けいけん豊富な毎日

JCD(過去の上位馬の馬体)  担【けん♂】

過去のJCD(阪神D1800m)の連対馬の写真を並べてみました。

【トランセンド】(10JCD)1着
トランセンド10JCD

【グロリアスノア】(10JCD)2着
グロリアスノア10JCD

【エスポワールシチー】(09JCD)1着
エスポワールシチー09JCD

【シルクメビウス】(09JCD)2着
シルクメビウス09JCD

【カネヒキリ】(08JCD)1着
カネヒキリ08JCD

【メイショウトウコン】(08JCD)2着
メイショウトウコン08JCD

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

・ワイルドラッシュ
・プリサイスエンド
・ゴールドアリュール
・ステイゴールド
・フジキセキ
・マヤノトップガン

血統も系統もバラバラですが、面白いくらいにシルエットが
似ているのが興味深いところ。
このコースに適性の高い馬体、というものはあると思われます。

クビは少し長めでスッと前に伸びており、低過ぎたり
高かったりということはありません。

上半身は力強く厚みがありますが深い造りではないですね。
腹回りはパンと張っている感じが良いようです。
背中から腰への流れも一定の共通したイメージがある感じ。

下半身は丸みを帯びて、腿の引き上げもしっかり
出来ています。

おおよそのイメージを頭に入れて、今年の出走予定馬についても
見ていきたいと思います。

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JCD(中間雑感)  担【けん♂】

JCは日本最高峰のレースという位置づけであるわけで、
メンバーも揃うだけでなく、レースの設定自体も厳しいことから
充実した若い馬の好走が目立っています。

JCDも・・・ダートの世界でそういう位置づけ。
中央ではフェブラリーSと合わせて2回しかないGⅠですから
相当高いレベルでの争いになることは間違いないと思われます。

必然的に年齢の壁というものの、厳しくなるわけで、
今年のフェブラリーSが終わったときに漠然と思ったのは

来年のフェブラリーSではトランセンドが6歳、エスポワールシチーは7歳か・・
新しい馬が登場して勢力図が変わるんだろうか・・・


ということでした。
JCDの時点ではまだ年齢が加算されていませんが、
意味合い的にはもうギリギリ・・・。
もちろん、年齢を重ねてもなかなか衰えない馬もいますので
なんとも言い難いですが、ピークを過ぎつつあるのはたしかかな、と。

活きのいい3歳、4歳の馬が出てくれば、ベテランとの対決という
構図が非常に楽しみになりますが、
今年はそこまで勢いのある馬がいないような・・・。

トウショウフリーク、ニホンピロアワーズは重賞で壁に当たって
しまいましたし、ソリタリーキングも重賞初挑戦でGⅠというのは
いくらなんでも厳しい感じ。
あえて言えばミラクルレジェンドは評価出来る活躍をしていると
思いますが・・・牝馬だけにどこまで評価して良いか微妙です。
馬格も不足していますし、互角の争いをしていたラヴェリータが
牡馬一線級には歯が立っていなかったことを考えると
力関係的にはうーん・・・。
元POG馬だけに心情的にはめっちゃ応援しているんですけどね(笑)
せめてゴルトブリッツが順調だったらなぁ・・・

スマートファルコンだけでなく、シルクメビウスやフリオーソ、
グロリアスノアなどの名前がないのは寂しい限り。

来年になればオーブルチェフやスターバリオンといった
活きのいい馬が出て来てくれると思っていますが、
今年はちょっと世代交代の狭間っぽい感じも否めません。

ベテラン健在!というレースになるのか、
それとも若い馬の台頭があるのか・・・
もう少し考えていきたいと思います。

JCD(各馬分析2)   担【けん♂】

JCD(阪神D1800m)出走予定馬の各馬分析、第2弾です。

トランセンド】牡5 (栗東) ワイルドラッシュ×(トニービン)
昨年のこの時期に比べて10kg程も馬体を増やして
さらに充実度を増している印象。
前走のJBCクラシックではスマートファルコンに敗れたとはいえ、
最後に詰め寄る力強さを見せており、現時点での最強馬相手に
最も健闘した(表現は悪いですが^^;)馬となっています。
前につけて行くスタイルですが、末脚の伸びは微妙。
先に仕掛けて抜け出す競馬をしたいところですが、同型の馬がいるだけに
自分のレースが出来るかが鍵になりそう。

ニホンピロアワーズ】牡4 (栗東) ホワイトマズル×(アドマイヤベガ)
デビュー以来3着を外さない安定した成績をキープ。
前走のみやこSはハイペースの中、好位からエスポワールシチーと
同じ脚色で3着に飛び込みましたが、逆に力の差が見えてしまった感じ。
交流重賞でも2着とはいえ、完敗の内容だっただけに
メンバー強化となる今回は少しずつの差が積み重なってしまいそう。

フリソ】牡5 (美浦) ゴールドアリュール×(モガミ)
交流重賞2着、OP2着と、ここ2戦の内容からすると実績的に大きく不足感。
交流重賞で負けた相手がスマートファルコンだっただけに
仕方ない面はありますが、4馬身差では評価はしにくいですね。
脚質的には中段後方から差すタイプなので、過去のJCDにように
強力な先行馬に回りの馬が振り落とされる展開になれば
ハマる可能性は無きにしも非ずかも。

ミラクルレジェンド】牝4 (栗東) フジキセキ×(Awesome Again)
予想に私情を挟むつもりはありませんが、元POG馬が初めて
GⅠの舞台に立つというのは感無量です(^^)
年明けの交流重賞ではラヴェリータに連敗してしまいましたが、
この秋に連勝してリベンジ完了。とはいえ、牡馬一線級相手では
ラヴェリータ自身も歯が立たないだけに、力関係では見劣ってしまうのも事実。
抜群の末脚を誇る馬なので、前崩れ狙いでチャンスを伺う形になれば
一発の魅力はありそうです。
馬格が極端にないのも厳しいところですが、牝馬版カネヒキリが
どこまでやれるか・・・

メダリアビート】牡5 (栗東) Medaglia d’Oro×(Defensive Play)
ダート転向後に連続好走がありましたが、この秋にOPを勝って挑んだ
重賞では7着、6着と連敗。
実績面で不足がある上に馬格も足りず、過去の傾向から見ても
上位進出には駒不足。中段から脚を使うタイプだけに
前崩れ狙いになりそうですが、末脚の競い合いでも同型の馬に
見劣ってしまいそうです。

ヤマニンキングリー】牡6 (栗東) アグネスデジタル×(サンデーサイレンス)
09年の札幌記念でブエナビスタを破って以来、3着もない成績と大低迷に
陥っていましたが、ダートに転向した初戦でいきなり重賞制覇を
成し遂げて復活の狼煙を上げました。
父のアグネスデジタルが芝ダート兼用の馬だっただけに
ダートでは底を見せていないのは魅力ですね。
過剰人気を背負う可能性もありますが、勝負付けの済んでいない馬
という意味で、どこまでやれるか観てみたいところです。
前走よりもグッとペースが上がる事は間違いないと思われるので
ハードルは高そうですが・・・

ラヴェリータ】牝5 (栗東) Unbridled’s Song×(Gone West)
牝馬のトップとして頑張ってきた馬ですが、JCDでは13着、7着と
今のところ通用せず。交流重賞では非常に安定した成績ながら
中央ではOPまで、という点でダートの質の違いも影響が
あるのかもしれません。
過去の実績的には牡馬相手に中央のGⅠで推せる材料はありませんが
引退レースを無事に走り終えて貰いたいものです。

ワンダーアキュート】牡5 (栗東) カリズマティック×(Pleasant Tap)
阪神ダートコースでは7戦5勝と非常に好成績。
09年のJCDでは前走で減っていた体を戻すのに精一杯で
凡走してしまいましたが、状態さえまともなら得意コースだけに
もっと上の順位が狙えそうです。
休養明けはあまり走らない馬だけに、前走の4着は健闘したと
言ってよい内容。上手く前が潰しあってくれれば出番があるかも
しれません。ハマったときの強さは相当なものがあるだけに要注意かと。

JCD(各馬分析1)  担【けん♂】

JCD(阪神D1800m)出走予定馬について見ていきたいと思います。

エイシンダッシュ】牡5 (栗東) ワイルドラッシュ×(Danzig)
前につけて脚を使ったときには好成績をおさめていますが、
時折後方からになってしまうのが安定感に欠けるところ。
前走は休養明けに+14kgと体を戻したものの、少々重かったのか
後方から何も出来ずに14着と大敗。重賞では荷が重いと見切るには
早いですが、上位馬相手にGⅠでどうこう出来るほどの実績ではないのも事実。

エスポワールシチー】牡6 (栗東) ゴールドアリュール×(ブライアンズタイム)
米国遠征のダメージは予想以上に大きかったようで、無敵を誇った時代の
勢いにはなかなか戻れません。前につけて脚を伸ばすスタイル、
トランセンドとの叩き合いになるのは必至だと思いますが、
前脚の掻き込みがちょこちょこと細かくなっているのが気になるところ。
急坂のある阪神ならば逆にプラスに働く可能性もありますが・・・

キングスエンブレム】牡6 (栗東) ウォーエンブレム×(サンデーサイレンス)
昨年のJCDでは3番人気に推されながらも中段からまったく伸びず
9着に敗れてしまいました。
この秋のシリウスSで中段から上手く押し上げて2着に食い込み、
復活の気配でしたが、前走では前がまったく止まらず
脚色で及ばないのではどうしようもありませんでした。
現状では上位馬との力の差は大きい感じ。そこまでキレる脚もないだけに、
逆転は難しそうです。

ソリタリーキング】牡4 (栗東) キングカメハメハ×(サンデーサイレンス)
良血馬がいよいよ本格化傾向。古馬重賞挑戦経験がないだけに
実績面では大きく不足がありますが、好位から安定して末脚を
使えるだけに、展開次第で上位進出の可能性は十分にありそうです。
持ち時計に不足があるだけに、厳しい試練にはなりそうですが
上手く前に取り付いて行ければ・・・

ダイショウジェット】牡8 (栗東) クリプティックラスカル×(マグニテュード)
過去のJCDでは10着、12着と振るわず。
このところポツポツと好走しているレースも1400mと短めに
なってきているだけに、今更1800mで上位馬相手に
どうこう出来る感じはなさそうです。

ダノンカモン】牡5 (栗東) シンボリクリスエス×(Ogygian)
昨秋から連対を外したのはフェブラリーSの4着だけ、と
非常に安定して好成績をキープしていますが・・・実はまだ重賞未勝利(爆)
重賞ならばいつでも勝てそうなくらいの実力はあると思いますが
どこか勝負弱い面があるのかもしれません。
1600万下で1600mを勝っていますが、上位レースでは
1400mに勝ち星が集中、更なる距離延長はマイナス材料になる
可能性が高そうですが・・・。

テスタマッタ】牡5 (栗東) Tapit×(Concern)
不安定な成績ながら大事なレースでは勝負強さを発揮するタイプ。
JDDを勝っており、フェブラリーSでも2着と健闘。
この春には今回と同条件のマーチSを勝っています。
前走は後方からの競馬でまったく届きませんでしたが
この馬の持ち味の末脚は発揮しており、叩いての良化が期待出来るなら
面白い1頭になるかもしれません。

トウショウフリーク】牡4 (栗東) キングカメハメハ×(ダンシングブレーヴ)
ダートに転向してから4連勝、重賞初挑戦となった前走でも
エスポワールシチーの2着と健闘しました。
かなり思い切って先行出来るタイプなので、この馬が参戦すれば
ペースが緩むことはなさそうです。
とはいえ、3馬身以上の差をつけられての完敗からの巻き返しだけに
逆転までは難しそうですね。急坂で脚が止まるようだと・・・

続きます。

JCD(体重別実績)  担【けん♂】

JCD(阪神D1800m)について、体重別の実績も参考までに
調べておきたいと思います。

体重別実績:JCD(08年~)】
JCD体重

斤量負担別実績
JCD斤量

ダートのレースだけあって大型馬が多いですね。
結果の方でも昨年は500kg以上の馬で1~3着を独占。
08年からの3回は全て500kg以上の馬が勝っています

500kgを切る馬も2、3着には入っているわけで
このデータからでは明確な線引きは難しいですね。
あえて言えば・・・500kgを切る馬は全て差し馬だった、というのが
気になるところでしょうか。

実質斤量負担で見ると勝ち馬に関しては11.5%が上限。

12%を超えて2着に入っているのはメイショウトウコンのみ。
コース適性が高い実績馬ということで、斤量負担での不利をカバー出来た、
という感じだと思われます。

参考までにフェブラリーSについてもデータを取ってみました。

体重別実績:フェブラリーS(04年~)
FEB体重

斤量負担別実績
FEB斤量

体重の下限ラインは・・・480kg
出走馬の平均体重が500kgを超えてきている近年では
特に大型馬の好走が目立っています。

実質斤量負担の面でもJCDよりは少し条件が緩く、
12%までは好走が見られます。

JCDも回数を重ねていけば近い傾向になっていくのかも
しれませんね。

基本的には大型馬優位
小柄な馬に関しては特に高い実績とコース適性のある馬に
絞って考えたいところです。

JCD(年齢別実績)  担【けん♂】

JCD阪神D1800mで行われるようになってから
まだ3回しか行われていないので、過去の傾向というのは
まとめにくい状況。

あくまで参考程度ということでデータを見ておきたいと思います。

年齢別実績:JCD(08年~)】
JCD年齢

阪神に移行した08年は復活した巨星カネヒキリを筆頭に
6歳馬が1~3着を独占
ただし・・・なんと4歳馬、5歳馬が1頭ずつしか出走しておらず
6歳馬が8頭と半分以上を占める極端な年齢分布になっていたわけで
この結果は仕方ない感じもあります。

3歳~5歳の馬で半数以上を占めるようになってきた09年、10年は
傾向がガラリと変わり、4歳馬が今のところ連覇を果たしています。
3歳馬も09年に2着、3着と健闘しており、基本的には
若い馬が中心のGⅠになっている印象です。

昨年は7歳馬のアドマイヤスバルが3着に入線。
前走のJBCクラシックでも3着に入っており、年齢を重ねてから
結果を出してきていた馬だったということで、高齢馬が活躍しやすい
ダートのレースでは直近でも実績のある馬は侮れない、と
考えた方が良さそうです。

年齢別実績:フェブラリーS(04年~)】
フェブラリー年齢

参考としてフェブラリーSの年齢別実績も見てみました。
傾向としては

・中心は5歳、4歳・・・6歳馬は3連系のヒモまで。
・7歳以上はコース実績、近走の成績が相当優秀な実力馬に限る。


ということを申し送りにしているわけですが、おおよそJCDの
傾向に合致
しています。

年明けに年齢が一つ増していることを考えると、JCDでも
中心は3歳、4歳ということになるのでしょうか。

今回の出走予定馬の年齢
★8歳
・ダイショウジェット

★7歳

★6歳
・エスポワールシチー
・キングスエンブレム
・ヤマニンキングリー

★5歳
・エイシンダッシュ
・ダノンカモン
・テスタマッタ
・トランセンド
・フリソ
・メダリアビート
・ラヴェリータ
・ワンダーアキュート

★4歳
・ソリタリーキング
・トウショウフリーク
・ニホンピロアワーズ
・ミラクルレジェンド

★3歳

2強と考えられるエスポワールシチーが6歳、トランセンドは5歳
どちらも過去の傾向的には・・・ちょっと厳しくなりつつあります。

とはいえ、3歳馬がゼロ、4歳馬が4頭しかいないので
5歳以上の馬も好走の余地は十分にありそうです。

4歳世代は実績面でもかなり不足気味。
格の上で勝てる可能性があるのはミラクルレジェンドだけ?
むむむ・・・

JCD(出走馬の格について)  担【けん♂】

JCD(阪神D1800m)登録馬について、ざっとクラス分けを
してみました。

★中央GⅠ勝ち(Aクラス)
・エスポワールシチー
・トランセンド

★中央GⅠ好走、中央重賞勝ち(B1クラス)
・キングスエンブレム
・テスタマッタ
・ヤマニンキングリー
・ワンダーアキュート

★地方GⅠ勝ち(B2クラス)


★中央重賞好走、中央OP勝ち、地方重賞勝ち、3歳重賞勝ち(C1クラス)
・ダイショウジェット
・ダノンカモン
・トウショウフリーク
・ニホンピロアワーズ
・バーディバーディ
・ミラクルレジェンド※
・メダリアビート
・ラヴェリータ

★地方OP勝ち(C2クラス)
・マカニビスティー

★中央OP勝ちなし(Dクラス)
・エイシンダッシュ
・ソリタリーキング ※OP出走なし
・フリソ

※便宜上B、DクラスをB1、B2といった形で分けましたが、
 B1>B2という意味ではなく、同じBでも路線が違う、というイメージです。

JBCレディスクラシックは13年から格付けされるので
 ひとまずミラクルレジェンドはC1に分類しましたが、実質的にはB2クラス
 と考えても良さそうです。

ダートの世界はクラスの差の壁というのは意外に厚い印象。

クラスの差を飛び越えるためには・・・
・近走で連勝するなど、調子を上げてきている
・好走してきている上に仕上がりが非常に良さそう
・年齢的に成長が見込める


こういった条件が必要だと考えられ、ある日突然壁を破る、
というのはなかなかない、というのが実情。

過去2年の出走馬とクラスのバランスを比較してみました。

    A B1 B2 C1 C2 D 海外
11年 2    0    1 3
10年 1  8  1  5  1 0
09年 2  4  3  6       1

今年は中央重賞勝ち経験のある馬が少な目
強力なGⅠ馬が2頭いるだけに、下剋上を狙うには少し頼りない感じです。

逆に地方重賞実績を引っ提げて上位進出を狙う馬は増加。
Bクラスの馬がまごまごしていると足元を掬われるかもしれません。

とはいえ、上位2頭は本当に強力。
残る席は1つだけ、ということになるならば・・・相当絞り込んで
考えてみてもいいかもしれませんね。 

JCD(展開分析)  担【けん♂】

JCDコース
※阪神D1800mのコース図と過去3年のJCDのラップ平均です。

08年からJCDが行われることになった阪神D1800m
スタンド前の直線半ばからスタート。

スタート直後に上り坂がありますが、先行争いが激しくなりやすいので
最初のコーナーまでは速めペースになりがち。
約300mほど直線が続き、先行力のある馬なら外枠からでも先行可能です。

内枠からの方がすんなり先行しやすいわけですが、外から被せられる
展開になると逆にスムーズにコーナーに入っていけないことがあるので
枠順にも注意したいところです。

3ハロン目のカーブで一旦ペースダウンしやすく、
前半からガーっと行く馬にしてもちょっと落ち着く流れになるかも。

800m過ぎからはダラダラとした下り坂。
大きくカーブを曲がりながら直線に入っていく展開・・・。
減速するポイントがないので後方の馬は前に詰めていくことが難しく、
直線入り口ではかなり縦長の隊列になりやすいと考えられます。

直線は352m、最後に上り坂があり、道中があまりに厳しいペースに
なると前の馬の脚が止まって差し馬が台頭することも・・・。

上位馬の4コーナー位置取りと着順の関係
    1着 2着 3着
10年  1  8  6(番手)
09年  1 11 13
08年  5  7  5

08年は好位に詰めていた馬が上位を独占。
ただし、前半800mを48.4とスローペースになったにも関わらず、
先行勢が崩れるという非常に微妙な内容だったのが気になるところでした。
実際には2、3着馬は道中は10番手以降の後方につけていた馬。
前で残ったのは勝ち馬のカネヒキリだけ、という決着でした。

09年も同じく前半800mは48.8と超スローペース。
エスポワールシチーが逃げ切って圧勝したものの、
その後ろにつけていた馬は全て振り落とされて後方からの差しが
決まるという結果になっています。

10年は前半を47.9とそれまでに比べれば少し速いペースで通過。
それまで中間が緩むペースで引っ張っていたトランセンドでしたが
このレースではそれなりに締まった形で逃げて、そのまま押し切り勝ち。
内容的には09年の強化版という感じでした。
トランセンド以外の先行勢は振り落とされて、2、3着には
差し馬が飛び込む結果となったのも09年と同じですね。

まだ3年しか行われていないので、傾向としては確定的なものでは
ありませんが、前で残るのは難しいレースだと言えそうです。

下り坂をそれなりに締まったペースで引っ張って最後の急坂を
耐え切れる実力のある先行馬は優位だと思われますが、
中途半端な馬は脱落
逆に後方で脚をためていた爆発力のある馬が最後に差してくる、
というイメージ。

・前の馬は実力重視、それもハードルは相当高目。
・後方の馬は爆発力重視。中段辺りに押し上げて脚を使える馬を狙いたい。


道中のペースも先行馬によって変わりそうですが、
今年はなんといってもトランセンド、エスポワールシチーという
強力な先行馬がしのぎを削ることになるわけで
これまで以上の内容が期待出来るかもしれません(^^)

JC回顧(雪辱の舞台に大輪の花が咲く)  担【けん♂】

今年は16頭立てとフルゲートにはなりませんでしたが、GⅠ馬が10頭
非常に面白いメンバーが揃ったJC

凱旋門賞馬デインドリームが参戦したため、デビュー以来続いていた
ブエナビスタの連続1番人気の記録がとうとう途絶えてしまいました。

予想は→ココ

結果は・・・

1着◎ブエナビスタ   2.24.2  上がり33.9
2着 トーセンジョーダン  クビ
3着 ジャガーメイル

6着○デインドリーム
7着▲シャレータ
11△トゥザグローリー
16×ペルーサ

※全着順は→ココ

先手を取ったのはミッションアプルーヴド。
外国馬だけに出方の判断が難しいところでしたが、他に逃げたい馬もおらず
すんなりとハナを切ることが出来ました。

2番手には・・・なんとトーセンジョーダン
大外に入ったことと前走の内容から控えるのでは、と想定しましたが
ウィリアムズ騎手をなめてました(恥)
前で踏ん張ってこそ、という馬・・・他の馬が先行争いをしないことを
わかった上で本来の持ち味を活かすための位置を奪いに行ったのは
さすがです。

トレイルブレイザー、トゥザグローリーが少し離れて続き、
ブエナビスタはその後ろの内。

半馬身後ろにローズキングダム。
スタートで下げたペルーサは早めに上がって行ってブエナビスタを
交わしていく形。

その後ろの内にジャガーメイル、外にエイシンフラッシュ、シャレータ。

好位で競馬をしたかったデインドリームはそのまた後ろを追走。
後方2番手にウインバリアシオン、最後方にはヴィクトワールピサが
ポツンと離れた形で続くことになりました。

13.0-11.7-12.4-12.5-12.2-12.3-12.5-11.9-11.2-11.0-11.5-12.0
前半1000m 61.8
後半1000m 57.6

前半1000mはスロー気味の展開。
一応想定どおりとなりました。しかし・・・後方に控えていた
ウインバリアシオンが3コーナーで一気に前に上がり、
ミッションアプルーヴドに被せて行ったことで流れは激変

直線手前のカーブの途中から急加速が始まり、カーブの出口で
すでにスパート開始・・・1000m近いロングスパート
なっています。

直線に入って余力を無くしたミッションアプルーヴドが後退。
先頭に立ったウインバリアシオンに外から力強くトーセンジョーダン
並びかけて行きました。

内を狙ってトレイルブレイザーも前に詰めて、一旦はトーセンジョーダン、
ウインバリアシオンと3頭横並びになりますが、武豊騎手の好騎乗の助けも
ここまで・・・

こういう消耗戦はトーセンジョーダンにとっては願ってもない展開、
地脚の強さを思う存分活かすことになった感じです。
横の馬を競り落として抜け出して勝った!というところに
後方から追いかけてきたブエナビスタが迫り、2頭の激しい叩き合い!

最後はブエナビスタが意地を見せつけて実質的な連覇達成!
昨年のJCの雪辱を果たしました(^^)g

今回は直線に入ったところで内に切れ込まず、スッと外に持ち出して
抜け出す進路を見定めた岩田騎手
末脚を信じて冷静に立ち回ったことが大きかったと思われます。
同じ失敗はしない、という一流騎手の矜持を感じる騎乗でした。

ブエナビスタが外に出したところで真横にいたのは
トゥザグローリーでしたが、瞬発力の差を見せつけられただけでなく
その後にズルズルと後退。うーん、まだ本調子ではないのか
それとも能力の限界なのか・・・

内で追い出しを我慢していたジャガーメイルが若干仕掛け遅れ気味に進出。
このところ存在感を出せていない感じの四位騎手ですが(爆)
以前のように無理に外に出すようなこともなく、
枯れた騎乗?で余力を失ったウインバリアシオン、トレイルブレイザーを
最後に交わして3着に入線。
上位馬とは力の差を感じるものの、7歳にして衰えがないことを
しっかりと示してくれました。

デインドリームは大きく外を回して追いかけましたが、
前から抜け出す馬とは位置取りの差が出てしまいました。
瞬間的に伸びるタイプではなく、ワンペースで長く脚を使う感じ。
伸びあぐねた馬群をかわし切って6着に上がったのはさすがですが
正直、何も出来なかった・・・というレースだったと思います。
この馬こそ、もう少し積極的に捲くり上げるような競馬が出来れば
もう少し面白くなりそうだったんですが・・・

レース後のコメント

1着 ブエナビスタ(岩田騎手)
やっとブエナビスタの強い競馬を見せることが出来ました。
最強馬であることを証明出来ました。スタッフが最高の仕上げをしてくれて、
返し馬の動きも良く、走りがノビノビしていました。枠順も良かったので
中団より前へつけることが出来ました。レースが激しくなりましたが、
直線は負けん気を出してくれました。最後、抜け出せる脚はあるので
ハナ差でも勝てればいいと思って追いました。外から音は聞こえなかったので、
トーセンジョーダンを交わせばと思いました。前回、自分の判断ミス
申し訳ない気持ちでしたが、今日は素晴らしいレースを出来て良かったです。
有馬記念でもまたいいパフォーマンスを見せてくれると思います


2着 トーセンジョーダン(ウィリアムズ騎手)
前走の天皇賞(秋)をDVDで何度も見ました。あの勝利は決して
フロックではなく、実力だと思いました。だから自信を持って乗りました。
ピンナ騎手が来日していて、彼と馬の癖や作戦について話し合いもしました。
距離が延びることはいいとも思っていました。レース前は4、5番手くらいで
と思っていましたが、ミッションアプルーヴドがハナを切ったので
スローになると思い2番手につけました。一旦先頭に立って“頑張ってくれ!”
と声を出しながら追いましたが、今日のブエナビスタは強かったです。
しかし、この馬も差し返していて、力を証明してくれました。
有馬記念がまた楽しみです


3着 ジャガーメイル(四位騎手)
前走はこの馬に合わないレースでしたが、状態は一段といいと聞いていましたし、
距離も延びて追走も楽でした。ロスのない競馬が出来ましたが、欲を言えば、
並ぶところまで行きたかったですね


4着 トレイルブレイザー(武豊騎手)
枠順も良く、内をピッタリと回って行きました。乗りやすい馬で、
理想的な競馬が出来て、よく頑張っています


6着 デインドリーム(シュタルケ騎手)
ゲートの出が少し遅く、その後すぐに他の馬にぶつけられて1、2馬身遅れました。
凱旋門賞の時の姿を見せることは出来ませんでしたが、
シャレータには先着しているので、まったく力を発揮しなかった訳ではなかった
と思います


(シールゲン調教師)
スタートも良く、思い通りのレース展開となりましたが、
馬場とペースが合わなかったのか、直線では思うように伸びてくれませんでした。
馬の状態も良かっただけに残念です。日本の競馬は素晴らしいし、
来年もまた挑戦したいと思います。今後、年内は休養に充てたいと思いますので、
有馬記念は回避するつもりです


7着 シャレータ(ドゥロワイエデュプレ調教師)
最後の直線ではいい脚を使ってくれましたが、仕上がりが100パーセントでは
なかったのかもしれません


9着 ローズキングダム(メンディザバル騎手)
道中のポジションは良く、4コーナーまではいけると思いましたが、
最後は何故か伸びなさ過ぎです。前走は速い流れで最後バタッと止まりましたが、
今日はスローの流れでしたから、去年勝った時の出来になかったのかもしれません


12着 サラリンクス(スミヨン騎手)
スタートしてからいいポジションが取れませんでした。
道中はブエナビスタについて行こうとしましたが、最後は離されてしまいました


(J・ハモンド調教師)
彼女は力を出し切ったと思います。言い訳することはありません

13着 ヴィクトワールピサ(デムーロ騎手)
道中はデインドリームについて行こうと思いましたが、
ゴチャゴチャしたところもあり、この結果に少しガッカリしています。
やはり、このレースの前に一度レースを使っていればまた違ったと思います。
今日は100パーセントの状態ではありませんでした


14着 ミッションアプルーヴド(エスピノーザ騎手)
日本で初めてのレースだったのですが、馬場も硬く、レースもタフでした。
この馬は先行馬なので自分の競馬は出来たのですが、
途中でウインバリアシオンに被せられてから苦しくなってしまいました。
距離ももう少し短い方がいいかもしれません


(チャタポール調教師)
この馬には少し距離が長かったし、馬場も少しタフに感じられました。
この馬は先行馬なので自分のレースに徹しました


16着 ペルーサ(横山典騎手)
久々で出走した天皇賞(秋)でいい走りをして、中間の追い切りにも乗って
期待してレースに臨みました。しかし、レースがスローになり、
馬込みに入って向正面で内にモタれるなどして、3、4コーナーでは
もう手応えがありませんでした。力はあるのですが、精神的な脆さがあるようです


スタート直後にトーセンジョーダンが前につけたことで
馬券を割られるのは覚悟しましたが、それにしても本当に強いですね。
体調が維持出来れば有馬記念でも勝ち負けは必至だと思います。

期待の4歳勢は・・・トレイルブレーザーが気を吐いたものの、
ローズキングダム、トゥザグローリー、エイシンフラッシュ
最後に伸びあぐねてしまいました。
脚をためての瞬発力勝負に特化した系統、と考えた方が良さそうですね。
ウインバリアシオンが超ロングスパート合戦を演出しなかったら・・・
もう少し良い勝負が出来たかもしれませんが、今後もコースと
展開に注文がつく
ことを覚えておきたいところです。
・・・馬体の出来が良く見えたペルーサは後半のペースアップに
耐え切れずに下がる一方。
直線に入ったところで外から被せられて万事休す。
最後はまったく追うこともせずにまさかの最下位転落。
怪我とかではないといいんですが・・・
精神面の問題だとしても今後にも尾を引きそうです。

デインドリームについて  担【けん♂】

もう予想をまとめた後ですが、今年のJCに出走するデインドリームについて
少し思うところを書いておきたいと思います。

欧州の馬にとって凱旋門賞というのは非常にウエイトが高いレースであり、
やはり凱旋門賞に出走となれば思いっ切り仕上げてくると思われます。

ここで好走して引退という馬も多く、まだこれからという3歳馬でも
シーザスターズ、ザルカヴァといった期待馬たちがターフを去って行ってしまいました。

馬も生き物なので、ここで仕上がってしまった馬はその後に
下降線を辿るのは必至。
最近では07年にディラントーマスが凱旋門賞を勝ってBCに向かい、
5着に敗れています。

ディラントーマスはBCのあとに更にJC出走を表明しましたが
なんと入国出来なかった、というありえない事態が発生。
原因は種牡馬入りが決まっていたために注射していたワクチンが
陽性反応を引き起こしてしまったからでした。
要は・・・本気でJCを狙っていたわけではなく、
おまけみたいな感じだったということでしょうか。

09年には凱旋門賞で4着だったコンデュイットがBCを勝っているので
余力がない馬ばかりではないことも事実。
※コンデュイットはその後にJCに出走して4着に敗れています。

デインドリームは元々8月の時点でなんと秋華賞に登録していた馬。
出てきていたら大変でしたね(笑)
その後、ドイツのバーデン大賞を勝ってしまったために
急遽、追加料金を支払って凱旋門賞に出走・・・まさかの戴冠!
まさにシンデレラストーリーを地でいったような馬です。

日本に向かうことは当初から折り込み済みだったようで
凱旋門賞を勝ったからおまけで出走、というわけではないようです。

少なくとも、途中にBCや英チャンピオンSを挟んでJCに出てくるよりは
本気度は高そう。消耗の面でもかなりの軽減が見込めそうです。
そもそも凱旋門賞帰りのディープインパクトがJCを勝っていますしね(^^)

過去には凱旋門賞を勝ったモンジューがJCで4着、逆に凱旋門賞では
9着に敗れていたファルブラヴがJC(中山開催)で1着、他にも
凱旋門賞2着のあとに英チャンピオンSを勝ってJCに向かって連勝を
果たしたピルサドスキー、といった例があるわけで
凱旋門賞に出走したからといって、下降線に入る馬ばかりではありません。
・・・というか凱旋門賞で負けていた馬の方がJCで好走しているという
傾向がありますね(爆)

凱旋門賞で3着だったスノーフェアリーが英チャンピオンSに出走したあとに
エリザベス女王杯を勝っているわけですから、それに比べれば
遥かに楽なローテーション。デインドリームもシャレータも
消耗についてはあまり考えなくていいのかもしれません。
※小柄な馬の方が回復が早い、ということもありそうです。

勝ち時計比較

   凱旋門賞 オペラ賞 フォレ賞
11年 2.24.5 2.02.7 1.18.1
09年 2.26.3 2.01.8 1.19.2
06年 2.26.3 2.00.9 1.20.9
04年 2.25.0 2.02.3 1.22.3
02年 2.26.7 2.02.3 1.18.7

凱旋門賞と同日にロンシャン競馬場で行われたレースの勝ち時計を
過去に良馬場で行われた年と比較してみました。

オペラ賞が遅い時計の決着になっているので完全に比例している
わけではありませんが、フォレ賞の時計もかなり速め。
デインドリームのレコード勝ちは能力の高さももちろんのこと、
高速馬場の影響もあったようです。

ちなみに重馬場で行われたバーデン大賞の勝ち時計を過去のレースと
比較してみると

11年 2.37.5 重
10年 2.32.7
09年 2.36.6 重
08年 2.37.7 重
07年 2.28.2

うーん、重い馬場とはいえ、別に時計が速いわけではありません。
むしろ遅いくらい?(爆)

高速馬場も重馬場もこなす攻守兼用の馬(笑)
JCでどんな走りを見せるのか・・・大いに注目したいと思います(^^)

JC最終予想  担【けん♂】

JC(東京2400m)についてまとめていきたいと思います。

今年は4頭の外国馬が参戦。
数だけでなく実績的にも超がつくほどの有力候補なだけに
扱いが難しいところです。

A)わからないから・・・とりあえず買っとけ!
B)わからないなら・・・買う必要なし!

バクチ的には人気馬ならBを選ぶべきで、逆に人気薄ならAを選択、
というのが正しいんでしょうか(^^;
まぁ機械的に決めるべきことではないとは思いますが・・・

これまでの考察
外国馬分析1→ココ
外国馬分析2→ココ
外国馬分析3→ココ
外国馬分析4→ココ
上位馬の格について→ココ
年齢別実績→ココ
体重別実績→ココ
展開分析1→ココ
展開分析2→ココ
各馬分析1→ココ
各馬分析2→ココ
過去の勝ち馬の馬体→ココ
馬体について1→ココ
馬体について2→ココ
馬体について3→ココ
中間雑感、有力馬整理→ココ
枠順別実績→ココ
斤量負担分析→ココ
展開想定→ココ

逃げ馬不在、いや正確には外国馬がペースを握りそうなだけに
ペースが不明というべきですね。
万が一の超スローもありえますし、もしかしたらミッションアプルーヴドが
控えて、逃げるのに不慣れな日本馬が行く事になるかもしれません。

一応スロー気味な展開を想定。
前から抜け出す脚質の馬、好位から末脚を使える馬を重視。
後方からでは・・・届いても3着止まりになりそうです。

今回の予想
◎ブエナビスタ
○デインドリーム
▲シャレータ
△トゥザグローリー
×ペルーサ

得意条件でのレース、名牝対決ではブエナビスタに地の利があると
思います。前回は前が詰まり、脚が使えませんでしたので
今回は岩田騎手も工夫してくる・・・はず。
先に抜け出して押し切るようなレースに期待しています。

デインドリームがどこまでの怪物か・・・楽しみで仕方ないですね。
馬場が違うとはいえ、スノーフェアリーを置き去りにするような馬、
上手く外に出して追い出せばあっさり突き抜けてもおかしくありません。
体が小さいだけに包まれない騎乗を。

シャレータはワンペースで止まらない脚をもつ先行馬。
直線で先頭に立つような競馬が出来ればなかなか交わすのは
難しいかもしれません。
末脚のキレがあるタイプではないので、展開に左右されると
思いますが、積極的な騎乗に期待したいところです。

トゥザグローリーは前走でも早めに抜ける競馬を試していました。
今回はペースが緩むと考えられますし、叩いての良化にも
期待出来そう。上手く展開に乗って先に仕掛けられたら
しぶといレースが出来そうです。後ろが不発なら・・・そのまま
押し切るレースも出来るかも。

ペルーサの馬体は今まで一番良く見えました。
馬格があるのにも関わらず、馬群を割るような競馬が出来る馬では
ないだけに、横山典騎手も位置取りをどうするか思案のしどころかと。
上手くバラけて好位の後ろ辺りで競馬が出来れば一気に開花の
可能性もありそうです。
下げて外を回すいつもの競馬だとあっても3着までに
なりそうですが・・・

印の上下は別にして買いたい馬はおよそこの5頭に
絞られた感じです。
世界からも注目を集める頂上決戦・・・好レースに期待したいですね(^^)

JC(展開想定)  担【けん♂】

ちょっとバタバタしている内に土曜の晩(爆)

JC(東京2400m)についてまとめる前に、展開についてざっと
考えておきたいと思います。

先行すると考えられるのは・・・ミッションアプルーヴドでしょうか。
外国馬なので、正直どういう出方をしてくるかわからない面がありますが
控えて味があるタイプではなさそうです。

シャレータも前につけるタイプですが、逃げ馬ではないので
外から寄せて好位の一角へ。

内からはローズキングダム、トゥザグローリー、トレイルブレイザー
あとはヴィクトワールピサが前につけていく形。

ブエナビスタもこの枠で下げてしまうと・・・前回と同様、内で詰まる
可能性がありそうです。距離延長でペースが下がることも考慮した上で
好位の後ろ辺りをキープしてくると思われます。
・・・もしくは思い切って最後方か・・・(爆)

ジャガーメイルは一旦下げて外を回す形。
オウケンブルースリも同様に末脚に賭けることになりそう。

ペルーサは・・・前につけて行ければもっと頑張れそうですが、
現状では下げて外を回すしかない感じ。
中段後ろくらいでしょうか。

サラリンクスは内に切れ込む脚質だけに、なんとかして
潜り込みたいところ。一旦下げて内の馬を行かせて・・・

キングトップガンは不安定な脚質。
思い切って前に行くことも出来る馬ですが・・・今回は外から
被せられる枠に入ったので下げて中段くらいかと。

ウインバリアシオンは思い切って下げて外を回していく
自分の競馬でどこまで・・・

デインドリームは好位で競馬をすると公言。

エイシンフラッシュは池添騎手に乗り代わって・・・この枠では
控える競馬になりそうです。
東京では仕掛け遅れ気味になりやすい騎手だけにどこで
押し上げて行くか。

トーセンジョーダンは本来は前につけてこそ、という馬。
枠順的には厳しくなりました。
前走で差して結果を出してしまっただけに、乗り代わった
ウィリアムズ騎手も下げる選択になりそうです。

おおよその位置取りごとに、推定上がり3ハロンを計算してみました。

推定上がり3ハロン:位置取り別】
JC上がり

東京では上がり3ハロンが0.1秒違うと約0.6馬身差を直線で
詰めることが出来る計算。

あくまで推定ですが・・・トゥザグローリーが前に行くと
交わせる馬がほとんどいない、というデータになってしまいました(爆)

ブエナビスタは前につけて行ければ、という感じ。
実は意外に抜群にキレるわけではないようです。

末脚勝負だとペルーサに分がありそうですが、それでも後方からでは
届きません。

うーん、あとは外国馬の末脚がどこまで・・・?

JC(斤量負担分析)   担【けん♂】

JC(東京2400m)の出走馬が決まったところで斤量負担についても
見ておきたいと思います。

実質斤量負担:JC】
JC斤量負担

※外国馬に関しては木曜計量の体重を元に計算。
 前走が海外のヴィクトワールピサは国内最終レースの中山記念のデータを
 採用しています。

今回の外国馬はミッションアプルーヴドが520kgを超える大型馬、
欧州から参戦の3頭は450kgを切る小型馬ばかり。
デインドリームの430kgも相当小さいですが、サラリンクスの410kg
さすがに・・・古馬GⅠではほとんど見た記憶が無いほどの体重です。

デインドリームのここ3戦(3連勝)の斤量は53~54.5kg。
それ以前にイタリアオークスで56kgを背負って勝っていますが
それ以上の斤量を背負ったときには凡走しています。
これだけ体が小さかったら当然かもしれませんね(^^;

過去のJCでの好走の上限は実質斤量負担で12.0%というラインで
線引きがされています。
例外は・・・ディープインパクトのみ。

今回12.0%をオーバーしてしまうのは
・ローズキングダム
・デインドリーム
・サラリンクス


という3頭。
この中でディープインパクト級の例外である可能性があるのは
・・・やはりデインドリームでしょうか。

ブエナビスタ、トーセンジョーダンは体重が落ちているようだと
危険なゾーンに入ってきてしまいます。
当日の体重には注意したいところ。

実質斤量負担で11%を切る馬は・・・過去の例では勝ち切れていません。
今回のメンバーでもいかにもヒモ候補、といった顔ぶれですね(笑)

基本的に斤量負担は前走以下になっている馬が多い中、
実績的に不足があるキングトプガン、トレイルブレイザーの2頭が負担増。
格上挑戦で条件悪化、というのは相当な実力がないと乗り越えるのは
難しそうです。

JC(枠順別実績)   担【けん♂】

JC(東京2400m)の枠順が発表になりました。

ブエナビスタは・・・1枠2番、うーん悩ましい枠に入りましたね。
岩田騎手は基本的に内を抜けるのが上手い騎手であり、
ブエナビスタは馬格がないだけでなく、おそらく気性面も外差しの馬
一旦は内に切れ込んでも、そこからまた外に出して行くような
レースになったこともありました(秋華賞)

前走の天皇賞秋でも内で詰まってしまいましたが、
ドバイワールドCでも内差しの名手ムーア騎手が直線入り口で
内にブエナビスタを導きましたが抜ける事が出来ず、
改めて外に出すというチグハグな内容になっていました。

※ムーア騎手の内差しの上手さはスノーフェアリーで思い知らされましたよね(^^;

もちろん、前が開きさえすれば一瞬の脚ですり抜けることは
出来る馬だけに、内枠でもコーナーでのコース取り次第で十分に
抜けてくる可能性はあると思います。

コメント欄でご質問を頂きましたが、岩田騎手はアヴェンチュラにしても
ブラックエンブレムにしても、上手く内から掬う騎乗が印象的。
外を回してGⅠを勝った、というと・・・皐月賞のアンライバルドなど
中山でしか記憶にない気がします(^^;
ただし、07年のJCではアドマイヤムーンを内で伸ばして
勝たせていただけに、今回のブエナビスタも同様の競馬が出来れば
内枠でも勝機は十分にありそうです。
飛べないぺりかんさん、ありがとうございます(^^)

ついでにJCの枠順別の成績を調べてみました。

枠順別実績:JC(03年~)】
JC枠順別実績

枠順の内、外の偏りは・・・ないですね(^^;

強いて言えば3枠、5枠などの自在に位置を選択出来そうな枠が好成績、
というくらいでしょうか。
まぁそれも間の4枠が不調なだけに微妙な偏りだと思います。

ちなみに、1枠、2枠から上位に入った馬は全て

4コーナーで5番手以内につけていた馬

となっています。
包まれて下げてしまうようだと厳しいようですね。
枠順に合わせてしっかり前につけて競馬が出来るかどうか、というのが
大きな分岐点になりそうです。

その意味では今回の枠順ではローズキングダムは及第点、
ブエナビスタは岩田騎手次第、ジャガーメイルオウケンブルースリ
かなり厳しいということになると考えられます。

ブエナビスタの鞍上が岩田騎手になってから今回が4回目。
4コーナーの位置取りは13番手→11番手→9番手と徐々に前になって
きていますが・・・今回はさらに思い切って位置を取る必要がありそうです。

JC(中間雑感、有力馬整理)  担【けん♂】

JC(東京2400m)について、ざっと見たところで一休みして
頭を整理してみたいと思います。

パッと最初にメンバーを見て思った直観は

ブエナビスタとデインドリームの一騎打ちじゃね?

でした。

デインドリームは欧州の芝に特化したサドラーズウェルズの系統ではなく
日本の芝にも適性が高そうなタイプ、というのが好印象。
3歳牝馬とはいえ、欧州で国をまたいで好走を続けてきた馬で
輸送によるダメージはクリア出来そうです。
馬格がない馬だけに斤量が軽いのも大きくプラス材料。
このところのレースぶりはまさに力の違いを見せつける完勝続き、
欧州のトップクラスの馬をねじ伏せていることを考えれば
侮れないどころか、圧勝されてもおかしくない気がします。

ブエナビスタは・・・状態が明らかに悪かった前走でも
直線に入ってスッと加速を入れて滑るような動きを見せていました。
馬群に塞がれて万事休す、となってしまいましたが
進路さえあれば圧勝していたかもしれません。
まぁ・・・なんというか、強いという次元を超えて名馬の域に
すでに入っているという印象。
得意条件の今回は当然の本命候補だと思います。

外国馬のレースは観ているとどの馬も強そうに思えてくるわけですが
(勝っているレースを観ているので当然ですね:笑)
おおよその力関係は

デインドリーム>シャレータ>>サラリンクス>>>>>ミッションアプルーヴド

こんな感じでしょうか。
デインドリームはディープインパクトやブエナビスタに印象が被ります。
瞬発力も高く、ロングスパートも出来る万能型。
小さい馬なのに馬群に包まれても隙間を見つけてこじ開けてくる
根性の高さと操作性の高さを併せ持っている感じ・・・うーんやっぱり凄い。

シャレータは・・・闘争心を感じないものの、ワンペースで長く
良い脚を使う馬、という感じでしょうか。先行させたら相当しぶとそうです。
有馬記念に出て来たら◎を打ちたいタイプかも?

他の日本馬の評価は

不安点はあるのものの、期待してみたい馬
・ペルーサ
・トゥザグローリー
・トーセンジョーダン

期待感はあるが、不安点が大きい馬
・エイシンフラッシュ(負荷が大きく掛かった前走の消耗は?)
・ウインバリアシオン(末脚の伸びは古馬と比べてどうなのか・・?)

不安点が大き過ぎなのでは・・・という馬
・ローズキングダム(斤量を背負うと一流馬には敵わない印象)
・ヴィクトワールピサ(元々条件は微妙に不向き。馬体の仕上がりに疑問)
・ジャガーメイル(年齢を重ねて上昇は考えにくい)

日本の名牝と欧州の名牝の頂上決戦となるのか、それとも間に割って入る馬、
もしくは2頭ともをやっつける馬がいるのかどうか・・・
もう少し考えていきたいと思います。

POG馬出走!    担【けん♂】

わくわくドキドキPOG
屈腱炎を患ってしまった1位指名馬のマトゥラーはさらに症状が悪化。
残念ながら未勝利のまま引退→繁殖入りとなってしまいました。
こうなったら母のオリエンタルアートに負けないよう良い仔を出して
いってもらいたいものです。

同じ新馬戦に出走したギャラクティコ、アムールレジェンド
ともにまったく手も脚も出せずに敗退。
ギャラクティコは前に行って失速・・・怪我がないといいんですが
・・・と心配になるほどの止まり方(涙)
アムールレジェンドは後方から脚を伸ばせず終い。
うーんやっぱりダート?

勝ち上がりを期待したグランシャルムは前につけて失速。

6着 グランシャルム 蛯名正義騎手
前に乗りかかるような走りで、まだ力を出せていません。
徐々によくなっていくと思いますが……


・・・だそうです(涙)うーん、だいぶ時間が掛かりそうですね(T_T)

今週も引き続き3頭がデビュー。

新馬戦(京都1600m)  リインカネーション  岩田
新馬戦(小倉D1700m)レッドグロリア    上村
新馬戦(東京1600m)  リバーオリエンタル  吉田豊
 

リインカネーション】牡 アグネスタキオン×(エアジハード)

短距離からマイルまでで広く活躍し、函館SSを制したアグネスラズベリ
初仔です。
母系はサクラユタカオーからの流れなので、血統構成のイメージは
NHKマイルを制したロジックに近い感じでしょうか。
母のスピードを受け継いでくれたら・・・楽しみな1頭に
なってくれそうです(^^)

・・・ただ調教ではまったく動いていないようなんですよね(爆)
まずは一度走って様子見でしょうか。
願わくば期待出来る内容を見せてもらいたいものです。

レッドグロリア】牝 ディラントーマス×(Lear Fan)

グランシャルムを観た限りでは・・・どうやらディラントーマス産駒は
瞬発力に不足がある印象。良い脚を維持するのに長けているならば
ダートデビューというのは意外に良いかもしれません。
母系がロベルト系、というのもダートには合うと思います。
芝デビューという予定も組まれていただけに、いずれ・・・とは
思いますが、まずは初戦に全力投球!頑張ってもらいたいものです(^^)

リバーオリエンタル】牡 ディープインパクト×(Green Desert)

函館SS、アイビスSDを制し、スプリンターズSでも2着と健闘した
メジロダーリングの仔。当初はメジロアオバという名前になる予定でしたが
メジロ牧場解散により、現在の名前に変更になりました。
メジロダーリングの仔は今のところそれほど活躍出来ていませんが、
実はSS系の種牡馬との配合は今回が初めて
メジロダーリング自身がノーザンダンサー系の馬だけに
上手くハマれば大物登場!ということもあるかもしれません。
メジロ牧場の隠れた置き土産、是非活躍してもらいたいものです♪

まったく鳴かず飛ばずのまま11月が終わってしまいそう・・・
ここらでなんとか、先に繋がるレースをなんとかお願い!

JC(馬体について3)  担【けん♂】

ヒルノダムールとカリバーンが回避。
久しぶりにフルゲートではないJCとなりましたね。

JC(東京2400m)出走馬の馬体について、第3弾です。

【トーセンジョーダン】
(札幌記念)
トーセンジョーダン11札幌記念
(天皇賞秋)
トーセンジョーダン11天皇賞秋
(JC)
トーセンジョーダン11JC
元々筋肉量が多くガッチリとしたタイプですが
前走では重さを感じさせないスッキリとした仕上がりに
まとめてきていました。今回も大きな変化はなく
前走の反動も感じられません。
ここにきて垢抜けた印象。引き続き力は出せそうです。

【ジャガーメイル】
(10JC)
ジャガーメイル10JC
(天皇賞秋)
ジャガーメイル11天皇賞秋
(JC)
ジャガーメイル11JC
歴戦の古馬だけあって安定した馬体。
前後の筋肉量などは昨年以上に思えるくらいで
衰えは感じられません。
少し前にのめったような立ち姿になっているのは
気になるところですが、現状の力は十分に発揮出来そう。

【オウケンブルースリ】
(京都大賞典)
オウケンブルースリ11京都大賞典
(アルゼンチン共和国杯)
オウケンブルースリ11AR
(JC)
オウケンブルースリ11JC
下半身が大幅に良化した前走でしたが、一回使って
今回は少し萎み気味。使い減りするタイプではあるようで
出来の面では少し微妙。
毛ツヤが良く体調面に問題はなさそうなので
悪い仕上がりではないと思いますが、前走以上の走りは
期待しにくいかも。

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

JC(馬体について2)   担【けん♂】

JC(東京2400m)出走予定馬の馬体について、第2弾です。

【ローズキングダム】
(10JC)
ローズキングダム10JC
(天皇賞秋)
ローズキングダム11天皇賞秋
(JC)
ローズキングダム11JC
以前は後肢が後方に突っ張ったような立ち姿でしたが
今はゆったりと脚を引きつけて立てており、
状態はかなり安定傾向。
前走で絞り込んだ分、反動が出そうでしたが
写真で見た限り緩めた感じもなく、引き続き
良い状態を維持している感じ。
出来の面では昨年以上に見えるだけに斤量をこなせれば・・・

【トゥザグローリー】
(日経賞)
トゥザグローリー11日経賞
(天皇賞秋)
トゥザグローリー11天皇賞秋
(JC)
トゥザグローリー11JC
相変わらず異常なまでに太いクビ差し。
表情には気性の難しさは出ておらず、しっかりと
力は出し切れそうです。
休み明けの前走でもいきなり仕上がった雰囲気の出来でしたが
今回も引き続き良い状態を維持。
前後のバランスも取れており、東京の適性は高そうです。

【エイシンフラッシュ】
(宝塚記念)
エイシンフラッシュ11宝塚
(天皇賞秋)
エイシンフラッシュ11天皇賞秋
(JC)
エイシンフラッシュ11JC
前走で最も厳しいレースをしたと考えられるだけに
反動が心配なところ。今回は少し後肢が突っ張った
立ち姿になってきているのが気になりますが
思ったよりも良い状態を維持出来ている様子。
腹回りを含めて少し皮膚感が緩い分、疲れがあるとは
思いますが・・・

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

JC(馬体について1)   担【けん♂】

JC(東京2400m)出走予定馬の馬体について見ていきたいと思います。

【ブエナビスタ】
(10JC)
ブエナビスタ10JC
(天皇賞秋)
ブエナビスタ11天皇賞秋
(JC)
ブエナビスタ11JC
かなり緩んだシルエットだった前走に比べれば
充実度を増しており、良化は伺えますが、
昨年までの引き締まった馬体には戻っていない感じ。
多少見栄えは悪くとも能力で走れてしまう馬だけに
本調子ではなくとも、立ち姿のバランスはグッと
上昇しているので、このくらいの出来なら
十分に好走がありそうです。

【ヴィクトワールピサ】
(10JC)
ヴィクトワールピサ10JC
(10有馬記念)
ヴィクトワールピサ10有馬記念
(JC)
ヴィクトワールピサ11JC
光の加減はあるものの、非常に薄く見える仕上がり。
胸前の筋肉はそれなりに出来ていますが、
下半身は微妙に丸味に欠けており、本来の調子では
なさそうです。
腹回りは絞り込まれている、というよりは
ガレ気味の寸前。究極の仕上がりかもしくはガス欠か・・・

【ペルーサ】
(10JC)
ペルーサ10JC
(天皇賞秋)
ペルーサ11天皇賞秋
(JC)
ペルーサ11JC
上半身に偏り気味の体型ですが、今回は下半身の充実度も
これまでで最高の出来。ボッテリと見せていたシルエットも
改善されて力強さを増しています。
上半身の実の入りも非常に良く、毛ツヤも良好。
力は十分に出せる仕上がり。見た目どおりに走るなら
大きく期待したいところ。

【トレイルブレイザー】
(10菊花賞)
トレイルブレイザー10菊花賞
(JC)
トレイルブレイザー11JC
間が空いた写真。
この血統らしく上半身はガッチリした造りになっており、
クビ差しも太く力強く、急坂を問題にしない体型。
下半身の充実度も高く、前後のバランスも良好。
前走の反動も感じられず、この馬なりにかなり
良い状態出走出来そうです。

【ウインバリアシオン】
(神戸新聞杯)
ウインバリアシオン11神戸新聞杯
(菊花賞)
ウインバリアシオン11菊花賞
(JC)
ウインバリアシオン11JC
前走も引き締まって非常に良く見えましたが
今回も緩めた様子もなく、前後の筋肉はさらに充実。
末脚に賭ける競馬だったので疲れが抜けやすかったのでしょうか。
ちょっと耳を開いているのが気性面で気になりますが
出来自体は非常に良く、世代No2がどこまで
通用するか大いに楽しみです。

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

JC(過去の勝ち馬の馬体)   担【けん♂】

JC(東京2400m)の過去の勝ち馬の馬体を並べてみました。
※05年は外国馬のアルカセットが勝っているので2着馬の写真を並べています。
 10年は降着がありましたが到達順位での1着馬を並べています。

【ブエナビスタ】(10JC)
ブエナビスタ10JC

【ウオッカ】(09JC)
ウオッカ09JC

【スクリーンヒーロー】(08JC)
スクリーンヒーロー08JC

【アドマイヤムーン】(07JC)
アドマイヤムーン07JC

【ディープインパクト】(06JC)
ディープインパクト06JC

【ゼンノロブロイ】(05JC2着)
ゼンノロブロイ05JC

【ゼンノロブロイ】(04JC)
ゼンノロブロイ04JC

【タップダンスシチー】(03JC)
タップダンスシチー03JC

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

時期的に毛ツヤが冴えない馬も多いですが、
ガレたり、太かったりする馬はおらず、最高峰のレースに向けて
ちゃんと仕上げられた、という雰囲気。

前後のバランスが取れており、しっかり立てている
というのも特徴だと思われます。

クビの角度、充実した上半身、丸味を帯びた下半身など
共通点が多く、このレースに向いたシルエットのイメージを
頭に入れておきたいところ。

それにしても・・・歴史的な馬の名前が並びますね~
(例外もいますが:笑)
東京競馬場、そしてクラシックディスタンスの2400m、
スピード、スタミナ、底力・・・高い次元でまとまった馬のみが
勝つことを許されるレースという感じがよくわかります。

これらの馬に名前を連ねるのは・・・どの馬なのか
レースが本当に楽しみです(^^)g

JC(各馬分析2)  担【けん♂】

亡くなった立川談志さんの戒名が「立川雲黒斎家元勝手居士」
勝手居士はまだしも、「うんこくさい」だけは・・・(爆)

JC(東京2400m)出走予定馬について、第2弾です。

トレイルブレイザー】牡4 57.0 (栗東) ゼンノロブロイ×(Forty Niner)
菊花賞の頃から期待していた馬ですが、ここにきて実力発揮。
前走で重賞を勝っての参戦となります。
アルゼンチン共和国杯はカーブの時点でペースが上がるロングスパートに
なっており、好位から押し切った内容は高く評価出来そう。
ただし、相手関係は微妙であり、3.5kgの斤量差があった馬に
詰め寄られていることを考えると過大評価は危険なニオイ。
GⅠ出走歴がなかったスクリーンヒーローが勝ったときとは
相手関係が違うので・・・

トーセンジョーダン】牡5 57.0 (栗東) ジャングルポケット×(ノーザンテースト)
2歳の時点から世代最強と評価していた馬が前走で開花。
最高の位置取り、仕掛けどころがハマった感もありますが、
ハイペースの中でタフな脚を使えたことは高く評価して良さそうです。
距離が伸びることは血統的にはプラス材料になりそうですが。
脚をためての瞬発力勝負になるとちょっと分が悪い面もあるので
先行馬のペースには要注意。展開によっては前でも競馬が出来るので
上手く流れに乗ってもらいたいものです。

ヒルノダムール】牡4 57.0 (栗東) マンハッタンカフェ×(ラムタラ)
藤田騎手の積極的な好騎乗にも支えられて大阪杯、天皇賞春と連勝。
昨冬からの競い合いでは世代の上位馬の中でも少し足りない面が
見えてしまっていた印象なので、本格的な勝負はまだこれから・・・
今回は凱旋門賞遠征からの帰国初戦、体調面を考えても
強くは推せない状態になるかもしれません。
出走するかどうかに慎重になっている点でも少なくとも万全ではないと思われます。

ブエナビスタ】牝5 55.0 (栗東) スペシャルウィーク×(Caerleon)
前走の天皇賞秋は状態も悪かっただけでなく、スッと加速が入ったところで
内で詰まったのが最大の敗因だと考えられます。
内を突くのが得意な岩田騎手と外を回す気性のブエナビスタの
ベクトルが真逆であるというマイナス面がモロに出てしまった感じです。
昨年のJCも実質的には勝っているだけに、能力、適性面では
まったく問題がない馬。進路さえ確保出来れば当然の勝ち負けになりそうです。

ペルーサ】牡4 57.0 (美浦) ゼンノロブロイ×(Candy Stripes)
見せ場は作るものの、青葉賞以来勝てておらず、まさに未完の大器という
感じの成績・・・。前走では+14kgと大きく馬体を増やして
さらに成長があった印象。下半身の出来が上昇すれば凄い馬に
なってきそうです。他馬に怯むところがあるようで外に大きく
膨らむ欠点がありますが、ペース的に押し上げやすいこのレースの設定は
ベストだと思われます。開花なるか・・・

ローズキングダム】牡4 57.0 (栗東) キングカメハメハ×(サンデーサイレンス)
前走の天皇賞秋ではハイペースに巻き込まれたこともあり、
10着と大敗。底力の面での不足を見せてしまった印象です。
以前に比べれば体重、出来などは安定していますが、GⅠでとなると
斤量負担の厳しさも影響してしまう感じ。
最後に瞬発力を活かすような展開の方が合うだけに距離延長は
プラス材料になりそうですが、斤量も増え、体重も前走で
絞り込んでいただけに、昨年ほどのパフォーマンスが出来るかには
不安がありそうです。

ヴィクトワールピサ】牡4 57.0 (栗東) ネオユニヴァース×(Machiavellian)
京都、阪神の内回りコース及び中山では全勝。京都外回りで2着、
東京では2戦とも3着・・・安定して上位をキープしているものの
傾向ははっきりとしています。ドバイワールドを制したものの、
その後は中間に不具合が出て結局今回が8ヶ月ぶりの実戦。
引退が決まっているだけに無理はさせない程度の出走になるかもしれません。)

JC(各馬分析1)  担【けん♂】

JC(東京2400m)出走予定馬について見ていきたいと思います。

ウインバリアシオン】牡3 55.0(栗東) ハーツクライ×(Storm Bird)
青葉賞、ダービーは末脚一手の競馬。神戸新聞杯で好位からの競馬も
試してみたものの、オルフェーヴルを破るには思い切って末脚に賭けるしかない
という安藤勝騎手の勝ちにいく競馬は素晴らしかったですが・・・惜しくも2着。
この秋に馬体戻して復帰しており、状態自体はかなり良さそう。
ただし今回は斤量ハンデがあるにしても、同型の強力な古馬相手に
どこまでやれるかは微妙なところかも。

エイシンフラッシュ】牡4 57.0(栗東) King’s Best×(Platini)
ありえない程のハイペースになった天皇賞秋では前につけてしまい、
持ち味を活かせず6着。ただし、前に行った馬の中では圧倒的に最先着しており
高い能力を示す結果だったと思われます。
今回は好調な池添騎手に乗り代わりの予定。オルフェーヴルで掴んだ部分も
あるかと思いますが、基本的には東京では仕掛け遅れ気味になる傾向が
見られるだけにどういう競馬をしてくるか・・・。スローの瞬発力勝負に
なれば力を発揮するだけに距離延長はプラス材料になりそうです。

オウケンブルースリ】牡6 57.0 (栗東) ジャングルポケット×(Silver Deputy)
脚元の不安がなくなり、しっかりと調整が出来ているという陣営の
コメントを裏付けるように馬体も出来も充実傾向。
前走では相手関係に疑問もありながら、前が残る展開を強引に差し込む
末脚を見せ、能力が戻ってきたことを印象づけました。
内容的には勝ち馬以上に評価しても良いところですが・・・
なんと言っても相手は重賞初制覇の馬。相手関係強化で浮上するかどうかまでは
年齢的にも難しいところかと。

カリバーン】牡4 57.0 (美浦) デュランダル×(Boston Harbor)
この秋の重賞挑戦は3着が一度あるものの、微妙に足りない成績。
東京では好走実績のある馬ですが、相手関係強化となるとさすがに
格不足&実力不足は否めません。
母系を見ても本質的に距離延長で底力を出せる感じはなく
軽いスピードを活かす展開でなんとか・・・

キングトップガン】牡8 57.0 歩(栗東) マヤノトップガン×(マルゼンスキー)
8歳にして重賞連勝と結果を出してきていますが、この秋の内容は微妙。
前走では同様の位置からの馬に脚色でかなり見劣ってしまっただけに
さらに上位を狙えるほどの力は感じられません。
増えていた馬体を絞り込んできているので調子自体は良さそうですが
ハマる展開が想像出来ないのが厳しいところ。

ジャガーメイル】牡7 57.0 (美浦) ジャングルポケット×(サンデーサイレンス)
昨年のJCでも4着と衰えがないところを示しました。
約一年ぶりとなった前々走でも上位馬を上回る末脚を発揮。
7歳とはいえ、トニービンの血統だけあってカンパニーのような
活躍が出来る可能性はあるのかもしれません。
前走は明らかに距離不足で後方から差し込んだものの、届かずの9着。
展開が向いただけに、もう少し上位に食い込めても良さそうな気もしますが
昨年並み程度の評価はしておいた方が良いかも。

トゥザグローリー】牡4 57.0 (栗東) キングカメハメハ×(サンデーサイレンス)
気性に不安が出てしまった春から休養を挟んでかなり落ち着いてきた様子。
天皇賞秋では期待したほど前で競馬が出来ませんでしたが
展開的にはハマる形で復活傾向を見せる好走で5着入線。
末脚の伸びでは上位馬には及びませんでしたが、叩いての良化があれば
さらに期待度はアップしそうです。

続きます。

JC(展開分析2)  担【けん♂】

JC(東京2400m)の展開についてもう少し考えてみたいと思います。

03年からコースが新装されて今回がまだ9回目。
過去の8回の内容を見ても、展開はかなりバラバラという感じです。

便宜的に800mごとに前半、中盤、後半に分けて
過去のJCをグラフ化してみました。

JC展開グラフ
JCラップグラフ

パターンとしては
・Aパターン 06年、07年、08年、10年
・Bパターン 04年、09年
・Cパターン 05年
・Dパターン 03年


こんな感じに分かれています。

Aパターンはある程度ゆったりと前半を通過、中盤に大きく緩み、
後半に急加速していく展開。
余力を残した前の馬が踏ん張りやすい傾向になりやすいと考えられます。
上位馬の4コーナー位置取りは
    1着 2着 3着
10年 10→ 6→ 2(番手)
08年  5→ 9→ 3
07年  4→ 4→ 4
06年  7→ 4→ 7


中盤に緩みがあるため、隊列が縮まりやすく、前の馬は末脚勝負で
屈してしまう形になりやすいようです。
好位、中段からの差し馬で決着。全体的に上がりが速いので
位置取りの差が結果につながってしまい、後方からでは届かない展開になっていると
考えられます。
前で粘ったヴィクトワールピサ、後方から差し込んだブエナビスタの能力は
非常に高く評価して良さそうですね。

Bパターンは前半からかなり速いペースで進み、中盤もほとんど緩まず
厳しいペースのまま後半に突入する展開。
消耗度が非常に高く、前で粘るのはかなり難しいと考えられます。
上位馬の4コーナー位置取りは
    1着 2着 3着
09年  5→17→11(番手)
04年  6→ 2→11


好位から押し切った勝ち馬のウオッカ、ゼンノロブロイはやはり相当な底力の持ち主。
04年の2着馬、コスモバルクは当時得体のしれない強さを発揮していた馬。
2番手で粘り切っているのはさすがですね。
09年の方が一層厳しいペースになっていることから2着までが
後方から追い込んだ馬という結果になっています。
09年2着のオウケンブルースリは展開がハマった印象。
勝ち馬との差は内容からすればかなり大きいと思われます。

CパターンはBターンの変形パターン。
前半からぶっ飛ばして中盤も緩まず・・・後半にペースダウンという
非常に厳しい消耗戦になっています。
明らかに後方の馬が有利な展開と言えます。
上位馬の4コーナー位置取りは
    1着 2着 3着
05年  9→13→13(番手)


完全に差し決着。追い比べを制したのは1~3着まで全て
外人騎手
という極端な結果になりました。
・・・というか掲示板に入ったのは武豊騎手だけ。
うーん、やはり馬の脚を伸ばす技術では向こうの騎手が何枚も上手という
ことでしょうか。好位から唯一掲示板に残ったウィジャボードは
牝馬ながら底力の高さは超一流、翌年も来日してディープインパクトの
3着に入ったのはある意味当然の結果だったと思われます。

Dパターン重馬場の中で行われたレースでかなり異質。
前半が異常に緩く、中盤に加速するという通常とはまったく
逆のラップになっています。
中盤にペースが上がったため、速い流れだと錯覚させたところで隊列を長く保ち、
後半は重馬場のために速い脚を使えず。
良馬場だったらもっとペースアップがあったかもしれませんね。
上位馬の4コーナー位置取りは
    1着 2着 3着
03年  1→ 2→ 9(番手)


細かいラップを見るとカーブの途中から仕掛けて突き放す
逃げ馬としては完ぺきな騎乗
佐藤哲騎手の手腕が光るレースとなっています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今年の出走馬についてはまだ未確認ですが、外国馬のミッションアプルーヴド
先手を取る公算が高そうです。
ただし・・・鞍上は後藤騎手になる見込み。

東京コースを熟知している騎手だけに、無茶な展開を作ることは
考えにくく、Aパターンに近い感じになるのかな、というのが
現段階での想定。


※エスピノーザ騎手でした。
 日本に不慣れな外人騎手がペースを握ると10年のダービーのような
 惨劇が起こる可能性もあるので要注意かも・・・

出走馬について確認してから、改めて展開については
考えてみたいと思います。

JC(展開分析1)  担【けん♂】

JCラップ
03年~10年のJCのラップ平均と東京2400mのコース図です。

JCが行われる東京2400mはスタンド前の直線半ばからスタート。
いきなり少し上り坂になっているため、最初の1ハロンは加速が
つきにくい構造になっていますが、最初のカーブまでは
ある程度長い直線になっているので、2ハロン目からはグッと
ペースが速くなりがち。

先行するのに内外の枠の差はほとんどありませんが、一旦隊列が決まれば
位置取りを変えるのは難しいのでスタートはかなり大事だと思われます。

緩やかに下りながら向こう正面の直線へ。
締まったペースのまま淡々と進むこともありますが、
ここで一旦ガクッとペースダウンをする場合もあります。
ここでの進み方は最終的な展開に大きな影響を与えるポイントの一つに
なってくると考えられます。

再び下りながら3コーナーからカーブに突入。
ここもペースアップのタイミングになる年もありますが、
まだまだ牽制しつつゆったりと進むこともあります。
基本的に馬場が湿ると大きく緩みやすい傾向があるようです。

直線入り口は急加速するポイントになりやすいところ。
先行馬の脚質とそこまでの展開にもよりますが、グッとペースを上げて
急坂に突入・・・難所を乗り越えてからも300mほどの直線が続くわけで
スタミナとスピードのどちらも高い次元で装備していないと
勝ち切れない総合力を問われるコースだと思われます。

4コーナー位置取りと着順の関係
    1着→2着→3着
10年 10  6  2(番手)※到達着順
09年  5 17 11
08年  5  9  3
07年  4  4  4
06年  7  4  7
05年  9 13 13
04年  6  2 11
03年  1  2  9

先行馬が押し切ったのは03年のみ。
あとは基本的に差し優勢、場合によっては後方からの追い込みも
上位に届いています。
この辺りはラップの構造によって違いが出てきていると考えられます。

続きます。

JC(体重別実績)  担【けん♂】

JC(東京2400m)について見ていきたいと思います。

【体重別実績:JC(03年~)】
JC体重

出走頭数自体が多いゾーンですが480~500kgのゾーンの馬が
4勝、2着4回と非常に好成績。
中心になるのはこのゾーンになりそうです。

500kgを超えている馬も好走していますが、520kg
超えるような大型馬は不振。
出走頭数が多くないだけに微妙ですが、一応割り引いておいた方が良さそうです。

逆に480kgを切ると・・・
・ブエナビスタ(牝馬)
・ローズキングダム(3歳)
・レッドディザイア(3歳牝馬)
・ドリームパスポート(3歳)
・ウィジャボード(海外牝馬)

というように基本的に斤量が軽い牝馬か3歳馬しか好走がありません。

※さらに小柄な体でディープインパクトが勝っていますが、
 これは完全に例外的な馬なので度外視。

基本ラインとしては古馬の牡馬は480kgが好走の下限。
牝馬と3歳馬については460kgが下限、と見て良さそうです。

実質斤量負担別実績
JC斤量

上記のデータを実質斤量負担(斤量÷馬体重:%)で見てみると
非常にわかりやすいですね。
好走の上限は12.0%・・・今のところキッチリとここで
線引きが出来ています。

逆に11%を切るような馬は勝ちきれていない、という傾向も
出ていますので、バランスも大事な感じですね(^^;

特に11.0~11.5%辺りの馬が好成績なので注目して
おきたいところだと思います。

JC(年齢別実績)  担【けん♂】

JC(東京2400m)について見ていきたいと思います。

年齢別実績:JC(03年~)】
JC年齢

東京競馬場改装以降に行われたJC、8回分についてまとめています。

勝ち馬は4歳が5勝と圧倒。2、3着を見ても充実期にある
4歳馬はかなり優勢と考えて良さそうです。

3歳馬は2着が5回、3着3回と複勝率で見ると4歳馬に近い
好成績となっていますが・・・今のところ未勝利。
03年以前で見るとジャングルポケット、エルコンドルパサーが
勝っているので問題ないと思いますが、01年以来10年ぶりの
勝利
なるかにも注目したいところです。

5歳で勝ったのは・・・05年のアルカセット、09年のウオッカ。
この8年では出走馬の平均年齢が5歳を超えたのは05年と09年だけ。
3歳馬が2頭しか出ていなかった年でもあり、実力だけでなく
全体とのバランスも関わっているのかもしれません。

05年は3着にも5歳馬のゼンノロブロイが入っています。
前年の覇者であり、1番人気を背負っていたわけで
適性、実力的にも上位の馬でした。
06年は極端に出走数が少なく11頭立てでしたが、このときも
外国馬のウィジャボードが5歳で3着に入線。
やはり5歳で好走出来るのは相当高く評価出来る馬に限って良さそうです。

6歳になるとグッと成績低下。
03年に勝っているタップダンスシチー、07年に2着に入った
ポップロックはともに6歳で充実期に入った晩成型の典型。
重賞、GⅠで好走を続けている馬に限って一応考慮する、という
くらいで良さそうです。

今回の出走予定馬の年齢
★8歳
キングトップガン

★7歳
ジャガーメイル
ミッションアプルーヴド(外国馬)

★6歳
オウケンブルースリ

★5歳
トーセンジョーダン
ブエナビスタ

★4歳
エイシンフラッシュ
カリバーン
トゥザグローリー
トレイルブレイザー
ヒルノダムール
ペルーサ
ローズキングダム
ヴィクトワールピサ
サラリンクス(外国馬)※修正:so sweetさんありがとうございます(^^)

★3歳
ウインバリアシオン
デインドリーム(外国馬)
シャレータ(外国馬)

回避が出るかもしれませんが、ひとまず平均年齢は4.6歳ということで
過去データ的にはすでに5歳のブエナビスタ、トーセンジョーダンにも
厳しい感じでしょうか。
ただし・・・充実度、実力値からすればメンバー中でも上位評価。

実績の5歳馬、勢いの4歳馬、未知の3歳馬の3つ巴。
レースが楽しみですね(^^)

性別実績
JC性別

07年までは外国馬のウィジャボードが3着に入ったのみで
完全に牡馬優勢のレースでした。

しかし、ここ2年はウオッカ、ブエナビスタ(降着)と牝馬が連勝。
一気に牝馬優勢のデータに変化してきています。

今年はブエナビスタはもちろんのこと、海外から実績上位の
牝馬が大挙して襲来。
ここに出てくるだけの実力は十分にあると思われるだけに
期待出来そうです。

JC(上位馬の格について)  担【けん♂】

JC(東京2400m)は海外馬も参戦してくる日本最高レベルのレース
という位置づけです。
今年は大挙して海外馬が参戦していますが、各馬について見る前に
ざっと「」について見ておきたいと思います。

過去に上位に入った馬の実績をチェックしてみると・・・。

過去のJC上位馬実績
★10年(降着あり)
1着ローズキングダム(ダービー2着、菊花賞2着、朝日杯FS1着)
2着ブエナビスタ(天皇賞秋1着、ヴィクトリアマイル1着、オークス1着など)
3着ヴィクトワールピサ(ダービー3着、皐月賞1着)

★09年
1着ウオッカ(ダービー1着、天皇賞秋1着など)
2着オウケンブルースリ(菊花賞1着)
3着レッドディザイア(秋華賞1着、オークス2着、桜花賞2着)

★08年
1着スクリーンヒーロー(アルゼンチン共和国杯1着、GⅠ出走歴なし)
2着ディープスカイ(NHKマイル1着、ダービー1着など)
3着ウオッカ(上記)

★07年
1着アドマイヤムーン(宝塚記念1着、天皇賞秋3着)
2着ポップロック(有馬記念2着、宝塚記念3着)
3着メイショウサムソン(皐月賞1着、ダービー1着など)

★06年
1着ディープインパクト(クラシック3冠、天皇賞春1着など)
2着ドリームパスポート(皐月賞2着、ダービー3着、菊花賞2着)
3着ウィジャボード(海外GⅠ7勝)

★05年
1着アルカセット(海外GⅠ1着)
2着ハーツクライ(ダービー2着、宝塚記念2着)
3着ゼンノロブロイ(JC1着、天皇賞秋1着、有馬記念1着など)

★04年
1着ゼンノロブロイ(上記)
2着コスモバルク(皐月賞2着)
3着デルタブルース(菊花賞1着)

★03年
1着タップダンスシチー(有馬記念2着、宝塚記念3着)
2着ザッツザプレンティ(菊花賞1着)
3着シンボリクリスエス(天皇賞秋1連覇、有馬記念1着など)

★02年※中山開催
1着ファルブラヴ(海外GⅠ2勝)
2着サラファン(海外GⅠ1勝)
3着シンボリクリスエス(上記)

★01年
1着ジャングルポケット(ダービー1着)
2着テイエムオペラオー(JC1着、有馬記念1着、天皇賞春秋連覇など)
3着ナリタトップロード(菊花賞1着)

★00年
1着テイエムオペラオー(上記)
2着メイショウドトウ(天皇賞秋2着、宝塚記念2着)
3着ファンタスティックライト(海外GⅠ1勝、キングジョージS2着など)

★99年
1着スペシャルウィーク(天皇賞春秋連覇など)
2着インディジェイナス(海外GⅡ1勝、香港での活躍馬)
3着ハイライズ(海外GⅠ1勝)

基本的にはGⅠで勝ち負けしたことがない馬は複勝圏に入るのも難しい状況。
勝ち馬に関してはGⅠ勝ち経験のある馬にほぼ限定されています。
例外はタップダンスシチー、スクリーンヒーロー。
タップダンスシチーは、前年の有馬記念で2着、宝塚記念3着を含んでその年は
重賞では負けなしの馬ですから、GⅠ馬に並ぶような好成績の馬として
評価出来ると思われます。

スクリーンヒーローはそれまでG1出走歴がないという非常に特殊なパターン。
ただし前走で東京の長距離重賞を制し、鞍上はデムーロ騎手と好条件でした。
その上、その年の出走メンバーの内6頭がGⅠでの実績がなく、
出走馬の全体レベル自体が低調・・というのもあったと思われます。
上がり馬が好走してくるとしたら、という特例として考えておきたいですね。

昨年は降着があったので実質的な1着はGⅠ勝ちのあるブエナビスタ。
ローズキングダムはGⅠで好走があったものの、勝ちは朝日杯FSのみ。
過去の傾向的にはちょっと足りない感じでした。

今年のメンバーの実績は・・・

海外GⅠ馬
デインドリーム
ミッションアプルーヴド
サラリンクス

国内GⅠ馬
エイシンフラッシュ(ダービー1着、天皇賞春2着、宝塚記念3着)
オウケンブルースリ(菊花賞1着、JC2着)
ジャガーメイル(天皇賞春1着)
トーセンジョーダン(天皇賞秋1着)
ヒルノダムール(天皇賞春1着、皐月賞2着)
ブエナビスタ(上記)
ローズキングダム(上記)
ヴィクトワールピサ(上記、国際GⅠ1着)

国内GⅠ上位馬
ウインバリアシオン(ダービー2着、菊花賞2着)
トゥザグローリー(有馬記念3着)
ペルーサ(天皇賞秋2着、天皇賞秋2着)

海外GⅠ上位馬
シャレータ

GⅠ実績なし
カリバーン
キングトップガン
トレイルブレイザー

今年は海外GⅠ馬の中でも最高峰と言えるデインドリームが参戦。
2着馬のシャレータもどうやら相当な実力と評価出来そうです。

国内GⅠ実績については特に東京、京都を重要視したいところ。
必要条件ではないですが、ほとんどの実績馬に共通する
要素となっています。

JC(外国馬分析4)  担【けん♂】

JC(東京2400m)出走予定の外国馬について、第4弾です。

ミッションアプルーヴド】牡7 With Approval×(Fortunate Prospect)
26戦8勝 GⅠ1勝

昨夏のマンノウォーSで2着に入り、1年ぶりとなったマンハッタンHCで
とうとうGⅠ制覇。しかし、連覇を狙ったマンノウォーSで4馬身以上
離された4着に破れ、前々走で8馬身差、前走は13馬身差と
勝ち馬に大きく引き離されて完敗連敗・・・。

かなりスローペースで逃げる先行馬
自分のペースで行って直線で粘り脚を使う、というのが基本的な
スタイルですが、摑まるともろい、という感じでしょうか。

GⅠ勝ちとなったマンハッタンHCでは52kgと大きな
斤量ハンデを貰っており、実質的な実力値はそれほど高くないと
思われます。

【10マンノウォーS】(ベルモントパーク2200m)2着


【マンハッタンHC】(ベルモントパーク2000m)


直線に入ってからの粘りは相当なモノがありますが、
どちらも52kgのハンデを貰ってのレースだっただけに微妙。

マンハッタンHCでは実力上位のジオポンティが後方からに
なり過ぎて最後に猛烈に追い込んだものの、届かず・・という内容でした。
まぁ・・・厳しく言えば展開勝ち(爆)

この夏のレースでは逆にハンデを課せられてジオポンティ
そして欧州から移籍したケープブランコに完敗連敗大敗。

ケープブランコ、ジオポンティの力量は高く評価出来るだけに
相対的な評価はそこまで下げる必要はないですが、
それでも欧州のトップクラスに比べると2、3枚は落ちる
と見て良さそうです。

グレイソブリンから続くカロ系の血統。
日本の軽い芝には合いそうですが、自分のペースで行けるかどうか・・・
超スローに巻き込めればなんとか?

JC(外国馬分析3)   担【けん♂】

JC(東京2400m)出走予定の外国馬について、第3弾です。

シャレータ】牝3 Sinndar×(Barathea)
8戦3勝

これまでの成績は(3-3-1-1)GⅠ勝ちこそありませんが
非常に堅実な成績となっています。

父Sinndarの産駒と言うと凱旋門賞で3年連続2着に入ったユームザイン
世界的に有名ですね。その父グランドロッジの産駒というと日本では
シンボリグランが活躍しており、ノーザンダンサー系の中では
スピードがあって日本の競馬への適性も期待出来そうです。

ヴェルメイユ賞3着、凱旋門賞2着・・・勝ちきれていないものの
近走では世界トップレベルの実力を示しており、
まったく侮れない馬だと言って良さそうですね。

【アストロノミー賞】(サンクルー2000m)2着


【シャペルアンセルヴァル賞】(シャンティ2000m)


※凱旋門賞、ヴェルメイユ賞のレース映像は前までの記事を参照

中段を追走したアストロノミー賞では直線に入って
前のガリコヴァが加速していくのに合わせて追い出し開始。
脚色が一緒になってしまい、そのまま2着で終わってしまいましたが
後続を大きく引き離しており、勝ちに等しい内容だった感じです。

シャペルアンセルヴァル賞では早くから前につけて
2番手で内にプレッシャーをかけつつ、直線手前で仕掛けて早め先頭へ。

ついて行こうとした馬の脚がヨレてしまったのに対し、
真っ直ぐに力強く伸びる末脚が印象的。

レース映像を観た限りでは瞬発力があるタイプではありませんが
持続的に長く脚を使える馬のようです。
伸び始めたらまさにグイグイという感じで力強く加速してくる末脚は
かなりの脅威になりそう。

実績以上に強い馬かも・・・。
早めに先頭に立つような形を作られたら追い抜くのは至難の業。
逆に前に追いつけ、追い越せみたいな気性の強さは感じられないので、
先に引き離せば封じ込めることも出来そうです。

JC(外国馬分析2)  担【けん♂】

JC(東京2400m)に出走予定の外国馬について引き続き
見ていきたいと思います。

サラリンクス】牝4 Montjeu×(Danehill)
11戦3勝 GⅠ1勝

デビューから一貫して2000m以上の長い距離を使われています。
2戦目で初勝利を挙げてから重賞ではなかなか勝ちきれず、
停滞していましたが、この秋のポモーヌ賞(GⅡ)で2勝目。

続くヴェルメイユ賞では前の馬に引き離された4着に破れましたが
カナダに渡ってカナディアン国際Sを制覇
GⅠ馬の仲間入りとなりました。

【ヴェルメイユ賞】(ロンシャン2400m)4着 ※3着はシャレータ


【カナディアン国際S】(ウッドバイン2400m)


ヴェルメイユ賞では直線に入って内を突こうとして詰まり、
外に出そうとしたところでガリコヴァに阻まれ、
一旦追い出しを控えて進路を確保してから追いかける、という
非常にチグハグした内容になってしまい、4着。

それでも加速を開始した途端にグイッと伸びる脚を見せており、
瞬発力の高さを感じさせる内容でした。

カナディアン国際Sでも後方から内をすり抜けるコース取り。
外に膨らむ馬を尻目にラチ沿いをしっかり伸びて圧勝。
スムーズなレースが出来たときには相当な伸び脚が使えることを
見せつけました。

2着に入ったのは昨年JCに出走したジョシュアツリー(JC10着)。
3着には愛ダービー馬のトレジャービーチが入っています。
トレジャービーチは凱旋門賞で14着に敗れてから中1週で
輸送しての出走だったこともあり本調子ではなかった印象。

相手関係的には少々疑問符がつく感じでしょうか。

ヴェルメイユ賞で決定的に引き離されたガリコヴァは
凱旋門賞で9着に終わっており、力関係で言えば・・・
デインドリーム>サラリンクス であることはたしかだと思われます。

時計的に不足がある馬ですが、内をすり抜けてショートカットする
タイプなので、ある程度は対応出来そう。
上手くハマれば面白い1頭になりそうですが・・・
血統的にも良馬場で推せるタイプではなさそうかと。