盤から緩まない厳し目のペースになり、
前の馬にはキツイ展開にはなりましたが、少し先行勢がだらしなかった感も
無きにしも非ず。それ以上に後方からの馬が強力だった、という
力関係的なバランスの崩れも大きかったのかもしれません。

基本的には前優勢で考えるべきレースですが、メンバー構成と
展開を見ながら先入観を捨てて考える必要はある、ということは肝に銘じて
おきたいところ。

中山競馬場では上がり3ハロンが0.1秒違うと約0.4馬身差縮まる計算。
あのディープインパクトですら4コーナー10番手とはいえ、
先頭とは5馬身差程度に詰め寄っていたわけで、ある程度前に
寄せて行く騎手の力量が必要となります。

この時期の中山の芝ですから差し馬でも34秒台の脚が使えるかどうか
微妙なくらいになりそうです。
極端にスローで流れた場合は33秒台の脚を使う馬も出たりしますが、
本来は35秒台程度の末脚勝負になる方がスタンダード。
ちなみに13年に8馬身差で圧勝したオルフェーヴルの上がり3ハロンは36.0で最速でした。
(2番目はウインバリアシオンの37.3)
荒れ馬場適性についても考えておきたいところです。

朝日杯FS回顧   担【けん♂】

阪神競馬場に場所を移して2回目となる朝日杯FSが行われました。

過去のデータはないに等しく、同条件で行われる阪神JFの傾向を
参考に考えて・・・みようとしましたが、またもや時間不足(涙)
結局、レース映像を観た感じで大物感のある馬を中心に
簡単にピックアップする程度で・・・

妄想は→ココ

結果は・・・

1着 リオンディーズ   1.34.4  上がり33.3
2着◎エアスピネル      3/4
3着 シャドウアプローチ

9着▲イモータル
14○ショウナンライズ

※全着順は→ココ

ちょっと抜けた評価だったエアスピネルは順当にしても
リオンディーズがここまで大物とは・・・
(2頭と他の馬との差がここまで大きいとは・・・)

ウインオスカーが先手を主張し、ショウナンライズ、アドマイヤモラールと
3頭でかなり後続を引き離す形でレースが展開。

シュウジ、サイモンゼーレ、ユウチェンジが2番手集団を引っ張り
続いてボールライトニング、エアスピネル、ハレルヤボーイ、
中段後方にイモータル、シャドウアプローチ、ツーエムレジェンド、
控えてタイセイサミット、スリラーインマニラ、コパノディールを
外から交わしてリオンディーズが最後方から捲る形で進出。

12.5-10.8-11.4-12.6-12.7-11.9-10.8-11.7
前半800m 47.3
後半800m 47.1

【ラップ比較】
朝日杯グラフ

初年度開催の昨年はスローペースに落ち着いたものの、
阪神JFの傾向からしても、今年のメンバー構成からしても
さすがに今年は締まったペースになるだろう・・・という
想定は完全に裏切られ、道中に昨年以上の緩んだポイントを
作った超スローペースからの急加速展開。

06年からの阪神JFでも道中に12.5を超えるラップが
出現したのは1回だけなわけで、牝馬と牡馬との違いが
出ているのかも?とちょっと違和感を感じる展開となりました。

今回は前の馬が後続を離して逃げていたことを考えると
実質的なペースはラップ以上のスローペース。
かなりのロングスパートになった分、タフな後半に
なったものの、ペース的には前優勢。

直線手前で隊列はグッと縮まり、一団となって直線へ。

馬場の外目に出したエアスピネルはあっさりと後続を
突き放して独走態勢に入ろうとしましたが、
さらに外を通って猛然と追いかけてきたのは・・・リオンディーズ。

前脚がよく伸びて、一完歩の大きさで勝るリオンディーズは
並んでの追い比べに持ち込んで、エアスピネルに食い下がることを
許さず、見事に1戦1勝からGⅠ制覇を達成!

思い出せば・・・05年のオークス。
好位から抜けて完全に勝った、という態勢だった武豊騎手の
エアメサイアを後方で立ち遅れてしまったシーザリオが
とんでもない脚で差し切って勝利をおさめたわけですが、
まさに歴史は繰り返す、ですね。
今回も武豊騎手が騎乗したエアメサイアの仔、エアスピネルを
シーザリオの仔、リオンディーズが後方から差し切る、という
結果に終わりました。

シーザリオが繁殖入りして、2年連続でキングカメハメハが
交配されたわけですが、初年度産駒のトゥエルフスナイトは
蹄が悪く、9月の最終未勝利戦に出走していきなり
勝利を挙げて素質の高さを示したものの・・・そのまま引退。
2年目のヴァイオラは蹄葉炎でデビューすら出来ずに
世を去ったわけで、そこから3年の間を空けて、
再びキングカメハメハをつけたリオンディーズが
見事に兄姉の分まで頑張ってくれた、というのは感無量です。
(前の2頭はPOGで指名していたのに、リオンディーズは
 指名出来てないのは残念ですが:爆)

3着にはシャドウアプローチが入りましたが、前との差は
決定的な4馬身。上位との差を今後詰めて逆転するのは
難しいと言わざるを得ないかと。

スローからの瞬発力勝負になった点はキングカメハメハ産駒に
とっては大きなプラスであったのは間違いありませんが
逆に言えば、距離延長も問題ないことを示しているわけで
来春はひとまずこの2頭を中心に展開をしていきそうですね。

朝日杯FSとりあえずまとめ   担【けん♂】

水曜に出勤して・・・帰宅したのは金曜の夜11時過ぎ。
その間、職場で1時間ちょい仮眠をとっただけだったのでさすがにフラフラ。
久しぶりにお風呂に入って「やっと寝れる・・・」
と布団に倒れ込んだところで、またもや職場からトラブルの電話が・・・(涙)

正直、泣きそうになりましたが、仕方ありません。
とりあえず再び出勤したものの、なんとか事なきを得てすぐに帰宅。
今度こそ、とぶっ倒れ・・・久々に10時間以上寝ることが出来ました。
途中で電話だのメールだので起こされなければもっと気持ち良かったんですが(笑)

残念なことに、今週もまったく煮詰められないまま週末になってしまい、
朝日杯FSについてはまともな予想が出来ません。

基本的には阪神JF同様、距離実績を重視。
関東、関西の差はあまり考えなくて良さそうなので、
レース映像をチェックしながら大物感のある馬を探す、という感じで良さそうです。

ディープインパクト産駒が不在、という非常に珍しい?レースに
なったわけですが、代わりにダイワメジャー産駒が3頭、
キンシャサノキセキ産駒が4頭とSS系の中でも少しスピード色が強い系統の馬が
揃ったメンバー構成になった印象。

先週の阪神JFはダイワメジャー産駒のメジャーエンブレムが制しましたが
これまでの産駒を見る限り・・・マイルを上限にもう1ハロン短いレースの方が
合うイメージです。

キンシャサノキセキは初年度産駒となるので、今後まだどうなるか
わかりませんが、フジキセキの系統だけに傾向を受け継ぐのであれば
同じくマイル以下の方が合う感じになるのではないかと考えられます。

昨年は異様なスローペースとなりましたが、阪神に場所を移して
2年目の今回は・・・少なくとも阪神JF並みのペースにはなりそうです。

レース映像を観た限りでは、エアスピネルの大物感が抜けている印象でしたが、
本質的にはスローの瞬発力勝負が合うキングカメハメハ産駒だけに
締まった厳しいペースになったときに、力を出せるのかが
ポイントになりそうです。
あっさりこなしてくるなら・・・まさしく大物登場となりそうですね。

前でタフな競馬が出来そう、という意味ではボールライトニングより
ショウナンライズの方が個人的には評価を上につけたいところ。
前脚の掻き込みが非常に力強く、急坂にも強そうです。

同型のシュウジは前走が完敗の内容だっただけに
逆転を狙うまでは微妙。
フジキセキの血が出るのであればどちらかといえば
平坦向きになるかもしれません。

まだ緩さ、反応の鈍さが感じられますが、末脚が活きる展開になるなら
イモータルには先に繋がる内容を期待したいところ。

リオンディーズはシーザリオが大好きだっただけにトゥエルフスナイトの分まで
頑張って欲しい!と期待していますが、データ的には厳しく
これだけ過剰人気(前日2番人気)になってしまうと、馬券対象に組み入れるのは
得策とは言えなさそう。そうえば、デムーロ騎手は4~9番人気で買うんでしたね(笑)

予想とは言えませんが簡単に印をつけるなら

◎エアスピネル
〇ショウナンライズ
▲イモータル

こんな感じで。
春が楽しみになるレースを期待♪

軽減税率導入の最終落下地点?  担【けん♂】

コメント欄で質問をいただいたので、ちょっと「軽減税率」について
素人ながらの考えを整理しておきたいと思います。
※コテツさん、ありがとうございます♪

まずは税の公平性について。
あまり区別して使われる言葉ではありませんが「平等」と「公平」は
同じような意味合いに見えて、実はかなり違っています。

たとえば食べ放題のお店に行ったとして(例がデブですが:笑)
誰でも一律3000円で食べ放題!・・・というのは平等。

でも男性と女性では食べる量が基本的に違うやん、
それなのに一緒の料金というのは不公平やわ!という
考え方のもとに(もちろん例外はいます^^;)
男性3000円、女性2000円と設定するのは「公平」
ということになります。

消費税に関しては誰でも使うものだから、という意味で
平等な税金と言えますが、税金を負担する側の事情を考えると
年収300万の家庭と1000万の家庭では同じように
買い物をしたときに家計に対する影響が違ってくるわけで
公平感が損なわれてしまう可能性があります。

これを公平な税金に近づけよう、という考え方が「軽減税率」

要は消費税が掛かる品目の中でも特に買う頻度が高い生活必需品については
税を軽減して低所得者層への負担を軽減しよう、ということなんですが
ここで問題になってくるのが・・・

・どの品目について軽減税率を適用するの?

という話。ついでに派生するのが

・税率が違うものを作ってしまうと管理が難しくないか?

ということ。

当たり前の話ですが、軽減税率が適用されるかどうかは売れ行きに
直結しかねないので、どの業界、分野でも「うちのは軽減して欲しい!」
というのが素直に気持ちだと思います。

ご質問にあったのは「新聞」についてだったんですが
少なくとも生活必需品とは言えないと思いますし、新聞社が
先頭切って自社、自分たちの業界を守るような意見を大っぴらに
訴えるのは見苦しく感じてしまいます。
そもそも「新聞なんか見てねーよ」という層の方が軽減税率の
ターゲットだと思いますし(爆)

管理の問題についても、現段階で細かく設定したとしても
今後どんな生活スタイルになってくるのか、新しい技術的商品が
一般的になるのかなんてまったく不明。
その都度、軽減すべきどうか、税率はどうするのか?
なんてやってたら大変になることは予想の範疇ですよね。

ついでに、この品目選びに「政治的な関与」が影響しかねないのも大問題。
リベートなど政治腐敗を生む要因になる可能性は非常に高い、
と個人的には思ったりします。

・・・というわけで、個人的な感触では軽減税率の導入が
効果的に働くとは思えませんが、では導入反対か?というと
実のところそうでもないかな、と。

非常に乱暴な意見を言わせて貰えば・・・軽減税率対象のものが
どんどん増えて、増えて、なし崩しに全体的に軽減される、
という方がいいのかも、と思っています。

次の世代のために消費税で政府の財源を立て直す、という
考え方は間違ってはいないと思いますが、
前にも書いたとおり、根本的に「政府にお金が集まる(税金)」
というのは企業や国民の懐からお金が失われる、ということを
意味しているわけで、消費税のアップは間違いなく
景気後退を生む要因。

消費税は5%から8%、そして10%になろうとしていますが
軽減税率の乱発により、気が付いたら全体的に8%のままやん、
いや5%に戻ったよ?!みたいな話になった方が
景気対策としてはプラスに働くのではないでしょうか。

もちろん一番健全なのは

・国の借金がなくなる

・国債の償還といった項目がなくなり、国の予算が縮小される

・予算が少なくて済むので税金が安くなる

・税金が安くなった分、国民の懐が豊かになって景気が回復する

という路線だとは思いますが、現状の国の借金を全てチャラにするほど
税金を集めようとしたら、その前に国民の生活は破たんするわけで(爆)
今となってはちょっと無理っぽいです(>_<)

それこそ日本銀行がお金を刷りまくって、お金の価値を
極端に落とし切って・・・実質的な借金の貨幣価値を下げて清算するか
(貧乏国に落っこちることは確定ですが:爆)
国債をなかったことにするか、凍結するといった
超絶強引な手法を使うか・・・
(これも国際的な信用を決定的に落下させると思います)

そもそも国が超絶借金大国と化している、といっても
債権者のほとんどは国内の銀行や国民なわけで
清算を急がねばならない理由も・・・実はない、
というのが実情というか、ある意味・・・日本の強み。

借金の清算を税収でなんとかしようと考えるから
他の財源がなくなったり、負担がどんどん増えたり、
と大変ですが・・・国債の利子を日本銀行からの発券で賄うとか
無理なんですかね?
インフレ政策の一環として上手くハマればいい感じに
貨幣の流通量を増やせそうなんですけど。


なんかまとまらない話になってしまいましたが、
安倍政権としては消費税アップの影響を軽減させる、というか
最終的には消費税アップの意味そのものを失わさせる方向に
動いているのかもしれませんね。
小手先の話のような気もしますが、景気対策をメインで
考えているのであれば、増税で財務省のメンツを保ちつつ、
実質的に骨抜きにする方法を模索しているような
気がしないでもないような・・・?

朝日杯FS(実績整理)   担【けん♂】

昨年の朝日杯FS(阪神1600m)の上位馬の実績を見てみると

1着ダノンプラチナ
  ベゴニア賞(東京1600m)1着

2着アルマワイオリ
  もみじS(京都1400m)1着、デイリー杯2歳S(京都1600m)4着

3着クラリティスカイ
  いちょうS(東京1600m)1着

まぁ・・・1回の開催だけのデータで条件を考えるのは無理があるわけですが(笑)
とりあえず実績面で共通項になりそうなのは

・2勝以上

・1600m以上の出走経験

・1600m以上の勝利、もしくは重賞での掲示板内程度の好走


こんな感じ。

阪神JFでも1戦1勝馬が好走した事例はあるので、なんとも言えませんが
とりあえず、やはりそれなりに結果を出している馬が優位と言えそうです。

2番目と3番目はほぼ被りますが、少なくとも距離経験は必要だと考えられ、
さらに距離への適応力として勝利(新馬戦、未勝利戦を除く)か
マイル以上の重賞での好走経験があった方が良さそうです。

阪神JFのときにもふれたとおり、阪神1600mはスタミナとスピードを
問われるかなり厳しくフェアなコース設定だと考えられるわけで
誤魔化しが利かない分、しっかりと実力を示した馬を狙う、というのが本筋
だと考えています。

今回の登録馬で条件を満たしているのは・・・

・エアスピネル(デイリー杯2歳S1着)
・シュウジ(中京2歳S1着、デイリー杯2歳S2着)
・ラヴアンドポップ(コスモス賞1着、札幌2歳S4着)
・シャドウアプローチ(京王杯2歳S3着、ききょうS1着)
・ボールライトニング(京王杯2歳S1着)

次点評価として

・アドマイヤモラール(京王杯2歳S2着)
・イモータル(サウジアラビアRC2着)
・キャプテンベリー(新潟2歳S5着、芙蓉S3着、きんもくせい特別3着)
・ショウナンライズ(くるみ賞1着)
・ハレルヤボーイ(東スポ2歳S5着)
・ユウチェンジ(野路菊S3着、アイビーS2着)

この辺りでしょうか。
2勝目を挙げていない馬はバッサリいってもいいんですが(爆)
OP、重賞での好走、もしくはスタミナを問われる東京1400mでの
勝利実績を評価してみました。

良血リオンディーズは特別枠として考えるかどうか?
実績的には完全に不足なので、オッズ的には割が合わない馬に
なりそうですが、超大物ならば・・・1戦1勝でももしかして!?
という期待をするかどうかだと思われます。

うーん・・・広げてしまうと収拾がつかなくなりそうなので
目をつぶって絞ってしまう手もあるのかも(思考放棄:爆)

通年騎乗初年度の簡単なまとめ   担【けん♂】

今年はデムーロ、ルメール騎手が通年騎乗出来るようになった初年度。
これまで限られた期間にスポット的に騎乗しながらも
好成績を残してきた騎手だけに、本格的に日本の競馬場に慣れ、
「お手馬」として何度も同じ馬に騎乗したり、と日本人騎手と
同じ条件になれば成績自体も上昇が見込めそう・・・というのが
始まる前の予想でした。

これまでの成績を前年、前々年と比較してみると

★デムーロ騎手
    勝率 連対 複勝
15年 18.2 32.3 41.6(%)
14年 12.3 22.8 35.1
13年 12.8 26.1 34.1

★ルメール騎手
    勝率 連対 複勝
15年 19.4 34.8 47.2(%)
14年 15.3 26.4 39.6
13年 17.0 30.4 40.4

うーん、想定していたこととはいえ、かなり強烈な上昇
複勝率が40%を超えている騎手は昨年は二人(岩田、福永)いましたが
基本的には年間を通して一人いればいいところ。
それが今年は三人(+福永)になっているわけで
騎手の偏り(上位の寡占化)が加速している、という状況になっています。

・・・福永騎手は重賞勝ちが芝では阪神牝馬S以来、
ダートではプロキオンS以来ないので、
あまり目立った活躍をしている印象がありませんでしたが、
地味に好成績をキープしていますね(失礼^^;)

通年騎乗出来るようになって、いきなりこの成績ですから
かつての武豊騎手、安藤勝騎手のように複勝率50%超えを
果たす年もこれからくるかもしれません。

ここで、ちょっと見方を変えて・・・重賞実績について
簡単にまとめてみました。

15年重賞成績】(12月2週目まで)
外人騎手成績

※支持率 3番人気以内に支持された率
 達成率 3番人気以内の馬を3着以内にもってきた率(信頼度)
 穴馬率 4番人気以下の馬を3着以内にもってきた率(剛腕度)
 1着率 3番人気以内の馬で勝ち切った率
 総合  人気に関係ない複勝率

両騎手とも重賞では人気を背負いやすい騎手になっていますが
実は達成率はそれほど高くなく、過剰人気気味になっている
傾向が出ています。(60%超えが評価出来るライン)

逆に非常に高く評価出来るのが穴馬率
20%を超えればかなり凄いわけですが、両騎手ともあっさり
超えている上に、ルメール騎手にいたっては30%近い超好成績。

単純な複勝率をみても、「重賞では買い必須」といっていいと思われますが
人気しているときに買っても美味しくなく(欲ボケ)、
さらに過剰人気気味で裏切られる可能性も50%近いとなれば
こういうときは素直に諦めて「見」するのが得策かもしれません。

実際、デムーロ騎手は1番人気に支持された12回のうち、
勝ち切れたのは4回だけ。
ルメール騎手はいたっては9回中、1回しか勝っていないわけで
少なくとも1番人気でも先頭固定で買うのは非常にリスキー、と
言えそうです。
※ルメール騎手は非常に「2着」が多い、という特長が出ています。

ということで狙うのであればあえて「人気薄」のとき。
ちなみに、10番人気以下の馬を3着以内に連れてきたのは
両騎手とも1回だけ。
もちろん、こういうときにビシッと買えていれば非常に
美味しいわけですが(爆)いくらなんでも・・・という人気薄は
見限っても良さそう。

4~9番人気のときに単複で勝負!

というのが「良いお付き合いの仕方」になりそうですね(^^;

朝日杯FS(展開分析)   担【けん♂】

朝日杯FSコース
阪神1600mのコース図と06年以降の阪神JFのラップ平均および
14年の朝日杯FSのラップグラフ

阪神外回り1600mのスタートは向こう正面の途中から。
2ハロン目に高低差1mほどの上り坂がありますが、およそ500mほどは直線なので
すんなりと加速しやすく、内と外の有利不利もあまりない感じ。
新装後、まだ慣れない頃には「やっぱり内が有利だ」などという騎手の声も
聞こえてきましたが構造的には問題ない範囲だと考えられます。
3ハロン目の途中からカーブに入りますが、割合ゆったりした感じなので
大きな減速はなく、およそ12秒台前半で緩まないまま進む事になります。

残り3ハロンに入るところ(カーブの途中)で下り坂に突入。
コーナーはかなり広めでほとんど減速なしで直線に入れるため、
先行馬の脚が鈍らなければかなり縦長の隊列が維持されることになります。
およそ400mかけて高低差2mほどの坂を下り終わると今度は上り坂。
100mで高低差2mを上りきる急坂となりますので余力のない先行馬
ここで脚が止まってしまいます。

スピードの持続力、スタミナなど基本能力を問われるコース
安藤勝騎手曰く「実力が問われるコースになった
というのは事実だと思われます(^^)

前半をある程度ゆったり行くと、下り坂でペースが上がってくるために
直線入り口では隊列が長めになりやすく、後方からでは届きにくくなると
考えられます。
とはいえ、かなり長い脚を要求されるので力のない先行馬は坂で
脱落しやすく、能力主体で考えて良さそうです。

逆に前半から飛ばして行ってしまうと直線手前ですでに前の馬が
余力をなくしているので直線入り口で隊列は短め、
前の馬が粘り切るのは難しくなってくると考えられます。


★阪神改装後に行われた阪神JF、朝日杯FSのラップ構成

(阪神JF) 前半⇔後半
06年 46.3⇔46.8
07年 46.2⇔47.6
08年 47.3⇔47.9
09年 47.3⇔47.6
10年 48.5⇔47.2
11年 48.0⇔46.9
12年 45.9⇔48.3
13年 46.3⇔47.6
14年 47.2⇔47.2
15年 46.9⇔47.6

(朝日杯FS)
14年 47.3⇔48.6

06年、07年、13年などは中山で行われた朝日杯FSのバランスにかなり近く、
12年に至っては前半が45秒台に突入しており、このコース形態でも
先行馬次第ではかなりのハイペースになる可能性があることがわかります。

出走メンバーを見てみないとわかりませんが(というか走ってみないとわかりませんが:笑)
昨年のようにスローペースになるのはおそらく稀で
傾向的には阪神JFの平均よりは・・・少し速目のペースになる可能性が高そうかと。

基本的には差し馬優勢
前で残るのは相当な実力馬・・・短距離の先行馬は×
スタミナの裏付けを重視しつつ、考えていきたいと思います。

朝日杯FSの考察を始める前に   担【けん♂】

さて今週は朝日杯FS・・・ですがいきなり出遅れ気味。

昨年から中山1600mではなく阪神1600mでの開催となっているわけで
データでどうこう、というのは難しく、同条件の阪神JFの傾向を参考に
考える感じになりそうです。

まぁ・・・もともと2歳戦だけに情報やデータはほとんどない中から
予想をしなければならないわけですから、走るコースが変わったからって
難易度はあまり変わらないのかもしれませんが(笑)
少なくとも過去の傾向と対策がまるで使えなくなるのは痛いですね(>_<)

中山で行われてきた朝日杯FSは近年こそロゴタイプや
ローズキングダムのようなクラシックでも好走した馬が出ていますが、
かなり早熟で距離適性に関しても短めの馬が好走してきた感があります。

スタミナよりもスピード重視。
暮れの中山らしく、前々で押し切るような馬の活躍も目立っていたわけですが
実は先行馬が崩れた年の勝ち馬の方が将来的に活躍が期待出来る、という
妙な傾向が出ていました。

★前崩れの展開で勝った馬
・セイウンワンダー
・ローズキングダム
・ドリームジャーニー

で、これが阪神1600mに変更になると・・・おそらくは
ガラリと傾向は変わってくるはず、と考えていましたが
昨年はスローペースになった影響もあったのか、
上位3頭はすべてマイラー色の強い馬で占められる結果となりました。

1着ダノンプラチナ→富士S1着
2着アルマワイオリ→アーリントンC2着、NZT3着
3着クラリティスカイ→NHKマイル1着

阪神JFのときに考察したとおり、阪神1600mはスタミナとスピードの
両方を兼ね備えた馬じゃないと好走出来ないタフなコース設定。

牡馬に関しても、スピードで押し切ってきた短距離系統の馬に
関してはかなり割引が必要になりそうです。

昨年のこのレースの前には、

「おそらく、ですが・・・朝日杯FSと皐月賞のリンクはますます
 薄くなってくると考えられ、早熟さと距離適性との兼ね合いもありますが
 内容次第ではいっそダービー馬候補を探すレースになるかもしれません。
 いや、その前にNHKマイル馬候補かな?」

と考えていたわけですが、実際に昨年の上位3頭は皐月賞には繋がらず
NHKマイル1着馬が入線していた、という結果になりました。
今年もこのレースの結果を春の予想に繋げられるのか、
注目したいと思います。

2歳重賞の拡充により、あえてこのレースを狙う価値は減った感があります。
特に牡馬はマイル戦よりも長い距離でのレース経験の方が春に繋がる
可能性があるわけで、今年の登録馬は19頭とちょっと少な目。
さらに・・・なんとディープインパクト産駒がゼロ、という
特殊なレースになってしまいました。
ますますこのレースの価値が・・・という気もしますが(爆)
大物感のある勝ち方をする馬に登場してもらいたいものですね。

阪神JF回顧   担【けん♂】

2歳最初のGⅠ、阪神JFが行われました。

個人的な事情で相変わらずまともに考察ができていないまま週末に
突入したため、簡単な評価点方式で妄想(予想)をまとめて
しまったわけですが・・・

妄想は→ココ

結果は・・・

1着 メジャーエンブレム  1.34.5  上がり35.8
2着 ウインファビュラス   2馬身
3着○ブランボヌール

5着×アットザシーサイド
7着◎デンコウアンジュ
9着▲アドマイヤリード
12×メイショウスイヅキ

※全着順は→ココ

ポンッと飛び出したメジャーエンブレムでしたが、
鞍上のルメール騎手は周りを確認しつつ、少し抑えて
キリシマオジョウを行かせる形で2番手へ。

外からメジェルダ、キャンディバローズ、さらにデンコウアンジュまで
前につけての追走。好位の後ろにクードラパン、ウインファビュラス、
中段にジェントルハート、クロコスミア、ペプチドサプル、
控えてアドマイヤリード、アットザシーサイド、メジャータイフーン、
ウインミレーユ、離れてマシェリガール、メイショウスイヅキ、
最後方から上がっていったのはペルソナリテ。

12.5-10.9-11.4-12.1-11.8-11.7-11.5-12.6
前半800m 46.9
後半800m 47.6

【ラップ比較】
阪神JFラップ

前半のペースは速過ぎない程度に締まった流れ。
中間も極端に緩めることなく通過し、カーブ手前から
早めの仕掛けでペースアップ。
後ろから4つ目のラップは06年以降の阪神JFの中でも
最速ラップとなっています。

締まった流れからのロングスパート勝負、ということで
かなり前の馬に負荷が掛かる展開。

ダイワメジャー産駒の特長、というのはまだはっきりしていませんが、
少なくとも瞬発力勝負ではなく、こういった消耗戦の方が
持ち味を活かせる印象です。

脱落していく先行勢を尻目に力強く抜け出したメジャーエンブレムは
後続を引き離して完全に独走態勢へ。
アルテミスSでは外からデンコウアンジュの強襲を受けて
2着に屈しましたが、今回はそこまで脚が残っている馬はおらず
まさにあっさり、という感じでGⅠ制覇を達成!

2着には好位から粘ったウインファビュラス、3着は
横並び一線の中、ブランボヌールが飛び込みました。

基本的に「差し優勢」になりがちなレース。
06年の新装開店以来、初の逃げ切り勝利となったわけで
脚質で割り引いてしまった時点でアウトでした。

関東馬のワンツー、ということで、これで完全に直前輸送馬も
割引はいらない、としておいた方がよさそうです。

今年は少し該当馬が多かったので絞り込みには
使いにくかったですが、1600m以上の距離実績がある馬で
ワンツーフィニッシュ。
3着のブランボヌールは1600mの実績はないものの
重賞勝ち馬の上に複勝圏を外していない安定した成績と
なっていました。
この点は来年の考察でも使えそうですね。

基本的にデータが少ないレースだけに、うまく条件で
絞り込めたらいいんですが・・・まだ試行錯誤が必要、
来年こそは時間をとってじっくり考えなおしたいものです。

阪神JFとりあえず妄想    担【けん♂】

結局、まともに考察出来ないうちに週末に・・・。

忙しいなら忙しいなりのペース配分というか、最低限押さえなければいけない
考察を抜きだしてやっていかないと楽しむにも楽しみ切れないわけで
もうしばらく試行錯誤が続きそうです(>_<)

阪神JF(阪神1600m)については、予想・・・というには
ちょっと恥ずかしい程度にしか見れていない状況。

今回は予想、じゃなくて「妄想」程度ということで期待馬を
ピックアップしておきたいと思います。

【今回の妄想】
◎デンコウアンジュ
〇ブランボヌール
▲アドマイヤリード
×アットザシーサイド
×メイショウスイヅキ

メイショウサムソンの種牡馬としての活躍に勢いをつけるためにも
(少し手遅れ気味ですが^^;)
デンコウアンジュには大物に育って貰いたいところ。
走っている様子をみてもお尻のサイズが周りの馬よりも一回り大きい感じで
末脚の威力には大いに期待出来そうです。
器用さに欠ける感じなので、広いコースで加速をつけられるのも
プラス材料。思い切った競馬を期待!

ブランボヌールは距離実績不足ではありますが、函館2歳Sを圧勝しており、
能力面ではまだ底を見せていない感じ。休養明けに馬体を戻してきており
叩いての上積みにも期待出来そうです。
岩田騎手がどの位置で競馬をしてくるかにも注目。

アドマイヤリードは馬格不足で最内枠というのが怖いところ。
内を抜ける競馬を、というコメントが出ていますが
包まれてしまうとアウトなので、菱田騎手の位置取り、コース取りには
要注目。

アットザシーサイドは馬格不足でさらに前走がマイナス体重というのが
気になるところ。さらになぜか三浦騎手に乗り替わり(爆)
力を活かしきるレースを期待したいですね。
距離実績不足ですがアグネスタキオン肌にキングカメハメハという血統は
このレースへの相性に期待出来そうです。

メイショウスイヅキは・・・狙い過ぎな感もありますが
一応データ的には面白い1頭。池添騎手に乗り替わって
末脚を活かしきる競馬が出来れば・・・

阪神JF(デンコウアンジュについて)   担【けん♂】

とりあえず・・・阪神JF(阪神1600m)出走馬の中で、
条件的に最高評価となったのはデンコウアンジュ。

減点材料はメイショウサムソン産駒(爆)というだけで
他の条件ではまったく問題がありません。
ノーザンダンサー系の馬はたしかに勝ち切れてはいませんが
クロフネやファルブラヴの産駒が好走しているので
メイショウサムソン産駒というのも大きなマイナス材料ではなさそうです。

・・・というか、もっとダントツの人気になってもおかしくない
馬なんですが、やはりメイショウサムソン産駒というのは
ちょっと首をひねる材料になっているのかもしれませんね(笑)

メイショウサムソン自身も東スポ2歳S2着、きさらぎ賞2着、
スプリングS1着と実績は十分で、複勝圏を外したのも
萩S4着の1回だけと安定感も抜群だったにも関わらず
皐月賞本番では6番人気にとどまっていました。

まぁこの年は4戦無敗のフサイチジャンク、共同通信杯、
弥生賞を連勝したアドマイヤムーン、そのアドマイヤムーンに
土をつけたサクラメガワンダー、良血キャプテンベガ、
朝日杯FSの勝ち馬フサイチリシャール、などなど
役者がそろっていた、というのも大きかったとは思います。
鞍上不在でドタバタしてしまったドリームパスポートも
後から考えればビックリの10番人気でした(爆)

オペラハウスの後継種牡馬として期待されたテイエムオペラーが
衝撃的な大失敗となってしまいましたが、肌馬の面で社台の後押しが
受けられるメイショウサムソンはさすがに違いを見せるかと
注目されたものの、残念ながら今のところ期待に応えているとは
言い難い種牡馬成績。
もともと当たり外れの大きい血統ではあるので、どこかで一発大物を!
と期待はしていますが・・・果たして移り変わりの激しい種牡馬界で
生き残っていけるかには不安がないとは言えない状況だと思われます。

オペラハウスといえば、産駒の活躍馬に性別の差が出やすい、
というのは知られた話のようです。
牝馬の活躍馬は障害を除けばフローラSを勝ったヤマトマリオンが
1番手になってしまうわけで、牡馬の産駒に比べると・・・
かなり見劣ってしまっている印象。

メイショウサムソン産駒は・・・牡馬にもそれほど活躍馬が
出ていないので(爆)比較的牝馬の成績が良くなっていますが
果たして今後は父の足跡をたどるのか、はたまたこの
デンコウアンジュがまったく違う世界を開くのか、
そんな意味でもレースの結果、内容には注目したいと思います。

【アルテミスS】


コーナーリングはあまり上手ではなく、外を回して遅れ気味に
直線に入ったデンコウアンジュは内から抜けて独走態勢になった
メジャーエンブレムに追いついて並んで・・・わずかにかわした
ところでゴールイン。末脚の能力の高さを見せつける内容でした。

【比較グラフ】
東京1600m

今年の赤松賞ほどではないものの、中間にゆるみがあり
前優勢気味の流れになったアルテミスS。
逃げ残ったメジャーエンブレムを飲み込んだ末脚は
十分に評価してよさそうです。

阪神JF(条件整理2)   担【けん♂】

やっぱり時間が決定的に足りません。

パソコンの前にいる時間はある程度とれることもあるんですが
20時間とか起きているところで、何かデータをまとめようとしても
集中力も根気も不足してしまうわけで・・・(>_<)

すでに金曜の晩だというのに、阪神JF(阪神1600m)
出走馬のデータもまともに見れてないなんて・・・(涙)

ひとまず各馬について簡単に見て頭を整理。
※○→1点、△→0点、×→マイナス1点

・アドマイヤリード 3点
 血統○
 距離○
 馬格×
 所属○
 脚質○
 騎手△

・メジャーエンブレム 1点
 血統△
 距離○
 馬格○
 所属×
 脚質×
 騎手○

・マシェリガール 1点
 血統△
 距離△
 馬格○
 所属×
 脚質△
 騎手○

・クードラパン 1点
 血統△
 距離○
 馬格○
 所属×
 脚質△
 騎手△

・ペルソナリテ ▲1点
 血統○
 距離×
 馬格×
 所属×
 脚質○
 騎手×

・メイショウスイヅキ 2点
 血統×
 距離×
 馬格○
 所属○
 脚質○
 騎手○

・クロコスミア 2点
 血統○
 距離○
 馬格×
 所属○
 脚質○
 騎手×

・メジャータイフーン ▲1点
 血統△
 距離×
 馬格○
 所属×
 脚質○
 騎手×

・アットザシーサイド 2点
 血統○
 距離△
 馬格△
 所属○
 脚質○
 騎手×

・ペプチドサプル ▲1点
 血統△
 距離×
 馬格○
 所属○
 脚質×
 騎手×

・ブランボヌール 3点
 血統○
 距離△
 馬格△
 所属○
 脚質△
 騎手○

・ウインミレーユ 1点
 血統○
 距離△
 馬格△
 所属○
 脚質×
 騎手△

・ウインファビュラス 1点
 血統○
 距離○
 馬格○
 所属×
 脚質△
 騎手×

・ジェントルハート 0点
 血統△
 距離×
 馬格○
 所属○
 脚質×
 騎手△

・キャンディバローズ 1点
 血統○
 距離△
 馬格×
 所属○
 脚質△
 騎手△

・キリシマオジョウ ▲1点
 血統×
 距離×
 馬格○
 所属○
 脚質×
 騎手△

・デンコウアンジュ 5点
 血統△
 距離○
 馬格○
 所属○
 脚質○
 騎手○

・メジェルダ 1点
 血統○
 距離×
 馬格△
 所属○
 脚質×
 騎手○

阪神JF(条件絞り込み1)   担【けん♂】

ただでさえ時間だけは長い仕事ですが、さらに3時間残業に
7時間の早出って・・・一日が何時間なのかって話ですよ(爆)

今週こそは、と考察を再開した阪神JFですが、各馬分析に
手を付けられないまま、すでに水曜の晩・・・。
元々データ自体が少ない2歳戦だけにちょっと変則形式ですが
まずは条件で絞ってから該当馬について見ていく感じで
やってみたいと思います。

まずは昨年効果を発揮した距離実績について。

★1600m以上の勝利実績のある馬
・アドマイヤリード(白菊賞)
・ウインファビュラス(未勝利戦1800m、新潟2歳S2着)
・ウインミレーユ(新馬戦)
・クロコスミア(赤松賞
・クードラパン(サフラン賞)
・デンコウアンジュ(アルテミスS)
・メジャーエンブレム(アスター賞、アルテミスS2着)

※抽選対象馬(1/9頭)
・クラシックリディア(新馬戦)
・ゴッドカリビアン(未勝利戦)
・ジュエラー(新馬戦)
・シーブリーズラブ(未勝利戦)
・ハマヒルガオ(新馬戦)
・レッドシルヴィ(新馬戦)

★1600mの実績はないが、複勝圏を外していない馬
・アットザシーサイド
・アンシェルワープ
・キャンディバローズ
・ブランボヌール
・メジャータイフーン

抽選対象の馬からはどの馬が出られるのかまだわからないので
ひとまず保留としても、今年は条件を満たす馬が昨年よりは
少し多めとなっています。

アットザシーサイド、キャンディバローズといった人気どころの馬が
距離実績に不安あり。
一応1400mでは好走しており、過去の例では安定感から
及第点にはなると思いますが、過信は禁物。

阪神JF(体重別実績)   担【けん♂】

06年の改装以降の阪神JF(阪神1600m)を見てみると

★平均体重
14年 452.3kg
13年 446.6kg 
12年 463.2kg
11年 442.5kg
10年 450.1kg
09年 452.3kg
08年 453.3kg
07年 456.4kg
06年 447.5kg

うら若き乙女たち(爆)のレースだけあって、全体的に成長途上で
小柄な馬が多いレースとなっていることがわかります。
12年は少し大柄な馬が多くなっていましたがその前の11年は
非常に小型馬が多く、過去最低の平均体重となっていました。
うーん、ディープインパクト産駒の影響は大きかった感じですね。

阪神外回り1600mコースは直線も長く、急坂もある
非常に厳しいコース。この時期の牝馬にはかなり過酷なレース
なっていると思われます。

ここを乗り越えるにはかなりの素質と完成度が求められると
考えられるわけで、今回は馬格の面から条件を探ってみたいと思います。

体重別実績:阪神JF(06年~)】
阪神JF体重

最も出走頭数が多い440~460kgの馬の成績が優秀に
なっています。
一つ上の460~480kgのゾーンの馬も3勝、2着4回、3着2回と連対率では上回っており、
480kgを超える馬はかなり少なくなりますが、 それでも連対圏に
2回入っています。

逆に440kgを切ると、11年にジョワドヴィーヴル、
13年はレッドリヴェールが勝っており、他にも3着が二度。
出走頭数が少ないだけに率でみると高くなっていますが
内容的には余程特殊な馬で勝ち負け・・・あとは
展開がハマらないと3着までが精一杯という感じで見ておいた方が
良さそうです。
少なくとも小柄な馬優勢、というわけではないと思われます。

実質斤量負担別実績
阪神JF斤量

明らかに斤量負担の上限は12.5%で線引きしておきたいところ。
阪神JFの斤量は54kgなので・・・434kgが馬体重の下限、
ということになります。

例外は11年のジョワドヴィーヴル及び12年のレッドセシリア。
ディープインパクト産駒は侮れませんね。
13年のレッドリヴェールも小柄な馬が出やすいステイゴールドの産駒でした。

怪我による頓挫という面もあるにしろ、
小柄な馬体でここで結果を出した馬は大成していない
という点も春(以降)に向けて注意しておきたいところ。
今年の結果がどうなるかまだわかりませんが、
もし例外的に小柄な馬が上位に入っても、その先には不安がある
・・・かもしれません。

阪神JF(展開分析)   担【けん♂】

阪神JFコース
阪神1600mのコース図と06年改装以降の阪神JFのラップ平均です。

阪神JF(阪神1600m)について見ていきたいと思います。

阪神外回り1600mのスタートは向こう正面の途中から。
2ハロン目に高低差1mほどの上り坂がありますが、およそ500mほどは直線なので
すんなりと加速しやすく、内と外の有利不利もあまりない感じ。
新装後、まだ慣れない頃には「やっぱり内が有利だ」などという騎手の声も
聞こえてきましたが構造的には問題ない範囲だと考えられます。
3ハロン目の途中からカーブに入りますが、割合ゆったりした感じなので
大きな減速はなく、およそ12秒台前半で緩まないまま進む事になります。

残り3ハロンに入るところ(カーブの途中)で下り坂に突入。
コーナーはかなり広めでほとんど減速なしで直線に入れるため、
先行馬の脚が鈍らなければかなり縦長の隊列が維持されることになります。
およそ400mかけて高低差2mほどの坂を下り終わると今度は上り坂。
100mで高低差2mを上りきる急坂となりますので余力のない先行馬は
ここで脚が止まってしまいます。

スピードの持続力、スタミナなど基本能力を問われるコース
安藤勝元騎手曰く「実力が問われるコースになった
というのは事実だと思われます(^^)

前半をある程度ゆったり行くと、下り坂でペースが上がってくるために
直線入り口では隊列が長めになりやすく、後方からでは届きにくくなると
考えられます。
とはいえ、かなり長い脚を要求されるので力のない先行馬は坂で
脱落しやすく、能力主体で考えて良さそうです。

逆に前半から飛ばして行ってしまうと直線手前ですでに前の馬が
余力をなくしているので直線入り口で隊列は短め、
前の馬が粘り切るのは難しくなってくると考えられます。

阪神改装後に行われた阪神JFのラップ構成
      前半⇔後半
06年 46.3⇔46.8
07年 46.2⇔47.6
08年 47.3⇔47.9
09年 47.3⇔47.6
10年 48.5⇔47.2
11年 48.0⇔46.9
12年 45.9⇔48.3
13年 46.3⇔47.6
14年 47.2⇔47.2

09年までは全て前傾ラップで来ていましたが、10年に初めて
後傾ラップになり、11年も同じく後傾ラップとなりました。
基本的には短距離で結果を出してきた先行馬が引っ張ることが多いため
前半が速いペースになりやすいレースですが、スタミナを問われることを考慮してか、
今後もスローで行くこともありそうです。
12年は逆に超ハイペースで前半を通過。
13年も以前と同様な前傾ラップに戻っています。
この辺りは先行馬と騎手に注目しておく必要があると思われます。

過去の阪神JFで上位に入った馬の4コーナーでの位置取りを見てみると

    1着→2着→3着
06年  6→ 3→ 1(番手)
07年  8→15→ 8
08年 16→ 6→17
09年 10→ 7→12
10年 11→ 9→ 4
11年 10→ 4→ 3
12年  8→ 2→16
13年  8→14→ 5
14年 12→10→ 8

近年になるほど差し追い込み決着の色合いが濃くなってきています。
06年2着は・・・アストンマーチャン。
それまでに古馬に匹敵する好タイムで完璧に近い成績で好走してきており、
最終的にはスプリンターズSを制するほどの実力馬だったわけで
前で残るには相当な能力が必要とされると考えてよさそうです。
(改装直後で芝状態がめちゃくちゃ良かったことも影響していると思われます)

12年は超絶ハイペースの中、2番手で追走したクロフネサプライズが残りましたが
続くチューリップ賞を制したのは当然といえば当然の結果でした。

出走メンバーが決まってからになりますが、前半から飛ばす先行馬が
いるかどうかは重要なポイントになってきそうですね(^^)

基本的には差し馬優勢
前で残るのは相当な実力馬・・・短距離の先行馬は×
スタミナの裏付けを重視しつつ、考えていきたいと思います。

阪神JF(血統傾向について)  担【けん♂】

改装以降の阪神JF(阪神1600m)で上位に入った馬の血統を
見ておきたいと思います。

★06年
1着タニノギムレット
2着アドマイヤコジーン
3着アグネスタキオン

★07年
1着ジャングルポケット
2着ファルブラヴ
3着アグネスデジタル

★08年
1着スペシャルウィーク
2着アグネスタキオン
3着ネオユニヴァース

★09年
1着キングカメハメハ
2着ゼンノロブロイ
3着クロフネ

★10年
1着アグネスタキオン
2着クロフネ
3着ソングオブウインド

★11年
1着ディープインパクト
2着ファルブラヴ
3着アグネスタキオン

★12年
1着ウォーエンブレム
2着クロフネ
3着ハーツクライ 

★13年
1着ステイゴールド
2着ディープインパクト
3着ネオユニヴァース

★14年
1着ディープインパクト
2着キングカメハメハ
3着ステイゴールド

明らかに有力視出来るのは・・・アグネスタキオン産駒でしたが
早世のため、もう産駒が出てくることはありません、残念(>_<)

SS系種牡馬は適性的に合いそうですが、どちらかというと
中距離以上に適性が高い系統が良いようです。
ネオユニヴァースはミスター2000m(爆)ですし、
ゼンノロブロイ、ハーツクライはステイヤー血統になる可能性を示しつつある状況。

ディープインパクト産駒は春の結果を見ても・・・この条件は
かなり得意な傾向が出ていると考えられます。
早熟ではないものの、早くから素質を示す馬も多く
今後の中心になってきそうです。

クロフネ産駒は2歳の時点では特に活躍する馬が多いので要注意。
牝馬に活躍馬が多い点でも注目したいところです。
上には記していませんが07年の4着馬もクロフネ産駒でした。

タニノギムレットはウオッカ、ジャングルポケットはトールポピーと、
血統よりもその馬自身の能力が影響する場合も多いので
その辺りは各馬についてしっかり見ておく必要がありそうです。
12年のローブティサージュ(ウォーエンブレム産駒)や
アストンマーチャン(アドマイヤコジーン産駒)、
エイムアットビップ(アグネスデジタル産駒) なども
血統というよりは、馬自身の能力の高さが大きかったと考えられます。
短距離血統は割り引いて考えたいですが、この時期はまだ
完成度で上回ることがあるので、変に血統的な距離適性を
意識し過ぎるのも危険なニオイ。

キングマンボ系のキングカメハメハ、ソングオブウインドなどは
今後のトレンドになってくるかも。
キングカメハメハは09年の桜花賞で1、3、4着を独占、
適性的に大いに期待出来ると思われます。
一時的に種付け頭数の減少とともに、活躍馬が減りましたが
昨年はレッツゴードンキが2着に入り、桜花賞を制覇。
今後の巻き返しには要注目だと思われます。

ファルブラヴは牝馬に活躍馬が偏っている点で注目の種牡馬。
本来は内回り向きの血統だけに、適性は微妙な感じがありますが
仕上がりが早く、このレースでは好走があるので要注意。
活躍馬の出現で種付け頭数が大幅に増加しており、
産駒が増えてくればさらに期待度が高まりそうです。