けいけん豊富な毎日

大阪杯(各馬分析3)   担【けん♂】

大阪杯(阪神2000m)出走予定馬の各馬分析、第3弾です。

デウスウルト】せ7 56.0 (栗東) キングカメハメハ×(サンデーサイレンス)
7歳馬ながら長期休養を挟んでいるのでまだ21走しかしておらず、
馬体自体は若いと思われます。昨秋に馬体を充実させた効果で
成績の方も一気に安定。チャレンジC2着のあと中山金杯3着、中日新聞杯2着と
重賞でも好走が見られるようになってきました。
少し控えて末脚を伸ばす形になったのもハマった印象。
馬群を割る根性もあり、非常に操作性が高いので内回りのコースは合いそうですし、
瞬間的にスピードに乗れる点も武器になりそうです。
勢いを考えると侮れないかも。

トラストワン】牡7 56.0 (栗東) マイネルラヴ×(デヒア)
昨夏に1600万下を勝ちましたが、オールカマーでは17着と大敗。
休養を挟んで中山記念でも7着ながら完敗の内容だっただけに
年齢的にも、実質的にもここで上昇を期待するのは酷かと。

ムスカテール】牡7 56.0 (栗東) マヤノトップガン×(サンデーサイレンス)
12年秋から13年春に集中して活躍。目黒記念を制しています。
秋に低迷したのをきっかけにダートに挑戦をしてきていますが
こちらでは川崎記念の2着が最高位で、結果を出せていません。
合間に芝のレースも使われていますが、昨秋のオールカマーでは
10着に敗れており、一時期の勢いはまったく感じられません。
高齢でも活躍することがある血統ですが・・・出番があるとしたら
洋芝でしょうか・・・。

ラキシス】牝5 55.0 (栗東) ディープインパクト×(Storm Cat)
13年秋から非常に安定して好走してきており、掲示板を外したのは
距離短縮に無理があったヴィクトリアマイルと昨年末の有馬記念のみ。
有馬記念でも6着とはいえ、2着と横並び一線だったわけで
牡馬相手でもまったく引けを取らない実力を証明しています。
長い手脚を活かせる京都外コースが最も合うと思われますが
前につけることが出来るので、内回りコースでも十分にこなせるタイプ。
ポン駆けもそれなりに利くのでここでも好走が期待出来そう。

ロゴタイプ】牡5 57.0 (美浦) ローエングリン×(サンデーサイレンス)
年明けの中山金杯で2着のあと、適性外の根岸Sは度外視したとして
中山記念でも惜しい2着と適性に合うレースならば侮れないことを証明。
前につけて抜け出せる脚質なので、ここでもコース適性は
かなり高そう。ペース次第で十分勝負になる可能性はありそうです。

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大阪杯(各馬分析2)   担【けん♂】

大阪杯(阪神2000m)出走予定馬の各馬分析、第2弾です。

ショウナンパンドラ】牝4 55.0 (栗東) ディープインパクト×(フレンチデピュティ)
実質的に500万下を勝っただけで秋華賞を制覇。
同世代のヌーヴォレコルトが古馬相手に結果を出しているだけに
評価が難しいですが、世代全体のレベルは微妙な印象です。
ハイペースの前崩れを内から抜けた浜中騎手の騎乗も大きく影響した
と考えられ、古馬になってどこまでやれるかはまだ不明。
成長が感じられるレースを見せてくれたら・・・

スピルバーグ】牡6 58.0 (美浦) ディープインパクト×(Lycius)
瞬間移動したかのような凄まじい末脚で天皇賞秋を制覇。
JCでも後方から3着に食い込んでおり、能力に関しては
トップクラスであることを改めて証明しました。
後方からの位置取りになるので、内回りコースは微妙な上に
休養明けの輸送競馬というのは気になるところ。
前が止まるような流れになれば・・・

ゼロス】牡6 56.0 (栗東) キングカメハメハ×(サンデーサイレンス)
3連勝で12年の若駒Sを制しましたが・・・そこから低迷。
ポツポツと逃げ切り勝ちをおさめたりしていますが、古馬重賞では
小倉大賞典の4着が最高位。脚質的に内回りの方がレースはしやすいと
思われますが、同型の馬もいる中で粘り切るのは難しそうです。

タガノグランパ】牡4 56.0 (栗東) キングカメハメハ×(スペシャルウィーク)
ダービー4着、菊花賞4着と低評価を覆す好走をしましたが、
一気に距離を縮めたマイルCSでは後方から10着と伸びず、
休養明けの東京新聞杯では▲10kgと馬体を落として・・・10着。
中山記念では中段から6着に入ったものの、前の馬には離されており
内容的に評価は出来ません。距離には融通が利くタイプながら
逆に、この距離なら、というところが・・・

ダノンヨーヨー】牡9 56.0 (栗東) ダンスインザダーク×(フォーティナイナー)
11年の読売MCで3着に入って以来、馬券圏内から遠ざかってしまっています。
近走も後方からの脚質で固定されていながら、以前のような
キレのある末脚が使えておらず、年齢的にも厳しい状況。
距離延長で少しゆったり脚をためられたとしても、ここで良化を
期待出来るような材料はなさそうかと。

続きます。

大阪杯(各馬分析1)   担【けん♂】

大阪杯(阪神2000m)出走予定馬について見ていきたいと思います。

イスラボニータ】牡4 58.0 (美浦) フジキセキ×(Cozzene)
昨秋の天皇賞秋まで複勝圏を外さない安定した好走を続けてきましたが
JC9着のあと、休養を挟んで中山記念では5着に敗れてしまいました。
湿った馬場の影響も考えられますし、馬体重も+10kgと太目だった
だけに、叩いての良化に期待したいところ。
遺伝子検査では中距離適性が出ているようなので、ここは適性的には
問題ないと思われますが、初輸送がどう出るか。
安田記念に向かうステップとしては疑問ですが、宝塚記念を見据えての
出走なのかも。

エアソミュール】牡6 57.0 (栗東) ジャングルポケット×(サンデーサイレンス)
重賞ではなかなか結果が出せませんでしたが、昨夏に鳴尾記念を
制すると秋には毎日王冠で重賞2勝目。金鯱賞3着、AJCC3着と
すっかり重賞でも上位評価の1頭に定着してきました。
好位、中段からの脚質で内回りコースもこなしていますが
決め脚は抜けたものではなく、上位馬同士の争いとなると微妙。
気性に不安があるのでポカが怖いですが、力を発揮出来れば・・・

カレンブラックヒル】牡6 57.0 (栗東) ダイワメジャー×(Grindstone)
5戦無敗で毎日王冠を制した勢いはすっかり見る影もない
成績になってしまっていますが、苦手な前傾ハイペース、ダート、
距離オーバー、先行出来なかった、など大敗したレースには
それなりに理由があり、実質的な力関係としては
重賞クラスの中でちょっと足りないくらいの位置という印象。
前走の小倉大賞典で復活勝利を飾っていますが
相手関係が微妙な上に、差しが利かない重馬場だっただけに
過剰な期待は禁物。

キズナ】牡5 57.0 (栗東) ディープインパクト×(Storm Cat)
昨年は向かい風の中、素晴らしい末脚を見せて大阪杯を
制しましたが、相手関係は微妙・・・。天皇賞春で4着に敗れたあと
骨折で休養を挟むことになってしまいましたが、復帰戦の京都記念で
3着に敗れながらも凄い伸び脚を見せ、ほぼ完全復活をアピール。
大幅に馬体を増やしており、ここにきて本格化の気配。
ピッチ走法気味なので内回りコースはむしろプラス。
大一番に繋がる走りを期待。

キングズオブザサン】牡4 56.0 (栗東) チチカステナンゴ×(サンデーサイレンス)
葉牡丹賞で2勝目を挙げ、京成杯2着、NHKマイル3着と世代の中でも
上位を争いましたが、夏を超えて古馬との対戦では京成杯AHで4着というのが
最高位。前で踏ん張り切れず、後方から差せず、と出口が見えません。
復帰戦で馬体を増やしているので、上積みがどれくらいあるかに
望みを繋げたいところ。

続きます。

大阪杯(年齢別実績)   担【けん♂】

大阪杯(阪神2000m)について見ていきたいと思います。

【年齢別実績:大阪杯(05年~)】
大阪杯年齢

4歳馬が5勝と大幅にリード。
11年は4歳馬の出走頭数が多かった上に実力的にも上位評価だったこともあり
1~4着を4歳馬が独占。
12年は2頭しかいなかった内の1頭が勝ち切る結果となっていました。

09年、10年、13年と5歳馬、6歳馬が勝っていますが、
4歳馬が1頭ずつしか出ておらず、平均年齢自体が6歳を超えていました。
06年以前は平均年齢は5歳台で安定しており、4歳世代も2~6頭と
中心的な役割を果たしていただけに、年齢の偏りに関しても注意する
必要がありそうです。

6歳馬が1~3着を独占した10年は4歳馬が古馬相手に未勝利のシェーンヴァルト
1頭だけ、5歳馬も休養明けのヤマニンキングリー1頭だけ、ということを考えると
メンバーの中でも若い部類(爆)の馬が上位を占めたということになりそうです。

09年の唯一の4歳馬はダービー馬ディープスカイ。
ドリームジャーニーに敗れたものの、クビ差の2着と結果を出していました。

7歳馬で勝ったのは05年のサンライズペガサス。
9頭立てと少頭数で7歳ながら1番人気に推されていた馬で
02年にこのレースを制している適性的にも有力な馬でした。
前走で重賞2着と衰えがなく調子を上げていたことも考慮したいところです。

基本的には若い馬が圧倒的に優勢
若い世代が少ない、実績不足、馬場が湿って重馬場適性が影響する
といった特殊条件がなければ 4歳馬を中心に考えて良さそうですね。

今年の登録馬の年齢

★9歳
ダノンヨーヨー

★7歳
デウスウルト
トラストワン
ムスカテール

★6歳
エアソミュール
カレンブラックヒル
スピルバーグ
ゼロス

★5歳
キズナ
ラキシス
ロゴタイプ

★4歳
イスラボニータ
キングズオブザサン
ショウナンパンドラ
タガノグランパ

今年は・・・ひとまず15頭が登録してきており
極端な少頭数にはならない見込み。
(すでに定員割れ、というのは残念ですが^^;)

安田記念に向かう、と表明しているイスラボニータは
距離を延長していいのか、少々疑問。
いきなり復活傾向を見せた昨年の覇者キズナ、
エリザベス女王杯で開花したラキシス、
さらにスピルバーグ、エアソミュールなど非常に面白い
メンバーが揃った印象です。

うーん、やっぱり春にも中距離GⅠがあったらいいのに・・・

大阪杯(体重別実績)   担【けん♂】

大阪杯(阪神2000m)について見ていきたいと思います。

01年以降を見てもフルゲートになったことが1度もなく
12頭立て前後と少頭数になりがちなレース。
11年は震災の影響もあって15頭と過去最多タイの出走頭数になりましたが
12年は回避も出て12頭立てと再び少頭数に戻ってしまい、
13年も少し盛り返したものの14頭止まり。
昨年は過去最低の8頭立てになってしまいました。

阪神競馬場は06年12月に新装しているので、内回りコースも
4コーナーの形状が少し変わっていますが、データを取る上では
それほど大きな影響はなさそうなので、ひとまず05年からの
10年間で見てみたいと思います。

まずは体重別実績から。

体重別実績:大阪杯(05年~)】
大阪杯体重

安定して好成績を残しているのは480~500kgのゾーンですが
その前後までは問題なく好走していると考えて良さそうです。
460~480kgの馬が3勝しているのに比べて
500kg以上の馬は2勝・・・ただし2着は3回あるということからすると
小回りの利きそうな中型馬の方が優勢で、大型馬は微妙に届かないことが多い、
という傾向がありそうです。
※もちろん、馬の能力が優先だと思います。

460kgを切る馬も06年のカンパニー、09年のドリームジャーニーと2勝。
基本的にはGⅠ級の馬じゃないと厳しい、と考えて良さそうです。
カンパニーはこの当時は微妙な成績ではありましたが素質の高さに加えて、
馬場が渋ったことの影響があったと思われます。

460kg以下で3着に入った中にはメイショウオウテ、ビッグゴールド
といった穴馬が見受けられます。
正直、当時の実績からは好走理由が見つけにくい馬なので(爆)
判断が難しいですね(>_<)
3連系の馬券を選ぶならヒモ荒れに注意、ということになりそうです。

実質斤量負担別実績
大阪杯斤量

12.0~12.5%と比較的厳しいゾーンの馬が3勝。
06年のカンパニーや重賞で好走してきていたタガノマイバッハ(03年)、
テイエムアンコールはまだしも、トーホウドリーム(01年)となると
ちょっと実績からは選びにくい印象です。
通常の重賞のように、実績上位の馬だけが重い斤量負担をこなしている、
というパターンではありません
ね。

さらに厳しい12.5~13.0%ゾーンで3着に入っている
ビッグゴールド、メイショウオウテを含めて、共通するのは
内回り、小回りで結果を出している馬、ということになりそうです。

中京、小倉、中山、京都内、阪神内で結果を出している小回り巧者には要注意。
能力以上にコース適性が大きく影響するレースだと考えて良さそうです。

基本的には11.0~11.5%の馬が優勢。
11.5~12.0%の馬はヒモ候補。
12.0%を超えると重賞実績馬、もしくは内回り巧者の穴馬・・・。
少し緩めですが(爆)こんな感じで見ておきたいと思います。

大阪杯(展開分析)   担【けん♂】

大阪杯コース
※阪神2000mのコース図と大阪杯(07年~14年)のラップ平均 グラフ
 12年は極端なスローになったため、除いてあります。

大阪杯が行われる阪神2000m(内回り)はスタートしてすぐに上り坂になっており
加速がつきにくい構造。
300mほどでカーブ、そのあとは京都と違って上り坂もないので
淡々としたラップが刻まれる傾向がありますが、12年は逃げ馬不在の中、
押し出されたトーセンジョーダンが嫌々引っ張ったため(爆)
1000m通過が65秒を超える超絶スローペースになってしまいました。
まぁ・・・例外と考えていいと思われますが、先行馬次第のレース
という側面がありそうです。

1200mを超えたところでカーブしながらの下り坂。
残り800mは息を入れられないペースになりやすいわけですが
馬場が湿ると滑らないように減速することもあるので
良馬場とはガラリと展開が変わってしまいます。

基本的には下り坂を利用して加速しながら先行馬が逃げるために
後方からは位置取りを詰めにくく、隊列は長目のまま直線に入りやすいと
考えられます。
先行馬の能力、脚質には注意が必要になりますね。

外回りよりは最終コーナーがタイトになっているので外を回した馬は
大きく外側に膨らまされる傾向。かなりロスが出てしまいます。
早めに押し上げが出来ないと外から追撃するのは難しい構造。
騎手の力量は非常に重要になります。

ペースによっては直線の上り坂で脚が止まる先行馬も出るので
その場合は差しが有効・・・ただし坂を問題にしないスタミナのある先行馬は
そのまま押し切ってしまえるコースだと思います。

【4コーナー位置取りと着順の関係】
    1着→2着→3着
14年  8  2  5(番手)
13年  6 10  3
12年 12  3  1
11年  6 12  9
10年  4  8  8
09年  6  4 10
08年  1  3  2
07年  4  1  8

基本的には先行、好位からの馬が優位。中段からの差し馬が届く場合も
ありますが、2、3着までという感じでしょうか。
強力な先行馬がいるかどうかはかなり重要になりそうです。
08年のダイワスカーレットみたいなタイプが自分のペースで
引っ張れば圧倒的に先行有利になる場合もありえます。

逆に先行馬の崩れ具合も重要。
コーナーまでに余力を失うような展開になるならば、
隊列がグッと縮まってきますので、差し馬優位になってきます。
たとえば12年のようにスパートが早めにかかるような展開になると
先行勢には非常に厳しい負荷が掛かるので残るのは難しいですね。
こういう場合は外回りに近いレース展開になるわけで、
内回りに向きの粘り込むタイプの脚質の馬には厳しく、
しっかりとした末脚のある馬を重視することになります。

まずは先行馬の脚質を見つつ、展開に合った馬を探してみたいところです。

高松宮記念回顧   担【けん♂】

昨年に続き湿った馬場での開催となってしまった高松宮記念
ダイワマッジョーレ、ストレイトガールが1番人気を
分け合いましたが、ともに5.1倍。
ミッキーアイルが5.2倍で続き、エアロヴェロシティが6.5倍、
昨年の覇者コパノリチャードが7.7倍と上位はほぼ横並び。

抜けた評価となる馬がいない大混戦となってしまいました。
うーん、ロードカナロアが去ったあとのスプリント路線の
混迷ぶりが数字に表れていますね。

先行勢が多いことで、前崩れの差し決着を想定した
予想にしてみましたが、馬場の悪化で差しが利きにくい状況に
なってしまったことがどう出るか・・・

予想は→ココ

結果は・・・

1着 エアロヴェロシティ  1.08.5  上がり34.3
2着△ハクサンムーン     1/2
3着 ミッキーアイル
4着〇サドンストーム

6着▲ダイワマッジョーレ
13◎ストレイトガール

※全着順は→ココ

好スタートを切ったエアロヴェロシティをかわして
アンバルブライベンがハナを奪って逃走。
外からハクサンムーンが続き、最内のリトルゲルダがその後ろ。

ミッキーアイル、ワキノブレイブ、コパノリチャードが
好位グループを形成。
中段にローブティサージュ、サドンストーム、サクラゴスペル、
トーホウアマポーラ。

控えてレッドオーヴァル、ストレイトガール、マジンプロスパー、
オリービン、ショウナンアチーヴ、アフォード、最後方に
出遅れたダイワマッジョーレ。

11.9-10.7-11.4-11.6-11.3-11.6
前半600m 34.0
後半600m 34.5

過去の高松宮記念との比較
高松宮ラップ

不良馬場となった14年は特殊としても、CBC賞を含めて
徐々に傾向が定まってきた感のある中京1200m。

スタート直後に下り坂になるコースにしては
前半から加速が入らず、前半のペースはおよそ34秒台。
今年はこれまでの4回の開催の中では最も速いペースで
通過しています。

中京競馬場は内の馬場が荒れやすい、というのは改装前から
変わりなく、今年も大きく内を空けてコーナーリング
ラップグラフ上でもコーナーで少し鈍る形になっています。

前の馬が外に出したことで、内に隙間が出来ましたが
釣られて内にショートカットして突っ込んだ馬や
先行勢の中でもタイトにコーナーリングしていった
アンバルブライベンは馬場に脚を取られて自滅。

後方の馬はさらに外に出すコース取りを強いられ、
直線入り口で馬群は非常に縦に長い隊列となってしまいました。

先行勢の中から抜け出したハクサンムーンが粘りに粘りましたが、
並んで追いかけてきたミッキーアイルとエアロヴェロシティが迫り、
最後にエアロヴェロシティが猛然と一伸び!
香港からの挑戦が見事に実る結果となりました。

レース後のコメント
1着 エアロヴェロシティ(Z.パートン騎手)
本当に馬の勝とうとする信念が強かったです。雨は初めてで、
もしかしたらそれも影響したのか直線では苦しんでいましたが、
大きなハートを持った馬です。日本が好きですし、GIを勝てたのは嬉しいです


2着 ハクサンムーン(酒井学騎手)
道悪でしたから、腹をくくってギリギリまで馬場のいいところを
通ってレースをしました。ただ、コーナーで内にモタれたときには
ノメるような面を見せていました。直線はよく踏ん張ってくれました。
とにかく馬の状態がよかったことが大きいです。だからこそ、
勝ちたかったですね


3着 ミッキーアイル(浜中俊騎手)
展開や位置取りは思っていた通り、ハクサンムーンを見ながら
レースをしましたが、また力んで走っていました。最後はその差ですね。
前にカベを作ってレースを教えていけばいいと思います


4着 サドンストーム(国分優作騎手)
ゲートを出て、理想通りのレースができました。終いも伸びてくれましたし、
馬場も気にしませんでした。GIに乗せていただき感謝しています。
大きなところでチャンスがある馬だと思います


5着 コパノリチャード(武豊騎手)
枠なりのレースをしましたが、直線に向いて上位の3頭に
スッと離されてしまいました。最後まで詰めることができませんでした。
もっと雨が降るか、もう少し乾いた方がいいですね


13着 ストレイトガール(岩田康誠騎手)
末脚に賭けようとレースをしましたが、思った以上に馬場が重かったですね。
それでもよくがんばっています。できれば良馬場で走らせてあげたいですね


15着 アンバルブライベン(田中健騎手)
この馬らしいレースをしようと思いました。単騎なら傷んでいても
内を回ろうと思っていました。本当によくがんばってくれました


安田記念で好走出来る香港馬の基準に照らし合わせてみると
エアロヴェロシティはレーティング的に不足感がありましたが
終わってみれば、香港スプリントで日本馬を寄せ付けなかった
力を見せつける結果となりました。

あえていえば・・・マイル路線に比べてスプリント路線の
層の薄さが出てしまった感じかもしれません。
(マイル路線が充実しているとは言い難いですが:爆)

馬場が悪化したのも重い馬場に慣れている香港馬には
プラスに働いた感もあります。

前で残るならハクサンムーン、差してくるなら
サドンストーム、という辺りはいい感じにハマったのですが
香港馬の評価を間違えたのと、スプリントのペースに
慣れていないミッキーアイルを侮ったのは失敗でした。
出来は抜群に見えただけに・・・(>_<)

あとは馬場悪化でのコース取り・・・これはこの先にも
繋がっていくポイントなので、しっかりと意識しておきたいと
思います。

香港最強マイラー、エイブルフレンドが安田記念に参戦、
という話も出ているようですが、実現したら・・・
春は香港旋風が吹き荒れることになってしまうかも?!
日本馬の奮起に期待したいですね・・・

ドバイワールドC展望   担【けん♂】

事前の予想もまとめられませんでしたが、今週はドバイでも競馬の祭典
ドバイワールドCが行われています。

ちょうど今、シーマクラシック(芝2400m)が終わったところ。
残念ながら日本馬の連覇はならず、ワンアンドオンリーが3着に粘ったのが
精一杯、1番人気に推されたハープスターは馬群に沈んでしまいました。

うーん、ワンアンドオンリーはこの馬なりの正攻法で負けたので
完全に力負け(>_<)

ハープスターは・・・そもそもムーア騎手、という時点で首を捻るところ。
ムーア騎手はなんといっても内差しが得意な騎手。
ジェンティルドンナは内で詰まって、横にステップして再加速、という
離れ業を見せて昨年のシーマクラシックを制しましたが、
ブエナビスタは内に突っ込んで自爆・・・。

ハープスターはブエナビスタ同様、外を差してなんぼ、という
タイプなんじゃないかと考えられるわけで、今回も馬群の中で
外に出し切れずに揉まれてしまった時点で終了してしまったのかもしれません。

距離、馬場、状態など他にもいろんな理由が考えられますが、
国内復帰以降のレースにも注目していきたいと思います。

勝ったドルニヤは凱旋門賞で5着だった馬。
ハープスター(6着)とはクビ差だったわけですが、冬を越して
大きく差をつけられてしまいましたね(>_<)

さて、もう少ししたらドバイワールドC(D2000m)の出走。

今年からAWからダートに切り替わり、また違った傾向のレースに
なってくるわけで、AWを敬遠してきた米国勢との力関係なんかに
注目したいところです。

エピファネイアはシンボリクリスエス産駒だけにダート適性が
あっても不思議はありませんが、いきなりの大一番でどこまでやれるか
楽しみでもあり、不安でもあり。

ホッコータルマエは日本国内では最強クラスのダート馬だと思いますが
こちらもドバイでは・・・うーん。

だいたい、ナドアルシバではあのヴァーミリアンがカーリンに
40馬身近く離されて負けているわけで、日本馬が活躍できる
イメージが湧きません(涙)

さてさて結果は・・・?!


※追記

うーん、やっぱり・・・。

ホッコータルマエは少頭数で逃げる馬がいないことで
あえて積極的にレースを引っ張りましたが、最後はやはり力負け。
あっさりついて来られて、最後に瞬発力の差と底力の差を見せつけられた
感じでした。

エピファネイアは・・・砂を被ってやる気をなくしてしまい、レースにすらならず。
故障の可能性も心配になるくらいの大敗となってしまいました(>_<)
うーん、いっそ前で引っ張るようなレースが出来たら・・・とも
思いましたが、こればかりは仕方のない話。
一度もダートを使ったことがなかったことが、ここまで裏目に出てしまうとは・・・

世界の壁は本当に厚くて熱い!

日本競馬の発展のためにも、今後も諦めずに挑戦していって
貰いたいものです。

高松宮記念最終予想   担【けん♂】

高松宮記念(中京1200m)についてまとめていきたいと思います。

今週もちょっとバタバタと忙しく、せっかくのGⅠですが、
正直・・・細かいところまで見ることが出来ず、おおよその想定のまま
えいやー!で突っ込むことになってしまいました(>_<)

・・・中京競馬場のデータはまだ不足気味な上に、ペースによって
有利になる位置取りが大きく変化するコースという印象。
前と後ろがちょうど並ぶくらいのところがゴールライン、という
展開にもなりがちで、本当に難解・・・モウドウシテイイヤラワカランプー(´・ω・`)

とりあえず、今後のためにもレースを観て勉強させてもらう、
というつもりでレースに臨みたいと思います。

これまでの考察
香港馬について→ココ
展開分析→ココ
体重別実績→ココ
年齢別実績→ココ
各馬分析1→ココ
各馬分析2→ココ
各馬分析3→ココ
過去の勝ち馬の馬体→ココ
好走条件について→ココ
馬体について1→ココ
馬体について2→ココ
斤量負担分析→ココ
まとめの前に整理→ココ

今回は逃げ馬&先行脚質の馬が多く、厳しい先行争いになる見込み。
内の馬場状態がいいので、それなりに前は止まりにくいと思われますが、
基本的には外差し優勢、と考えています。

香港からの刺客エアロヴェロシティは昨年末に日本のトップクラスの
スプリンターを破っており、評価が難しいところですが、
レーティングからすると・・・正直疑わしい感じ。
ハイペースの上に不慣れな長い直線・・・となると、巻き込まれて
力を発揮し切れない可能性が高いと考えています。

スムーズに外に出せて、末脚の能力が高い馬。
中京実績、スタミナにも問題がないタイプを探してみたいと思います。

今回の予想
◎ストレイトガール
〇サドンストーム
▲ダイワマッジョーレ
△ハクサンムーン

手を広げるといくらでも広がってしまいそうなので、
あえて絞ってここまで。

ぶっつけ本番となるストレイトガールは外枠からスムーズに
勢いを付けて直線に入っていけそうです。
血統的にも裏付けがあり、すでにこのコースでの実績も十分。
昨年は不良馬場にやられて力を発揮し切れなかった感もあったので
今年こそ、昨年の分まで頑張って貰いたいと思います。

サドンストームは強烈な末脚が戻ってきており、
このところの結果以上に状態は良さそうです。
外差し優勢の展開になれば、脚質がばっちりハマる可能性があり、
今回は大チャンスになるかも。
一発大仕事の可能性もあると期待。

ダイワマッジョーレはこのレースに直結しやすい阪急杯を制しており、
血統的な適性も十分。斤量負担が厳しくなるので、勝ち切るまでは
微妙ながら、十分に好走の可能性はあると思われます。
馬体の出来が・・・思ったほどではなかったので少し割り引いて
みましたが、なんとか頑張って貰いたいものです。

前の馬の中でハイペースでの耐久力、中京実績などを考えると
ハクサンムーンは粘り込みが可能かも。
前での競り合いはかなり厳しいものになりそうですが、
時計的にも乗り切れる範囲かと・・・。

出来の面ではミッキーアイルも良さそうでしたが、
本質的にスプリンターではなさ過ぎる感じで(爆)
前半から飛ばす形で踏ん張れるかどうかに不安がありそう。
ここで結果を出せれば秋も楽しみになりますが、
ディープインパクト産駒の好走域、という意味でも注目したいと思います。

時間が取れたらもう少し追加考察をするかもしれませんが
とりあえず、こんな感じで(^^;
春のGⅠラッシュに向けて好スタートが切れますように・・・

高松宮記念(まとめの前に整理)  担【けん♂】

ざっと高松宮記念(中京1200m)について見たとことで
頭を整理・・・というか、もう直前なんですけど(爆)

今回のポイントになりそうなのは・・・逃げ馬が多いこと。
このところ「逃げ馬不在」みたいな重賞が多かった中、
今回は逆に一極集中、と言いたくなるくらいハナを切りたいタイプや
先行脚質の馬が集まりました。

枠順的には・・・アンバルブライベン、エアロヴェロシティが
先に行く感じになりそうですが、ハクサンムーン陣営も
逃げ宣言をしており、思い切って被せて行く形になりそうです。

その外から続いてコパノリチャード、ミッキーアイル。

かなり激しい先行争いが想定されるわけで、
おおよそ、前半600mは33秒台前半、800m通過は
45秒台前半から場合によっては44秒台に突入する
可能性も無きにしも非ず。

好位の内にリトルゲルダ、オリービン、ワキノブレイブ、
マジンプロスパー、少し下げてローブティサージュ。

外から続いてレッドオーヴァル、サクラゴスペル、
トーホウアマポーラ、ストレイトガール、ダイワマッジョーレ。

後方からサドンストーム、アフォード。

先行勢は・・・前半からぶっ飛ばして行って脚を残せる
実力馬に限られてくるわけで、かなりスタミナ重視。
中間に緩めたいアンバルブライベン、本格的なハイペースは
苦手なミッキーアイルなどには厳しい可能性が高そうです。

差すのであれば、助走距離がつけられる外差しの馬が優勢
サドンストーム、ストレイトガール、ダイワマッジョーレ辺りは
脚質的にもハマりそう。
レッドオーヴァル、サクラゴスペルも位置取り次第で
チャンスはあってもいいかも。
調子が戻ればトーホウアマポーラ、外に上手く出せれば
ローブティサージュも・・・。

ちなみに・・・

★高松宮記念
14年
 1着ダイワメジャー
 2着アドマイヤコジーン
 3着フジキセキ

13年
 1着キングカメハメハ
 2着ロージズインメイ
 3着アドマイヤムーン

12年
 1着クロフネ
 2着シンボリクリスエス
 3着キングカメハメハ

★CBC賞
14年
 1着フジキセキ
 2着ダイワメジャー
 3着グラスワンダー

13年
 1着アドマイヤコジーン
 2着アドマイヤムーン
 3着ストーミングホーム

12年
 1着アドマイヤコジーン
 2着クロフネ
 3着サクラバクシンオー

上位に入っている血統はかなり偏りがある状況。
ロードカナロア(キングカメハメハ)、ハクサンムーン
(アドマイヤムーン)のように同一馬が複数回入線している場合は
血統的な適性というよりも単純に「その馬自身が強い」という
感じになりますが、ダイワメジャー産駒やフジキセキ産駒、
アドマイヤコジーン産駒、クロフネ産駒は同一血統ながら
違う馬が入線しているわけで、こういう場合は
血統的に適性が高い」と考えられます。

今回も「血統的な後押し」がありそうな馬がいるわけで
そちらも意識しておきたいと思います。

高松宮記念(斤量負担分析)  担【けん♂】

高松宮記念(中京1200m)について見ていきたいと思います。

【実質斤量負担】
高松宮斤量負担

広い範囲で好走馬が出ているのでこの条件で絞るのは
難しい状況。
改装前の中京競馬場ではどちらかといえば大型馬不振の傾向が
出ていましたが、改装後は500kgを超える馬の好走が
逆に目立ってきており、徐々に変化してきている感じが見えるので
今年の結果についても来年に向けて整理しておきたいところ。

ひとまず、実質斤量負担で12.5%を超えてしまっている
ダイワマッジョーレは過去の傾向からすると・・・特殊な馬しか
好走していないゾーンに入ってしまっています。

馬格がないながらマイルCS2着といった成績を出しているので
大きく割り引く必要はなさそうですが、これまで57kgでは
2着までが精一杯で勝ち切っていない点は意識しておきたいですね。
評価しても・・・ヒモまでに止めた方が良いかも。

香港からの刺客、エアロヴェロシティは来日後に計量した
馬体重を載せていますが、香港国内で走っていたときは
およそ540kgオーバー・・・大きな変動ではないので
気にする必要はなさそうですが、多少輸送減りは
あった模様です。

斤量面では・・・前走で勝っているのに負担が減っている
アンバルブライベン、同じく好走しているの負担が減っている
ミッキーアイル、ストレイトガールが推せる馬となります。
特に近年の傾向から中型~大型馬が優勢な点を加味すると
ミッキーアイルにはチャンスあり・・・?

高松宮記念(馬体について2)   担【けん♂】

なんかバタバタしている内にもう金曜日(>_<)
少し遅れ気味で表面をなぞるくらいで週末に突入してしまいそうです・・・。

高松宮記念(中京1200m)出走馬の馬体について、第2弾です。

【ハクサンムーン】
(14セントウルS)
ハクサンムーン14セントウル
(14スプリンターズS)
ハクサンムーン14スプリンターズ
(高松宮記念)
ハクサンムーン15高松宮
高いレベルで安定、良い意味で昨秋からの
変化は感じられません。
太目感なく腹回りはパンッと張っており
前後の筋肉の充実度はこの馬としては十分、
腿も引き上げられており、立ち姿のシルエットも
崩れなし。力は十分に出し切れそうです。

【アンバルブライベン】
(シルクロードS)
アンバルブライベン15シルクロード
(高松宮記念)
アンバルブライベン15高松宮
スタミナの要る中京を意識してか、少し
ゆったりとさせた仕上げという印象。
前後の筋肉はしっかり維持出来ており
力みが抜けた好仕上がりだと思います。
能力は出せそうなのであとは適性と同型の馬との
力関係。

【ローブティサージュ】
(14キーンランドC)
ローブティサージュ14キーンランド
(14スプリンターズS)
ローブティサージュ14スプリンターズ
(高松宮記念)
ローブティサージュ15高松宮
すっかり短距離に向きの体型にシフト完了。
クビ差しから上半身にかけての力強さも十分ですし
腹回りも引き締まっています。
少し前傾気味の馬体ですが、下半身もそれなりの出来。
もうちょっと背中のラインに勢いが欲しい感も
ありますが、状態には問題ないと思います。

【リトルゲルダ】
(14アイビスSD)
リトルゲルダ14アイビス
(14セントウルS)
リトルゲルダ14セントウル
(高松宮記念)
リトルゲルダ15高松宮
夏場に使った疲れで秋は休養を挟んで
年末に香港に遠征。ゆったりさせて太目で
復帰した前走を叩き、腹回りは引き締まって
きました。下半身はしっかり出来ていますが
上半身は多少立派で、もう少しクビを低く
保てるようになれば復活しそう。

【ショウナンアチーヴ】
(14NHKマイル)
ショウナンアチーヴ14NHK
(14関屋記念)
ショウナンアチーヴ14関屋記念
(高松宮記念)
ショウナンアチーヴ15高松宮
太い感じはないものの、クビが高いシルエットで
立ち姿のバランスはイマイチ。
上半身の力感もちょっと不足気味。
本格的な良化はまだ先かも。

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより


高松宮記念(馬体について1)   担【けん♂】

高松宮記念(中京1200m)出走馬の馬体について見ていきたいと思います。

【コパノリチャード】
(14スプリンターズS)
コパノリチャード14スプリンターズ
(阪急杯)
コパノリチャード15阪急杯
(高松宮記念)
コパノリチャード15高松宮
昨秋から休養を挟んで上半身の実の入りが良化。
立ち姿も安定し、皮膚感もハリが出て
状態は上向き。使った反動は感じられませんが
少し気性の強さが表情に出ている点は気になるところ。
昨年に比べて体のラインがカッチリとしており、
成長した良い状態でレースに臨めそう。

【ダイワマッジョーレ】
(14マイルCS)
ダイワマッジョーレ14マイルCS
(阪急杯)
ダイワマッジョーレ15阪急杯
(高松宮記念)
ダイワマッジョーレ15高松宮
小柄ながら肉付きのいい馬体。
前走を叩いて上半身の力感は上昇してきているものの、
下半身が少し小さくまとまってきているのは
気になるところ。悪い状態ではないと思いますが
GⅠ前という充実感は・・・微妙。
少し上半身に馬体が偏っているので前々で競馬が出来たら。

【ミッキーアイル】
(14マイルCS)
ミッキーアイル14マイルCS
(阪急杯)
ミッキーアイル15阪急杯
(高松宮記念)
ミッキーアイル15高松宮
前走を叩いて前後に実が入り、大幅に充実。
腹回りも太目感なくパンっと張っており
毛ツヤも良好。筋肉全体も引き上げられており
この馬なりにかなり良い状態で挑めそうです。

【レッドオーヴァル】
(14阪急杯)
レッドオーヴァル14阪急杯
(阪急杯)
レッドオーヴァル15阪急杯
(高松宮記念)
レッドオーヴァル15高松宮
上半身の出来は維持しているものの、
腿が少し垂れた感じでハリはもう一歩。
全体のシルエットは崩れていないので
この馬なりの力は出せると思いますが、
ここ一番、という仕上がりでは・・・

【ストレイトガール】
(14函館SS)
ストレイトガール14函館SS
(14スプリンターズS)
ストレイトガール14スプリンターズ
(高松宮記念)
ストレイトガール15高松宮
元々腹袋の大きな馬ですが、今回はちょっと
それにしてもポッテリ気味。
体調はかなり良さそうですし、下半身の出来にも
問題は感じられませんが、上半身はいかにも
休養明け、という印象。
要所要所の出来は十分なので力は出せそうです。

【サクラゴスペル】
(13安田記念)
サクラゴスペル13安田記念
(13スプリンターズS)
サクラゴスペル13スプリンターズ
(高松宮記念)
サクラゴスペル15高松宮
太いクビ差しを支える上半身は・・・もう一歩。
前走の反動が出たという感じではありませんが、
下半身の充実度も微妙。
全体的なバランスも崩れて見えるので
ここで引き続き期待するほどの出来では・・・


※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

高松宮記念(好走条件について)   担【けん♂】

改装前の高松宮記念(中京1200m)の勝ち馬のそれまでの実績を
見てみると・・・

・キンシャサノキセキ NHKマイル3着
・ローレルゲレイロ  東京新聞杯1着
・ファイングレイン  NHKマイル1着
・スズカフェニックス 東京新聞杯1着
・オレハマッテルゼ  東京新聞杯2着、京王杯SC2着
・アドマイヤマックス 富士S1着
・サニングデール
・ビリーヴ      京王杯SC2着
・ショウナンカンプ

特に近年になってからは東京マイルでの好走があるような
スタミナのあるタイプが勝っている、という共通点がありました。

キンシャサノキセキも本来は1400~1600mが適性距離なのに
気性的に引っ掛かるという理由で短距離を使っていましたし、
スズカフェニックスもスプリンターではない、と陣営がコメントしていたように
マイル以上で好走していた馬でした。
オレハマッテルゼにいたっては1200mを走るのが初めて・・・

他にも桜花賞馬のラインクラフトや安田記念を勝つブラックホークなど
上位に入った馬の中にもスタミナに問題がない馬が多い、というのが
特徴になっていたと言えそうです。

春のスプリント王決定戦、と銘打ちながらも実はスプリンターではない馬が
好走している
というのは面白いところですね(笑)

新中京1200mは直線の最初に急坂が出来、直線自体も延長。
さらに東京に近い構造になってきており、スタミナを必要とする
レースになってきていると考えられます。

ここ3年の高松宮記念の上位馬の実績を見てみると

★14年(不良馬場)

1着コパノリチャード
(阪急杯1着、スワンS1着、アーリントンC1着など)

2着スノードラゴン
(オーシャンS2着、カペラS2着)

3着ストレイトガール
(シルクロードS1着、キーンランドC2着、尾張S1着)

★13年

1着ロードカナロア
(阪急杯1着、スプリンターズS1着、セントウルS2着、高松宮記念3着など)

2着ドリームバレンチノ
(シルクロードS1着、スプリンターズS3着、函館SS1着)

3着ハクサンムーン
(京阪杯1着、阪神1400m新馬戦1着)

★12年

1着カレンチャン
(阪神牝馬S1着、スプリンターズS1着など)

2着サンカルロ
(阪神C2着、1着、阪急杯3着、1着、3着、スプリンターズS3着、
高松宮記念2着など)

3着ロードカナロア
(ジュニアC2着、京阪杯1着、シルクロードS1着)

目立つのは阪神1400mでの重賞実績
ハクサンムーンの新馬勝ちは微妙ではありますが、阪神C、阪急杯、
阪神牝馬Sといった重賞での勝利はこのレースに直結しやすいと
考えられます。

あとは・・・当然かもしれませんがスプリンターズSでの実績。
スプリント路線の頂点を競うレースあり、スピード、スタミナを
兼ね備えていないと好走が難しいレース。
ここでの好走は高松宮記念でも好走出来る素質を示している
と考えて良さそうかと。

微妙ながら京阪杯、シルクロードSといった京都の重賞勝ちも
繋がりがあるのかもしれません。

スピードの絶対値が不足しているのでは話にならないわけで
スタミナがあればいい、というわけではありません(当然ですね^^;)
スピードがありながら、スタミナに問題がない馬という視点で
見ていきたいと思います。

昨年は不良馬場になった影響もあって、それまでの2年とは違和感が
ある感じですが、スノードラゴンはダートで1400mの実績がありましたし、
ストレイトガールは京都重賞実績の他、洋芝での実績が高い馬で
スタミナには不安がなかった印象です。

今回の出走予定馬では・・・

阪神1400mでの重賞実績がある馬
コパノリチャード(阪急杯1着、阪神C2着)
マジンプロスパー(阪急杯1着、2着)
レッドオーヴァル(阪急杯3着)
ダイワマッジョーレ(阪急杯1着、阪神C3着)
ミッキーアイル(阪急杯2着)
ローブティサージュ(阪急杯3着、阪神牝馬S3着)
オリービン(阪急杯3着)

GⅠ実績がある馬
ハクサンムーン(高松宮記念3着、スプリンターズS2着)
ストレイトガール(高松宮記念3着、スプリンターズS2着)
レッドオーヴァル(スプリンターズS3着)
コパノリチャード(高松宮記念1着)

京都1200mでの重賞実績がある馬
アンバルブライベン(京阪杯1着、シルクロードS1着)
ストレイトガール(シルクロードS1着)
ハクサンムーン(京阪杯1着)
サドンストーム(京阪杯2着、シルクロードS2着)
リトルゲルダ(シルクロードS3着)

中京1200mでの重賞好走がある馬
ハクサンムーン(CBC賞2着)
マジンプロスパー(CBC賞連覇)
サドンストーム(CBC賞3着)
トーホウアマポーラ(CBC賞1着)

かなり以前の実績も含まれているので、数が多くなっていますが
複数回、複数の直結レースで好走している馬が目立ちます。

血統的にもダイワメジャー産駒、フジキセキ産駒などは
イメージ的に合う印象ですが、やはり実績面でも期待出来る馬が
出ているようです。

2年連続で高松宮記念に直結した阪急杯の上位3頭には
特に注目しておきたいところですし、すでに高松宮記念で
好走歴のある馬は当然、適性的にも上位。

今後の予想のためにも、今年の結果には注目しておきたいと思います。

高松宮記念(過去の上位馬の馬体)  担【けん♂】

高松宮記念(中京1200m)は新中京競馬場になってから
まだ3回しか行われていません。
ひとまずここ3年の上位3頭の馬体写真を並べてみました。

★14年
【コパノリチャード】
(14高松宮記念)
コパノリチャード14高松宮

【スノードラゴン】
(14高松宮記念)
スノードラゴン14高松宮

【ストレイトガール】
(14高松宮記念)
ストレイトガール14高松宮

★13年
【ロードカナロア】
(13高松宮記念)
ロードカナロア13高松宮記念

【ドリームバレンチノ】
(13高松宮記念)
ドリームバレンチノ13高松宮記念

【ハクサンムーン】
(13CBC賞)
ハクサンムーン13CBC

★12年
【カレンチャン】
(12高松宮記念)
カレンチャン12高松宮

【サンカルロ】
(12高松宮記念)
サンカルロ12高松宮

【ロードカナロア】
(12高松宮記念)
ロードカナロア12高松宮

クビは少し低目、太く力強いのが共通した特徴。
クビを支える上半身は発達しており、どちらかと言えば
前に偏ったシルエットになっています。

下半身は丸味を帯びて瞬発力と持続力を兼ね備えた構造。
直線が長くなっただけに、以前よりも末脚重視のイメージでしょうか。
後肢が後方に流れているような馬はいません。

細く見える馬ではなく、洋芝の草丈によっては
かなりパワーのあるタイプも有力視したいところ。
(どちらかと言えばムチムチ系?笑)
洋芝適性の高い血統にも注目したいところだと思います。

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

高松宮記念(各馬分析3)   担【けん♂】

高松宮記念(中京1200m)出走予定馬の各馬分析、第3弾です。

マジンプロスパー】牡8 57.0 (栗東) アドマイヤコジーン×(バブルガムフェロー)
高松宮記念では5着、6着、18着と結果を出せていませんが、
13年のCBC賞を制しており、適性的には期待出来る1頭。
昨秋のキーンランドCで2着と健闘しており、年齢的な衰えは少ないことを
示しましたが、年明けのシルクロードSで11着、前走の阪急杯でも
8着と振るわなかっただけに、ここでの急上昇は期待しにくいかと。

ミッキーアイル】牡4 57.0 (栗東) ディープインパクト×(Rock of Gibraltar)
デビュー2戦目から5連勝でNHKマイルを制覇。
昨秋にはスワンSを逃げ切ってマイルCSでも1番人気を背負いましたが
13着と裏切ってしまいました。
基本的にはスローで逃げて後半に加速していく展開でこそ、というタイプ。
前走の阪急杯では前につける形で2着に粘りましたが、本質的には
スプリンターではなく、前のペースが速くなってしまうと
厳しいかもしれません。

リトルゲルダ】牝6 55.0 (栗東) Closing Argument×(Buddha)
昨夏の北九州記念を制し、セントウルSと連勝。
休養を挟んで年末には香港スプリントに挑みましたが、
あまり間が空くのは良いタイプではなく、太目残りもあって
14着と惨敗してしまいました。復帰戦となった前走のオーシャンSでは
2番手から引き離されて6着に敗れていますが、馬体はさらに
増量となっており、今回は叩いて絞って来れたら上昇が期待出来そうです。

レッドオーヴァル】牝5 55.0 (栗東) ディープインパクト×(Smart Strike)
昨年の高松宮記念では不良馬場の中、後方から14着に敗れてしまいましたが
夏場に活躍し、キーンランドC2着のあとスプリンターズSでも3着と健闘。
しかし、京阪杯では前の馬に押し切られて9着に敗れてしまい、休養明けの
阪急杯でも不良馬場にやられて9着と連敗。ただし、+12kgと馬体を
増やしており、叩いての良化は期待出来そうですし、脚質的にも中京は合いそう。
復活の可能性はありそうです。

ローブティサージュ】牝5 55.0 (栗東) ウォーエンブレム×(Singspiel)
昨夏に短距離に転向し、函館SS2着のあと、キーンランドCを制覇しましたが
スプリンターズSでは直線で反応出来ずに11着。
京阪杯では・・・ゲート入りの際にトラブルがあり、力を出せず14着。
休養を挟んで阪急杯で3着に突っ込んでおり、改めて能力を示しました。
気性的に不安定な面があり、過信は禁物ですが重い馬場で末脚を発揮出来るので
力の要る中京は合う可能性はありそうです。

ワキノブレイブ】牡5 57.0 (栗東) マイネルラヴ×(ブライアンズタイム)
突発的に好走し、OPまでは勝っていますが重賞では6戦して掲示板までが
精一杯という成績。昨年のCBC賞では好位から前の馬に引き離されて
6着に敗れており、コース適性の面でも微妙。
年明けの成績も上昇傾向、というほどではないだけに急な開花は期待薄かと。

高松宮記念(各馬分析2)   担【けん♂】

高松宮記念(中京1200m)出走予定馬の各馬分析、第2弾です。

サドンストーム】牡6 57.0 (栗東) ストーミングホーム×(Green Desert)
しばらく調子を崩していた感じでしたが、昨秋に復調。
強烈な末脚が戻り、京阪杯、シルクロードSでは2着と健闘しました。
13年のCBC賞でも3着に飛び込んでおり、中京適性にも問題はなく、
長い直線を活かす展開になればチャンスは十分にありそうです。
前走の阪急杯が不良馬場になり、消耗が心配ですが、
状態さえまともであれば楽しみな1頭になりそう。

ショウナンアチーヴ】牡4 57.0 (美浦) ショウナンカンプ×(サンデーサイレンス)
13年の朝日杯FSで2着に入り、春にはNZTを制覇。
NHKマイル6着の後、馬体を増やして関屋記念に臨みましたが
6着に敗れ、京成杯AHでも後方から伸びずに11着。
休養を挟んで復帰した前走のオーシャンSでも13着に敗れています。
前脚を叩きつけるような走法で本質的には直線が短いコースの方が合いそう。
古馬になってからの実績がないだけに、ここで急な上昇を期待するのは
厳しそうです。

ストレイトガール】牝6 55.0 (栗東) フジキセキ×(タイキシャトル)
4連勝のあと2着を挟んで連勝でシルクロードSを制覇し、
昨年の高松宮記念では1番人気に推されましたが、不良馬場に脚を取られて3着。
昨秋のスプリンターズSでも2着と健闘し、年末には香港スプリントに
挑戦しましたが、3着と及ばず。今回は休養明け初戦となりますが
ポン駆けの利くタイプなので、間隔が空いたのはあまり気にしなくて
良さそうです。中京実績もあり、能力的には現在のスプリント界では
トップクラスの1頭。状態さえまともなら勝ち負けになりそうです。

ダイワマッジョーレ】牡6 57.0 (栗東) ダイワメジャー×(Law Society)
非常に安定した成績をキープし、13年のマイルCSでも2着と健闘しましたが
その後にしばらく低迷。距離短縮で臨んだ昨年末の阪神Cで久々に3着に入り、
前走の阪急杯で復活勝利を飾っています。スタミナにはまったく問題なく、
血統的にもこのコース設定は合いそう。展開に合わせて位置を取れるので
騎手次第でここでも上位争いが出来るかも。

トーホウアマポーラ】牝6 55.0 (栗東) フジキセキ×(Unbridled’s Song)
前につける脚質を活かして安定して好走していましたが、昨秋は控える
形に脚質転換したのが裏目に出て連続二桁着順と低迷してしまいました。
CBC賞を制してるだけに、適性には問題がなく、昨秋に太目になった
馬体を絞ってこれたら復活があっても良さそう。
人気はないと思われるので、穴候補の一角として・・・

ハクサンムーン】牡6 57.0 (栗東) アドマイヤムーン×(サクラバクシンオー)
13年の高松宮記念では逃げて3着に入り、続くCBC賞でも2着と健闘。
アイビスSD、セントウルSと連勝し、スプリンターズSでも2着と
スプリント界のトップクラスの力量を示しました。
昨年の高松宮記念では後方からになり5着に敗れましたが、不良馬場という
こともあって度外視。昨秋はセントウルS2着のあと、新潟で行われた
スプリンターズSでまさかの13着。年末の阪神Cでも18着に沈んでおり、
脚元かどこかに問題があったのかも・・・。
復帰戦となった前走のオーシャンSではハイペースを作って2着に粘っており、
ひとまず復調している、と見て良さそうなので、今回は状態さえまともなら
十分に上位争いになりそう。

続きます。

高松宮記念(各馬分析1)   担【けん♂】

高松宮記念(中京1200m)出走予定馬について見ていきたいと思います。

アフォード】牡7 57.0 (栗東) サクラバクシンオー×(ゼネラリスト)
12年のアイビスSDでは2番人気に推されましたが・・・9着。
それ以降もポツポツと好走しOPまでは届きましたが、重賞では
複勝圏なしという成績。このところは後方から一辺倒の脚質になっていますが
末脚のキレはそこまでではなく、差し優勢の展開になったとしても
横比較で狙うほどではない印象。年齢的にも巻き返しは・・・

アンバルブライベン】牝6 55.0 (栗東) ルールオブロー ×(スプレンデイドモーメント)
先行力を活かして京阪杯、シルクロードSと京都1200mの重賞を2勝。
田中健騎手の展開の作り方まで含めて・・・京都専用機、といった
趣になっています。全般的に平坦巧者で中京では3戦して全て
二桁着順に敗れており、適性的には大きく不安。
充実期に入っている今なら・・・という感じもありますが
他の逃げ馬との兼ね合いを考えてもここでは狙いにくい感じ。

オリービン】牡6 57.0 (栗東) ダイワメジャー×(Zilzal)
マイル周辺の距離を使われており、1200mでは7着、16着と
結果を出せていません。ただし、スタミナを問われやすい中京1200mでは
適性が活きる可能性があるので侮れず、中京記念5着があるように
コース適性にもそれなりに期待出来そう。馬場が湿るのはマイナスなので
良馬場限定で・・・好位差しの展開にハマったとして、ヒモ候補に
なるかどうか。

コパノリチャード】牡5 57.0 (栗東) ダイワメジャー×(トニービン)
昨年は阪急杯、高松宮記念と連勝。一躍、短距離界のトップに立ちましたが
京王杯SCで7着に敗れ、スプリンターズSでは後方から12着と大敗。
阪神Cで2着と気を吐いたものの、年明け初戦の阪急杯でも6着と
イマイチな成績になってしまっています。
昨年は不良馬場でのレースだっただけに、本質的な力関係は微妙。
スタミナが活きる展開になればタフに脚を残せそうですが、
昨年とは過程も違うだけに・・・

サクラゴスペル】牡7 57.0 (美浦) サクラプレジデント×( Cure the Blues)
13年には3連勝でオーシャンSを制し、高松宮記念でも4着と
健闘しましたが、秋に調子を崩して戻せず、昨年の高松宮記念では
不良馬場に脚を取られて本来の位置取りも取れずに後方から12着と惨敗。
昨年末に状態を戻し、年明け初戦のオーシャンSでは+10kgと
馬体を増やして後方から差し切り、久々の勝利をおさめています。
前走はハイペースを差した形で、展開がハマった感がありますが
状態自体は復調している感じ。叩いて絞れば上昇が期待出来そうですが
7歳という年齢は・・・ネックになるかも。

続きます。

スプリングS回顧   担【けん♂】

皐月賞に向けて、スプリングS(中山1800m)が行われました。

共同通信杯を制したリアルスティール、朝日杯FSの勝ち馬
ダノンプラチナとディープインパクト産駒の注目馬が揃い踏み、
さらにハービンジャー産駒で京成杯を勝ったべルーフ、
新潟2歳Sの覇者ミュゼスルタンとなかなか興味深いメンバーとなり、
GⅠに向けての仕上がりを確認しておきたいところ。

事前の予想、という形ではまとめませんでしたが、
おおよその評価はこんな感じ→ココ

結果は・・・

1着キタサンブラック  1.49.1  上がり34.4
2着リアルスティール    クビ
3着ダノンプラチナ

※全着順は→ココ

ハナを切って行ったのはタケデンタイガー。
2番手に離れてキタサンブラックが続き、フォワードカフェ、
マイネルシュバリエの後ろにダノンプラチナ、ダノンメジャー。

中段にリアルスティール、ベストミックス、控えて
べルーフ、ブラックバゴ、少し遅れてマイネルサクセサー、
最後方にミュゼスルタンという態勢。

12.7-11.6-12.4-13.1-12.8-12.0-11.8-11.2-11.5
前半1000m 60.2 ※800m 49.8
後半1000m 59.3 ※800m 46.5

ラップ比較
スプリング

スプリングSは前半の上り坂でスロー(800mを48秒以上)に
落とす年と締まったペースで引っ張るハイペースの年とで
大きく分かれるわけですが、今年は01年から見ても
重馬場でスタートダッシュが利かなかった11年(49.9)以来の
超スローペースで前半を通過。

馬群は逃げ馬から離れて続いていたことを考えると
実質的には・・・猛烈なスロー、と見て良さそうです。

グラフを見てもわかるとおり、極端なまでに中間が緩み、
そこから急流勝負。
後半800mは46.5・・・01年からのスプリングSの中でも
圧倒的に最速(2番目に速かったのは05年の47.6)に
なっています。※通常は48秒台の前~中盤

タケデンタイガーに並びかけ、被せるようにかわして
最内を伸びたキタサンブラックが直線で先頭へ。

外を回したダノンプラチナは非常にスムーズにコーナーリングをこなし、
加速しながら直線に入って追いかけますが・・・これだけ
スローで脚をためられてしまうと前が止まらず、追いつくことが
出来ません。

ダノンプラチナのすぐ後ろについてコーナーを曲がった
リアルスティールですが、直線入り口で引き離されてしまい、
改めて追い出し開始。
脚の回転が速い馬ですが、前脚がよく伸びており、
筋力の高さが秀逸な走り方。
1完歩ごとの伸び脚が大きく、グイグイと外を伸びて・・・
キタサンブラックに並ぶ、というところでゴールイン。

僅かに凌いでキタサンブラックがスプリングSを制しました。

レース後のコメント

1着 キタサンブラック(北村宏司騎手)
ストライドの大きい馬なので、スムーズに走らせることを考えていました。
いろいろな展開を考えていましたが、2番手からの競馬になっても
『これもあり』だと思っていました。ペースが遅い割にあまり後ろから
来ない展開でしたが、自分のリズムを崩すことなく行きました。
まだ緩いところはありますが、いい馬です


2着 リアルスティール(福永祐一騎手)
ちょうど届いたと思ったところがゴールでした。今日は勝負どころで
反応が鈍くて、馬が伸びたところでゴールしました。今日を叩いて、
もっと動けるようになると思います。広いコースの方が向いています


3着 ダノンプラチナ(蛯名正義騎手)
内容は悪くなかったと思います。まだ精神的に追い込むような
レースをしていないので、変わる余地は残していて、
いざ追い込んだときにどうなるのかというところでしょうか。
今日は2000mでもできるようなレースをして、
課題はクリアしてくれています。今できる万全なレースをして、
これで負けたら仕方ないというレースはできました


7着 ミュゼスルタン(大江原哲調教師)
装鞍所の段階からうるさかったです。次走はもっとよくなると思います

(柴田善臣騎手)
ゲートで隣に馬が入ったら喜んでいて、出遅れました

8着 フォワードカフェ(田中勝春騎手)
流れはよかったと思うのですが......」

9着 マイネルシュバリエ(三浦皇成騎手)
折り合いに専念しましたが、ここ2戦で他馬にぶつけられたせいか、
怖がっているような面を見せていました


10着 マイネルサクセサー(柴山雄一騎手)
イメージとレースが違っていました。前につけて、立ち回りのよさを
生かしたかったのですが......。それでも前回よりはさばけていました


超絶スローペースの前残り
キタサンブラックの評価は・・・このレースでは高くは
つけられません。
ブラックタイドはなんだかんだで毎年良い馬を出していますね(^^)g
内を抜けてスムーズに加速出来るので、器用な立ち回りを
活かせば今後も楽しみな1頭になってくれそうです。

逆にスローペースを強引に差し込んだ、という意味で
リアルスティールの能力は高く評価出来ます。
難点は思った以上にコーナーリングで遅れたこと。
急加速が利くので中山もこなせると思いますが、
位置取りはもう少し前で立ち回った方がいいかもしれません。

ダノンプラチナは血統構成的にダノンバラードに近く、
器用な脚が使える分、本質的には中山は合う印象です。
ただし・・・切れ味は不足気味。
叩いての良化には期待出来ると思いますが、この馬も
出来ればもっと前々で競馬をした方が良さそうです。
先に抜け出すような競馬が出来れば本番でもチャンスありかも。

ミュゼスルタンは・・・柴田善騎手のコメントが可愛いですね(笑)

高松宮記念(年齢別実績)   担【けん♂】

高松宮記念(中京1200m)の過去の傾向のまとめの続きです。
こちらも旧中京と新中京を合わせた形でデータを取っています。

年齢別実績:高松宮記念(04年~)】※11年は阪神開催のため除く
高松宮年齢

出走頭数が多いのは4~6歳。GⅠだけあって充実期にある馬
出て来やすいのは当然かもしれません。

中でも好走が多いのは・・・断然5歳馬。
過去10年で6勝というのは凄い偏りです。

6歳馬も頑張っています。アドマイヤマックスやオレハマッテルゼが
巻き返して勝っており、侮れない成績。
ただし、傾向としてはヒモ候補、という感じでしょうか。

かなり顕著なのは4歳馬の不調ぶりでしょうか。
出走頭数の割に成績が非常に悪いです。
昨年はコパノリチャードが4歳でこのレースを制しましたが、これは
表にはありませんが02年のショウナンカンプ以来。
ショウナンカンプは芝転向3戦目で芝1200mでは負けなしでの臨戦過程でした。
昨年は不良馬場の影響もあるので微妙ですが、コパノリチャードは
前走で阪急杯を制し、3番人気に推されていた馬。
相当期待出来そうな実績がないと厳しそうです。
2着に入ったラインクラフト、サニングデールもどちらも2番人気と
高い支持を受けていた馬でした。

12年はロードカナロアが1番人気を背負って3着に入線。
馬券圏内には入りましたが、あれほどの馬だけに
人気の割には結果を出せなった、という感じがあります。

13年はハクサンムーンが逃げて3着に粘り込み。
2年連続で4歳馬が3着とはいえ、馬券圏内に入れたことは
傾向に変化がある可能性もあるので要注意。

ただし少なくとも実力、実績を兼ね備えている馬に限られる、
と見て良さそうですし、新中京になっても傾向はある程度
そのまま続いていると考えて良さそうです。

7歳以上は出走頭数が減ってくることもあり、不調です。
10年の勝ち馬キンシャサノキセキは南半球生まれなので実質6歳
連に絡んだブラックホークも途中に1年以上の空白があり
比較的馬体が若かった、ということも影響があったのかもしれません。
どちらも近走で活躍していた相当な実力馬だったわけで
かなり上級な馬で力が衰えていなければ・・・なんとかなるかも?
通常の重賞クラスの馬ならば3着まであれば・・・という感じで
考えた方が良さそうです。

キンシャサノキセキやブラックホークを6歳馬相当、と考えると
6歳馬の成績が上昇、中心は5、6歳馬ということで良さそうです。

今回の登録馬の年齢
★8歳
マジンプロスパー

★7歳
アフォード
サクラゴスペル

★6歳
アンバルブライベン
オリービン
サドンストーム
ストレイトガール
ダイワマッジョーレ
トーホウアマポーラ
ハクサンムーン
リトルゲルダ
エアロヴェロシティ(南半球産:表記では7歳)

★5歳
コパノリチャード
レッドオーヴァル
ローブティサージュ
ワキノブレイブ

★4歳
ショウナンアチーヴ
ミッキーアイル

レッドファルクス※
エイシンブルズアイ※

※→除外予定

連覇を狙うコパノリチャードは充実の5歳。
同系の4歳馬ミッキーアイルとの先行争いも面白そうです。
6歳勢もなかなか豪華。
ストレイトガールは香港スプリントにリベンジが出来るでしょうか。

性別実績
高松宮性別

率で見れば牡馬、牝馬の差はそれほど大きくありませんが
牝馬で勝ちきったのはカレンチャン及び、表にはありませんが
ビリーヴの2頭だけ。
実績的に余程抜けた馬じゃないと勝ち切るまでは・・・微妙かもしれません。

高松宮記念(体重別実績)   担【けん♂】

大幅にコース変更が行われているため、過去のデータはそのまま使えませんが
一応GⅠの傾向として旧中京で行われた高松宮記念のデータとこれまでの
新中京でのデータを合わせた形で傾向を見ておきたいと思います。

体重別実績:高松宮記念(04年~)】※11年は阪神開催のため除く
高松宮体重

スプリント戦だけあって500kg以上の馬も多数出走しています。
最も数が多い480~500kgのゾーンの馬が5勝、2着4回、3着4回と
優秀な成績をおさめており、続いて、一つ下の460~480kgのゾーンが3勝と優秀。
以前よりも少し大型化傾向になってきている印象です。

460kgを切ると出走頭数自体が少ないこともあり、
好成績を挙げているのは少数になってしまいます。
ただし、割合からすればむしろ馬格がある馬よりも多く侮れない実績だと
思われます。

500kgを超えて勝ったのは旧中京で行われた最後の年、
10年のキンシャサノキセキのみ。
ヒモとしては好走がありますが、大型馬は逆に少し割り引いた方が
良さそうな結果となっています。

★500kg以上の馬の好走

(新中京)
・サンカルロ      3番人気
・ロードカナロア    1番人気
・スノードラゴン    8番人気

(旧中京)
・ビービーガルダン   6番人気
・ソルジャーズソング 15番人気
・テネシーガール   16番人気
・ペールギュント   13番人気 
・ブラックホーク    3番人気

旧中京で行われた高松宮記念ではGⅠ馬のブラックホークは例外としても、
かなりの人気薄ばかりが飛び込んできていた印象。

しかし、新中京で行われた12年は2、3着に上位人気の大型馬が入り、
4着、5着も500kgオーバーの馬が占める、という結果。
13年は500kgオーバーまではいきませんしたが、498kg、492kgと
大型馬のワンツーフィニッシュになっていました。
14年は不良馬場のため、データとしては例外視した方がいい感じも
ありますが、2着に510kgのスノードラゴンが入っています。
パワーがいる競馬場、という印象もあるので、今後は大型馬優勢の
傾向になってくるのかもしれません。

実質斤量負担別実績
高松宮斤量

11.0~11.5%、11.5~12.0%、12.0~12.5%のゾーンが
3勝ずつで並んでいます。
出走頭数の割合からすれば12.0~12.5%のゾーンが好成績。

12.5%を超えてしまうとさすがに限られた馬しか好走していないので
割り引いた方が良さそうです。

11.5%を切る馬の好走率は高くありませんでしたが、
12年は1~3着を11.0~11.5%のゾーンの馬が独占。
13年もこのゾーンの馬が1着、14年は2着に入っていました。

もちろん、これだけの結果で傾向を見る事は出来ませんが
少し変化が出てきたかもしれない、としておきたいと思います。

阪神大賞典回顧    担【けん♂】

遅くなってしまいましたが、阪神大賞典について振り返って
おきたいと思います。

トーホウジャッカルの回避により、菊花賞馬対決は流れてしまいましたが、
京都記念でワンツーを決めた新勢力、牝馬の実力馬、宝塚記念の2着馬、
重賞連勝で頭角を現した馬、といった魅力のある伏兵が集まり、
絶対王者ゴールドシップの牙城を揺るがせるかどうか、
少頭数ながら今後のGⅠ戦線を占う上でも重要なレースとなりました。

予想は→ココ

結果は・・・

1着◎ゴールドシップ    3.05.9  上がり35.5
2着▲デニムアンドルビー    11/4
3着 ラストインパクト

6着〇ラブリーデイ

※全着順は→ココ

内から行ったスズカデヴィアスに外からメイショウカドマツが
被せて突っかかって行きましたが・・・藤岡佑騎手が譲らず
武豊騎手を後にスズカデヴィアスがペースを握る展開となりました。
うーん、ちょっと意外・・・

3番手にラブリーデイ、中段にカレンミロティック、フーラブライド、
前に行くかも・・・と事前にコメントしていたゴールドシップは
スタートで少し遅れ気味になったところから巻き返して
中段キープ。

デニムアンドルビーが内を進み、控えてスノードン、ラストインパクト。
最後方に遅れてサイモントルナーレという態勢。

12.7-10.5-11.5-12.5-13.2-12.9-13.0-13.6
-12.9-12.6-12.2-12.4-12.0-11.7-12.2

前半1000m 60.4
中盤1000m 65.0
後半1000m 60.5

ラップ比較
阪神大賞典15

武豊騎手、藤岡騎手の先手の奪い合いにより、前半のペースは
長距離レースとは思えないハイペース。
2ハロン目に10秒台を記録した、というのは05年以降を見ても
今回が初めて(過去最速は11年の11.4)であり、
かなり異質な展開になった感じです。

完全に隊列が決まってからは急激にペースを落とし、
前半の消耗を取り返して後半に備える方向に転じましたが
やはり、前に厳しい展開になったことは否めず、
後半になって加速していきながらも・・・途中で鈍り
隊列がグーッと縮まってサイモントルナーレを置き去りにして
馬群は一気に密集。

外をジワジワと上がって行ったゴールドシップは被せるように
コーナーで一気に加速。コーナーリングの上手さを武器に
直線入り口で先頭に並びかけ、そのまま抜け出して
力強く独走態勢へ!

追いかけて行ったデニムアンドルビーも回転の速い脚で
詰め寄ろうとしますが、スピードに乗ったあとは
ゴールドシップの方が一完歩で稼ぐ距離が大きく、
差が縮まりません。

ゴールドシップ3連覇を達成!

本当にこの条件での強さには舌を巻きますね。

・少頭数になりがちで、位置を取りやすい。
・道中のペースが緩みながらも加速度が高くないので捲くりやすい。
・キレよりも力強い末脚が求められる馬場状態。


この辺りが見事に脚質、適性にマッチしていると考えられます。

京都だともっと極端な急流になる可能性があるので
前が止まらないと位置取り次第で絡め取られる危険がありますが
阪神内回りでは歴代最強クラスの馬かもしれません。

レース後のコメント
1着 ゴールドシップ(岩田康誠騎手)
本当に強かったです。この馬のリズムもありますし、のびのびと
走らせてあげようと思っていました。前走よりも前に行けましたし、
馬場は緩かったですが、パワーがあるので最後までがんばってくれました。
ヨーイドンの競馬ではなく、馬をその気にさせられたのがよかったです。
直線ではアタマが上がったかと思いましたが、もうひと伸びしてくれました。
すごい馬だと思います。3000mを走っても息がすぐ入っていた
ということなので、まだ本気で走っていないかもしれません。
これからも強いゴールドシップを見せられたらと思います


(須貝尚介調教師)
声が枯れました。競馬をなめているところがあるので、
いかに馬を怒らせて、前に行かせるか、それだけを考えていました。
3連覇については特に考えていませんでしたが、強かったです


2着 デニムアンドルビー(浜中俊騎手)
折り合いのつく馬ですから、じっくりと進めました。
勝ち馬の後ろでいい形でしたし、直線もよく伸びていますが、
相手はしぶとかったです


3着 ラストインパクト(菱田裕二騎手)
終始、折り合いはついていました。リズムよく、思っていたところから
上がっていけましたが、直線では並ぶ間もなく突き放されてしまいました。
前の2頭が強かったです。それでもよくがんばってくれました


4着 カレンミロティック(M.デムーロ騎手)
4コーナー、そして直線とスペースが狭くなってしまいました。
外に出せていれば、相当伸びていたと思います


5着 フーラブライド(酒井学騎手)
理想としてはゴールドシップの後ろでした。道中は前にカベを
作りたかったのですが、作れず、どうかなと思っていました。
しかし、折り合いがついて、うまく走ってくれました。
距離は大丈夫だという感触がありました。勝負どころでモタモタしましたが、
バタついたわけではなく、ジリジリと脚を使っています。
よくがんばっていますし、次につながると思います


8着 スズカデヴィアス(藤岡佑介騎手)
最初の1000mの入りが速くなってしまって、その後も
息を入れるところがありませんでした。4コーナーまでは踏ん張って
いましたが、直線の坂で止まってしまいました


2着のデニムアンドルビーは以前から内回り巧者、と考えてきましたが、
チョコマカとした走りで瞬間的な加速力が高く、
重い馬場も苦にしない分、こういうレースでこそ、という感じ。
今回は相手が悪かった、としか言いようがありません(^^;

キングカメハメハ産駒の距離の限界・・・とまでは考えるのは
早いと思いますが、ラブリーデイはもう少し粘り腰を
見せて貰いたかったかな、と。
京都ならまた違うかもしれませんが、余程前でアドバンテージを
稼がないと厳しいかもしれません(>_<)

武豊騎手は大逃げを狙っていたようですね。
まさか藤岡佑騎手が譲らずに主張するとは・・・本人も驚いていたのでは
ないでしょうか。
たがか1レース、かもしれませんが、何か時代が変わった、と感じる
一戦になった印象です。
馬の移り変わりは早過ぎるくらい早いですが、騎手の世代交代も
そろそろ進んでいく予感・・・。

高松宮記念(展開分析)  担【けん♂】

高松宮コース
高松宮コース2

新装開店した中京競馬場で高松宮記念が行われるのは今年がまだ4回目。
そんな少ない開催の中で昨年は不良馬場の特殊なレースになってしまったわけで、
正直言って、過去のデータはないに等しく、傾向もへったくれもありません(爆)

コース形態が大幅に変更されたことで、騎手の間でもどうやって乗っていいのか、
手探りな面があったようで、12年の高松宮記念の勝ち時計が
1.10.3だったのに対し、同条件で行われたCBC賞が
重馬場にも関わらず、1.08.7と大幅に時計が速くなっていました。
その後、13年の高松宮記念は1.08.1で決着、CBC賞も1.08.0、
14年の高松宮記念は不良馬場で1.12.2と例外的な時計になったものの、
CBC賞は1.08.6で決着。
おおよその時計の目安は見えてきた感じです。

新装中京1200mの特長をざっと挙げてみると・・・

・スタート直後にカーブしながら下り坂に突入
・コーナーを曲がってすぐに上り坂
・さらに長い直線が追い討ち


スタート直後に下りに入るので、本来であれば小倉1200mや
中山1200mのように前半からぶっ飛ばす形になってもおかしくない構造。
少なくとも意図的に抑えない限り、自動的に前半が速くなってしまう
設定だと思われますが、その後に上り坂があり、直線も長いことを意識するのか、
思い切ったペースを作っていないことが上記のラップからわかります。
12年と13年では明らかに違いがあるわけで、騎手が学習してきた
感じですね。 14年のように馬場が湿った場合はブレーキをかけながら
下るのでさらにペースダウンになっています。

内を通って急坂に入る先行勢よりも、外を回す差し馬の方が
助走距離が長く、勢いをつけて坂を上れるメリットがあり、
差し馬優勢になりやすくなっています。
コーナーがすり鉢状になっているのも大きく影響している印象。
ちなみに上り坂は東京よりも急勾配、かなり厳しい設定になっています。

直線は412.5mと非常に長く、急坂で疲弊した先行馬が
粘り切るには厳しい設定。(坂を上りきってから200mの直線)
短距離界では基本的に前々で押し切る実力馬が多いので
GⅠとなると、なかなか前が止まらない面があると思われますが、
設定優位な差し馬の台頭に関しても意識しておきたいと思います。

前で粘る馬と後から突っ込んできた馬がちょうど並ぶくらいのところが
ゴール位置。
非常に難解極まりない、というのが新中京コース。

短距離界のトップを決めるGⅠではありますが、
構造的に他の競馬場とあまりにも違い過ぎており、
平坦小回りコースで勝ってきたような短距離適性の馬には厳し過ぎる設定。

阪神1400mで実績があるような、本質的にはスプリンターではない馬
狙ってみたいレースだと思われます。
中京コースで好成績を挙げている馬にも注目。
・・・そもそも旧コースでも東京マイルで実績があるような馬が好走していたわけで
設定が変わってさらにスタミナを重要視すべきレースになった、という印象です。
(スプリントGⅠとしては矛盾していますが:爆)

血統的な偏りについても純粋な短距離血統よりも1400mに
適性が高そうな血統を意識しておきたいところです。

高松宮記念(香港馬分析1)   担【けん♂】

日曜は終日バタバタと忙しく、まったく身動きが取れなかったため、
阪神大賞典の回顧記事もまだ書けていません(>_<)

先に高松宮記念の考察に入りつつ、改めて阪神大賞典、
スプリングS、あとはフラワーCや若葉S、フィリーズレビューなどについても
振り返ってみたいと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今週はいよいよ今年最初の芝GⅠ、高松宮記念(中京1200m)。

まずは、海外から参戦してくる外国馬について見ておきたいと思います。

エアロヴェロシティ(Aerovelocity)】せ7 Pins×(Kaapstad)

16戦8勝 GⅠ1勝

ニュージーランド産(南半球産)で9月生まれのため、表記上は7歳に
なっていますが、実質的には6歳馬としてカウントした方が良さそうです。

香港移籍後、1000~1400mの短距離を使われ続けていますが
1400mでは香港国内GⅢでの2着が最高位で未勝利。
スタミナがあるタイプではなさそうです。

13年の秋に軌道に乗り始め、国内GⅢまで5連勝を達成。
昨秋に国内GⅡを勝ち、国際GⅡに臨みましたが
好位の内で詰まって14着と大敗。

年末の香港スプリント(国際GⅠ)ではストレイトガール(3着)、
スノードラゴン(4着)、リトルゲルダ(14着)と日本馬の挑戦を
封じ込めてGⅠ初制覇を達成。

今年初戦のチェアマンズスプリント(香港国内GⅠ)では
一流マイラーのゴールドファンにかわされて2着に敗れています。

基本的には先手を取って逃げたいタイプ。
中山なら・・・と思いますが、新装された中京競馬場は直線が長く、
シャティン競馬場のようなレースが出来るかはかなり疑問。

香港での国内レーティングは124となっていますが、
GⅠを勝つまでは118、シーズン最初は113という数字だったわけで
12年にスプリンターズSに挑戦したラッキーナイン(125)や
リトルブリッジ(127)にも及ばない評価。
もちろん、サイレントウィットネス(132)とは完全に格が違う
見て良さそうです。

ちなみに安田記念の場合は香港レーティングの最低ラインは125、
128以上あれば一応要注意、という感じになっているわけで
ポッと数字が上昇したばかりの124、というレーティングは
正直・・・高い評価は出来ません。

香港スプリントでは日本馬を一蹴したので、侮るのは怖い
感じもありますが、ひとまず・・・膾を吹くような評価は
しなくて良さそうですね(^^;

※レース映像を観ながら改めて見直してみる予定。

阪神大賞典最終予想   担【けん♂】

阪神大賞典(阪神3000m)についてまとめていきたいと思います。

トーホウジャッカルの回避により、10頭立てとさらに少頭数に
なってしまい、予想をするにしても有力どころを押さえるなら
印は絞らないと厳しくなっています。

阪神内回りの鬼、ゴールドシップの復活劇となるのか、
あっと驚く波乱が待ち受けているのか・・・
この先の天皇賞春、宝塚記念を占う上でも注目したいと思います。

これまでの考察】
展開分析→ココ
体重別実績→ココ
年齢別実績→ココ
各馬分析1→ココ
各馬分析2→ココ
過去の勝ち馬の馬体→ココ
ゴールドシップについて→ココ
馬体について→ココ
展開分析2→ココ
展開分析3→ココ
斤量負担分析→ココ

メイショウカドマツ(武豊騎手)が大外に入り、スタートから
思い切って押して押して、被せてくる形になりそう。
スズカデヴィアスとの先行争いで、ペースは前半から速目を想定。

長丁場のレースだけに中間に緩むポイントは作ると思いますが
武豊騎手が先手を奪い切るなら、早仕掛け気味に1000mの
ロングスパート合戦になりそう。

10年の阪神大賞典の再現になれば後方からの馬に注目ですが
果たして今年はどんなドラマになるか、大いに注目したいと思います。

今回の予想
◎ゴールドシップ
〇ラブリーデイ
▲デニムアンドルビー

復活を期すゴールドシップは消耗戦に強く、捲り上げる形になれば
願ったりな上に、前につけて行ってもロングスパートで脚を残して
押し切ってしまう可能性が高そうかと。
AJCCでは前が止まりませんでしたが、今回はそこまで
前の馬に余力があるわけではなさそうです。

同じくタフな流れで脚を伸ばせるラブリーデイ
展開からしてもここではチャンスがありそうです。
母父はダンスインザダーク、距離延長もこなせる背景はあると
思われますし、このところの充実度、内容からしたら
大物食いの可能性も。

3番手評価はフーラブライドとデニムアンドルビーで悩みましたが
阪神内回りを差すのが上手い浜中騎手の手腕込みで
デニムアンドルビーに印を回してみました。
ピッチ走法なので本質的には内回り向きだと思われますし、
馬体の出来も休養を挟んだ効果で非常に良く見えました。
上手く展開がハマることに期待♪

少頭数な上に人気サイドからになっているので
印は絞ってここまで。

ラストインパクトも怖い1頭ですが、菱田騎手は3000m以上の
レースは昨秋の菊花賞(4着)の1走しか経験がないので
あえて割り引いてみました。

上位メンバーにはこの先に繋がる内容を期待!

スプリングSについて   担【けん♂】

まったく触れていませんでしたが、今週は皐月賞に向けて
スプリングS(中山1800m)も行われます。

トライアルだけに、予想よりも「先に繋がる内容」が
あるかどうかの方が重要だと考えているので
詳しくは見ませんが、面白いメンバーが揃って
楽しみですね(^^)g

特に注目されるのは
・リアルスティール(共同通信杯1着)
・ダノンプラチナ(朝日杯FS1着)
・べルーフ(京成杯1着)


この辺りでしょうか。
次点人気としてブラックバゴ(京成杯2着)、ミュゼスルタン
(新潟2歳S1着)
が続く感じかと。

リアルスティールは新馬戦→共同通信杯と連勝を飾っていますが
評価すべきは一気のレベルアップを難なくこなしたこと。
まだ底を見せておらず、この先が楽しみな1頭だと思います。
前につけて遅れずにコーナーリングをこなし、直線でも出口を
見つけると急加速、ドゥラメンテを差し返しており、
中山でも十分にこなせそうです。
競馬ブックの馬体写真でも・・・ちょっと逆らえない出来(笑)
見た目どおり走るなら、ここもあっさり通過する可能性は
十分だと思います。

ダノンプラチナは阪神外コースに変更された朝日杯FSを
後方から差し切って勝利。
道中は阪神JFに比べてもかなりゆったりした流れになっており、
距離延長はむしろプラス材料になる可能性が高そうです。
この馬もコーナーリングに問題がない分、中山への対応力には
期待出来そうです。
場合によっては前につけられる自在性にも注目。

べルーフは素晴らしい脚で京成杯で勝利をおさめましたが
ほぼ横並びで伸びてきたソールインパクト(4着)が
共同通信杯では6着に敗れており、力関係的に微妙かも。
2着だったブラックバゴはホープフルSで3着でしたが
ここの勝ち馬シャイニングレイが弥生賞で7着、同じく2着の
コメートが8着と敗れており、横比較的に不安があるかもしれません。
ちなみにソールインパクトはホープフルSでも横並びの4着でした。

新潟2歳Sで2着だったアヴニールマルシェは休養明けに
共同通信杯で5着。間隔が空いていた影響を考えると
単純な比較は出来ませんが、ミュゼスルタンも休養明けである点は
割引が必要になりそうです。
新馬戦ではソールインパクトを破っており、新潟2歳Sでは
コメートよりも上の力関係。
相関図的にどこに位置してくるのか、注目したいと思います。

あくまでパッと見では・・・リアルスティール、ダノンプラチナが
少し抜けているように思えますが、どちらもディープインパクト産駒、
というのは過去の傾向を考えるとちょっと不安も無きにしも非ず?
血統的な傾向も意識しつつ、レースを楽しみにしたいと思います。

阪神大賞典(斤量負担分析)   担【けん♂】

阪神大賞典(阪神3000m)についてもう少し見ておきたいと思います。

実質斤量負担
阪神大賞典斤量負担

特別に斤量負担に強い実績馬しかこなせていない12.5%以上の負担になる
馬は今回は不在。

過去の例からすると12.0~12.5%の馬は・・・ヒモ候補。
カレンミロティック、デニムアンドルビーは押さえるとしても
頭では狙いにくい感じです。

11.0%を切るような馬は逆に割引きが必要になる傾向が出ており、
スズカデヴィアスは・・・連続好走を期待するなら余程上手く
逃げて優位な形を作らないと厳しそうです。
同じくメイショウカドマツも逃げ方次第ではありますが
520kgオーバーという時点でもかなり難しい感じ。

最も実績が高い11.0~11.5%の間にゴールドシップ
入っており・・・斤量負担の面では隙がありません(^^;

斤量の面では前走で勝っているのに斤量負担が減っている
メイショウカドマツは上昇が期待出来ますが、
先ほど挙げたとおり、馬格があり過ぎ(爆)
前走で好走しているのに負担が減っているフーラブライド
推せる馬になります。
実質斤量負担の面でも11.3%というのも背負い頃?
牝馬の身でどこまでやれるか注目したいと思います。

「賭ける」と「使う」の違い   担【けん♂】

競馬して、麻雀して、パチンコして・・・さらにモバゲーの
「ミステリーハウス」なんかを始めてしまい、時間がまったく足りません。

バクチごとは好きな方ですが、勝負にお金を賭けるのと
賭け金以外のお金を使うことはまた別。
競馬に関しても直接の賭け金は気にせず投入しますが、
その他、お金が掛かることは基本的にしません。
(競馬新聞すら買いませんし、有料の情報商材なんかもっての外)

なので当然、携帯ゲームその他に課金する、なんてことは
絶対にないのでモバゲーにしても当然、無課金ユーザーです。

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※モデルはもちろん私ではありません(笑)

身の回りで「パズドラ」をやっている連中が多いのですが
なんか話を聞いているだけでも心と財布が痛くなるような
凄い課金ぶり(爆)
まぁ本人が納得して使っているのですから、問題はないわけですが
・・・ゲームですよ?

たとえばDSやプレステのゲームを1本買ってきたとしても
4000~9000円くらいなわけで、ネット課金がなければ
そのゲームを最後まで楽しんでも・・・かかる金額は
購入したときのまま。
仮に攻略本なんかを買ったとしても(今はネットでおおよそ
片が付きますが)ゲームを続けながら投資し続けることは
基本的にないはず。

なのに、今の課金ゲームときたら・・・数万は当たり前。
場合によっては10万超え、さらに・・・という勢い。
競馬なら10万が100万に増えることもありますが(笑)
パズドラで増えることがあるのかと、問いたい、問い詰めたい・・・

お金のために遊んでいるわけではないので(当たり前ですね^^;)
逆に言えば、遊んだんだからそれに見合う対価を支払う、というのは
至極当然の話なんですが、個人的には・・・本当に見合ってるの?
と疑問に思ってしまいます。

学生のときに麻雀にハマり過ぎて、「遊んだら儲からないと・・・」
という感覚が染みついてしまったため、私自身もちょっと
壊れてしまっているのは事実なんですが(>_<)
どうしても課金ゲーム、ゲーセンなんかは理解の外です。

楽しければそれでいいんですけどね。

※ちなみにミステリーハウスは現在レベル59。
 まだ始めたばかりで、今後一体どういう方向に進むのかすら
 わかっていません(爆)
 「ミス友」(ミステリーハウス友達)なんかを作って
 アイテムのやりとりをしたり、一緒に攻略したり、
 といったこともあるようですが、基本的に私も相方も
 自分から友人を作るようなタイプではないので(笑)
 2人でひっそりとやっていく予定です(^^;
 とはいえ、先達はあらま欲しきことなり、なので
 もし先に進んでいる方がいらっしゃいましたら
 ご指導頂けると幸いですm(__)m

阪神大賞典(展開分析3)  担【けん♂】

トーホウジャッカルが打撲により阪神大賞典を回避。
ゴールドシップとの菊花賞馬対決が楽しみでしたが・・・残念。

順調に回復すれば大阪杯に出走する可能性もあるようですが
天皇賞春にぶっつけ本番で挑むことになる場合は、叩き台なしで
出て来られると予想をする側からしても扱いが難しい馬に
なってしまいそうです(>_<)

父のスペシャルウィーク自身も休養明けの京都大賞典で
負けて天皇賞秋で復活。特別に叩き良化型ではありませんでしたが
トーホウジャッカルもいきなり完全な仕上げで本番に
臨めるか不安があるかもしれません。

阪神大賞典(阪神3000m)についてもう少し
考えてみたいと思います。

メイショウカドマツは武豊騎手が手綱を取る見込み。
前回の記事で触れましたが、武豊騎手は10年の阪神大賞典を
ホクトスルタンで逃げています。

ラップ比較
武豊騎手ペース

基本的に厳しいペースで引っ張る傾向がある武豊騎手らしく
前半からペースは締まり気味。

さすがに中間に緩むポイントは作っていますが、
後半になって加速を開始するとそこからグーッと
抑えることなくロングスパート勝負に持ち込んでいます。

結果的に最後まで脚がもたず、平均ラップでは
最後から2番目のラップまで加速が続いているのに対し
後から3つ目のラップですでに減速。

過去の阪神大賞典の上位馬の4コーナー位置取り

    1着 2着 3着
14年  2  3  1(番手)
13年  3  6  2
12年  4  6  1
11年  2  3 10
10年  8 10  5

基本的に前につけた馬が優勢になりがちな阪神大賞典の中で、
10年だけが非常に特殊な展開になったことがわかります。

武豊騎手の厳しいペースに耐えられる逃げ馬であれば
ある程度最後まで踏ん張れたりしますが・・・
(トウケイヘイロー、スマートファルコンなど)
メイショウカドマツは松籟Sでも最後から2番目のラップで
脚が鈍っており、今回も早目に失速する可能性は高そうです。

ゴールドシップに乗る岩田騎手は

「去年のようなイメージで乗りたい」

とコメントをしていますが、前につけて巻き込まれてしまうのか、
それとも超ロングスパートを逆にプラスに変えてしまうのか、
先を占う上でも面白いレースになりそうです。

阪神大賞典(展開分析2)   担【けん♂】

阪神大賞典(阪神3000m)について見ておきたいと思います。

出走馬がまだ確定していないので、微妙ですが
ひとまず今回のレースのペースを握りそうなのは・・・

・メイショウカドマツ
・スズカデヴィアス


この2頭のどちらかになりそうです。

メイショウカドマツは復帰2戦目となった前走で蛯名騎手が
手綱を取って逃げ切っていますが、今回は武豊騎手に乗り替わる予定。
休養前には3戦連続で騎乗しており、松籟Sでは逃げ切り勝ちを
おさめていました。

スズカデヴィアスは引き続き藤岡佑騎手の見込みですが
相手が武豊騎手となると先手を主張しきれるかどうか・・・(爆)
枠順、スタートの良し悪しもあるので、決めつけはできませんが
ひとまず、両馬(騎手)の逃げ方について見てみたいと思います。

前回と同じく、後半1800m(9ハロン)を取って
・13年松籟S
・15年AJCC
・15年京都記念


に加えて

・14年菊花賞

のラップを比較してみました。

ラップ比較
阪神大賞典ペース

コースの違いもあるので直接比較出来ないものの、
極端なスローに落としたところから急流に持ち込んだAJCCに比べ
京都記念、松籟S、菊花賞は中間をそこまで緩めていません。

あえていえば・・・武豊騎手がペースを握った松籟Sのラップが
ゆったりとさせていますが、その分、仕掛けどころが
1ハロン早く
、かなりのロングスパート勝負に持ち込んでいます。

武豊騎手は10年の阪神大賞典でも1000mの超ロングスパート
勝負
に持ち込んで・・・前崩れの差し決着を演出しており、
今回も再現になってしまうかもしれません。

ゴールドシップがスタートで後手を引いてしまうようだと
早仕掛け気味な武豊騎手に引っ張られて、捲るタイミングを
逸してしまう可能性はありそうですが、前が崩れるようなら
逆にチャンスになることもあり得るわけで・・・うーん。

ひとまず、メイショウカドマツ自身はそこまでのロングスパートに
耐えるだけの能力はなく、脚が止まる公算が大。

昨年の菊花賞は道中が厳しかったこともあり、
最後の加速度が低い展開になっていました。
加速し続ける形に持ち込まれてしまうとトーホウジャッカルが
どこまで耐えられるかは・・・今回が試金石。
スペシャルウィークの血を繋ぐためにも、頑張って貰いたいものですね。

スズカデヴィアスは自分のペースで行ければ面白いですが
武豊騎手に先手を譲ってしまうと・・・合わせての
超ロングスパートではさすがに厳しいかも。

一呼吸遅れて差せそうなラブリーデイは脚質優位。
さらに遅れて仕掛けることになりそうなカレンミロティック、
フーラブライドにもチャンスが生まれるかもしれません。
極端に前が鈍るなら・・・デニムアンドルビーにも?!