けいけん豊富な毎日

アルゼンチン共和国杯(馬体について2)  担【けん♂】

アルゼンチン共和国杯(東京2500m)出走予定馬の馬体について、第2弾です。

【オウケンブルースリ】
(11JC)
オウケンブルースリ11JC
(京都大賞典)
オウケンブルースリ12京都大賞典
(アルゼンチン共和国杯)
オウケンブルースリ12AR
過去の傾向的にはこの馬の取捨は下半身の出来で決まる、
と見て良さそう。前走で良化した状態を今回もしっかりと維持、
腿の引き上げも出来ており、前走の反動も感じられません。
相変らず太いクビ差しを上半身で支えており、
良い状態で出走出来そうです。

【マイネルキッツ】
(11有馬記念)
マイネルキッツ11有馬
(天皇賞春)
マイネルキッツ12天皇賞春
(アルゼンチン共和国杯)
マイネルキッツ12AR
年齢を重ねてもあまり変化のない馬体。
クビが高く、東京適性という面では微妙な上に
今回は少しハリの面でも不足感。
ここを叩いて目標はステイヤーズS?

【ムスカテール】
ムスカテール12AR
比較写真がありませんが、バランスが取れた好馬体。
クビが太く、力強く、上半身もガッチリとまとまっており、
丸みを帯びてハリのある下半身の出来も良さそう。
毛ツヤも良く、体調にも問題なさそうです。

【マイネルマーク】
マイネルマーク12AR
※除外予定
半兄のマイネルキッツとは違い、クビが低い
シルエット。前後に豊かな筋肉がついており、
それなりにまとまった好馬体だと思います。
長い距離は微妙な感じもありますが、
力は十分に出せそうな仕上がり。

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

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アルゼンチン共和国杯(馬体について1)  担【けん♂】

アルゼンチン共和国杯(東京2500m)出走予定馬の馬体について
見ていきたいと思います。

【ギュスターヴクライ】
(阪神大賞典)
ギュスターヴクライ12阪神大賞典
(天皇賞春)
ギュスターヴクライ12天皇賞春
(アルゼンチン共和国杯)
ギュスターヴクライ12AR
上半身に力感がある割にクビ差しは少し細く、
アンバランスなところがある印象。
毛ツヤが良く、体調に問題はなさそうですが、
休養明けらしく少し余裕のある仕上がり。
下半身にしっかりと実が入って、春よりも
良化が見込めそうなので、まずは順調な復帰を期待。

【ビートブラック】
(宝塚記念)
ビートブラック12宝塚
(京都大賞典)※回避
ビートブラック12京都大賞典
(アルゼンチン共和国杯)
ビートブラック12AR
回避となった京都大賞典のときにも良化が見込めそう
でしたが、今回も引き続き状態は良さそう。
前後の筋肉にしっかりと実が入り、充実度は休養前に
比べて格段にアップ。クビからのラインも柔らかく、
バランス的にも上昇。かなり良い出来で出走出来そうですね。

【ルルーシュ】
(11毎日杯)
ルルーシュ11毎日杯
(オールカマー)
ルルーシュ12オールカマー
(アルゼンチン共和国杯)
ルルーシュ12AR
撮影角度の問題もありそうですが、下半身の充実度が
前走に比べて少し足りない感じ。かなり上半身に
偏った馬体に見えます。
前走で少し余裕残しになっていた腹回りは絞れており、
上半身の出来は力強く、全体的には良化が見込めそうです。

【トウカイパラダイス】
(函館記念)
トウカイパラダイス12函館記念
(新潟記念)
トウカイパラダイス12新潟記念
(アルゼンチン共和国杯)
トウカイパラダイス12AR
夏の重賞では成績が伴いませんでしたが、
馬体の出来自体は良化傾向。
下半身の充実度は増しており、立ち姿のバランスも
良くなっていると思います。
薄皮一枚余裕がある感じもありますが、
十分に力を出せる状態だと思われます。

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

アルゼンチン共和国杯(過去の勝ち馬の馬体)  担【けん♂】

アルゼンチン共和国杯(東京2500m)過去の勝ち馬の馬体写真を
並べてみました。

※直前写真がなかった馬は近い時期の写真を取り上げています。

【トレイルブレイザー】
11JC
トレイルブレイザー11JC

【トーセンジョーダン】
(10アルゼンチン共和国杯)
トーセンジョーダン10AR共和国杯

【ミヤビランベリ】
(09アルゼンチン共和国杯)
ミヤビランベリ09AR共和国杯

【スクリーンヒーロー】
(08アルゼンチン共和国杯)
スクリーンヒーロー08AR

【アドマイヤジュピタ】
08日経新春杯
アドマイヤジュピタ日経新春杯

【トウショウナイト】
(06アルゼンチン共和国杯)
トウショウナイト06AR

【サクラセンチュリー】
05京都大賞典
サクラセンチュリー05京都大賞典

【レニングラード】
(04アルゼンチン共和国杯)
レニングラード04AR

【アクティブバイオ】
03有馬記念
アクティブバイオ03有馬記念

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

天皇賞秋と同じ東京で行われるレース。
適性の高い馬体、というものもかなり近い印象です。

クビの角度、クビ差しの太さ、力強さ・・・
それを支える力感のある上半身。

下半身も丸みを帯びて充実した筋肉がついており、
前後のバランスが取れています。

毛ツヤも良く、体調面に不安がなさそうな点も共通点でしょうか。

天皇賞秋よりも距離が長いだけに、少し伸びやかなシルエットに
なっている感じがあります。

直近の勝ち馬5頭の内、3頭がこのあとGⅠ馬になっているわけで
それだけのまとまりのある馬を探せれば、と思います(^^)

今回取り上げた03年からの勝ち馬9頭の内、写真がなかった馬
約半数にあたる4頭
・・・競馬ブック誌の事情もあるかとは思いますが(笑)
それにしてもこれだけ事前に評価されていなかった馬が勝っている
レースは珍しいですね(^^;

一昨年までの3年間は写真があったので傾向が変っているかと思いきや、
昨年は繰り上がりで出走になったトレイルブレイザーが勝ってしまいました。
もちろん、実力的には高く評価されていた馬ではありますが、
実績不足で出走権がなかったわけで、実績よりも実力重視
という傾向がはっきりと出ています。

おおよそのイメージを頭に入れて、今年の出走予定馬について
見ていきたいと思いますが、写真がなかった馬についても
意識しておいた方がいいかもしれません。

アルゼンチン共和国杯(各馬分析3)   担【けん♂】

アルゼンチン共和国杯(東京2500m)出走予定馬の各馬分析、第3弾です。

マイネルキッツ】牡9 58.0 (美浦) チーフベアハート×(サッカーボーイ)
昨冬のステイヤーズSで久々の勝利を飾り、GⅠ馬の底力を見せましたが
その後はまた低迷。復帰戦のオールカマーでも後方から脚を伸ばせず
キレの面では見劣るところを見せてしまいました。
東京で好走したのは08年のこと、現状では上位馬相手では武器が足りない
印象です。

ミッキーペトラ】牡6 54.0 (栗東) シンボリクリスエス×(ヘクタープロテクター)
函館記念では2番手を追走して大失速、ひとまず現状では相当な
スローペースじゃないと厳しいようです。復帰戦の京都大賞典では
+14kgで過去最大体重を記録。太目残りの影響もあってか
後方からの競馬になり、何も出来ずに終わってしまいました。
距離延長でスローになるのはプラス材料になりそうですが、
ここ2戦の脚の止まり方が極端なので、どこか調子を崩している
可能性もありそう。いずれにしろ重賞では厳しい実績。

ムスカテール】牡4 55.0 (栗東) マヤノトップガン×(サンデーサイレンス)
前走の東京2400m(1600万下)ではスローペースを前で追走し、
脚を伸ばして勝利。大きく崩れない成績になっていますが、基本的には
中段からの競馬になると届かない感じ・・・末脚のキレは微妙です。
スローペースが合う感じですが、上位馬との競い合いとなると
分が悪い面がありそう。

メーヴェ】牝4 52.0 (美浦) Motivator×(Shirley Heights)
日本では珍しい英ダービー馬モチベーターの産駒。
血統の印象通り、洋芝適性が高いようで札幌で連勝を飾りましたが
前走の府中牝馬Sでは13着と大失速。重賞では完全に足りない
成績になっており、牡馬相手にどうこう出来ると期待するのは酷かと。
少なくともキレ勝負では分が悪そう。

ユニバーサルバンク】牡4 57.0 (栗東) ネオユニヴァース×(ドクターデヴィアス)
スローの前残りとなった目黒記念では中段から押し上げましたが
前と脚色が同じになり、届かずの5着。
前走のオールカマーでも押し上げる競馬を見せて3着と健闘しましたが
休養明けで▲10kgと馬体を落としてしまっており、調整面で
不安があるかもしれません。切れる脚がないので本来は内回り、
小回り向きの脚質、東京ではかなり上手く位置取りを活かさないと
上位馬相手では粘り込むのは難しい印象です。

ルルーシュ】牡4 56.0 (美浦) ゼンノロブロイ×(Highest Honor)
札幌2歳Sの4着以外は複勝圏を外さない好走を続けていましたが
前走のオールカマーでは前で脚が鈍って4着に敗れてしまいました。
それまでの好走は相手関係的に微妙な感じがあり、能力的には
重賞一歩手前組とどっこいどっこい、という印象です。
前につける脚質なので、上手く展開が向けば粘り込みが
あるかもしれませんがキレ不足のため、上位馬相手では微妙。

アルゼンチン共和国杯(各馬分析2)  担【けん♂】

アルゼンチン共和国杯(東京2500m)出走予定馬の各馬分析、第2弾です。

ギュスターヴクライ】牡4 58.0 (栗東) ハーツクライ×(Fabulous Dancer)
ダイヤモンドSでは前を捉えきれず2着に終わりましたが、
阪神大賞典を勝って重賞制覇。天皇賞春は5着に敗れたものの、
復帰戦の京都大賞典でも3着と順調に回復してきています。
かなりズブいところがある馬でしたが、中段、好位辺りから押し上げつつ
末脚が使えるようになって成績が安定。馬格があるので斤量は
問題にならないと思いますが、東京では仕掛け遅れには要注意。

セイカアレグロ】牡7 48.0 (美浦) ブラックホーク×(ダンシングブレーヴ)
ダートのマイル周辺で好走がありましたが、年明けから芝転向。
長距離路線に参戦していますが、今のところまるで結果が出ていません。
先行力はあるものの、末脚が極端に鈍く、東京では特に厳しいと
思われます。年齢的に変わり身にも期待しにくいかと。

トウカイトリック】牡10 56.0 (栗東) エルコンドルパサー×(Silver Hawk)
長距離路線で相変らず頑張っており、昨冬のステイヤーズSでも3着と健闘。
とはいえ、以前のような力は感じられず、中段辺りからそのまま
伸びず、バテずでゴール、という感じのレースが続いてしまっています。
東京では後方からになりやすく、末脚が伸ばせない現状では厳し過ぎる印象。

トウカイパラダイス】牡5 56.0 (栗東) ゴールドアリュール×(マルゼンスキー)
目黒記念で2着と健闘し、夏の重賞戦線でも期待されましたが失速。
ある程度前につける脚質で、スローからの急流勝負が得意なタイプなので
長距離で中盤が緩むような形にならないと厳しい印象です。
目黒記念は13秒台が出て得意パターンにハマりましたが、
このレースはあまり緩まないことが多いので、先行馬次第になりそうです。

ビートブラック】牡5 59.0 (栗東) ミスキャスト×(ブライアンズタイム)
昨年は京都大賞典2着のあと、このレースでは後方から追い込んで5着。
今年は天皇賞春を展開に乗って制しましたが、京都大賞典は回避と
なってしまいました。東京ではこのところ後方からになりがちで
届かないことが多くなっていますが、前につけることが出来たときには
良績となっており、騎手次第の面がありそうです。
ポン駆けも利くタイプで適性にも期待出来るので上手く展開に乗って
貰いたいですね。

フォゲッタブル】牡6 57.0 (栗東) ダンスインザダーク×(トニービン)
10年のダイヤモンドSを制し、長距離路線で期待されましたが
大きく崩れて、その後は複勝圏ゼロ・・・。
このところは外人騎手を擁して刺激を与え続けていますが、
今一歩足りない感じは否めません。
前走の京都大賞典では5着ながら流れに乗って脚が使えていただけに
復活の糸口になってくれれば・・・。

続きます。

アルゼンチン共和国杯(各馬分析1)  担【けん♂】

アルゼンチン共和国杯(東京2500m)出走予定馬について
見ていきたいと思います。

アースシンボル】牝7 50.0 (美浦) トウカイテイオー×(リアルシャダイ)
休養を挟んで+28kgと大幅に体重を増やして復帰。
徐々に絞り込んできてはいますが、3戦連続二桁着順というのは厳しいところ。
後方からの脚質で東京でも良績がありますが、牡馬相手の重賞で
どうこう出来るほどではなく、厳しそうです。

イケドラゴン】牡7 50.0 (美浦) ニューイングランド×(サクラユタカオー)
10年の目黒記念で2着がありますが、それ以降は複勝圏なし。
このところは前につける脚質で安定してきていますが、末脚が鈍く
踏ん張りきれていない状況が続いています。東京で上位馬相手に
粘るには余程展開の助けがいりそうです。

オウケンサクラ】牝5 53.0 (栗東) バゴ×(リアルシャダイ)
10年のクラシックで活躍し、秋には天皇賞秋4着などの好走がありましたが、
11年の古馬重賞戦線で大失速。短距離、長距離、ダートと適性を探って
いますが、イマイチしっくりくるレースがない感じです。
血統的には距離延長でこそ、という感じもありますが、11年の目黒記念で
16着と大敗しているだけに、ここでも推せる材料はなさそう。

オウケンブルースリ】牡7 58.0 (栗東) ジャングルポケット×(Silver Deputy)
昨年は京都大賞典3着のあと、このレースでも2着と好走。
その後また失速してしまいましたが、今年も京都大賞典で2着と
復活してきており、条件に合うレースだけに好走が期待出来そうです。
年齢的に厳しい状況ですが、カンパニーのように高齢でも活躍出来る血統、
時期的なものか馬体の良化も感じられただけに、注目したいと思います。

オーシャンブルー】牡4 55.0 (栗東) ステイゴールド×(Dashing Blade)
昨夏に3連勝を飾りましたが、重賞戦線には進まず、休養を挟んで
春から始動。東京では4着、2着と勝ち星がありませんが、後方から
末脚が使えていたので適性的には問題なさそう。血統的に距離延長は
プラス材料、馬格がないので斤量減もプラスになると思われます。
本質的には内回り向きなので、脚比べにならないよう好位につける
競馬が出来れば・・・。

キングトップガン】牡9 55.0 (栗東) マヤノトップガン×(マルゼンスキー)
昨年は目黒記念、函館記念と連勝を飾りましたが、その後の9戦は
掲示板もないどころか7戦が二桁着順と大低迷。
前につける競馬が出来るところまでは戻ってきた感じもありますが、
末脚がもたないどころか、函館記念では直線に入る前にズルズルと
下がってしまいました。ダートを使って刺激があったとしても
厳しいと思われます。

続きます。

アルゼンチン共和国杯(年齢別実績)  担【けん♂】

アルゼンチン共和国杯(東京2500m)について見ていきたいと思います。

年齢別実績:アルゼンチン共和国杯(03年~)】
AR年齢

明らかに優勢なのは4歳馬
勝率、連対率、複勝率、全てにおいて優秀な成績となっています。
昨年は繰り上がり出走となったトレイルブレイザーが勝ち、
3着にもカワキタコマンドが入っています。
・・・というか2着のオウケンブルースリを除けば掲示板にのったは
全て4歳馬
でした(^^)g
10年にはトーセンジョーダンが4歳でこのレースを制覇。
しっかりと過去の傾向を踏襲していました。

出走頭数は5、6歳の方が微妙に多いわけですが
5歳は少し4歳に足りないくらいの成績。
それでも3勝というのは頑張っている印象です。
ちなみに過去に5歳で勝った馬というと・・・
・トウショウナイト
・サクラセンチュリー
・レニングラード


どの馬も重賞で好走があった能力馬となっています。
パッと見、共通しているのは京都2400mの重賞(京都大賞典、日経新春杯)
で好走している点でしょうか。
重賞実績不足の馬はヒモまで、と考えた方がいいかもしれません。

6歳馬は・・・かなり割引。
上位に入った馬の条件を見てみると、
・重賞勝ちがある(京都2400mの重賞はさらにプラス材料)
・もしくは東京2500mの重賞で好走歴がある(目黒記念で上位入線)


おおよそこの2点を満たしています。
例外は07年3着のリキアイサイレンスだけですが、
この馬は東京2400mで(2-1-0-1)と安定して力を発揮しており、
直前にも東京2400mで勝っていました。
コース巧者という点では期待出来る馬だったと考えられます。

昨年2着のオウケンブルースリはGⅠ馬の上に、京都2400mを
得意にしている馬。条件に見事に適合していました。

03年の勝ち馬アクティブバイオも09年の勝ち馬ミヤビランベリも
どちらも晩成型のオペラハウス産駒、というのも面白い共通点ですね。
ジャングルポケット産駒を含めて晩成型で年齢を重ねても
衰えない血統
という点も意識しておきたいと思います。

7歳以上は・・・連対ゼロ。
3着にコイントスが入っていますが、基本的に大きく割り引いて
考えて良さそうです。

3歳馬も頑張っていますが・・・勝つまではいかない成績。
昨年のように出走自体がない年もあるので、実際には数字以上に
頑張っている感じなのかもしれませんね。10年にはコスモヘレノスが
04年以来、久々に3着に入りました。

今年の登録馬の年齢
★10歳
トウカイトリック

★9歳
キングトップガン
マイネルキッツ

★8歳


★7歳
アースシンボル
イケドラゴン
オウケンブルースリ
セイカアレグロ

★6歳
フォゲッタブル
ミッキーペトラ

★5歳
オウケンサクラ
トウカイパラダイス
ビートブラック

★4歳
オーシャンブルー
ギュスターヴクライ
ムスカテール
メーヴェ
ユニバーサルバンク
ルルーシュ
マイネルマーク※

※→除外対象

今年も3歳馬は不在。
期待度の高い4歳馬はそれなりに数が揃っています。
5歳馬は少ないですが、京都巧者のビートブラックは面白い存在に
なるかもしれませんね(^^)

6歳以上の馬にはGⅠ馬も含まれますが・・・ちょっと近走の状況を
考えると微妙。
前走で復活したオウケンブルースリがどこまで踏ん張れるか
注目したいところです。

アルゼンチン共和国杯(体重別実績)  担【けん♂】

アルゼンチン共和国杯(東京2500m)はハンデ戦。
距離も長く、タフな構造なレースだけに斤量の影響も大きそうです。

まずは体重別の実績を見てみました。

体重別実績:アルゼンチン共和国杯(03年~)】
AR体重

勝ち馬は480~500kgに極端に偏っており、
2着以下の成績でも優秀な数字になっています。

500kg以上の馬も好走がありますが、勝ち切れない成績。
過去データ的にはヒモ候補と割り切るのも手だと思いますが
出走頭数自体が少ないだけに、いつ勝っても不思議はない印象です。
少なくとも大きく割り引く必要はなさそうかと。

460kgで勝ったのは04年のレニングラードのみ。
この年は重賞実績のある馬が極端に少なく、直近で上位馬相手に
好勝負をしていたこの馬がかなり格上だったという印象です。

馬格の小さい方では460kgまでは好走がないでもないですが、
460kgを切るようだとかなり微妙。
トウカイトリック、アイポッパーは斤量に対する耐性が高い馬で
当時は相当な好調期に入っていた馬なので例外扱いでしょうか。
昨年2着のジャミールはステイゴールド産駒。
やはり血統の影響を含めてこの辺りは各馬ごとに見た方が良さそうですね。

中心は480~500kg台の馬。
500kg以上、460~480kgの馬は実力馬に絞ってヒモ候補、
と考えておきたいと思います。

実質斤量負担別実績
AR斤量

好走の上限ラインは・・・12.0%

12.0%を超えてしまうとかなり例外的な馬しか好走がなく、
12.5%を超えるとなると・・・相当な実績馬(それも好調期)に
絞って考えて良さそうです。

アルゼンチン共和国杯(展開分析)  担【けん♂】

秋のGⅠシーズンの中休み。
今週はアルゼンチン共和国杯(東京2500m)が行われます。

トレイルブレイザー、トーセンジョーダン、スクリーンヒーロー、
アドマイヤジュピタ、ジャガーメイルなど、このレースで上位に入った馬は
その後に大舞台で活躍する場合が数多くあり、GⅠへの登竜門、出世レースとして
注目しておきたいところです。

ARコース
※東京2500mのコース図及び、アルゼンチン共和国杯の平均ラップ(03年~)

スタートはスタンド側の直線に入ったところ辺り。

直後が上り坂になっているので、いきなり加速はつきにくい感じですが
最初のカーブまで長い直線となるので、先行争いに枠順はあまり関係ない
と思われます。

2500mとかなりの長丁場ですが、03年の改装以降のレースでは
道中に13秒台のラップを計測したのは04年のみ
遅くとも12秒台後半、場合によっては中盤程度とかなり締まった
流れが続く傾向が出ています。

この辺りは先行馬の質にもよるので、今後も年によって
変動があるかもしれませんが、内容が濃くなりやすい分、
最初に書いたとおり、上級の馬が出やすいレースになっている印象です。

3コーナーからのカーブもそれなりに締まった感じで通過することが
多くなっていますが、直線入り口ではしっかり急加速が入り、
長い直線へ。

4コーナー位置取りと着順の関係
    1着→2着→3着
11年  4 12  2(番手)
10年  8 10  5
09年  1  2  6
08年  5  8  6
07年  2  6  8
06年  3 10  9
05年 10  3  7
04年 10 13  2
03年  2  9 12

先行   4  2  2
好位   2  1  3
中段   1  2  3
後方   2  4  1

かなりバラバラな結果になっていますが、基本的には前優勢
特に近年は08年を除けば勝ち馬は全て好位より前につけた馬
なっています。

2着には後方からも差し込んでいるので、能力が高ければ
追い込みも決まる可能性は十分ありそう。
この辺りは各馬の能力を見ながら改めて考えてみたいと思います。

天皇賞秋回顧    担【けん♂】

今日は一日外出中。
出先での更新になるので、競馬用語の変換が・・・(爆)

心配された天気の崩れもなく良馬場の東京競馬場で天皇賞秋が行われました。

予想は→ココ

結果は・・・

1着 エイシンフラッシュ  1.57.3  上がり33.1
2着△フェノーメノ       1/2
3着◎ルーラーシップ
4着○ダークシャドウ

9着×ナカヤマナイト
17▲トランスワープ

※全着順は→ココ

ハナを切って行ったのは想定どおりシルポート。
外からカレンブラックヒルが押し上げて2番手、内でダイワファルコンが続き、
フェノーメノ、アーネストリーが好位につけ、その後ろにジャスタウェイが早めの競馬。

中段からサダムパテックが押し上げ、フェデラリスト、トランスワープ、
その後ろにダークシャドウ、エイシンフラッシュ。

内で控えたナカヤマナイトは後方になってしまい、トーセンジョーダンも
今回は後方から。
好位からの競馬を期待したルーラーシップはまさかの後方3番手・・・

12.5-11.2-11.1-11.2-11.3-11.6-11.8-12.0-12.8-11.8
前半800m  46.0
前半1000m 57.3
後半1000m 60.0

昨年の暴走ほどではありませんが、想定したよりもかなり速いペース。
離して逃げた方が良い、と思い込んでいる小牧騎手の気持ちは
わからないでもないですが、東京で結果が出せなくなっていることを
もう少し考えた方がいいのでは・・・(涙)

毎日王冠の800m通過は46.0と今回と同タイム。
1000m通過は57.8だったわけで、距離を延長してさらにペースを
上げる
というのは・・・自滅したいのか?と言われても仕方がないところかと。

3ハロン目から徐々にペースが落ち続けていますが、3コーナーカーブでは
後続に約15馬身程度の差をとったシルポート。
余力がないことは直線入り口で急加速どころか、ペースダウンしている
ことからも明白です。

カレンブラックヒルがダイワファルコンを競り落とそうとしている内を突いて
エイシンフラッシュが一気に進出。
馬場中央からフェノーメノが追いかけ、さらに後ろからダークシャドウ、
外から並んでルーラーシップが詰め寄りますが・・・時すでに遅し。

ダービー馬エイシンフラッシュが見事な復活勝利を飾りました(^^)g

ラップ自体はハイペースとなっていますが、実質的には後方集団は
ゆったりと脚をためつつ進めたことは極端に速い上がりになっていることからも
わかるところ。
こういうスローからの瞬発力勝負には滅法強い馬なわけで、
ダービーを再現したような展開が味方をした面もありそうです。
最内を狙ったデムーロ騎手の手腕もさすがですね。

2着にはフェノーメノ。前につけて伸びた点を考えると非常に強い
競馬をしていると思われます。やはり能力は相当高いですね。
・・・2ゲッター、という意味では最も父ステイゴールドに似ている馬なのかも(笑)

ダークシャドウ、ルーラーシップは・・・後ろ過ぎました(涙)
前が飛ばしているのを見てハイペースの前崩れを意識したのかもしれませんが、
GⅠだけあって、後方一気で差し切れるほど甘くはありませんでした。
適性が高いことは間違いないだけに惜しかったですね。

カレンブラックヒルも5着に粘りこんだことは評価したいところ。
内から差されたあとも一瞬抵抗して伸びようとしていたわけで、
底力の高さは十分に評価出来ると思います。

レース後のコメント
1着 エイシンフラッシュ M.デムーロ騎手
すべてがいい形になりました。馬はリラックスしていて、行きたいときに
前のスペースが空きました。直線はいい脚で先頭に立って、
一瞬馬がやめそうになったのでムチを使いました。
賢くて、いいハートと切れる脚を持っている馬です


2着 フェノーメノ 蛯名正義騎手
完全にうまくレースはできたのですが……残念です。
併せ馬になっていたらとも思いますが、あれほど内が開いて、
そこを勝ち馬に走られては……。向こうはラチを頼りにできて、
こっちは一頭ですからね


3着 ルーラーシップ I.メンディザバル騎手
ジャンプするようなスタートで遅れてしまいました。
もう一度、同じメンバーでやらせてもらえば、また違う結果になると思います
ただ、以前でしたら今日のようなスタートをすると引っかかってしまったのが、
今日は折り合っていけたところに成長を感じます


4着 ダークシャドウ 福永祐一騎手
ペースに惑わされず、自分の競馬をさせました。うまく外に出せましたが、
これからというときに差を詰められませんでした。
勝ち馬と同じような位置でしたが、内外の差もあったかもしれません。
ただ、内が開く保証もありませんからね……。
それでもGIを獲れる力のある馬だと思っています


5着 カレンブラックヒル 秋山真一郎騎手
自分の競馬はできたと思います。結果的に距離が長かったのかもしれません

平田修調教師のコメント
外枠の分でしょうか。距離かもしれません。
でも、やはり古馬の一線級は強いですね


6着 ジャスタウェイ 内田博幸騎手
いい感じでレースはできました。距離云々じゃなく、
今日のところは仕方ないと思います


7着 ジャガーメイル 石橋脩騎手
スタートで寄られた分、少し位置取りが後ろになりました。
ダークシャドウの後ろの位置になりましたが、結果的に最後は内に行った方が
もう少し上の着順をとれたと思います


中間雑感では「狙ってみたい馬」として挙げていながら、
このところの内容から割り引いてしまったエイシンフラッシュ・・・。
デムーロ騎手の手腕を考えれば、復活に期待するとしたら
ここだったなぁ・・と猛省中。
うーん、しかしあの枠(6枠12番)から内を差すとは・・・さすがとしか
言いようがないですね。脱帽です。

メンディザバル騎手からすれば「もう一度やらせてくれ
という気持ちでしょうね(爆)
競馬は一瞬、一瞬が勝負のスポーツ。やり直しは利きません。
馬券を買う側からしても、もう一度やってくれたら、と言いたくなる
レースは山ほどあるわけで(笑)そんな裏目が大舞台で出てしまったのは
残念至極。うーん、これも勝負ですが・・・厳しいなぁ。

天皇賞秋最終予想   担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)についてまとめていきたいと思います。

絶対的な本命は不在ながら、昨年の覇者を含む古馬の一線級が揃い、
そこに強力な3歳勢が挑む、という非常に面白い構図になっています。

天気、枠順、展開・・・色々と複雑に絡み合い、ほんのちょっとしたことが
大きく着順に影響を与えてきそうですね。

これまでの考察
展開分析→ココ
年齢別実績→ココ
体重別実績→ココ
各馬分析1→ココ
各馬分析2→ココ
各馬分析3→ココ
過去の勝ち馬の馬体→ココ
小牧騎手について→ココ
中間まとめ&雑感→ココ
馬体について1→ココ
馬体について2→ココ
ダイワメジャー産駒について→ココ
斤量負担分析→ココ
推定上がり3ハロン→ココ
枠順別実績→ココ
展開想定→ココ

ハナを切ると思われるのは今年もシルポート
小牧騎手は東京マイルでは暴走傾向のある騎手ですが1800m以上では
どちらかと言えばスロー気味に引っ張るレースをしていました。
ただし、シルポートに関しては後続を離して逃げることを前提にしているので
昨年ほどではないものの、それなりに締まった流れになりそうです。
外目に入った本来は前につけたい馬については、
いつもと違う競馬を強いられるかも・・・

基本的には大型馬優勢、若い馬優勢。
内から差せる好位追走馬、外から末脚が使える中段からの差し馬を
重視したいと思います。

今回の予想
◎ルーラーシップ
○ダークシャドウ
▲トランスワープ
△フェノーメノ
×ナカヤマナイト

国内GⅠ制覇を悲願としているルーラーシップにとっては
最も適性的に狙えるのが天皇賞秋。もちろん、このあとのレースにも
備える形にはなっていると思いますが、馬体を観た印象では
まさに本気の仕上げ。これまで内回り、小回りコースでも好走してきましたが、
本来は広いコース向きの馬。力を出せる設定だけに爆発して貰いたいですね。

ダークシャドウの状態も良さそうです。能力的にも期待出来る上に
しっかりと前走を叩いての参戦、この馬にとってもここが本番という
印象だけに、力を出し切って貰いたいものです。
末脚のある馬を追いかける展開になると少し足りないので
早目、早目の競馬を期待したいと思います。

トランスワープは・・・年齢的に厳しいですが、せん馬であり、
出走回数自体も少ないので馬体自体は若いと思われます。
脚質転換を果たしてからの末脚のキレは抜群、血統的には
微妙なコースではあるものの、上手くハマれば突き抜ける可能性も・・・。

フェノーメノの出来は思ったほど上昇していない感じですが、
好枠に入り、積極的な競馬が出来れば上位馬との競り合いに
持ち込めそうです。
東京は得意コース、古馬一線級相手にどこまでやれるか楽しみです。

ナカヤマナイトの出来もよさそうです。
元々東京では良績があり、世代上位の能力だと期待していた馬。
内を抜ける競馬が得意な柴田善騎手が枠順どおりの競馬を
出来ればロスなく立ち回りが出来そう。

まずはペースがどうなるか・・・。
スタートでの位置取り、直線でのコース取り、仕掛けどころ、
騎手の力量も大いに影響しそうなだけに、各馬の能力を
活かす騎乗を期待したいですね(^^)g

天皇賞秋(展開想定)  担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)の枠順を見ながらざっと展開について
考えてみたいと思います。

内枠に入ったシルポートは無理なく先手を取れそうです。
昨年、蛯名騎手が逃げたときよりはペースが落ちそうですが、
出来れば後続を離して逃げたいところ。

最内のナカヤマナイトは中段前の内辺り。
内差しが得意な柴田善騎手としては絶好の枠に入った印象です。

ネヴァブションは近走では行き脚がつかない感じなので後方へ。

フェノーメノはすんなり好位の後ろの内辺りが取れそうです。

サダムパテックはマイル戦からの距離延長。
ペースからすれば楽に好位からでも競馬が出来そうですが、
武豊騎手がどう判断するか・・・中段辺りになりそうです。

ルーラーシップも無理なく中段前くらいで競馬が出来そう。

アーネストリーは前について行く形。先行気味に行けそうです。

ジャガーメイルは後方へ。

ダイワファルコンは少し押して好位の前辺り。

フェデラリストはこのところ下げる形になっていますが、
本来は前で競馬がしたい馬。スタート次第ですが、中段前へ。

ジャスタウェイは末脚を活かしたいところ。
内田博騎手に乗り代わっても前走のイメージなら中段後方待機かと。

エイシンフラッシュはデムーロ騎手の手腕で復活に賭けたいですね。
出たなりで中段くらいになりそうです。

ダークシャドウは内の馬を見ながら少し押して中段前辺りには
行っておきたい感じ。

トランスワープは中段後方の外から。

トーセンジョーダンは・・・悩ましい枠に入ってしまった印象。
外枠からでも思い切って前に出せる馬ですが・・・秋初戦で
スミヨン騎手がどう判断するか・・・。
ひとまず中段前くらいに押し上げると想定。

カレンブラックヒルも難しいところ。
スタートが良い馬なので少し押して被せて好位の後ろくらいに
つけられたら・・・

マイネルスターリーは無理せず中段後方から。

トゥザグローリーもこの枠から強引には行く必要がなさそう。
次を見据えて末脚を見る感じで後方からになりそうです。

スタート直後のおおよその位置取り
天皇賞秋位置取り

スタートしてすぐに左にカーブしていく構造のため。
外から被せた馬は内から掬われる形で前に行きにくい感じになりそう。
馬群はスーッと縦長に・・・

直線に入って、内で粘るシルポートを内から掬ってナカヤマナイト、
フェノーメノは少し外に出して馬場中央内からの追い出し。
馬場中央辺りからスムーズに行けそうなのはルーラーシップ。
追いかけるようにダークシャドウ。

カレンブラックヒルは道中の位置取り次第ですが、上手く前に
取り付いて抜け出せればいいですが、外から脚を使う展開になると
キレ勝負では微妙かも。

外に開いてエイシンフラッシュ、ジャスタウェイ、さらに外から
トランスワープなどが追いかける形。

末脚の能力ではトランスワープを穴候補としましたが、
展開的にはナカヤマナイトがロスなく立ち回って力を出し切れそうですね。

天皇賞秋(枠順別実績)  担【けん♂】

改装後の天皇賞秋はまだ9回しか行われていないので
データとしては微妙ですが、ざっと枠順別の成績を調べてみました。

枠順別成績:天皇賞秋(03年~)】
天皇賞秋枠1

微妙なところですが、勝ち馬に関しては内外に大きく分かれており、
7枠、1枠が3勝で並んで最多勝枠となっています。

7枠から上位に入線した馬も4頭中、3頭が差し馬
唯一の例外は06年のダイワメジャーとなっています。
06年は本来逃げ馬ではないインティライミが大暴走した年。
他に典型的な逃げ馬が不在だったこともあり、
ダイワメジャーはあっさり外枠からでも2番手(実質的な先頭)に
つけることが出来ました。

内から先手を主張する馬にスッと行かれてしまうと
外枠からついていくのは結構大変かもしれません。
今回は内からシルポートが行く形になりそうなので、
8枠に入ったカレンブラックヒル、7枠のトーセンジョーダンが
どう出るのか、かなり展開想定が難しくなりそうです。

先ほどふれたとおり、勝ち馬に関しては
1、2枠、6、7、8枠と内外に完全に分かれています。
極端な脚質の方がレースがしやすいのかもしれませんね。

ただし2、3着になると中枠の馬が多くなっているだけに、
それほど枠順の有利不利が強いわけではなさそうです。
全体的には微妙に内目の枠の方が優勢ですが、それほど差が
あるわけではなく、誤差の範囲内だと思われます。

ちなみに先週、先々週の東京競馬場(芝)の枠順別成績を見てみると

枠順別成績:近2週(500万以上)】
天皇賞秋枠2

微妙ながら外枠優勢。
8枠が5勝、7枠が2勝ということで勝ち馬に関しては
極端な偏りを見せています。

昨年のこの時期も外枠に大きく偏った数字が出ていましたが
今年はそこまでではなさそうですね。
雨で内が荒れる、といったことがなかったのは大きかったと思われます。

東京競馬場は今週からBコースを使用。
伸びていた外目のコースが内にくることで、先行馬が止まりにくい
感じになりそうですが、さらに外の芝状態の良い部分も伸びやすい
と考えられるので、コースの差はあまり出ないかもしれません。

あとは日曜の天気次第でしょうか。
今のところ午後から雨予報が出ており、雨中のレースになる
可能性が出てきています。

雨が止むと内伸び、雨が降っている最中は馬場の中ほどが
伸びやすい傾向があるので、天気の動向にも注目しておきたいと思います。

天皇賞秋(推定上がり3ハロン)  担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)について見ていきたいと思います。

これまでも推定上がり3ハロンの試算をしてきましたが、
基本的に好走したレース(1~3着)を基準に計算をしていたため、
過去には好走があったけれどもここ1、2年は凡走続き、というような
昔の名前で出ています」的な馬については、データが異常値
示してしまっていました。

データの取り方は判断が難しく、たとえば突然不可解な凡走をした、
という馬がいると、そのデータを入れるか入れないかで数字が
ガラリと変わってしまいます。
重馬場の得意、不得意の影響も当然考えられますし、使われた距離の
問題も出てきてしまうわけで、どの時点でのデータを取るかは悩ましいところ。

今回はちょっとお試しの意味も含めて
・直近の一年以内のデータに限定
・なるだけ好走したレース(4レース)を選択


という形でデータを取ってみました。
これならば年齢的な衰えなどが反映されますし、適性外のレースでの凡走、
不可解な失速をしたレースをおおよそ取り除くことが出来そうです。

ただし・・・ずっと好調だったのに、このところ急に凡走続き、
というような馬については好調期のデータからの数字になってしまうので
直近の出来が反映されないという問題点があります。
こういう例については、内容を考察することでカバーしたいと思います。

推定上がり3ハロン】※基準値34.0
天皇賞秋末脚

これまで同様、データを取ったレースの4コーナー位置取りの平均を元に
脚質を分類しています。

東京では上がり3ハロンが0.1秒違うとおよそ0.63馬身差が縮まる計算。
4コーナーで先頭から何馬身差以内にいれば前に届くか、という数字を
付記しています(馬身)

先行勢の中では・・・カレンブラックヒルが圧倒的に優勢。
粘り込む脚質ではありますが、一旦は完全に抜け出すことになりそうです。

好位辺りからの馬の中ではフェデラリストが最有力となっていますが
これは春の好調期までのデータ。このところは前にもつけられなく
なっていますし、末脚も止まっているだけに割引が必要になりそうです。
本来の実力を発揮できたら、という感じでしょうか。

次点評価は・・・トランスワープ
特に脚質転換をしてからのここ3走に絞れば33.8という計算になるので
キレ味は完全に最上位評価
年齢とローカル実績ということで人気を落とすのであれば
是非狙ってみたい1頭になりそうです。

フェノーメノはちょっと数字が落ちますが、しっかりと前に
押し上げる競馬が出来れば可能性がありそうです。

トーセンジョーダンは微妙ですね。
本来は前につける脚質の馬だけに、データ的には扱いが難しくなっています。
逆に言えば、この末脚で先行するなら・・・カレンブラックヒル以上の
評価ということになるので、侮るのは危険かも。

ルーラーシップも位置取り次第、という感じになりそうです。
このところは前につける形になったので末脚が甘くなった感じですが
中段からの伸び脚を使った場合は33.7という計算。
広いコースで本来の脚質が活かせれば突き抜けてもおかしくないと思われます。

ダークシャドウは昨年の計算でもそれほどキレる感じでは
ありませんでしたが、蓋をあけてみれば2着と好走。
先行した前走の札幌記念のデータを除けば数字はもう少し上がるので
あとは位置取り次第でしょうか。

エイシンフラッシュは・・・ここ1年のデータだと評価が大幅ダウン。
以前は速い上がりを使えていた馬なので、復活すればまるで状況が
変わると思いますが、前走までの状態を払拭出来ているかに注目。
デムーロ騎手にも大いに期待したいところです。

位置取りが微妙ですが、ナカヤマナイトも末脚があるので
柴田善騎手の位置取り、コース取り次第で穴馬の資格はありそうですね。

サダムパテックは使われ方がバラバラなので、データの取り方で
かなり数字が変わってしまいます。
とはいえ、東スポ2歳S以来、最速の上がりを使えていませんし、
上位馬相手のキレ勝負では分が悪いところがありそうです。

ジャスタウェイはこれまでの8戦中5戦で最速の上がりを記録。
極端なキレを使えたレースもあるわけで、ハマったときには
もっと速い上がりを使える可能性は十分にあると思われます。
ただし、位置取りが後ろになりやすいのは大きな難点。
もっと前から脚を使える上位馬を飲み込むような脚を期待するのは
厳しいかもしれません。余程前に負担が掛かるような展開になれば・・・

天皇賞秋(斤量負担分析)  担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)についてもう少し見ておきたいと思います。

実質斤量負担
天皇賞秋斤量負担

競走馬の大型化が進んでいることを裏付けるように、
天皇賞秋の出走馬の平均馬体重は年々増加傾向。

03年、04年には470kg台だった平均馬体重が10年、11年には
490kgオーバーとなっています。

今年の出走馬の平均馬体重は・・・499kg(前走ベース)
当日になってみないと正確にはわかりませんが、03年の改装以来
最も重い平均となっています。

ただし、今後ディープインパクト産駒が増えてくるようだと
少し傾向が変わるかもしれませんね(^^;

天皇賞秋の馬体重の面での好走ラインは480kg以上(牝馬は460kg)

460kg以上あれば一応ヒモ候補、という感じになっています。

有力視される馬の中では・・・トーセンジョーダンが微妙なところですが、
通常は480kg以上ある馬ですし、中間で馬体増になっているようなので
おそらくは問題なさそう。

カレンブラックヒルは3歳馬ということで斤量が軽いため、一応及第点と
考えて良さそうです。

勝ち馬に関しては11.5%以下、特に11.0%以下の馬が
よく好走している傾向が出ています。

3歳馬のフェノーメノ、昨年2着のダークシャドウ辺りは
斤量負担の面で後押しが出来そうですね。

トランスワープは斤量負担の面では最も優位(最重量:爆)
面白い1頭になりそうです。

※コメント欄で木曜計量についての質問がありました。
 久々に競馬さん、赤ヘルさん、ありがとうございます。

 以前にもふれたことがありますが、木曜の計量は調教師の申告制
 なっているとのことで、かなりいい加減な数字になっているようです。
 20kg程度ある鞍や馬具をつけたまま計量をしたり、
 さらに騎手を乗せたままで計量したあとに人間の分を適当に引いて申告したりと
 やり方がバラバラ。
 中にはマイナス体重を誤魔化すためにあえて鞍つきで計量しておいて
 体調に問題がないふりをする、といった悪質なことも行われることも
 あるようです(そんなことはないと信じたいですが)
 
 今回はルーラーシップが+30kgと信じがたい数字になっていましたが
 おそらくは・・・鞍つき軽量だと思われます。
 当日になってみないと本当のことはわかりませんが、
 出来れば木曜計量をしっかりとした管理の下に正確にやって貰えたら
 助かるんですけどね・・・(>_<)

天皇賞秋(ダイワメジャー産駒について)  担【けん♂】

まだ古馬との対戦をそれほどこなしていないので、データとしてまとめるには
ちょっと早いですが、ダイワメジャー産駒の傾向と対策について
少し見ておきたいと思います。

総合成績(複勝率)
・芝 32.8%
・D 25.4%

トータル出走数が倍ほど違いますが、ひとまず明らかに芝適性が高い
成績となっています。

距離別実績(芝:複勝率)
~1400m 32.0%
~1800m 34.7%
~2200m 30.4%
~2600m 18.8%
2600m~ 未出走

今のところイメージ通りマイラー、という分布になっています。
距離延長よりは距離短縮での方が好走率が高く、スピードのある
産駒が出ているようですね。
その内、東京での成績を抜き出してみると

~1800m (11- 4- 4-44) 複勝率 30.2%
~2200m ( 1- 1- 0- 7) 複勝率 22.2%

どちらも当該距離全体の複勝率よりも下がっており、
どうやら東京が得意、というタイプではなさそうです。
中距離に関してはデータが少ないので微妙ではありますが、
特に大きく成績が低下傾向
カレンブラックヒルがマイラーの資質の高さで毎日王冠をこなしたのであれば
あと1ハロンの延長は意外に大きなマイナス材料になってしまうかもしれません。

馬場状態別実績(芝:複勝率)
良馬場 32.4%
雨総合 34.1%

稍重  30.7%
重馬場 38.9%
不良  37.5%
重+不 38.5%

今のところ、重馬場巧者という傾向が出ています。
馬格のあるタイプも多いですし、見た目どおりのパワータイプ?(^^;
多少湿ったくらいよりも、重や不良の方が成績が上昇している点にも
注目しておきたいところです。
今週末には雨予報も出ているので、恵みの雨になるかもしれませんね。


うーん、2歳戦の成績を見ていると「数打ちゃ当たる」的な印象で
勝ち星は多いけれども、出走回数がそれ以上に多く、質より量のタイプかと
思っていましたが、トータルの複勝率は今のところ30%を超えており、
意外に安定感のある成績になっています。
まぁ・・・ディープインパクトのようなキチガイじみた好成績では
ありませんが、SS系種牡馬としては及第点と言って良さそうです。

基本的にはマイラー。芝適性が高く、パワータイプで重馬場巧者。
もっさりしたイメージどおりのキャラクターで良さそうです(笑)

ダイワメジャー自身は安田記念や天皇賞秋を制していますが、
年齢を重ねて再ブレイクするまでは「中山専用機」みたいな
位置付けだった馬だったわけで、産駒も本質的に東京向きではない、
と考えておいた方がいいかもしれません。

今後、出走回数が増えて古馬との対戦でどう数字が変わってくるかにも
注目したいと思いますし、2年目の産駒がまた違った傾向を出すことも
多いのでその辺りの変化にも注意したいと思います。

天皇賞秋(馬体について2)  担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)出走予定馬の馬体について、第2弾です。

【ルーラーシップ】
(AJCC)
ルーラーシップ12AJCC
(宝塚記念)
ルーラーシップ12宝塚
(天皇賞秋)
ルーラーシップ12天皇賞秋
元々骨格の割に肉付きが良い方ではありませんが、
今回は休養明けとは思えないほど絞り込んで
メリハリのついた馬体に仕上げてきています。
前後の筋肉の充実度も高く、究極の仕上げに近い印象。
馬体に余裕が感じられないのが逆に不安になるくらいに
絞り込んでいるので輸送を考えると諸刃の剣の面も・・。

【トゥザグローリー】
(中山記念)
トゥザグローリー12中山記念
(宝塚記念)
トゥザグローリー12宝塚
(天皇賞秋)
トゥザグローリー12天皇賞秋
太いクビ差しを上半身がガッチリ支えており、
下半身の出来も良化傾向。
腹回りにかなり余裕があり、全体的に重い感じに
なっているので、いきなりは・・・微妙。
先を見据えて余裕をもたせている印象です。
予定しているピークは・・・有馬記念でしょうか。

【エイシンフラッシュ】
(宝塚記念)
エイシンフラッシュ12宝塚
(毎日王冠)
エイシンフラッシュ12毎日王冠
(天皇賞秋)
エイシンフラッシュ12天皇賞秋
大きな変化はないものの、少し緩めに見えた前走を叩いて
グッと引き締まってきた印象。
充実度という面ではもう一歩という感じもありますが
クビ差しから上半身にかけてのラインが力強く
馬体を大きく見せており、状態は良さそうです。

【トーセンジョーダン】
(天皇賞春)
トーセンジョーダン12天皇賞春
(札幌記念)※回避
トーセンジョーダン12札幌記念
(天皇賞秋)
トーセンジョーダン12天皇賞秋
休養明けとはいえ、一旦札幌記念出走に向けて
仕上げているので実質的にはそれほど間隔が
あいている感じではないと思いますが、それでも
馬体のハリなどはもう一つという印象。
大きく崩れたところはないので力が出せそうですが
万全の出来とは言い難い感じかと。

【アーネストリー】
(大阪杯)
アーネストリー12大阪杯
(宝塚記念)
アーネストリー12宝塚
(天皇賞秋)
アーネストリー12天皇賞秋
流れ気味になっていた下半身は充実度を増して回復。
腹袋は元々大きいタイプなのですが、それにしても
今回はかなりポッテリ(爆)
バランス的には良い頃に戻っている感じがあるので
どこまでやれるか・・・

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

天皇賞秋(馬体について1)  担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)出走予定馬の馬体について見ていきたいと思います。

【カレンブラックヒル】
(NHKマイル)
カレンブラックヒル12NHK
(毎日王冠)
カレンブラックヒル12毎日王冠
(天皇賞秋)
カレンブラックヒル12天皇賞秋
前後の筋肉のバランスは春頃と変わりなく、
安定したシルエットになっています。
前走のダメージがあったわけではないと思いますが、
少し腹回りに余裕が感じられる点と筋肉のハリが微妙に
低下しているところから緩めたところがあったのかも。
全体的な出来は春に比べても遜色ないので
十分に好走出来そう。

【ジャスタウェイ】
(NHKマイル)
ジャスタウェイ12NHK
(ダービー)
ジャスタウェイ12ダービー
(天皇賞秋)
ジャスタウェイ12天皇賞秋
ハーツクライ産駒らしい胴長でソーセージに
楊枝を挿したような馬体(爆)
春に比べて下半身が大幅に強化されており、
その分、ちょっと腰高の立ち姿になってしまって
いますが、距離に問題はなさそう。
上半身にもう少し力感が出てくればさらに良化が
期待出来そうです。耳を広げて気の悪いところを
見せているので安定して好走があるタイプでは
ないかもしれません。

【ダークシャドウ】
(11天皇賞秋)
ダークシャドウ11天皇賞秋
(札幌記念)
ダークシャドウ12札幌記念
(天皇賞秋)
ダークシャドウ12天皇賞秋
復帰戦の札幌記念では下半身の肉付きに不足が
感じられましたが、叩いて良化。
昨年の好走時のシルエットをほぼ取り戻したと
見て良さそうです。
光の加減もあって少し皮膚感が厚く見えるのが
気になりますが、重箱の隅程度(^^;
上半身の力感も高く、大いに期待出来そうです。

【フェノーメノ】
(ダービー)
フェノーメノ12ダービー
(セントライト記念)
フェノーメノ12セントライト
(天皇賞秋)
フェノーメノ12天皇賞秋
芦毛とはまた逆に黒過ぎてよく見えない馬ですが(笑)
叩いての良化は思ったよりも進んでいない印象。
上半身のハリが不足気味で、春ほどの充実度が
感じられません。バランスが崩れているわけではないので
力は出せそうですが、上積みには期待しにくいかも。

【ナカヤマナイト】
(大阪杯)
ナカヤマナイト12大阪杯
(オールカマー)
ナカヤマナイト12オールカマー
(天皇賞秋)
ナカヤマナイト12天皇賞秋
以前に比べてクビ差しに力強さが出てきた印象で
ひ弱に見える点が解消、まとまった好馬体に
なってきたと思います。
下半身も引きつけられており、上半身の力感も十分。
現時点での力は十分に出せそうです。

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

天皇賞秋(中間まとめ&雑感)  担【けん♂】

ざっと天皇賞秋(東京2000m)の出走馬を見たところで
週半ばの時点での直観まとめ?です。

メイショウカンパクが回避、マイネルスターリーが繰り上がりに
 なっています。

期待出来そうな馬
・ルーラーシップ
 東京適性も高く、能力は抜けている。メンディザバル騎手も
 回復したようだし、素直に期待出来そう。

・カレンブラックヒル
 おそらく前の馬でも十分に粘れるペースになりそう。
 距離経験がないのが弱味ですが、この血統は天皇賞秋に縁がありそう。

・ダークシャドウ
 東京適性、実績が高く、叩いた効果も見込めそう。
 上位評価でよさそうかと。

・フェノーメノ
 世代屈指の能力馬、東京ならば余程極端な競馬をしなければ
 十分に闘えそう。

能力的には期待出来そうだがちょっと割り引きたい
・トーセンジョーダン
 6歳というのは条件に引っ掛かるが、出走回数が少なく
 血統的にもまだ十分に期待出来そう。
 休養明けというのはマイナス材料、スミヨン騎手の腕でなんとか・・・

・トゥザグローリー
 能力は認めるものの、東京では少し割引。休養明けというのもマイナス。

人気を落とすなら狙ってみたい
・エイシンフラッシュ
 前走よりもペースが緩くなるのはプラス材料。デムーロ騎手の手腕込で。

・ジャスタウェイ
 前走は展開に恵まれたものの、それにしても末脚は秀逸。侮れない。

・サダムパテック
 世代屈指の評価を受けていた馬。東京適性も高く、穴馬の候補としては
 十分に資格あり。

穴馬ながらちょっと厳しいか・・・という馬
・トランスワープ
 年齢的には完全にオーバー。相手関係強化で厳しいが、勢いがあるだけに。

・ナカヤマナイト
 充実してきているのはたしかが、それでも上位馬とは差が感じられるかと。

・フェデラリスト
 復活に期待したいが、さすがに状態に不安がありそう。

可能性はもちろんあるけれど、正直、来たらお手上げ(^^;
・ダイワファルコン
・ネヴァブション
・アーネストリー
・マイネルスターリー
・ジャガーメイル
・シルポート

こういう思い込みが逆に尾を引いて先入観に囚われてしまわないよう
改めて見直していきたいと思います(^^)

天皇賞秋(小牧騎手について)  担【けん♂】

今回の天皇賞秋(東京2000m)でおそらくハナを切ることになる
シルポートに騎乗する小牧騎手について少し見ておきたいと思います。

小牧騎手が東京2000mに騎乗したのは過去に15鞍しかありません。
・・・残念ながら未だ未勝利というのは余談ですが(爆)

その内、先行気味に行ったレースの800m及び1000mの
通過タイムを見てみると・・・

★04年1000万下(ハナを切って逃げ)
800m  49.5
1000m 62.1

★07年プリンシパルS(3番手から途中で先頭に立って逃げ)
800m  47.6
1000m 60.3

★10年天皇賞秋(2番手追走)
800m  46.9
1000m 59.1

実質的にシルポート(酒井騎手)が引っ張った10年の天皇賞秋は
あまり参考になりませんが、基本的にはそれほど速いペースでは
逃げていません。むしろスロー気味な感じでしょうか。

同じシルポートで逃げた11年と12年の毎日王冠を比較してみると

★11年毎日王冠
800m  48.7
1000m 61.1

★12年毎日王冠
800m  46.0
1000m 57.8

うーん、どう考えても別人としか思えないほどの変節ぶりです(爆)

東京1600mで逃げた場合は以前から暴走傾向があった騎手ですが
1800m、2000mではむしろスローペースになりがち。
なので、今回も思ったほどぶっ飛ばす騎乗はして来ない・・・かもしれません。

ただし、上に挙げたとおり、今年の毎日王冠では人が変わったように
暴走しているだけに、シルポートで逃げるときには思い切って行くだけ
と決めている可能性もあります。

まぁ・・・それにしても昨年の天皇賞秋ほどのペースには
なりそうもないですね(笑)

★11天皇賞秋(シルポートの鞍上は蛯名騎手)
800m  45.1
1000m 56.5

明らかにやり過ぎです(^^;
毎日王冠から距離を延長してさらに速いペースで逃げないと
こうはならないわけで、おそらくは10年の天皇賞秋に近いくらいの
ペースになるのではないでしょうか。
46秒台で800mを通過、1000mは58秒台後半から59秒台前半。
場合によっては想定以上のスローペースの可能性もゼロではなさそう。

10年の天皇賞秋では中段からブエナビスタが差し切って勝利。
2着には後方からペルーサが突っ込みましたが、3着のアーネストリー、
4着のオウケンサクラは前につける競馬をしていた馬でした。

ある程度飛ばして行ったとしても力のある先行馬なら残れるペース。
うーん、無敗のカレンブラックヒルはやっぱり侮れないかも・・・。

天皇賞秋(過去の勝ち馬の馬体)  担【けん♂】

過去の天皇賞秋(東京2000m)の勝ち馬の馬体写真を並べてみました。

【トーセンジョーダン】
(11天皇賞秋)
トーセンジョーダン11天皇賞秋

【ブエナビスタ】
(10天皇賞秋)
ブエナビスタ10天皇賞秋

【カンパニー】
(09天皇賞秋)
カンパニー09天皇賞秋

【ウオッカ】
(08天皇賞秋)
ウオッカ08天皇賞秋

【メイショウサムソン】
(07天皇賞秋)
メイショウサムソン07天皇賞秋

【ダイワメジャー】
(06天皇賞秋)
ダイワメジャー06天皇賞秋

【ヘブンリーロマンス】
(05JC)
ヘブンリーロマンス05JC

【ゼンノロブロイ】
(04天皇賞秋)
ゼンノロブロイ04天皇賞秋

【シンボリクリスエス】
(03天皇賞秋)
シンボリクリスエス03天皇賞秋

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

こうして並べてみると、サンデーサイレンス、ジャングルポケット、
タニノギムレット、オペラハウス・・・血統はバラバラながら、
馬体のシルエットはかなり似ている印象です。

クビは高からず、低からず、非常に太く力強く、
それを支える上半身にも力感があります。

下半身は丸みを帯びており、後肢が後方に流れるような
突っ張った立ち姿をしている馬はいませんね。
腿も引き上げられており、いかにもバネがありそうな
仕上がりになっています。

前後のバランスが取れているのも特徴でしょうか。
どちらかに偏ったような馬では勝ち切るのは難しそうです。

ウオッカの馬体は見た瞬間に衝撃を受けた記憶があります。
まるでブロンズの彫刻のようですよね(^^)g
個人的にはサラブレッドの理想像の一つかも、と思っています。

おおよそのイメージを頭に入れた上で今年の出走予定馬についても
見ていきたいと思います。

プレゼントを頂いた気分?!  担【けん♂】

働きアリの法則
2割が働き者、2割が怠け者、6割が普通。
2割の働き者を取り除く、と残りの2割が働き者になる。

・・・どうやら確たる根拠のない話らしいですが、
人間の社会を見てもなんとなく納得できる気がします。

小学生のときに、

働かなくとも十分な食べ物、その他必要なものが
 無料で手に入る社会になってもあえて働くか?


という質問をしたら「情けないことを考えるな!
と父親に張り倒されました。

・・・別に怠けたい、とかそういう意味ではなかったんですけどね。
純粋に学術的興味だったのに・・・(>_<)

で、実際に1年ほど何もせずに過ごしてみたことがあるんですが
耐えられないほど暇で、逆にしんどくて、気が狂いそうになりました。

いくら夜更かししようが、いつまでも寝ていようが別に何もなし。
何時に目が覚めても何もすることがない・・・予定がない
というのは生きてる実感がなくなるんですよね。

よく南の島でのんびり、とか聞きますが
自分には向いてないなぁと実感しましたね。
あれも「もう休みが終わっちゃう・・・」
という期限があるからいいんじゃないかと思います。

忙し過ぎるのも体がきついですが、精神的に充実している分、全然マシ。
というか、結構あたふたしているのって好きなのかも(爆)>マゾ?!

アラブの大富豪とか、キャデラックを色違いで揃えるとか、
馬券も売らないのに馬を走らせて賞金を懸けるとか、
水不足の砂漠に池を作って錦鯉を放すとか・・・
絶対にですよね(笑)
退屈過ぎてやることがない・・・そんなニオイがプンプンします。
そんな人生も羨ましいとは思えないですね。

本日は私の誕生日でした。
同じ誕生日の上村騎手、石橋守騎手、あらたさん、おめでとうございます。

誕生日を仕事でめちゃ忙しく過ごせました。あー幸せ・・・
変態か!オラァ(p゚ロ゚)==p)`д)グハッ

panda.jpg

天皇賞秋(各馬分析3)   担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)出走予定馬の各馬分析、第3弾です。

ナカヤマナイト】牡4 58.0 (美浦) ステイゴールド×(カコイーシーズ)
一線級との対戦では分が悪い面を見せていますが、輸送に弱いところが
あるのかも。前走のオールカマーでは中段から押し上げてしっかりと
勝ち切っており、能力の高さを証明。馬体を戻していた点も評価
出来ると思われます。東京で行われたクラシックでは4着、5着と
敗れてしまいましたが、前哨戦では連対を外しておらず、適性面でも
期待出来そう。あとは力関係・・・。

ネヴァブション】牡9 58.0 (美浦) マーベラスサンデー×(Mill Reef)
前につけて抜け出す競馬で好走していましたが、近走では後方からに
なりがち。持ち味を活かすことも出来ずに5戦連続で二桁着順と
低迷してしまっています。年齢的にも復活は難しいところ。
条件が合えば好走があるかもしれませんが、相手が揃った今回は
さすがに厳しそう。

フェデラリスト】牡5 58.0 (美浦) Empire Maker×(サンデーサイレンス)
休養を挟んだ宝塚記念から歯車が狂った感じで先行力が影をひそめ、
後方から何も出来ない競馬でまさかの連続二桁着順。
叩き良化型の面があるとは思われますが、それにしても内容が
悪過ぎるだけに、どこか異常があるのかもしれません。
調子がまともなら東京でも十分に適性があるので、復活があっても
おかしくないと思いますが・・・。

フェノーメノ】牡3 56.0 (美浦) ステイゴールド×(Danehill)
東京では3勝、2着1回とほぼ完璧な成績。
休養明けのセントライト記念では機動力を見せ、苦手にしていた中山も攻略。
馬体を戻していた点も評価出来るところです。
東京での伸び脚は相当な威力があるだけに、ここでも勝ち負けに
なっても不思議はないかも。あとは古馬との力関係。

メイショウカンパク】牡5 58.0 (栗東) グラスワンダー×(ダンスインザダーク)
好走は平坦コースに偏っており、前走では京都大賞典を差し切り勝ち。
前が崩れた内容だっただけに、見た目ほどの評価は出来ませんが
末脚勝負になればそれなりに期待出来そうです。
イメージはオースミグラスワンでしょうか(^^;

ルーラーシップ】牡5 58.0 (栗東) キングカメハメハ×(トニービン)
無駄に飛びが大きい、と評された馬ですが、好位から瞬間的に
トップスピードに乗れる上に、スピードに乗ってから止まらない脚を
使える能力馬に成長。東京コースに出走するのはダービー以来に
なりますが、広いコースでこそという馬だけに適性に問題はなし。
ポン駆けも利くタイプなので能力的には十分に勝ち負け。

天皇賞秋(各馬分析2)   担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)出走予定馬の各馬分析、第2弾です。

ジャスタウェイ】牡3 56.0 (栗東) ハーツクライ×(Wild Again)
ハイペースとなった毎日王冠では後方から進出し、2着と健闘。
馬体を落としていた春は失速してしまいましたが、秋になって
充実して戻ってきた印象です。タフな流れの中で脚を使えているので
距離延長への対応力もありそう。斤量増についても馬格があるので
問題ないと思われます。実績的に前走をフロック視したくなる向きも
ありますが、底を見せておらず、侮れない1頭になりそうです。

ダイワファルコン】牡5 58.0 (美浦) ジャングルポケット×(サンデーサイレンス)
オールカマーでは本来の前につける競馬をすることが出来、2着と健闘。
東京では少し後ろからになりがちで、キレでは上位馬相手だと
厳しいだけに、展開がハマるとしたらスローの後傾ラップ・・・。
先行馬によりますが、今回はちょっと可能性が低そう。

ダークシャドウ】牡5 58.0 (美浦) ダンスインザダーク×(Private Account)
ドバイ遠征からの復帰戦となった札幌記念では慎重に前々で競馬をして
最後にかわされて2着。国内では11年の年明けから連対を外しておらず
昨年の天皇賞秋でも2着と健闘しています。
東京では6戦5勝と非常に好走率が高く、今回も期待出来そう。
展開に合わせて位置を変えられるのもプラス材料。

トゥザグローリー】牡5 58.0 (栗東) キングカメハメハ×(サンデーサイレンス)
昨年の天皇賞秋では前崩れの展開を差し込んだものの5着止まり。
本来は前につけて行くスタイルだけに、決め脚勝負になると少し分が悪い面が
ありそうです。ハマったときの破壊力は相当ですが、気性的に不安定な分、
信頼度には欠けてしまいます。中山、京都で見直したい馬かと。

トランスワープ】せ7 58.0 (美浦) ファルブラヴ×(リアルシャダイ)
7歳にして重賞初挑戦となった函館記念を快勝、続く新潟記念でも
鋭く脚を伸ばして連勝を飾りました。
まだ20戦しかしておらず、7歳にしては馬体が若い馬だと思われますが
相手関係を考えると、ここでは少し厳しそう。
底を見せていないだけに、注目度が下がる今回は穴馬として
面白そうですが・・・

トーセンジョーダン】牡6 58.0 (栗東) ジャングルポケット×(ノーザンテースト)
東京では3勝、2着2回と完全連対。昨年の天皇賞秋でも後方から差し切り勝ちを
おさめています。基本的には前につけて脚を伸ばすスタイルですが、
展開次第では末脚も使えるという能力馬。騎手の力量に左右される面があるので
枠順と鞍上には要注目。天皇賞春で2着と好走したあと。脚元の問題で
宝塚記念、札幌記念を回避、休養明けでもそれなりに走る馬ですが、
ぶっつけ本番になるのはやはりマイナス材料になりそう。

続きます。

天皇賞秋(各馬分析1)   担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)出走予定馬について見ていきたいと思います。

アーネストリー】牡7 58.0 (栗東) グラスワンダー×(トニービン)
昨年のこのレースで14着と大敗して以来、完全に調子を崩してしまい
お預けになっていた凱旋門賞挑戦も当然無くなってしまいました。
先行力はまだキープしていますが、末脚が鈍ってしまう感じで
現状では上位馬相手に押し切れるだけの力は期待しにくい状況。
グラスワンダー産駒は一旦崩れると復元が難しい印象なので・・・。

エイシンフラッシュ】牡5 58.0 (栗東) King’s Best×(Platini)
復活を期待された毎日王冠では、ハイペースの前崩れになり
位置取り的には有利になりましたが、どちらかといえばスローの
瞬発力勝負が得意なタイプだけに、脚を伸ばし切れませんでした。
今年も先行馬が引っ張る展開になってしまうと持ち味は出せないかも。

カレンブラックヒル】牡3 56.0 (栗東) ダイワメジャー×(Grindstone)
復帰戦となった毎日王冠ではハイペースに巻き込まれないよう
スッと前を行かせて、後方から馬が寄って来たところで二枚腰を使い、
伸び切って5連勝達成。前の馬に厳しい流れの中で踏ん張ったのは
高い能力の証明、父子制覇なるか・・・。

サダムパテック】牡4 58.0 (栗東) フジキセキ×(エリシオ)
京王杯SCで復活勝利をおさめたと思ったら、次の安田記念では
1番人気を背負って中段で脚を維持するのが精一杯・・・9着と
敗れてしまいました。陣営としても適性を探るのに苦しんでいる印象です。
少なくとも極限のスピード勝負は合わない感じ。
ゆったり行っての末脚勝負になれば出番があってもおかしくありませんが、
先行馬次第になりそう。

シルポート】牡7 58.0 (栗東) ホワイトマズル×(サンデーサイレンス)
東京ではペースがわからなくなる?小牧騎手が安田記念、毎日王冠と
連続でぶっ飛ばして・・・連敗大敗。昨年は蛯名騎手が同様に超絶
ハイペースを作ってしまいましたが、今年も似たようなペースに
なってしまうかもしれません。後半にペースを上げるレースに
持ち込めればチャンスがありそうですが、現状では期待薄。

ジャガーメイル】牡8 58.0 (美浦) ジャングルポケット×(サンデーサイレンス)
天皇賞春では4着と衰えのないところを見せましたが、
天皇賞秋では15着(降着)、9着とふるわない成績を続けています。
流れが速いと後方からになりやすく、脚をためる感じになるので
よほどの前崩れにならないと厳しそう。

続きます。

天皇賞秋(体重別実績)   担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)について見ていきたいと思います。

体重別実績:天皇賞秋(03年~)】
天皇賞秋体重

460kg以上の馬が各ゾーンごと2勝ずつで分け合っています。
出走頭数の割合から考えると500kgを超えるくらの馬の成績は優秀
基本的に馬格はある方が優位と考えて良さそうです。
520kgを超える大型馬でも割り引く必要はなさそうです。

昨年はトーセンジョーダンが478kgで勝ちましたが
大幅なマイナス体重での出走となっており、通常は480kgを
超える
馬格の馬でした。
460kg台で勝ったのはカンパニーのみ。
03年、04年と460kg台の馬が連続して2着に入っていますが
この2年は出走馬の平均体重自体が470kg台と小さめだった
影響もありそうですね。

460kgを切って勝ったのは10年のブエナビスタのみ。
例外的な強さの馬ですし、牝馬ということでもう1つ上のゾーンの馬と
考えた方がいいかもしれません。
07年の2着に430kgのアグネスアークが入っていますが、
この年は後方の馬が大挙して事故に巻き込まれて失速したという
例外的な年だけに評価は微妙です。

基本的には・・・好走の下限ラインは480kgと考えて良さそう。
例外的な馬を除けば・・・460kg台までの馬は3着までのヒモ候補、
という感じでしょうか。

実質斤量負担別実績
天皇賞秋斤量

斤量負担で見ても、明らかに負担が小さいければ小さい方が優位
11.0%を切る馬が3勝とリードしています。

12.0~12.5%までで勝ったブエナビスタ、カンパニーは例外扱い、
トーセンジョーダンは先ほどふれたとおり、通常の馬体重で考えれば
12.0%を切るゾーンに入っています。

基本的な好走上限ラインは12.0%
11.5~12.0%で勝ったのは04年のゼンノロブロイのみ
ということで、特に11.5%以下の馬を重視したいところ。

天皇賞秋(年齢別実績)  担【けん♂】

ウオッカもブエナビスタもいない天皇賞秋(東京2000m)ですが
新鋭も登場し、今週末も大いに楽しめそうです(^^)

年齢別実績:天皇賞秋(03年~)】
天皇賞秋年齢

圧倒的に優勢なのは4歳馬。5勝を挙げているだけでなく
連対率、複勝率ともに非常に優秀。

続いて5歳馬も頑張っています。2、3着が多い感じもありますが
総合的には4歳馬とほとんど差のない好成績になっています。

3歳馬は2着、3着まででひとまず勝ち馬は出ていない状況。
※03年以降
ただし03年、07年、09年、11年には出走馬自体がいなかったわけで、
割合で考えると非常に優秀と言って良さそうです。

6歳以上は・・・極端に成績悪化。
6歳で3着、8歳で1着になったのは・・・ともにカンパニー。
年齢を重ねて強くなった超特例の馬だけに、例外と考えて良さそうです。

今回の登録馬の年齢

★9歳
ネヴァブション

★8歳
ジャガーメイル

★7歳
アーネストリー
シルポート
トランスワープ
マイネルスターリー※

★6歳
タッチミーノット※
トーセンジョーダン

★5歳
エイシンフラッシュ
ダイワファルコン
ダークシャドウ
トゥザグローリー
フェデラリスト
メイショウカンパク
ルーラーシップ

★4歳
サダムパテック
ナカヤマナイト

★3歳
カレンブラックヒル
ジャスタウェイ
フェノーメノ

※→除外予定

今年は4歳馬が2頭だけと寂しい状況。
その代わり、かなり期待される3歳馬が参戦してきています。
充実感のある5歳世代、そして6歳になった昨年の覇者
トーセンジョーダンがどう絡んでくるのか・・・。
面白いレースになりそうですね~(^^)g

天皇賞秋(展開分析)  担【けん♂】

天皇賞秋コース
※東京2000mのコース図と天皇賞秋の平均ラップ(03年~)

天皇賞秋が行われる東京2000mは向こう正面から伸びたところの
ポケットからスタート。
スタート直後にカーブがあり、先行するなら内枠が相当有利です。
ただし、カーブを曲がりながらゆったりと下って行くため
スピードに乗った外枠の馬が前をかわしに行くのも可能です。

向こう正面の直線は途中に微妙な上りポイントを含みながらも
基本的に下り坂になっているのでペースが上げやすく、
暴走系の逃げ馬がいるときは極端な前傾ラップになることも・・・。

過去の天皇賞では前半1000mのペースは56秒台(これは多分例外^^;)
から62秒台程度とかなり幅広くなっており、ひとまとめには
できないバラエティに富んだ展開となっています。
ペース配分に関しては逃げ馬の脚質によるところが大きいですね。
昨年はシルポートが大暴走・・・事前に読むのはなかなか
難しい面がありそうです。

下りながらの3コーナーを曲がってカーブ突入。
3歳戦と違い、古馬の最高峰のレースということでここでの減速は
基本的にありません。
締まったペースのまま直線へ入っていくことになるので
この間に後方から追い上げていこうとする馬は直線手前でかなり脚を使うことに
なってしまいます。

前がペースを落とさずに行く展開になるので4コーナーでは
隊列はかなり縦長の展開になりやすい印象。

位置取り的には前の方が有利になりますが、ロングスパートに
耐え切れない先行馬は直線で脱落。
能力の高い好位追走馬および中段から末脚を使える馬の競い合い、
ということになってきます。

4コーナー位置取りと着順の関係
    1着→2着→3着
11年 11  7 13(番手)
10年  8 17  4
09年  9  4 14
08年  7  1  5
07年  4  7 10
06年  2  6 10
05年  8  8  3
04年  9  3  8
03年   7 18  6

先行   1  2  1
好位   1  2  3
中段     3  1
後方   1  2  4

勝ち馬に関しては中段からの差しが圧倒的。
昨年は超絶ハイペースになったこともあり、トーセンジョーダンが
11番手からの差し切り勝ちを決めましたが、
基本的には最後方辺りから突っ込んでくるのは難しいようです。

先行馬で勝ち切ったのはダイワメジャーのみ。
逃げて2着に残ったのが半妹のダイワスカーレットというのが
面白いところです
前で残るのは相当な能力馬に絞った方が良さそうです。

基本は中段、好位からの差し馬を重視。
力勝負になりやすい構造なので、実力本位で考えればいいと思いますが、
後方からになりやすい馬に関してはちょっと割り引いて考えておく
必要がありそうです。

菊花賞回顧(2冠達成!)  担【けん♂】

好天に恵まれた京都競馬場で菊花賞が行われました。

皐月賞馬ゴールドシップは単勝1.4倍と極端な1本被り。
2番人気が10倍を超えており、逆にその他の馬はどんぐりの背比べ
というか、どの馬も信用に欠けるために淡い期待を受けて横並び、
という感じのオッズになりました。

予想は→ココ

結果は・・・

1着○ゴールドシップ    3.02.9  上がり35.9
2着 スカイディグニティ   13/4
3着 ユウキソルジャー
4着×ベールドインパクト

9着◎マウントシャスタ
11▲ニューダイナスティ
14△タガノビッグバン
15×ビービージャパン

※全着順は→ココ

スタート時点では少し押して行こうとしたゴールドシップの内田博騎手でしたが
思ったよりも行き脚がつかなかったことで、プラン変更。
スッと最後方にまで下げて、体をほぐすようにゆったりと走る形を選択。

ハナを奪ったのは想定どおりビービージャパン。
2番手にコスモオオゾラ、タガノビッグバンも一緒に上がって前につける形。

思った以上に前に行く馬が多く、2番手以降の馬はダンゴ状態になってしまい、
なかなか内のポジションが取れない状況。
好位の外からトリップが脚を使って2番手に上がり、
続いてフジマサエンペラーも前に上がって3番手の外。

コスモオオゾラ、タガノビッグバンは内に控え、その後ろにアーデント。
先行を期待したニューダイナスティは好位集団の馬群の中。
その外をマウントシャスタが上がって行き、エタンダール、
フェデラルホールは中段を追走。

中段後方にスカイディグニティ、ユウキソルジャー、さらに後ろに
ベールドインパクト、ラニカイツヨシ。

ゴールドシップは後方から2番目、最後方にダノンジェラートという態勢。

13.0-11.9-12.2-12.2-11.6-11.6-12.6-12.5-12.3-12.2-12.5-12.2-11.9-11.8-12.4
前半1000m 60.9
中盤1000m 61.3
後半1000m 60.7

前半1000mを60.9というペースは少し速めながらまだいいですが、
中盤1000mを61.3というのはかなり速いペース。
例年、13秒台に落として息を入れる区間になるわけですが、
今年は最も緩んだラップが12.6・・・これは過去に例を見ないほどの
締まったペース
だと考えられます。

本来なら大逃げになってもいいようなペースだと思われますが、
後続集団が離れずについていく形になり、むしろ馬群はダンゴ状態

後方を追走していたゴールドシップはペースが速い割に先頭と
それほど差が開いていないのを見計らって、3コーナー手前で一気に前に進出

そのまま行ってしまいそうになるところを、スッとなだめて
好位の外で一旦息を入れて、そのあとのロングスパートに備える辺りは
内田博騎手の見事な手綱捌きだったと思われます。

ゴールドシップの進出にすぐさま反応したのが・・・メンディザバル騎手
京都の長距離経験はなかったものの、強い馬1頭に狙いを定め、
ゴールドシップにくっついて前へと進出。
うーん、慣れないコースでも強い相手と同じ騎乗をすることで
相手の経験値を自分のものにする
、という点は抜け目がないというか、
まさにスナイパーのような騎乗ぶり。さすがです。

日本人騎手で同じようにゴールドシップに合わせて行ったのは
佐藤哲騎手(ラニカイツヨシ)と四位騎手(ベールドインパクト)の2名。
ゴールドシップに離されないように呼吸を合わせて前に進出。

思ったよりも早く前に詰められたのに驚いたように
マウントシャスタの川田騎手が4コーナーで先頭に立ち、
ゴールドシップに応戦しましたが、早目に前に上がって脚を使ってしまったこともあり、
余力なく脱落・・・

あっさりとゴールドシップが先頭に立ったところにスカイディグニティが
迫りますが、さらに突き放してゴールドシップが圧倒的な能力を見せて2冠達成!

一旦はスカイディグニティに迫ったベールドインパクトが力尽きたところを
ユウキソルジャーが中段から差し切って3着に入りました。
うーん、さすがトーセンダンスの血・・・(^^;

★レース後のコメント

1着 ゴールドシップ(内田博騎手)
このメンバーで、GIホースとして強いレースをしなければと思いました。
馬もよく走っています。馬場入りの時、元気のいいところを見せていたので、
これなら弾けてくれるのではと思っていました。
前に行ければある程度のポジションでと思っていましたが、行き脚もつかなかったので
腹を括って後ろから包まれないようにレースを運びました。
ペースも落ち着いたので、早めに動いて、あまり外を回されすぎないようにしました。
この馬は後ろから来られても簡単には抜かせませんからね。
とにかく1番人気に応えることが出来て良かったです


2着 スカイディグニティ(友道康夫調教師)
惜しいところまで来ましたね。でも十分です。初めてのGIで
これだけの力を見せてくれました。夏を越えて本当に力をつけています。
最後は内と外との差があったかもしれませんが、距離は大丈夫ですね。
春の天皇賞を目標に今後は頑張っていきたいです


3着 ユウキソルジャー(秋山騎手)
4コーナーで、1、2着馬に離されてしまいました。そこでついて行ければ
とも思いますが、まだこれからの馬です。
今日は変則ペースの中、上手に走っています。次、頑張っていきたいですね


4着 ベールドインパクト(四位騎手)
スタンド前で引っ掛かりました。結果論ですが、ゴールドシップと同じ競馬をしても
良かったかもしれません。内枠でポジションを取りに行こうとしたのですが、
ゴチャついて他の馬に擦られて、スローで折り合いを欠いてしまいました。
それでも最後は一瞬オッと思いましたし、もう少しうまく乗ってあげられれば…


5着 ラニカイツヨシ(佐藤哲騎手)
出たなりの位置から1周目の下りはうまくハミが抜けたのですが、
2周目の坂では少しリズムがうまく行かないところがありました。
ただ、GIレースで準オープンの身で本当に頑張っています。
この馬にとってもいい経験になったと思います


7着 ダノンジェラート(三浦騎手)
キャリアを考えたら頑張っていました。でもこの馬にはいい経験になりました。
1戦1戦、成長して変わっています


8着 フェデラルホール(吉田隼騎手)
本当は、1、2着馬の後ろにいましたし、それについて行きたかったのですが…
ついて行くことが出来ませんでした。ただ、今後力をつけて行けば
もっとやれると思います


9着 マウントシャスタ(川田騎手)
いいところにつけて、道中はリズムも良かったです。
ただ、3コーナーで勝ち馬が早めに来たので動かざるを得ませんでした。
その段階でも手応えはあったのですが、この結果を見ると3000mは
長かったのかもしれません


14着 タガノビッグバン(太宰騎手)
状態は良かったですし、折り合いもついたのですが、4コーナーで
うまく捌くことが出来ませんでした


17着 コスモオオゾラ(岩田騎手)
もう少しパワーが欲しいですね。トモにもっと力がついてきたら、
さらに上を目指せると思います


前に行く脚質の馬が妙に多い、という点は気になっていましたが、
それにしてもこのペースでダンゴで進む、というのは完全に予想外。
前の馬にとって無茶苦茶厳しい流れになってしまいました。

とはいえ、あまり馬群が長くならない中、後方で脚をためたといっても
それなりに速い流れを追走したゴールドシップがさらに速い脚で前に進出し、
最後まで脚を伸ばし切ったというのは非常に高く評価して良さそうです。

レースぶりは昨年のオルフェーヴルに引けを取らない内容。
キレ味は微妙でも機動力と長く良い脚を使える馬なので
有馬記念に出てくることがあれば本命候補になるかも?!

スカイディグニティは・・・もっと高く評価して良かったですね。
推定上がり3ハロンでもゴールドシップを追いかけられる感じが
あっただけに、我ながら目が曇っていたとしか言いようがありません。
メンディザバル騎手の手腕も大きかったと思いますが、
ゴールドシップと同じような競馬をして、それに対応出来たということは
高い能力があることの裏づけになると思われます。
ブライアンズタイム最後の大物になるのかもしれない馬だけに
今後も順調に成長していって貰いたいものです。

馬体重の面でも血統を活かして3着に入ったユウキソルジャーを
除けば1、2、4着は全て480kgオーバーの馬。
自分で考察しておいて、条件に合わないマウントシャスタに◎を
打った自分をぶん殴ってやりたいですね(T_T)

荒れることに期待し過ぎた欲ボケ心・・・猛省です。

英チャンピオンS結果(名馬のラストラン)  担【けん♂】

英チャンピオンS(アスコット2000m)が行われました。

不良馬場・・・という予測だったようですが、どうやら重馬場くらいで
落ち着いた模様。

※出走馬については→ココ

★レース映像は→ココ ※削除されるかもしれないのでお早めに。

先行押し切りも多いフランケル(ピンクの帽子意)ですが、
今回は出遅れ気味にスタートを切り、外に出しての追走。

2番手を追走していたシリュデゼーグル(紫の縦縞の帽子)が
先に仕掛けて直線で先頭へ。

その後ろにナサニエル(黄色の帽子、黒服)が続き、さらに外にフランケル!

有力馬にムチが入って必死の追い出しを開始したのに対し、
フランケルはまさに馬なりで進出、あっさりと並びかけると
抜き去ったところでクゥイリー騎手が肩ムチを入れ、本格的に追い出し開始。

なんというか・・・競馬(馬の競い合い)ではなく、
1頭だけで走っている感じですね(^^;
先頭に立ってから気を抜かないようにムチを入れているだけで
他の馬の動向なんか知ったこっちゃない、というように思えました。

シリュスデゼーグルのペリエ騎手もフランケルに並ばれたときには
懸命に追っていましたが、最後は諦めた様子・・・。

馬場の影響もあったとはいえ、ひとまず・・・影くらいは踏めたので
レーティング2位のプライドは守られた感じでしょうか(^^;

危なげない圧勝でフランケルが14連勝達成
うーん、相変らずマシーンというか精密機械のような印象ですね。
ドッドッドッと一定のリズムを刻んでまったくブレがない走り。
まったく苦しそうなところがありません。

一体どこに限界があるのか、まだ来年もこの馬が走るところを
見てみたい気がしますが・・・馬主からしたらもう十分でしょう。
ガリレオの後継種牡馬として、いずれ欧州の中心になっていくと思われます。

※同日に行われたクイーンエリザベス二世SではマイルCSにも
 登録があるエクセレブレーションがGⅠ3勝目を挙げています。
 GⅠでの2着が3回、GⅢ2着が1回ありますが、
 いずれも1着はフランケル(笑)
 14戦8勝、GⅠ3勝というのも十分な成績ではありますが、 
 同期にフランケルがいなければ14戦12勝、GⅠ6勝という
 強烈な成績になっていた可能性があるわけで
 世紀の名馬の名前はこの馬のものだったのかもしれません(^^;
 次はBCマイルのようですが、是非来日して貰いたいですね。