けいけん豊富な毎日

アルゼンチン共和国杯(体重別実績)  担【けん♂】

アルゼンチン共和国杯(東京2500m)はハンデ戦。
距離も長く、タフな構造なレースだけに斤量の影響も大きそうです。

まずは体重別の実績を見てみました。

体重別実績:アルゼンチン共和国杯(03年~)】
AR体重

勝ち馬は480~500kgに極端に偏っており、
2着以下の成績でも優秀な数字になっています。

500kg以上の馬も好走がありますが、勝ち切れない成績
過去データ的にはヒモ候補と割り切るのも手だと思いますが
出走頭数自体が少ないだけに、いつ勝っても不思議はない印象です。
少なくとも大きく割り引く必要はなさそうかと。

460kgで勝ったのは04年のレニングラードのみ。
この年は重賞実績のある馬が極端に少なく、直近で上位馬相手に
好勝負をしていたこの馬がかなり格上だったという印象です。

馬格の小さい方では460kgまでは好走がないでもないですが、
460kgを切るようだとかなり微妙。
トウカイトリック、アイポッパーは斤量に対する耐性が高い馬で
当時は相当な好調期に入っていた馬なので例外扱いでしょうか。
昨年2着のジャミールはステイゴールド産駒。
やはり血統の影響を含めてこの辺りは各馬ごとに見た方が良さそうですね。

中心は480~500kg台の馬。
500kg以上、460~480kgの馬は実力馬に絞ってヒモ候補、
と考えておきたいと思います。

実質斤量負担別実績
AR斤量

好走の上限ラインは・・・12.0%

12%を超えてしまうとかなり例外的な馬しか好走がなく、
12.5%を超えるとなると・・・相当な実績馬(それも好調期)に
絞って考えて良さそうです。

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アルゼンチン共和国杯(年齢別実績)  担【けん♂】

天皇賞秋は過去の傾向どおり5歳馬が勝ち、4歳馬が2、3着、という
結果になりました。
能力は元より、若い充実期にある馬じゃないと上位に入るのは難しい
というレースだということが今年も証明されたと言って良さそうです。
東京は誤魔化しが効かないコース設定なので、特にこういう
年齢の差が出やすいのかもしれませんね。

アルゼンチン共和国杯(東京2500m)について、年齢別に実績を
調べてみました。

年齢別実績:アルゼンチン共和国杯(03年~)】
AR年齢

明らかに優勢なのは4歳馬
勝率、連対率、複勝率、全てにおいて優秀な成績となっています。
昨年はトーセンジョーダンが4歳でこのレースを制覇。
しっかりと過去の傾向を踏襲していました。

出走頭数は5、6歳の方が微妙に多いわけですが
5歳は少し4歳に足りないくらいの成績。
それでも3勝というのは頑張っている印象です。
ちなみに過去に5歳で勝った馬というと・・・
・トウショウナイト
・サクラセンチュリー
・レニングラード

どの馬も重賞で好走があった能力馬となっています。
パッと見、共通しているのは京都2400mの重賞(京都大賞典、日経新春杯)
で好走している点でしょうか。
重賞実績不足の馬はヒモまで、と考えた方がいいかもしれません。

6歳馬は・・・かなり割引。
上位に入った馬の条件を見てみると、
・重賞勝ちがある
・もしくは東京2500mの重賞で好走歴がある(目黒記念で上位入線)


おおよそこの2点を満たしています。
例外は07年3着のリキアイサイレンスだけですが、
この馬は東京2400mで(2-1-0-1)と安定して力を発揮しており、
直前にも東京2400mで勝っていました。
コース巧者という点では期待出来る馬だったと考えられます。

03年の勝ち馬アクティブバイオも09年の勝ち馬ミヤビランベリも
どちらも晩成型のオペラハウス産駒、というのも面白い共通点ですね。

7歳以上は・・・連対ゼロ。
3着にコイントスが入っていますが、基本的に大きく割り引いて
考えて良さそうです。

3歳馬も頑張っていますが・・・勝つまではいかない成績。
出走自体がない年もあるので、実際には数字以上に頑張っている
感じなのかもしれませんね。昨年はコスモヘレノスが
04年以来、久々に3着に入りました。

【今年の登録馬の年齢】 ※は除外予定馬

★9歳
トウカイトリック

★8歳
キングトップガン

★7歳
アブソリュート
フェニコーン※

★6歳
イケドラゴン
オウケンブルースリ
セイカアレグロ
トウショウウェイヴ
ドリームノクターン※
ナムラクレセント

★5歳
ゴールデンハインド
ネコパンチ
ビエナファンタスト
フォゲッタブル
ポルカマズルカ

★4歳
カリバーン
カワキタコマンド
コスモヘレノス
コスモラピュタ※
トレイルブレイザー※
ドリームセーリング
ビートブラック
レッドスパークル※

ひとまず6歳馬の中の重賞勝ち馬は
・オウケンブルースリ
・ナムラクレセント

一応この2頭が及第点。

4歳、5歳が中心・・・今年は4歳馬が多く登録していますが
現状では除外候補の馬が3頭。
昨年よりは多い出走になりそうですが、5歳馬が少なめな分、
ちょっと年齢層は高くなりそうな感じです。

今年の5歳馬では・・・上記の重賞ではありませんが
フォゲッタブルが東京での重賞(ダイヤモンドS)を勝っており
条件的には期待出来そうです。

6歳馬が2頭、5歳馬が1頭、あとは4歳馬だとすると
現時点で勝ち馬の候補は相当絞り込まれてしまうわけですが・・・(爆)

天皇賞秋回顧  

天皇賞秋(東京2000m)が終わりました。

近年でも稀に見るほどの豪華なメンバーが揃い、嬉しい意味での混戦模様。
上位馬にはどの馬にも勝つだけの力があったと思います。

予想は→ココ

結果は・・・

1着◎トーセンジョーダン  1.56.1 レコード
2着△ダークシャドウ     1/2馬身
3着×ペルーサ
4着▲ブエナビスタ
5着○トゥザグローリー

※全着順は→ココ

最内から思い切って出たのはシルポート。
(次は)後続を離して逃げる、という小牧騎手の意思を引き継いだ
蛯名騎手が思い切った先行策に出て行きました。

12.5-11.0-10.8-10.8-11.4-11.8-12.0-11.9-12.1-11.8
前半1000m 56.5
後半1000m 59.6

いやいや・・・いくらなんでも速過ぎです。 
陣営の指示を忠実に守ったことは評価すべきかもしれませんが、
少なくとも勝つための騎乗だとは考えにくいですね。

外から思い切って寄せて行ったアーネストリーももちろんですが、
前につける競馬を選択したエイシンフラッシュからしても
このペースはおそらく誤算だったと思われます。

ルメール騎手はどちらかというと中山などの小回り、内回りの
競馬場が得意な傾向が出ています。
有馬記念でディープインパクトを破ったような前につけて、
という競馬がまったく逆目に出てしまいました。

実質的な後続集団のラップは約1秒くらい遅いとしても
前半1000mは57秒台、もしくは58秒台前半だと考えられ、
前で脚を残せるようなペースではありません。

4コーナーを曲がって前の馬の脚が止まるところを、
内をスーッと突いてブエナビスタが迫っていきますが、
前が壁になって抜けるところがありません。

馬格がなく、気性的にも外差しの馬・・・内に潜り込んで
抜け出すのを得意にしている岩田騎手とは本質的には
手が合っていない印象です。

やっとのことで隙間を見つけて、改めて外に持ち出して抜けた頃には
・・・外からの馬が十分な加速をつけて来ていたわけで
時すでに遅し。

昨年のようにうまいこと前がポッカリと空くようなことがあれば
もしかして圧勝していたかもしれませんが、残念ながら
消化不良のまま・・・最後は後方から追いかけてきたペルーサにも
僅かにかわされて、国内では初めて複勝圏を外す競馬となってしまいました。

前半が速過ぎて4コーナーでの急加速はなし。まぁ当然ですが(爆)

瞬発力よりも地脚の強さを試されたレース。
馬場の真ん中を先に抜け出したトゥザグローリーを競り落として
トーセンジョーダンが凄い手応えで前に進出。
それを追いかけてダークシャドウがグイグイ迫って・・・
最後の最後にトーセンジョーダンが突き離して完勝V!

2歳の時点でこの世代では最強!と期待し続けてきた馬が
とうとう大きな舞台で開花してくれました(^^)g

レース後のコメント
1着 トーセンジョーダン N.ピンナ騎手
来日した当初から日本のGIを勝つこと
が夢でしたから、本当に幸せです。
今日の馬は完璧でした。まるで機械を操っているかのようでした。
この馬にはもう少し距離が欲しいと思っていましたから、
今日のとても速い流れはちょうどよく、後方で脚を溜めることができました。
今日の勝利は本当に嬉しいです。今後も自信を持ってレースに臨みます


池江泰寿調教師のコメント
今週は気楽に臨めたことがよかったです。2頭のうち、どちらかが
入着してくれればと思っていました。前走は札幌の滞在でしたから、
今日は輸送して-8キロ。ほぼプラスマイナスゼロだと思っていました。
切れ味勝負は分が悪いので、スタミナ勝負に持ち込めればと思っていましたが、
ペースが速くなったときに『これならチャンスあるかも』と思いました。
もともと素質の高い馬だと思っていましたから、それを証明できてよかったです。
この後はジャパンCから有馬記念へと向かいます。
今日勝ちましたが、今後も挑戦者の立場で臨みます。
有馬記念にはたくさん管理馬を出したいと思います


2着 ダークシャドウ F.ベリー騎手
スタートが悪くなく、2コーナーまでスムーズに行けました。
道中の手応えもよく、勝てると思ったのですが……


3着 ペルーサ 横山典弘騎手
よくがんばっています。いい馬です

4着 ブエナビスタ 岩田康誠騎手
馬のコンディションはよかったです。最後の直線で寄られてしまい、
それで馬が怯んでしまいました


5着 トゥザグローリー 福永祐一騎手
久々でよくがんばってくれました。次が勝負ですね

8着 ミッキードリーム 和田竜二騎手
いいところにつけていましたが、ジッとしていられなくて、
早めに動かざるを得ませんでした。最後はその分だと思います


9着 ジャガーメイル 四位洋文騎手
終いは伸びてきています。もう少し距離があった方がいいですね

10着 ローズキングダム I.メンディザバル騎手
思った通りの位置取りで、ペースが速いとも思いませんでした。
ただ、直線で一瞬右に寄れて、それを修正したところで一気に止まってしまいました。
もう少し長い距離で、ゆったりと走った方がよかったのでしょうか……。
今日はペースと距離に尽きると思います」


14着 アーネストリー 佐藤哲三騎手
ポジションを取りに行って折り合いをつけたのはよかったのですが、
内からずっとプレッシャーをかけられる厳しい形になってしまいました。
どこかで息を入れたかったのですが……。やはり東京芝2000mの大外枠と
このタイムは厳しかったですね。ただ、イメージ通りの競馬はできましたし、
決して力負けだとは思っていません


今回の見栄えのしない馬体でもこれだけの走りが出来たブエナビスタ。
好枠に入った、なんてのはおそらく誤解・・・この馬は外枠でこそ、
という馬だと思います。
前が空いてスムーズな競馬が出来ればやはり相当強いですね。
道中が落ち着いて瞬発力を活かせる形になりやすいJCでは
日本の筆頭として頑張ってもらいたいものです。

天皇賞秋最終予想   担【けん♂】

まだ頭がすっきりしていない感じもありますが、時間が押し迫って
しまいました。天皇賞秋(東京2000m)についてまとめに
入っていきたいと思います。

過去データ的には若い馬(4歳、5歳)が極端に強いレース。
今回は若く実力、実績のある馬が揃っただけに、例年の傾向を継承しそうです。

安定感、実績で抜けているブエナビスタを信用するのか、
それとも今回こそが飛び頃なのか・・・という点も今回のポイントに
なりそうですね。
勝たれて納得、という気もしますし、馬体の出来、調教からは
割り引いても当然という感じがあるわけで・・・悩ましいところです。

これまでの考察
展開分析→ココ
年齢別実績→ココ
体重別実績→ココ
各馬分析1→ココ
各馬分析2→ココ
各馬分析3→ココ
過去の勝ち馬の馬体→ココ
馬体について1→ココ
馬体について2→ココ
馬体について3→ココ
脚質分析→ココ
中間雑感→ココ
枠順別実績→ココ
斤量負担分析→ココ
推定上がり3ハロンの試算→ココ

土曜日の東京芝レースの結果は、内枠、外枠に偏った結果。
極端な枠順の馬が好走する、という傾向が出ています。
今回はかなりのハイペースが想定されるので、外差しの馬に注目でしょうか。

今回の予想
◎トーセンジョーダン
○トゥザグローリー
▲ブエナビスタ
△ダークシャドウ
×ペルーサ

現5歳世代の牡馬は次々に引退してしまい、残されたトーセンジョーダンには
世代の代表としてもうひと頑張りしてもらいたいところ。
東京では2勝、2着1回とコース巧者ぶりを発揮しており、
前につけていく馬の中では最上位評価して良さそうです。

トゥザグローリーはトーセンジョーダンよりも末脚の伸びがあり、
順調であれば圧勝してもおかしくない馬。
今回は外枠に入ってしまい、自分の競馬が出来ない可能性が
ありますので、少し割り引いて・・・

ブエナビスタには◎を打つべきだったか・・・とまだ迷っています。
レースを観るたびに「この馬は別格」と思わされる馬だけに
不利な条件、状態などをあっさりとひっくり返してくる可能性は十分。
内が詰まるようなことがあると馬格のなさが響くかも
しれないので、岩田騎手の判断に注目です。

ダークシャドウも重賞でも完全に一枚上手の内容を
見せていただけに、期待がもてそうです。
東京巧者、近走の充実ぶり、状態の良さなど、好走材料は
揃っているだけに、今後を面白くするためにも頑張って
もらいたいものです。

ペルーサの状態は良さそうですが、もう少し下半身に力感が
欲しいところ。現状だと後方から不器用な競馬をしてしまいそうです。
能力はピカイチ、ハマった場合の爆発力を考えると押さえておきたい
1頭だと思います。

嬉しい意味で混戦模様。
好レースを期待したいですね(^^)

天皇賞秋(推定上がり3ハロンの試算)  担【けん♂】

ま、マトゥラー・・・(涙)

落ち込みが激し過ぎて、きついですが天皇賞秋(東京2000m)
考察で頭を落ち着かせたいと思います(>_<)

東京競馬場は直線が長く、末脚の威力が影響しやすいコース。
上がり3ハロンが0.1秒違うと4コーナーからゴールまでで
約0.6馬身差を詰めることが出来る計算となっています。

ひとまず、今回の出走馬の推定上がり3ハロンを計算してみました。

推定上がり3ハロン:天皇賞秋】
天皇賞秋末脚

※東京競馬場で複勝圏に入ったときのデータ、及び東京出走がない場合には
 直近の好走レースのデータを使って計算をしています(良馬場限定)

※位置取りについてはデータを取ったレースでの4コーナー位置取りを
 平均していますので、今回想定される位置取りとは若干違う場合があります。

「馬身」というのは4コーナーで先頭のシルポートから何馬身以内に
つけていれば抜かすことが出来るか
を示しています。

有力視されているアーネストリーは意外に末脚の伸びに不足感。
シルポートはまだしも、ビッグウィークやシャドウゲイトなどと
末脚の能力に違いがなく、かなり前で仕掛けていかないと厳しい状況。
大外枠からのスタートですが、先頭集団の一角に加わるのが最低条件、
好位差しでは他馬にキレ負けしてしまいそうです。

好位からの伸び脚、という面ではトーセンジョーダン、
トゥザグローリー
が相当優秀。
逆に言えば・・・この2頭よりも後からの競馬をした場合は
この2頭よりも速い脚を使わないと物理的に届きません
うーん、こうなるとおのずと該当する馬が絞られてきますね。

ペルーサの末脚は抜群ですね。データ的には中段辺りから競馬が
出来ているわけですが、東京では後ろからになりやすい点が
気になるところです・・・。

シンゲンは好調期のデータなので、今回の骨折明けにこれだけの
力が出せるかは激しく微妙(爆)調子さえ戻れば怖い1頭ですが
さすがに厳しいかもしれません。

ローズキングダムは相当前で競馬をしないと厳しそうですね。
中段からの競馬では同型にキレ負けしてしまいそう。

エイシンフラッシュも仕掛けどころ、位置取りが重要。
ルメール騎手の手腕に期待したいところです。

ダークシャドウのキレは・・・微妙。このクラスに混じると
ちょっと不足があるのかもしれません。
この馬も位置取りが重要になりそうです。末脚勝負、というよりは
上手く展開に乗れるかが鍵になりそう。

ブエナビスタは・・・前につける競馬も出来ますが、
東京では脚をためて末脚勝負に出ていることが多いようです。
末脚のキレは1、2を争うモノがありますが、
計算上だと前をとらえ切るまでは・・・難しい感じです。
内枠に入ってしまったので、下げて外を回すようだとかなり微妙。
内を抜けてくるのが条件になりそうです。

計算上は、前から脚を使える馬が優勢・・・でしょうか。
トーセンジョーダンとトゥザグローリーの馬連(前日オッズ)は・・・

647.3倍! Σ(゚д゚;) ヌオォ!? 

・・・ちょっとドキドキしてきました(笑)

天皇賞秋(斤量負担分析)  担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)について、もう少し見ていきたいと思います。

実質斤量負担
天皇賞秋斤量負担

今回の出走メンバーの平均体重(前走)は496kg
03年以降でも抜けて最も重い平均体重となっています。
03年、04年などは470kg台の平均体重だっただけに
実に20kg増!\(◎o◎)/!
うーん、競走馬の大型化が進んでいるようです。

東京はコースが広いだけに、ごちゃつくようなコースに
比べればレースはしやすいと思いますが。馬格が比較的小さい馬は
馬群に揉まれるのは厳しそう。
間を割って出るのも難しいと思われますので、コース取り、
位置取りなどがかなり重要になると考えられます。

このレースの好走体重の目安は480kg以上ですが・・・
ほとんどの馬がこの条件をクリア。
そもそも半数近くが500kgオーバーです(爆)

この条件に引っ掛かるのは
・ビッグウィーク
・ローズキングダム
・ミッキードリーム
・ナリタクリスタル(微妙)


ビッグウィークは欧州血統で斤量に対する耐性は高い方だと
思われますが、近走の内容からすると上位馬相手にハンデを抱えて
頑張れるほどではなさそう・・・。

ローズキングダムもかなりの斤量をこなせる馬ですが
実質的には56kg辺りまでしかこなせておらず、
58kgだとヒモまで、という感じになりそうです。

ミッキードリーム、ナリタクリスタルは当日の増減で
ラインの上下、という感じでしょうか。
どちらも能力は高いと思いますが、相対的にハンデが厳しい中で
上位馬との対戦というのは厳しいことになりそうです。

ブエナビスタは牝馬なので、+20kgが目安。
まったく問題ない範囲になってきますが・・・逆にこの馬にしては
完全に重過ぎですね。輸送でマイナス体重になって欲しい、なんていう
無茶苦茶なコメントも陣営から出ているだけにちょっと深刻かも。

11%を切る馬が過去に3勝を挙げていますが、今回該当するのは
メイショウベルーガのみとなっています。
あとは増減次第ですがトゥザグローリー、アクシオン、アーネストリー
辺りが微妙なライン上。
年齢の壁が不安なアーネストリーも頑張ってもらいたいところですが
人気を落としているトゥザグローリーの方が狙い目になってくる
かもしれませんね(欲ボケ:爆)

天皇賞秋(枠順別成績)  担【けん♂】

まさに明暗が分かれた。投票所前で有力2陣営が交錯。
18番を引いたアーネストリーの佐々木師が、ブエナビスタの松田博師に声を掛けた。
先生、枠を替えてよ
限りなく本音に近いジョークだった。(中略)
普段は冗舌な佐々木師が大外枠の発表にうなるばかりだ。
「ノーコメントだよ。ホントに。まさか、まさか…時計ひとつ違うもんなあ。
勝った馬はいるの?」。過去に勝ったのは03年シンボリクリスエスのみ。
1番人気でレコード勝ちした、前年の勝ち馬だった。そして「連絡みは?」と
再び記者に質問。2000メートルとなってからは2着どころか、
3着馬すら1頭もいない。宝塚記念に続くG1制覇を狙う陣営は、
何とも過酷な条件を突きつけられた形だ。(後略)(sponichi

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
構造上、先行しやすいのは明らかに内枠なだけにアーネストリー
とっては、かなり微妙な枠順となりました。

改装後の天皇賞秋はまだ8回しか行われていないので
データとしては微妙ですが、ざっと枠順別の成績を調べてみました。

枠順別成績:天皇賞秋(03年~)】
秋天枠順成績

佐々木師が嘆いているとおり、8枠から勝ったのはシンボリクリスエスのみ。
3着には06年にアドマイヤムーンが入っていますが、どちらも差し馬
先行脚質のアーネストリーからすれば参考外、という感じでしょうか(^^;

かといって外枠不利・・・ではないですね。
7枠からも勝ち馬が3頭も出ており、1枠と並んで最多勝枠と
なっています。

ただし・・・7枠から上位に入線した馬も4頭中、3頭が差し馬。
唯一の例外は06年のダイワメジャーとなっています。
06年は本来逃げ馬ではないインティライミが大暴走した年。
他に典型的な逃げ馬が不在だったこともあり、
ダイワメジャーはあっさり外枠からでも2番手(実質的な先頭)に
つけることが出来ました。

内から先手を主張する馬にスッと行かれてしまうと
外枠からついていくのは結構大変かもしれません。
今回は特にシルポートが思い切って行く気配を出しているだけに
佐々木師の嘆きもわかる気がします。

過去の天皇賞秋の成績を見てみると、勝ち馬に関しては
1、2枠、7、8枠と内外に完全に分かれています。
極端な脚質の方がレースがしやすいのかもしれませんね。

ただし2、3着になると中枠の馬が多くなっているだけに、
それほど枠順の有利不利が強いわけではなさそうです。
全体的には微妙に内目の枠の方が優勢ですが、それほど差が
あるわけではなく、誤差の範囲内だと思われます。

ちなみに先週、先々週の東京競馬場(芝)の枠順別成績を見てみると

枠順別成績:近2週(500万以上)】
東京枠順成績

・・・あらら、完全に外枠天国
極端なまでに7枠、8枠に偏った馬場状態になっていたようです。

先週は雨で馬場が湿り、内が荒れていた影響もありましたが、
どちらかというと先々週の方が偏りが極端になっているので
単純に外が伸びる芝状態だったと見て良さそうです。

ただし、今週から東京競馬場はBコースに変更

内の荒れた部分がカバーされて、良く伸びていた外の部分を
先行馬が通る形になってきます。
かなり傾向は変わってくる可能性がありそうですね。
この辺りは土曜日のレースで確認をしておく必要がありそうです。

天皇賞秋(中間雑感:有力馬整理)   担【けん♂】

ひとまず、ざっと天皇賞秋(東京2000m)について
見てきたところで、ちょっと休憩しつつ頭を整理

実績上位、適性上位のブエナビスタは普通に考えれば優勝候補筆頭。
ここまでのGⅠ戦線でも高い次元で安定しています。

過去の例では天皇賞秋は年齢に大きな壁がありますが、
ブエナビスタは5歳・・・この点でも問題がありません。

ただし小柄な馬だけに、本来は体重が増えているのは歓迎材料ですが、
今回の場合は・・・絞るに絞れなかった様子。
馬体の写真でもこれまでに見たことがないほどの緩みぶりで
「らしさ」が感じられないのが大きく不安です。

ブエナビスタはこれまでのところ、自分よりも速い上がりを使った馬に
後ろからかわされたのは
・宝塚記念(稍重)
・有馬記


という2回しかありません。どちらも少々苦手とする内回り、小回りの
競馬場で行われたレースであり、直線が長い競馬場で負けたときは
前を取り逃したときに限られています。

得意な東京競馬場でのレースということで、ブエナビスタが
後ろから差されることはない、と考えると

・ブエナビスタに勝てるとしたら、ブエナビスタよりも前の馬
・前の馬が崩れるならブエナビスタがどの馬を連れてくるのか


この2通りの考え方になりそうです。構図を整理してみると・・・

A)ブエナビスタ→前→前
B)ブエナビスタ→後→前
C)ブエナビスタ→前→後
D)ブエナビスタ→後→後

E)前→ブエナビスタ→前
F)前→ブエナビスタ→後

G)前→前→ブエナビスタ

H)前→前→前

こんな8パターンでしょうか。
(前というのはブエナビスタよりも前の位置取りの馬という意味です)

もちろんブエナビスタが完全に不発で、代わりの差し馬が
飛んでくることも考えるべきかもしれません。
先ほどふれたとおり、出来に不安があるだけに
とんでもない凡走をしてしまうとしたら・・・今回かもしれません。
もしくは、こういう外野の憶測をあっさり跳ね飛ばして
やっぱりブエナビスタはブエナビスタだった、ということになるのか・・・。

ブエナビスタよりも前で仕掛けて残りそうな馬
・トーセンジョーダン
・アーネストリー
・トゥザグローリー
・ローズキングダム

ブエナビスタを追いかけてきそうな馬
・ペルーサ
・ダークシャドウ
・エイシンフラッシュ
・ジャガーメイル

他にも力のある馬はいますが、GⅠだけにそれぞれの脚質同士の
競い合いもかなりシビア
なものになりそう。
実力、実績上位馬に絞らざるを得ない感じです。

おおよその脚力の目安にするために、今回も推定上がり3ハロン
計算をしてみる予定。
上手く絞り込めるといいんですが・・・

天皇賞秋(脚質分析)   担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)は展開や馬場差、ペースなどによって
有利な位置取り、コース取りが変わってくるレース。

ひとまず、改装後の東京競馬場で行われた天皇賞秋について
末脚と4コーナー位置取りをマッピングしてみました。

脚質マッピング:天皇賞秋】
天皇賞秋脚質

・黄色→最速の上がり
・青色→2番目に速い上がり
・ピンク→3番目に速い上がり
・色内の数字→4コーナーでの位置取り(番手)

ちょっとわかりにくいマップですが、たとえば10年だったら
最速の上がりを使った馬が4コーナー17番手から2着に突っ込んだ、
ということを示しています。

やはり年によって大分違いがありますね。
最速から3番目までの速い上がりを使った馬が1頭も3着に入れなかった
08年みたいな年もあれば、末脚のキレがほぼ直結したような
09年みたいな年もあったりします。

基本的には末脚がある馬が上位に食い込む形になっているのは
まぁ当然の話なわけですが、いくら速い上がりを使っても
中の数字が大きい(二桁)馬については、4コーナーでの位置取りの悪さを
解消するのはなかなか難しいようです。
少なくとも勝ち馬には二桁の数字の馬は今のところなし。

・最速の上がりを使った馬の平均順位 → 3着
・2番目の上がりを使った馬の平均順位→ 5着
・3番目の上がりを使った馬の平均順位→ 7着


末脚があるに越したことはないものの、マップを見てわかるとおり
最速→2番目→3番目 といった形でキレイに並んでいる場合は
ほとんどなく、位置取りの差が大きく影響していることも
考えておきたいところです。

★直近の4走で4コーナー位置取りが10番手以降だったことがある馬
・ダノンヨーヨー
・アクシオン
・ブエナビスタ
・エイシンフラッシュ
・ダークシャドウ
・ペルーサ
・ジャガーメイル
・メイショウベルーガ
・トーセンジョーダン
・シンゲン
・ナリタクリスタル

基本的には前につけていける馬も混じっていますが、
これらの馬は枠順、展開次第で危ういところがある・・・ということに
なってきそうです。


POG馬出走!(兄に続け!)  担【けん♂】

わくわくドキドキPOG
オルフェーヴルが3冠を達成してくれたおかげで、
前走の新馬戦で4着に敗れた半妹のマトゥラーもこんな形で
メディアに取り上げて頂きました↓(^^)g

マトゥラー合格点!坂路ラスト1F初の12秒台

初戦4着だった3冠馬オルフェーヴルの半妹マトゥラー(池江、父ディープインパクト)
が2戦目に挑む。最終追いは坂路で4F55秒5~1F12秒9。
「しまいを12秒台でまとめたのは初めてだね」と池江師は合格点を与える。
初戦は出遅れながら、4角で外に出されると鋭い伸びを披露。
「相変わらず気性が激しくて手を焼いているけれど、出遅れさえなければ」
と前進を期待した。(sponichi)


マトゥラー】牝 ディープインパクト×(メジロマックイーン)

未勝利戦に出走する馬をニュースに・・というのは気恥ずかしい
感じもありますが、それだけ期待される血統。
是非とも今度こそ勝ち上がってもらいたいものですね。

新馬戦では出遅れ気味になり、4コーナーでは絶望的な位置取りに
なってしまいましたが、そこからの伸び脚は抜群!
上がり最速を記録してなんとか4着に飛び込むことが出来ました。

父が違うので比較するのは微妙ではありますがオルフェーヴルも
当初は機動力不足で荒削りなレースをしていただけに
マトゥラーもしばらくは不安定なレースぶりになってしまうかもしれません。
ただ、決め手がある、というのは大きな武器。
いずれは大きな舞台で、と期待しておきたいと思います(^^)

マトゥラー以外の入厩馬

レッドグロリア
 ディラントーマス産駒の期待馬。夏にデビュー寸前までいっているので
 再入厩後の調整も順調なようです。次のデビューはこの馬かな?

ギャラクティコ
 ティコティコタックの仔。晩成気味なイメージでしたが順調にいけば
 秋の内にデビューがあるかも?上のコモノドラゴンは中間に頓挫があって
 結局帰って来れなかっただけに、この馬は無事にいってもらいたいものです。

アクトフォー
 突然名前が決まって、いきなり入厩。情報不足の馬だけに
 詳細は不明ですが、個人的には期待度が高い1頭です。
 半姉のデラコリーナは新馬勝ちしていただけに、続いてもらいたいですね。

リバーオリエンタル
 メジロダーリングとSS系の種牡馬との交配はこれが初めて。
 兄姉たちはイマイチな成績でしたが、上手くハマれば
 スピードのある馬に育ってくれそうです(^^)

リインカネーション
 ゲート試験は合格した模様。アグネスラズベリの初仔がどんな産駒なのか
 期待が膨らみます(^^)母父サクラユタカオーの系統だと
 ロジックが活躍していますので、この馬もマイル辺りで頑張ってくれたら・・・
 
アムールレジェンド
 前回は入厩したものの、そのまま成長放牧へ。
 半姉のミラクルレジェンドも秋にはまだ仕上がり不足だった感じなので
 再入厩後もじっくり調整してもらいたいものです。
 出来れば最初からダートで・・・

なんとか逆襲の秋!となってもらいたいですね(^^)

天皇賞秋(馬体について3)  担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)出走予定馬の馬体について、第3弾です。

【アーネストリー】
(宝塚記念)
アーネストリー11宝塚
(オールカマー)
アーネストリー11オールカマー
(天皇賞秋)
アーネストリー11天皇賞秋
状態は高いレベルで安定傾向。
重厚な筋肉が前後について、バランスも問題なし。
クビ差しも力強く、下半身も丸みを帯びて
腿もしっかりと引き上げられています。
陣営が最も評価する宝塚記念のときのような
スッキリした感じにはもう一歩ですが。十分に
力を出せる仕上がりだと思われます。

【トーセンジョーダン】
(宝塚記念)
トーセンジョーダン11宝塚
(札幌記念)
トーセンジョーダン11札幌記念
(天皇賞秋)
トーセンジョーダン11天皇賞秋
前後の筋肉の出来は秀逸。クビ差しも太く
力強い立ち姿になっています。
すっきりとまとまっており、バランスも良化傾向。
腹回りも太目感なく丸み帯びて引き締まっており、
状態は非常に良さそうです。
柔らか味が出てきたことで大きな走りが期待出来そうですね。

【ジャガーメイル】
(10JC)
ジャガーメイル10JC
(京都大賞典)
ジャガーメイル11京都大賞典
(天皇賞秋)
ジャガーメイル11天皇賞秋
歴戦の古馬だけあって、状態に大きな変化はなさそうです。
休養明けでも崩れがなく、いきなりある程度
仕上がっていただけに、今回は上積みの面は薄そうですが
引き続き力は十分に出せそう。
馬体のバランスはコース適性に合っているだけにハマれば・・・

【アクシオン】
(札幌記念)
アクシオン11札幌記念
(毎日王冠)
アクシオン11毎日王冠
(天皇賞秋)
アクシオン11天皇賞秋
前走よりも引き締まった馬体になって、状態は良化して
きていると思いますが、後肢が後方に流れている形で
筋肉をつけてしまっており、バランスが崩れた感じ。
曲がったフレームの車のエンジンを強化しても・・・という
印象でしょうか。

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

天皇賞秋(馬体について2)  担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)出走予定馬の馬体について、第2弾です。

【ローズキングダム】
(宝塚記念)
ローズキングダム11宝塚
(京都大賞典)
ローズキングダム11京都大賞典
(天皇賞秋)
ローズキングダム11天皇賞秋
昨秋辺りから馬体の出来は高い次元で安定傾向。
前走で酷斤量をこなしていますが、レースレベル、
相手関係的に余裕があっただけに今回も消耗は
感じられません。
まだ先を見て、若干腹回りに余裕を残していますが
十分に力を出せそうな仕上がり・・・

【トゥザグローリー】
(日経賞)
トゥザグローリー11日経賞
(宝塚記念)
トゥザグローリー11宝塚
(天皇賞秋)
トゥザグローリー11天皇賞秋
少し余裕のあった日経賞の頃の方が力が出せていた、
というのは皮肉な感じですね。
前走までは少しボワッとした輪郭になっていたところを
しっかりと引き締めてきている点は好感がもてます。
下半身の出来、腿の引き上げなども良化傾向。
表情も落ち着きを取り戻してきており、精神面に
改善が見られれば、復活があってもおかしくない
馬体の出来だと思います。

【エイシンフラッシュ】
(天皇賞春)
エイシンフラッシュ11天皇賞春
(宝塚記念)
エイシンフラッシュ11宝塚
(天皇賞秋)
エイシンフラッシュ11天皇賞秋
下半身の出来などは高いレベルで安定していますが
いかにも休養明け、という雰囲気で全体的に皮膚感が緩め。
腹回りも微妙に余裕残し、という感じでまだ良化が
見込めそうです。力は出せそうですが、ここを目標に
という仕上がりではなさそう。

【ミッキードリーム】
(毎日王冠)
ミッキードリーム11毎日王冠
(天皇賞秋)
ミッキードリーム11天皇賞秋
上半身の造りがしっかりした馬体。
洗い立てで毛ツヤは良く見せませんが、
前走以上に上半身には実が入っているようで
消耗などはなさそうです。
下半身の出来は上半身に比べると少し不足感。
この馬なりの力は出せそうですが、上位馬を食うほどの
上昇度は感じられません。

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

天皇賞秋(馬体について1)   担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)出走予定馬の馬体について見ていきたいと思います。

【ブエナビスタ】
(10天皇賞秋)
ブエナビスタ10天皇賞秋
(宝塚記念)
ブエナビスタ11宝塚
(天皇賞秋)
ブエナビスタ11天皇賞秋
うーん、これは本当にブエナビスタ・・・?
皮膚感が緩いだけでなく、上半身のハリも低下。
下半身の筋肉は維持出来ていますが、この馬の持ち味の
軽さを失っている印象なのは・・・大きく不安。
過去にも見栄えのしない状態で普通に強い競馬をしていた
馬だけに侮るのは危険ですが、万全の信頼は置きづらい感じかと。

【ペルーサ】
(10天皇賞秋)
ペルーサ10天皇賞秋
(天皇賞春)
ペルーサ11天皇賞春
(天皇賞秋)
ペルーサ11天皇賞秋
上半身はビルドアップされ、クビ差しもさらに太く
力強く成長してきています。
ただし、相変わらず上半身に偏った馬体で下半身の出来は
イマイチという印象。少し余裕残しの腹回り・・・
やはり一度叩いてからの方が期待出来そうです。
馬体の構造上、コーナーでの機動力には欠けて
しまいそうなので直線のみでどこまで・・・

【ダークシャドウ】
(エプソムC)
ダークシャドウ11エプソムC
(毎日王冠)
ダークシャドウ11毎日王冠
(天皇賞秋)
ダークシャドウ11天皇賞秋
夏から使ってきている消耗は感じられず、
今回はさらに下半身のボリュームが増しており、
状態は良化傾向にありそう。
前走を叩いて馬体全体のシルエットも落ち着いて
いかにも適性が高そうな馬体に仕上がっている感じです。
十分に力が出せそうな状態、あとは力関係と展開・・・

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

天皇賞秋(過去の勝ち馬の馬体)  担【けん♂】

過去の天皇賞秋(東京2000m)の勝ち馬の馬体写真を並べてみました。
※05年のヘブンリーロマンスはJC時の写真

東京競馬場は直線が日本一長いということである意味、
特殊な構造の競馬場。
東京適性の高い馬体、というものがあると思われます。

【ブエナビスタ】(10天皇賞秋)
ブエナビスタ10天皇賞秋
【カンパニー:(09天皇賞秋)
カンパニー09天皇賞秋
【ウオッカ】(08天皇賞秋)
ウオッカ08天皇賞秋
【メイショウサムソン】(07天皇賞秋)
メイショウサムソン07天皇賞秋
【ダイワメジャー】(06天皇賞秋)
ダイワメジャー06天皇賞秋
【ヘブンリーロマンス】(05JC)
ヘブンリーロマンス05JC
【ゼンノロブロイ】(04天皇賞秋)
ゼンノロブロイ04天皇賞秋
【シンボリクリスエス】(03天皇賞秋)
シンボリクリスエス03天皇賞秋

※写真は全て競馬ブックPHOTOパドックより

こうして並べてみると、サンデーサイレンス、トニービン、
ブライアンズタイム、オペラハウス・・・血統はバラバラながら、
馬体のシルエットはかなり似ている印象です。

クビは高からず、低からず、非常に力強く、
それを支える上半身にも力感があります。

下半身は丸みを帯びており、後肢が後方に流れるような
突っ張った立ち姿をしている馬はいませんね。
腿も引き上げられており、いかにもバネがありそうな
仕上がりになっています。

前後のバランスが取れているのも特徴でしょうか。
どちらかに偏ったような馬では勝ち切るのは難しそうです。

こうして見ても・・・ウオッカの馬体は凄いですね。
まるでブロンズの彫刻のようです(^^)
そりゃダイワスカーレットでも負けるわ・・・(爆)

おおよそのイメージを頭に入れた上で今年の出走予定馬についても
見ていきたいと思います。

英チャンピオンS結果  担【けん♂】

今年のJCに予備登録している欧州一線級の馬が揃って出走した
英チャンピオンS(アスコット2000m)

凱旋門賞から中1週というハードなスケジュールですので、
この連戦のあとにJC(もしくはエリザベス女王杯)へ
というのは調整面で大きな不安がある、と言わざるを得ませんが、
果たして今年のJCの外国勢はどんなメンバーになるんでしょうか・・・。

1番人気は凱旋門賞で4着に敗れた豪州最強馬ソーユーシンク
2000mは専門分野だけに、巻き返しが期待されるところです。
元々天皇賞秋に向かうプランもあった馬、JCへの登録もあり
日本で観れたら楽しみな1頭だと思います。

続いて・・・キングジョージSの勝ち馬ナサニエルが2番人気。
凱旋門賞を回避しての参戦だけに本気度は相当高そうです。
個人的には今年のキングジョージSが特殊なスローペースだっただけに
正直評価は微妙だと思っているわけですが・・・ここで実力が
試されるところです。

そのあとはズラッと横並びの人気。
昨年のエリザベス女王杯を圧勝したスノーフェアリー
今年の凱旋門賞で3着と大健闘。地元に戻ってそろそろ勝ち星が
欲しいところです。今年はJCに登録がありますが・・・
果たして本当に来るのか気になるところ。

09年のBCフィリー&メアターフ以来11戦連続で
連対を外していない欧州最強牝馬の一角、ミッディ
インターナショナルSで2着以来、じっくりと調整しての参戦。
前々走ではスノーフェアリーに勝っているだけに
期待度が高い1頭です。

そのミッディを前走で破っているトゥワイスオーヴァー
ちょっと人気を落としていましたが・・・何か問題があったのでしょうか。
このレースは昨年、一昨年と連覇を果たしており、
今年は3連覇の夢が掛かっています。
※昨年まではニューマーケット競馬場での開催

英チャンピオンS


11頭がほぼ一団になって進んで行く展開。
2番手の外を追走していたミッディが先に仕掛けて直線入り口で前に出ますが、
その外をソーユーシンクがジワッと迫って追い抜いて行きます。

ソーユーシンクの後ろでピッタリマークしていた
シリュスデゼーグルがグイッと馬体をぶつけるようにナサニエルを
外に弾き出して前に進出。ソーユーシンクに並びかけて行きました。

スノーフェアリーはソーユーシンク、シリュスデゼーグルの後ろで
なかなか外に出せずにいましたが、前の2頭が抜け切ったところで
改めて外に出して追いかけて・・・時既に遅し。

結局、ソーユーシンクを競り落としてシリュスデゼーグル
GⅠ初勝利を飾りました。

英チャンピオンS結果
着シリュスデゼーグル  2.02.52
2着ソーユーシンク
3着スノーフェアリー
※1~3着馬全てJCに登録あり

シリュスデゼーグルは昨年のJCで9着に沈み、その後の香港Cでも
7着に敗れていた馬。

休養を挟んで今年の春以降は重賞2勝を含み、
3着を外さない好成績をキープしていました。
サンクルー大賞典ではサラフィナに迫る2着、そのあとの
ドーヴィル大賞典(GⅡ)ではなんと2着に10馬身差をつける大圧勝。
国際レーティングもグッと上昇していましたが、
前走のドラール賞では圧倒的な1番人気を裏切って2着・・・
不安定さのある馬ですが、これでようやくGⅠ馬の仲間入り
欧州のトップクラスの馬を破っての戴冠ですので
大いに評価して良さそうです。

今年のJCにも登録があるわけで、もしも参戦が実現したら
凱旋門賞馬と英チャンピオンSの勝ち馬が揃う
超豪華なレースになりますね(^^)g

天皇賞秋の結果を含めて、今年の秋は大いに盛り上がりそうです。

天皇賞秋(各馬分析3)   担【けん♂】

月曜からぶっ続けで仕事になって火曜の深夜まで40時間勤務。
前回救急で病院に行って以来、大人しくしていたジンマシンが
またもや復活してしまい、両腕が腫れあがってしまいました(涙)
タイミング良く?今日は夕方から病院に行くので原因について
しっかり調べてもらおうと思っています。

天皇賞秋(東京2000m)出走予定馬の各馬分析、第3弾です。

ビッグウィーク】牡4 (栗東) バゴ×(サンデーサイレンス)
菊花賞の勝利から休養明けに+18kgと馬体を増やして・・・失速。
重め残りを徐々に解消してきていますが、夏の復帰戦で▲10kgというのは
絞り込めたというよりは調整不安を感じます。
先行脚質ながら脚が鈍く、明らかに東京向きではなさそう。
馬格がないので斤量が減るのはプラス材料ですが、それでも
相手が強力なだけに力関係的にも不足感。

ブエナビスタ】牝5 (栗東) スペシャルウィーク×(Caerleon)
昨年もぶっつけ本番でいきなり天皇賞秋を圧勝。
春はドバイ帰りのヴィクトリアマイルで2着に敗れましたが
それまでは実質的に東京では4戦4勝と抜群の適性を示しています。
宝塚記念でかなり余裕のある体になっていましたが
今回もさらにプラス体重だと・・・不安もありますが、
能力的には間違いなく日本のトップを争う馬だけに期待したいところです。

ペルーサ】牡4 (美浦) ゼンノロブロイ×(Candy Stripes)
昨年のこのレースでは後方から突っ込んで2着。
馬格はあるものの、気性的に他馬に怯むようなところがあり、
外を回さなければならないのが微妙なところ。
このところは普通にスタートが切れるようになってきているので
大きな不利はないレースが出来そうですが、一歩遅れての仕掛けで
どこまで伸びられるか・・・。能力は世代トップクラス、
開花を期待したいものです。

ミッキードリーム】牡4 (栗東) キングカメハメハ×(サンデーサイレンス)
3連勝で朝日CCを制覇、とはいえ、4着までは同タイムという
大混戦だっただけに、抜けた評価はしにくいですね。
毎日王冠でも3着に食い込んでいるだけに適性には問題なさそうですが、
上位馬にはまだ何枚か不足感があります。体重を落としてきているので
上積みにも期待しにくいだけに逆転までは・・・

メイショウベルーガ】牝6 (栗東) フレンチデピュティ×(Sadler’s Wells)
末脚がある馬ですが、特に力を発揮するのは京都外回りコース。
鞍上の池添騎手も東京だと仕掛け遅れ気味になるのもマイナス材料。
休養明けもそれなりにこなす馬ですが、これだけ間が空いたことが
なかっただけに調整面でも不安がありそうです。

ローズキングダム】牡4 (栗東) キングカメハメハ×(サンデーサイレンス)
前走は59kgを背負って勝ちきったことは評価出来ますが
少頭数だった上に相手関係が微妙だったことは否めず。
実質的には56kgまでしか本格的に力を出し切るレースが
出来ていないわけで、58kgを背負っての上位馬との対戦だと
一枚足りない面が出てしまいそうです。
前につけて伸び脚が使えるので大崩れはなさそうですし、
東京では連対を外していない適性の高さにも期待出来そう。
成長分がどれくらいなのか、楽しみです。

天皇賞秋(各馬分析2)   担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)出走予定馬の各馬分析、第2弾です。

ジャガーメイル】牡7 (美浦) ジャングルポケット×(サンデーサイレンス)
11ヶ月ぶりとなった前走では最速の上がりを使ったものの、4着。
力があるところは示しましたが、道中がスローになったことの
影響が強い印象で、距離短縮は本質的にプラスには働かないと思われます。
昨年の天皇賞秋の18着は負け過ぎにしても、東京では後方からになりやすく、
今回は自分なりのレースが出来ればOK、という感じでしょうか。
目標は次のJCかと。

ダノンヨーヨー】牡5 (栗東) ダンスインザダーク×(フォーティナイナー)
さすがにGⅠともなると脚質に偏りがあるとなかなかハマりませんね。
少しでも前につけられるように陣営も騎手も努力重ねていますが
そうなると少し末脚が甘くなる感じ・・・。
極端に前半が速くなって展開に注文がつけば出番があるかも。
距離延長は流れ次第ですがプラス材料になる可能性もありそうです。

ダークシャドウ】牡4 (美浦) ダンスインザダーク×(Private Account)
東京1800mの重賞で連勝。消耗戦気味の展開でも瞬発力勝負でも
どちらでも結果を出している点は非常に高く評価出来るところです。
着差以上に力の差を感じるレース内容で同世代の上位馬に
並ぶ評価をしても問題なさそう。
東京では5戦5勝・・・適性は十分なだけにあとは乗り代わり予定の
ベリー騎手の手腕次第。

トゥザグローリー】牡4 (栗東) キングカメハメハ×(サンデーサイレンス)
昨年末に開花し、まさしくGⅠ級の能力を示していた印象ですが
天皇賞春で気性的な問題を見せてしまい、前走の宝塚記念でも
好位に押し上げて脚が止まってしまいました。
能力ではなく、精神面での問題が大きそうなので復活のタイミングを
推しはかるのが難しいですね。休養が良い方向に出ることに期待。

トーセンジョーダン】牡5 (栗東) ジャングルポケット×(ノーザンテースト)
相手関係に不足があった札幌記念を快勝。AJCCもレースレベルが
低かっただけに、評価しにくい面がありますが、しっかり勝ち切って
いること自体は力量上位の証明。昨年末時点ではGⅠ確勝レベルの馬の
ちょっと下、という感じの能力評価だったわけで成長分で逆転出来るかに
注目したいところです。

ナリタクリスタル】牡5 (栗東) スペシャルウィーク×(ペンタイア)
前で脚を使える能力馬ですが、前走のように上がり勝負になってしまうと
厳しいですね。着順ほ大きく負けたわけではありませんが、適性の差を
感じる結果だったと思われます。
ローカル重賞では常に高く評価出来る馬ですが、GⅠとなると
決め手上位の馬を封じ込めるほどの脚が使えるかは微妙。

続きます。

天皇賞秋(各馬分析1)  担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)出走予定馬について見ていきたいと思います。

すでにルーラーシップ、オウケンブルースリの回避が発表に
なっていますが、賞金的にレッドディザイアは現状では出走不可。
府中牝馬Sに名前がなかったので不思議な感じがありましたが
これで出走出来なければ・・・次はどこに向かうんでしょうか。
この秋に復活してきただけに勿体ないことになってしまうかも(>_<)

アクシオン】牡8 (美浦) サンデーサイレンス×(Dixieland Band)
昨年は札幌記念3着→天皇賞秋9着、という結果。
今年も札幌記念では2着と好走したものの、毎日王冠では9着と失速。
馬体の面からも出来落ちが感じられただけに、今回また
上昇してくるとは考えにくい状況。年齢的にも期待しにくいですね。

アーネストリー】牡6 (栗東) グラスワンダー×(トニービン)
09年夏から複勝圏を外さない好走を続けており、
今期も宝塚記念、オールカマーと連勝中。
年齢的には好走条件をオーバーしてしまっていますが、
ここまで良績の充実したGⅠ馬となると年齢で線を引いてしまうのは
怖いかもしれません。先行力を活かして昨年の天皇賞秋でも3着と好走。
適性的にはピッタリの条件ではなく、復帰戦で▲12kgと馬体が
減っていたのも気になるところ。鞍上の佐藤哲騎手も強引に復帰してくる
ようですが、力を出し切れるのかどうか・・・。

エイシンフラッシュ】牡4 (栗東) King’s Best×(Platini)
昨秋は菊花賞の回避からケチがついて、凡走が続いてしまいましたが
春の復帰戦辺りから調子を取り戻し、勝ち切れてはいないものの、
GⅠでも2着、3着と好走しています。
中段からのスタイルで、ダービーの勝ち馬だけに東京は得意条件。
休養明けは3着、2着、3着と微妙に足りないところがあるので
いきなりは・・・微妙かも。

シャドウゲイト】牡9 (美浦) ホワイトマズル×(サンデーサイレンス)
9歳になった今春も中京記念で2着と力があるところを見せましたが
夏の重賞では一歩足らず、前走で疲れが出てしまった感じです。
ローカル重賞では好走の余地があるベテラン馬ですが、GⅠとなると
さすがに通用しなくなってきている印象。得意コースならまだしも
東京では分が悪いと思われます。

シルポート】牡6 (栗東) ホワイトマズル×(サンデーサイレンス)
小牧騎手は東京で逃げた場合はペース配分がまだよくわかっていない感じ。
前走ではスローに落とし過ぎて、瞬発力勝負にしてしまい自滅。
レース後のコメントからすると、もしかしたら今回は思い切って
前傾ラップを作ってくる可能性も無きにしも非ず。
前半をスローでまとめてのロングスパートになれば面白い1頭ですが
レースレベルを上げ過ぎても下げ過ぎても厳しいだけに
騎手の判断がどう出るかがポイントになりそう。

シンゲン】牡8 (美浦) ホワイトマズル×(サンデーサイレンス)
休養明けの宝塚記念でも脚が使えておらず、違和感がありましたが
前走の毎日王冠でも高速上がり勝負について行けず・・・どうやら
今回は怪我から順調に復帰出来ているわけではなさそうです。
条件的には良化してきそうですが、年齢的にも急な復活を期待するのは酷かも。

続きます。

天皇賞秋(体重別実績)  担【けん♂】

天皇賞秋(東京2000m)について、もう少し見ておきたいと思います。

体重別実績:天皇賞秋(03年~)】
天皇賞秋体重

480kg以上の馬が各ゾーンごと2勝ずつで分け合っています。
出走頭数の割合から考えても馬格はある方が優位
520kgを超える大型馬でも割り引く必要はなさそうです。

460kg台で勝ったのはカンパニーのみ。
03年、04年と460kg台の馬が連続して2着に入っていますが
この2年は出走馬の平均体重自体が470kg台と小さめだった
影響もありそうですね。

460kgを切って勝ったのは昨年のブエナビスタのみ。
例外的な強さの馬ですし、牝馬ということでもう1つ上のゾーンの馬と
考えた方がいいかもしれません。
07年の2着に430kgのアグネスアークが入っていますが、
この年は後方の馬が大挙して事故に巻き込まれて失速したという
例外的な年だけに評価は微妙です。

基本的には・・・好走の下限ラインは480kgと考えて良さそう。
例外的な馬を除けば・・・460kg台までの馬は3着に
入れるかどうか、という感じでしょうか。

実質斤量負担別実績
天皇賞秋斤量

斤量負担で見ても、明らかに負担が小さいければ小さい方が優位。
11.0%を切る馬が3勝とリードしています。

基本的な好走上限ラインは12.0%
12.0~12.5%までで勝ったのはブエナビスタ、カンパニー
ということでほぼ例外扱い、12.5%まではヒモまでの候補として
考えて良さそうです。

天皇賞秋(年齢別実績)   担【けん♂】

日本のトップホースが集まった印象の天皇賞秋(東京2000m)
菊花賞の余韻がまだ残る中ですが、今週末も大いに楽しめそうです(^^)

年齢別実績:天皇賞秋(03年~)】
天皇賞秋年齢

圧倒的に優勢なのは4歳馬。5勝を挙げているだけでなく
連対率、複勝率ともに非常に優秀。

続いて5歳馬も頑張っています。2、3着が多い感じもありますが
総合的には4歳馬と差のない好成績になっています。

3歳馬は2着、3着まででひとまず勝ち馬は出ていない状況。
07年、09年には出走馬がいなかったわけで、
割合で考えると非常に優秀と言って良さそうです。

6歳以上は・・・極端に成績悪化。
6歳で3着、8歳で1着になったのは・・・ともにカンパニー
年齢を重ねて強くなった超特例の馬だけに、例外と考えて良さそうです。

今回の登録馬の年齢

★9歳
シャドウゲイト

★8歳
アクシオン
シンゲン

★7歳
ジャガーメイル

★6歳
アーネストリー
オウケンブルースリ(回避)
シルポート
メイショウベルーガ

★5歳
ダノンヨーヨー
トーセンジョーダン
ナリタクリスタル
ブエナビスタ
レッドディザイア

★4歳
カリバーン
カワキタコマンド
ゲシュタルト
ダークシャドウ
トゥザグローリー
ビッグウィーク
ペルーサ
ミッキードリーム
ルーラーシップ(回避)
ローズキングダム

3歳馬の参戦はなし。
昨年は4歳馬がブエナビスタ1頭だけという極端な状況でしたが
今年は大挙して登録してきています。

過去の例のとおり、4歳馬、5歳馬の激突・・・という印象では
ありますが、6歳馬にアーネストリーがいるのが悩ましいところ。
充実期にあるGⅠ馬だけにカンパニーと同じ扱いで考えた方がいいのか、
それとも・・・?

天皇賞秋(展開分析)  担【けん♂】

東京2000
※東京2000mのコース図と天皇賞秋の平均ラップ(03年~)

天皇賞秋が行われる東京2000mは向こう正面から伸びたところの
ポケットからスタート。
スタート直後にカーブがあり、先行するなら内枠が相当有利です。
ただし、カーブを曲がりながらゆったりと下って行くため
スピードに乗った外枠の馬が前をかわしに行くのも可能です。

向こう正面の直線は途中に微妙な上りポイントを含みながらも
基本的に下り坂になっているのでペースが上げやすく、
暴走系の逃げ馬がいるときは極端な前傾ラップになることも・・・。

過去の天皇賞では前半1000mのペースは56秒台(これは多分例外^^;)
から62秒台程度とかなり幅広くなっており、ひとまとめには
できないバラエティに富んだ展開となっています。
ペース配分に関しては逃げ馬の脚質によるところが大きいですね。

下りながらの3コーナーを曲がってカーブ突入。
3歳戦と違い、古馬の最高峰のレースということでここでの減速は
基本的にありません。
締まったペースのまま直線へ入っていくことになるので
この間に後方から追い上げていこうとする馬は直線手前でかなり脚を使うことに
なってしまいます。

前がペースを落とさずに行く展開になるので4コーナーでは
隊列はかなり縦長の展開になりやすい印象。

位置取り的には前の方が有利になりますが、ロングスパートに
耐え切れない先行馬は直線で脱落。
能力の高い好位追走馬および中段から末脚を使える馬の競い合い
ということになってきます。

4コーナー位置取りと着順の関係
    1着→2着→3着
10年  8 17  4(番手)
09年  9  4 14
08年  7  1  5
07年  4  7 10
06年  2  6 10
05年  8  8  3
04年  9  3  8
03年   7 18  6

先行   1  2  1
好位   1  2  3
中段     2  1
後方   0  2  3

勝ち馬に関しては中段からの差しが圧倒的
ただし、最後方辺りから突っ込んでくるのは難しいようです。

先行馬で勝ち切ったのはダイワメジャーのみ。
逃げて2着に残ったのが半妹のダイワスカーレットというのが
面白いところです
前で残るのは相当な能力馬に絞った方が良さそうです。

基本は中段、好位からの差し馬を重視。
力勝負になりやすい構造なので、実力本位で考えればいいと
思いますが、後方からになりやすい馬に関してはちょっと
割り引いて考えておく必要がありそうです。

菊花賞(検証と申し送り)  担【けん♂】

いやーオルフェーヴル、強かったですね~

皐月賞、ダービー、神戸新聞杯・・・どのレースを観ても
この馬は何か違う
と思わせるモノがある気がしていましたが、今回の菊花賞でも
「一体、どこまで強いんだろう・・・」
と空恐ろしくなるほどの内容を見せてくれました。

これだけのレースをした後なのでまずはしっかりケアしてもらいたいですが、
早く古馬一線級相手のレースを観てみたいものです(^^)

さて、菊花賞の結果ですが・・・ひとまず◎を打ったオルフェーヴルは
無事に勝ってくれました。

06年 ◎アドマイヤメイン →3着
07年 ◎アルナスライン  →2着
08年 ◎スマイルジャック→16着
09年 ◎アンライバルド →15着
10年 ◎シルクオールディ→15着

と続いていた私自身の菊花賞の呪縛を断ち切ってくれましたが
まぁ・・・こんな1番人気の馬でどうこう言っても始まらないですね(笑)

ひとまず、今回の菊花賞についての考察の結果をふり返っておきたいと思います。

クラシック上位馬の出走数
今年は皐月賞、ダービーの上位馬の内、5頭が菊花賞に出走(実質4頭)。
こういう年は春の力関係を持ち込みやすく、堅い決着になる、という点は
今回も的中。1~3番人気で決着というのは出来過ぎですが(爆)
基本的には今後もこういときには実績上位馬優位で考えて良さそうです。
ただ、3着辺りになると怪しいので、実績馬→穴馬、というポイントは
狙っておきたいところ。

馬体重
オルフェーヴルは少し小柄な馬ですが、ここまでの実績馬だと
例外視して良いようです。
2着のウインバリアシオンは500kgオーバー、これも過去の実績的には
ヒモまでなので一応的中。ただ・・・重過ぎない程度ならば今後は勝ち馬が
出ても不思議はない気がします。
3着のトーセンラーは父のディープインパクトよりさらに体重が軽く、
斤量負担的にはかなり厳しいと考えられましたが。能力と適性で
カバーしてきましたね。ディープインパクト産駒にステイゴールド産駒ほどの
斤量への耐性があるのかは今後の検証が必要になりそうです。

騎手
池添騎手の長距離実績には不安がありましたが、あまりにも馬が
強過ぎましたね(笑)ただ、京都自体は非常に得意な騎手なので
距離に不安がない馬であればこなせたのも当然かもしれません。
安藤勝騎手は自身の成績的には長距離はマイナスですが
他の騎手に比べればやはり能力上位。さすがです。
蛯名騎手は関東の騎手の割に京都長距離の実績が非常に高く、
今回は期待出来る騎手でした。
騎手の特性については今後も重要視したいところ。

枠順
過去の菊花賞、直近の京都外回りコースとも・・・内外の差がなかっただけに
関係ない」というデータで良かったと思います。
どちらかというと位置取りが重要。外枠からでも前に行ける馬には
注目したいところです。

血統
ステイゴールド産駒は距離が伸びて良し、ハーツクライは今後も検証が
必要ですがもしかしてステイヤー血統になってくる可能性を秘めている
気がします。ディープインパクト産駒がこの距離で3着に入ったのは
ちょっと驚きました。スピードに偏った傾向が見られますが、
長距離でも瞬発力が必要なレースならば出番があるのかもしれません。
マイル周辺>長距離>中距離≧短距離、現状ではこんな印象です。

推定上がり3F
ウオッカさんのリクエストもあって、試算してみたところ
ハーバーコマンドが浮上。惜しくも4着でしたが、
穴馬を拾うにはかなり有効なのかも。
特に前で脚を伸ばせる馬を探すのに使えそうなので、来年も活用して
みたいと思います。

今回の成績上位馬の分類は
締まったペースを押し上げて脚を使った馬
 オルフェーヴル
 トーセンラー

後方で知らん顔して脚を使った馬
 ウインバリアシオン
 ゴットマスタング
 フェイトフルウォー
 ショウナンマイティ

しんどい流れを前で踏ん張った馬
 ハーバーコマンド
 サダムパテック

という形に分かれます。
押し上げて脚を使った馬に関しては最上位評価
特に機動力を必要とされるレースでの活躍が期待出来そうです。

後方からの馬は微妙な評価。ウインバリアシオンはもちろん
能力上位だと思いますが、その他の馬に関しては展開に
恵まれた感
がある、と見ておきたいところ。

前で踏ん張った馬は高く評価しておきたいですね。
惜しかったハーバーコマンドだけでなく、適性外のレースで
5着に踏ん張ったサダムパテックは今後の復活が期待出来そうです。

菊花賞回顧(歴史に名前を残す馬)  担【けん♂】

3冠挑戦の結果は・・・良馬場に回復した京都競馬場で菊花賞
行われました。

3000mはどの馬にとっても未知の距離。
菊花賞の展開は正に出たとこ勝負になることが多いですね。

騎手の腕、そして馬の出来、能力・・・色んな思惑も交錯するレース。
その結果は・・・

予想は→ココ

1着◎オルフェーヴル   3.02.8   上がり34.6
2着○ウインバリアシオン  21/2馬身
3着 トーセンラー
4着△ハーバーコマンド

8着▲ショウナンマイティ
16×ダノンミル

※全着順は→ココ

ロッカヴェラーノがまず先手を奪い、それをなんとフレールジャックが
かわして先頭へ。そしてジワジワと外を上がって行ったサンビームが
さらに先頭を奪い取る、という出入りの激しい展開

サダムパテックは好位から前に寄せていく積極的な騎乗。
オルフェーヴルの後からでは勝負にならないことを
岩田騎手もしっかり意識していた模様です。

オルフェーヴルは少し池添騎手が手綱を引いて中段に構え、
それを見るようにフェイトフルウォー、トーセンラー。

そしてウインバリアシオンはなんと最後方追走。
思い切って脚をためて最後に賭ける騎乗に出てきました。

12.7-12.2-12.0-12.0-11.7-12.3-12.7-12.6-12.4-12.1-
12.9-12.1-11.5-11.6-12.0

前半1000m 60.6
中盤1000m 62.1
後半1000m 60.1

13秒台に突入するポイントが一度もないという菊花賞にしては
かなり締まったペース。
道中のペースの上げ下げはあるものの、少しペースが落ちると
前の馬が交代していくような形で楽な流れにさせない感じになっています。

2週目の上り坂の入り口も12.1で突っ込んでおり、
さすがに一旦は12.9に緩んだものの、下りに入ってまた急流に・・・

前につけた馬にとってはかなり負荷がかかるレース
この流れの中をオルフェーヴル、そしてそれを見ながらトーセンラーが
押し上げて行っているのはかなり強い内容を示していると考えられます。

直線入り口ですでに先頭に並びかけていく形になったオルフェーヴル
春先まではこの機動力が備わっておらず、末脚一辺倒だったところから
本当に大きく成長してきたと思います。

下り坂から直線に入るところでオルフェーヴルは推定で11秒台前半の
ラップを連発
している計算。
正直、とんでもない能力ですね(^^)

観客の期待に応えるように、完全に独走態勢に入り、
最後は手綱を緩めてゴールイン!
3冠馬にふさわしい素晴らしい強さを見せつけ、世代No1であることを
完全に証明しました。

2着には最後方から追いかけたウインバリアシオン
同じ位置から仕掛けたのでは届かないことをわかった上で
末脚に全てを賭けた安藤勝騎手の腹を括った騎乗は結果に繋がりましたが、
勝ち馬の伸び脚は想定以上でしたね。

好位で粘ったハーバーコマンドをトーセンラーがかわして3着に。
オルフェーヴルに一歩遅れて仕掛けた形でしたが、
決め手の差が出てしまいました。
それでも内容的には十分に評価出来るものなので
今後の成長が楽しみです。

レース後のコメント
1着 オルフェーヴル 池添謙一騎手
とにかくホッとしました。中間の報道で三冠濃厚という記事が
たくさんありましたからね。今日は返し馬からいいリズムで、
道中で使うブレーキの確認もできました。レースでは3コーナーの下りに注意しました。
道中はずっと折り合いを欠いていましたが、前走の神戸新聞杯の経験が生きましたね。
最後、後ろから差されることはないと思っていたので、前の馬を見ながら
自信を持って行きました。直線は抜けても止まることはないと思っていたので、
勝ちを確信しました。本当に強いですね。夢が広がります


2着 ウインバリアシオン 安藤勝己騎手
オルフェーヴルに勝つなら、内容にこだわっていくしかないと考えて
レースに臨みました。でも4コーナーで離されてしまいました。
最後は何度も詰まりながらよく伸びています。この馬はまだ成長途上ですし、
これからもっと力をつけてくれると思います


3着 トーセンラー 蛯名正義騎手
本当によくがんばってくれました。4コーナーまでは万全で、
うまくオルフェーヴルの後ろにつけることができました。
3コーナーの坂で勢いをつけて、という作戦でしたが、この勝ち時計は速いですね。
でも、この馬はまだまだよくなりますよ


4着 ハーバーコマンド 木村健騎手
もっと馬を出して行くつもりでしたが、ゲートで少し難しい面を見せたので、
あの位置からになりました。道中も少し折り合いを欠いていましたし、
ポンと出ていればもっと上の着順を狙えたと思います


6着 ゴットマスタング 国分恭介騎手
格上挑戦でしたが、最後はいい脚を見せてくれました。
4コーナーで詰まる不利がありましたが、あれがなければ5着はあったかもしれません


17着 ベルシャザール 後藤浩輝騎手
前半から折り合いを欠いて、舌を巻き込むような形になり、
向正面でガス欠になってしまいました。状態がよくなっていただけに残念です


レースぶりの迫力からすると、オルフェーヴルは3冠にふさわしい
というより近年でも最強クラスの馬になっていくかもしれません。
無理をする必要はありませんが、是非JC辺りで古馬一線級との
激突を観てみたいですね。下手するとあっさり勝ってしまうかも?!

来年に向けて、稿を改めてもう少し今回の菊花賞の内容を
確認しておきたいと思います。

それにしてもハーバーコマンド4着って・・・(爆)

菊花賞と誕生日  担【けん♂】

まさしく私事ですが、本日10月23日は私の誕生日です。

ターフの真ん中日曜日!」のあらたさん、上村騎手、石橋守騎手、
他、同じ誕生日の皆さん、おめでとうございます(^^)

だんだんおめでたい歳ではなくなってきてるんですけどね。
頭の中はいつまでたってもおめでたいですが(爆)

昨日は久しぶりに弟が家族を連れて大阪に来てくれて
プレ誕生日を祝ってくれました。
姪っ子とは初顔合わせだったんですが、最初は怖がられて
しまったものの、最後は仲良く笑って過ごせるようになり一安心。
次に会うときまで憶えていてくれるかな?

実際、世間の皆さんとは休みの周期が違うので、こうやって
顔を合わすのも大変です。正月もお盆も仕事だし・・・
時間も不規則だし。

今朝もまさかの6時半に呼び出されて仕事・・・せっかくの
誕生日でも関係ないですね(笑)

さて、誕生日恒例?の占いサイトサーフィンを今回もやってみました。

誕生日占い

なんと誕生月とか星座だけでなく、誕生日ごとに占ってあるサイトを発見。
へーこれは面白そうです(^^)

どれどれ・・・

★性格
・世渡り上手
・頭の回転が速く、機を見るに敏。行動力もあり
・チャンスは逃さず、自分でもチャンスメイク出来る
・少ない労力で最大の効果を上げる要領が良いタイプ


いやー褒められるとこそばゆいです(笑)

とりあえず、小さい頃から「創意工夫」というところは
成績表でも常に○でした。
基本的に怠け者だったので、なんとかして楽をしようとしてたんですね(^^;

あまり波風を立てることを好まないので世渡り上手・・・
なのかもしれませんが、生き方はへたくそです(笑)
チャンス、という甘い罠に釣られやすいタイプなのかもしれません。

★相性のいい人
・自由奔放な人
・ドライなタイプ
・社交的な異性


そうですね~。たしかに生き方が滅茶苦茶というか(笑)
どうなっても生きていける、というような自由で気楽な考え方の人と
一緒にいると気持ちが楽になります。
べったり付き合うというのは苦手なので、ちょっと冷めたドライな人の方が
好きですね。
女性関係は・・・もうどうでもいいですが(爆)
たしかによくしゃべるような女性の方が好きですね。
女性に求めるのはなんといっても面白さなので(^^)

★ラッキーポイント
・インディゴブルー
・革のショートブーツ
・郊外のテニス場


青は好きですが・・・インディゴブルーってどんな青?!
(調べてみたら濃い青、紺に近い感じみたいですね。)

革のショートブーツは持ってましたが、雪の日にグチャグチャになって
お釈迦になりました(爆)今度靴を探すときに気にしてみよう、と。

テニス・・・まったく縁がないんですけど(爆)
今更始めてみるとか?
無理だろ!ドス(=゚д゚)ニい)'д`)グハァ

とりあえず、菊花賞でJRAに誕生日プレゼント資金を頂いて
革のショートブーツでも買えたらいいなぁ・・・(^^)

菊花賞(3冠を阻止した男)  担【けん♂】

06年10月、メイショウサムソンの3冠挑戦に世間が盛り上がる中、
どうしても気分が晴れない男がいた。

その男の名は武豊、前年に英雄ディープインパクト
無敗の3冠を成し遂げたばかりの当代一流の騎手だ。

古くはシンザン、シンボリルドルフ、そしてディープインパクトの前は
あのナリタブライアン・・・3冠馬というものが2年連続で出てしまって
いいものなのか
・・・。
3冠馬という称号は・・・もっとなんというか突き抜けた馬にこそ
与えられるものなのではないか。

メイショウサムソンが強いことはわかる。
でも皐月賞を勝つまではあまり注目もされていなかった馬だったじゃないのか?
あの馬が我がディープインパクトに並ぶ、なんてことはどうしても
納得がいかない、許し難い・・・。

ディープインパクトのプライド、3冠の価値のためにも
どうしても3冠を取らせるわけにはいかない・・・。

武豊騎手の心の内は荒れていた。

菊花賞で武豊騎手が騎乗するのはアドマイヤメインと決まった。
青葉賞で自分が手綱を取って逃げ切り勝ちを決めたものの、
本番のダービーでは柴田善騎手でメイショウサムソンの2着に入った馬だ。

アドマイヤメインも強い。
正攻法で競馬をしても菊花賞で勝ち負け出来る可能性は十分にある馬だと思う。
ただ、あまりにもメイショウサムソンと相性が悪過ぎる

瞬発力に欠けているメイショウサムソンにとって困るのは
スローの上がり勝負になること。
レースレベルが上がって、厳しい勝負になればなるほど
並んだら抜かせないあの勝負根性が活きてくるわけで、
アドマイヤメインが強い競馬をすればするほど・・・
メイショウサムソンにとってもプラスになってしまうというジレンマ

ダービーではまるでメイショウサムソンのペースメーカーのように
レースを引っ張り、結局は競り負けた。あの繰り返しだけは
避けねばならない・・・。

もちろん、一流騎手の自負としてアドマイヤメインで勝つ、
という目的を残したままでその上でメイショウサムソンを倒さねばならない。
共倒れすればいい、というわけではない。
自分にもアドマイヤメインに乗せてもらった責任があるのだ。

どうしたらメイショウサムソンに自分のレースをさせずに完封出来るのか、
・・・もしそれが出来るとしたら自分しかいない・・・
京都の長距離では圧倒的な良績をもつ武豊騎手自身のプライドが
心の中でそう囁いている。

菊花賞本番、武豊騎手の腹は決まっていた。

スタート同時に飛び出し、一気に後続を突き離し大逃げをかます、
それが武豊騎手の考えに考え抜いた究極のプランだった。

前に目標となる馬を見失ってしまえばメイショウサムソンは
戸惑うに違いない、仕掛けどころをわからせない、そして・・・並ばせない。

1000m通過は58.7

速過ぎるペースに競馬場の観客席がどよめく。

もちろん、このままぶっ飛ばして逃げ切れるわけはない。
後続を十分に引き離し、ペースが速いことを後続の騎手の心理に
叩きこんだあとは、一気にペースを落として息を整える。

次の1000mは63.5

十分に脚をためた。
ペースが落ち着いたことを後の連中もわかっているだろう。
最後の上り坂を越えれば、一気に詰めよってくるつもりなんだろうな・・・
でも、そうはいかない。
こっちもラスト800mに賭けているのだ。

アドマイヤメインの高い能力を信頼した、究極の幻惑勝負
速いと思えば、ペースを落ち着かせ、バテたと思わせてラストスパート。

下り坂で一気に加速して13.0から11.9にペースアップ。
・・・まだまだ!
4コーナー入り口でさらに急加速! 11.2

大逃げした馬がまさかこんなに脚を残しているとは思うまい。
これでもついてこれるか、メイショウサムソン!

2番手集団の前につけた石橋守騎手は戸惑っていた。
目の前の馬をかわすのは簡単だ、しかし先頭はまだ遥か先にいる。
いつ仕掛けていけばいいのか?早目に抜け出てしまったら
目標を見失ってメイショウサムソンの良さが出せない
まだか、まだ我慢なのか、アドマイヤメインを射程に入れるまで
もう少し、もう少し・・・

我慢に我慢を重ねて直線入り口でやっとスパートを開始した
メイショウサムソン。
しかし、競り合う相手がいない状態に戸惑うように
どうもいつもの伸びがない・・・。

メイショウサムソンに並ばせたらいけない。
それをはっきり理解していた横山典騎手のドリームパスポート
馬体を離して一気に抜き去って、春のリベンジを果たした、と
思ったところをさらに後方から風のように武幸四郎騎手の
ソングオブウインドが駆け抜けて・・・

アドマイヤメインの脚は直線半ばで止まった。
キレ味抜群の2頭に抜かされて3着に終わったものの、
武豊騎手の心の内は思いのほか晴れていた。

最後の最後で粘り切れなかったものの、一応の責任は果たしたと思う。
何より、考えに考え抜いた騎乗プランがばっちりハマり、
メイショウサムソンに自分の競馬をさせなかったのだから
満足としか言いようがない。

やるなぁ幸四郎・・・

大仕事を成し遂げた武豊騎手は心の中でニヤリと笑った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もちろんですが、完全に私の妄想です(笑)

あれから5年、武豊騎手を取り巻く環境は激変し、
当時のような絶対的な存在ではなくなっています。

今回のオルフェーヴルの3冠挑戦に対し、武豊騎手はどう思って
いるのでしょうか。
表立って闘志を顔に出す騎手ではありませんが、
心の中では熱い炎が燃え盛っているのかもしれません。

前走でショウナンマイティとオルフェーヴルの力の差はわかったはず。
それでもこの舞台ならば、自分に出来ること・・いや自分にしか
出来ないことがあるかも、と考えているかもしれませんね。

今年はどんな菊花賞になるでしょうか。楽しみにしたいと思います(^^)

菊花賞最終予想  担【けん♂】

菊花賞(京都3000m)についてまとめていきたいと思います。
今年は春の実績馬がほぼそのまま揃い、華やかな顔ぶれの
菊花賞になりました(^^)

これまでの考察
考察を始める前に→ココ
春のクラシックとの関連→ココ
体重別実績→ココ
各馬分析1→ココ
各馬分析2→ココ
過去の勝ち馬の馬体→ココ
馬体について1→ココ
馬体について2→ココ
馬体について3→ココ
血統別距離適性→ココ
騎手データ分析→ココ
中間雑感→ココ
斤量負担分析→ココ
枠順別実績→ココ
推定上がり3Fの試算→ココ

外回りコースとはいえ、余程内外の馬場差が出ない限り、
後方から届く構造ではありません。
3冠に挑戦するオルフェーヴルがどの位置で競馬をするのかが
まず第一のポイントになりそうです。

オルフェーヴルを叩きたい馬は逆にオルフェーヴルよりも
前で競馬をしなければならず・・・後半はかなりの急流に
なりそうな予感ですね(^^)

今回の予想
◎オルフェーヴル
○ウインバリアシオン
▲ショウナンマイティ
△ハーバーコマンド
×ダノンミル

レースぶりを観れば観るほどオルフェーヴルの強さが
際立っている気がします。池添騎手の長距離実績にも不安が
ありますし、出来の面でも不安がないでもないですが
そういうものを吹き飛ばすような走りを期待したいものです。
スタートで後方につけてしまうと機動力を活かせるタイプでは
ないだけに差し損ねる可能性も・・・

ウインバリアシオンはオルフェーヴルに肉薄するものの、
常に一枚足りないレースぶり。
今回は出来の上昇度の面で上回っている印象なので
さらに詰め寄れる可能性はありますが、どちらかというと
相手が崩れてくれるのを待つ感じでしょうか。

ショウナンマイティは長距離の名手武豊騎手の手腕込みで期待。
馬体減が気になっていましたが、写真で見る限りには
問題なさそうな出来をキープしていると思われます。
正攻法では上位実績馬には勝てそうもないので
どういうレースを仕掛けてくるか・・・武豊騎手の意地に注目しています。

ハーバーコマンドは前につけてかなり良い脚を使えており、
展開がハマれば面白い1頭になるかもしれません。
勝負どころの追い比べになれば木村健騎手の腕っ節が活きてきそう・・・

ダノンミルは厳しいレースでこそ、という馬だけに
今回は早めに仕掛けて抜け出すような競馬を期待。
血統的には距離は問題なさそうですし、上位馬に条件を
突きつけるようなレースが出来れば・・・

毎年ガックリ落ち込む菊花賞(爆)
今年こそ克服なるか・・・

菊花賞(指定上がり3Fの試算) 担【けん♂】

菊花賞(京都3000m)について、もう少し調べてみたいと思います。

直線がある程度長く、決め脚の有無はかなり重要になりそう。
コメント欄でリクエストのあった推定上がり3Fの試算をして、
おおよその位置取り別に並べてみました。
ウオッカさん、ありがとうございます。

推定上がり3F:菊花賞(位置取り別)】
菊花賞推定3F

位置取りに関しては直近の4走における4コーナーでの
平均位置
を元に並べています。
菊花賞は今までとはまったく違う競馬をする馬も出てきやすいので
実際の想定についてはもう少し見直した方がいいと思われます。

推定上がり3Fについては、過去の好走時のデータを元に
算出しています。
本来は京都外回りコースに限定して調べるとか、もしくは
ある程度類似した外回りコース、直線が長いコースに絞って
データを取った方が、より近い数字が出せそうなんですが・・・
まだ経験が浅く、絞ってしまうとデータにならないので
ひとまず競馬場の構造の差は度外視して調べています。

他にもレースレベルの差なども本来は影響があると思われますので
あくまで「推定」であるということで考えておきたいと思います。

京都外回りコースは上がり3Fが0.1秒違うと4コーナーからで
およそ0.48馬身の差を縮めることが出来る計算。
添付した表の「馬身」というのは4コーナーで先頭から
何馬身以内だったら前に届くか
、を示しています。

オルフェーヴル、ウインバリアシオンでも前の馬をかわすには
4コーナーで先頭から約3馬身半差以内にいないと届かないという結果。

うーん、神戸新聞杯では好位で競馬をしていましたが
同様の競馬ならば問題ないとしても、それ以前のように
後方からの競馬をしてしまうと・・・危険なニオイ。
長距離だけに折り合いも重視しなければいけませんし、
池添騎手、安藤勝騎手の判断には要注目ですね。

末脚の伸び、という面ではショウナンマイティの数字も高く
なっています。
オルフェーヴルよりも前で競馬が出来れば・・・勝機があるかも。

後方から一辺倒のゴットマスタングの末脚も強力ですが、
位置取りに自在性がないと・・・厳しそうです。

中段前から脚が使えるダノンミルはやはり早目に抜け出すような
競馬が必須になりそう。2~3馬身差をつけて直線に入れたら
面白いかもしれません。

意外なところでは・・・前で脚を使えるハーバーコマンド
スーサングレート、あとは中段からのシゲルリジチョウの数字が
思った以上に高く、高速馬場で内を伸びることが出来れば
超ドサ穴をあける可能性を秘めていそうです(^^)
カッチカチのレースじゃ面白くない、という方は
この辺りを狙って小額で高配当狙いで遊んでみるのも一興かと。

位置取り次第で・・・有力馬にも隙あり?!
もしかしてロケットマンの傷を埋めることが出来たりして・・・(爆)

菊花賞(枠順別実績)  担【けん♂】

コメント欄で菊花賞の枠順での有利不利に関するご質問を頂きました。
ジョンさん、ありがとうございます(^^)

たしかに今開催の京都競馬場の直線は今のところ明らかに
内伸びの馬場状態だけに、枠順の影響も調べておいた方が良さそうです。

まずは過去の菊花賞の枠順別の実績を見てみました。

枠順別実績:菊花賞(00年~)】
菊花賞枠順別

思った以上に枠順に有利不利はないようです。
合計すると若干内枠の合計の方が上位入賞馬は多いですが
誤差の範囲内。
むしろ、7枠、8枠が2勝ずつを挙げているだけに
外目の枠だからといって不利どころか・・・という感じでしょうか(^^;

菊花賞は長丁場のため、道中で位置取りの変更をする余裕が
十分にあります。
その上、距離のロスを避けるためにどの馬も内目に寄せて走ることを
考えるため、隊列は細長くなりやすく、外枠からでも内ラチ沿いに
入れることは可能
だと考えられます。

どちらかというと枠順よりは・・・位置取りの影響が強そう。
外からでも前に寄せて行けるのであれば問題なく自分のレースが
出来ると思われます。

ついでに、先週、先々週に行われた京都外回りコースでの
枠順別実績も調べてみました。

枠順別実績:先週、先々週】
京都外枠順別

これまた・・・内外の差はほとんどありませんね。
むしろ若干外の方が成績は優秀

3勝を挙げている7枠に今回はオルフェーヴルとウインバリアシオンが
入っている、というのも興味深いところです。

過去の菊花賞でも直近の京都外回りでも6枠が未勝利、というのも
面白いですね(^^)まぁおそらくは誤差の範囲だと思いますが
6枠に入ったサダムパテックが過去の呪縛を断ち切れるのか、にも
注目したいところです。

菊花賞(斤量負担分析)  担【けん♂】

菊花賞(京都3000m)について、もう少し見ておきたいと思います。

実質斤量負担:菊花賞】
菊花賞斤量負担

今回の出走馬全体の平均体重(前走)は484kg
およそ例年並みで、どちらかと言えば少し重いくらいでしょうか。

12.5%を超えて勝ったのは01年以降ではディープインパクトと
ビッグウィークしかいないわけですが、今回はディープインパクト産駒の
2頭
が460kg割れ。
ディープインパクトは菊花賞のときは444kg、今回の2頭は
さらに小柄になっており、これで好走するようなら恐るべしですね。
ディープインパクト産駒の斤量に対する耐性の高さを占うレースに
なりそうです。

オルフェーヴルも馬体を落としてくるようだと460kgを
割り込んでしまいますが、このクラスになると例外視していい感じ。

500kgを超える馬も勝ちきったのはデルタブルース1頭だけ。
うーん、今回もいかにもヒモ候補、という馬がズラリとならんでいます(笑)

最も好走率が高い480~500kgのゾーンの馬は
・ショウナンマイティ
・ルイーザシアター
・スーサングレート


という3頭。この3頭で決まるようならとんでもない高配当に
なりそうです(笑)

あくまで斤量負担の面だけから言うのであれば・・・
勝ち切れそうなのはショウナンマイティ、あとは例外的な扱いの
オルフェーヴルでしょうか。

あとは460kg以上の馬の中で有力視出来そうな馬に流す、
というのが馬券戦略になるわけですが・・・

菊花賞(中間雑感:有力馬について)  担【けん♂】

ざっと菊花賞(京都3000m)について見てきたところで
ちょっと頭を整理。

今年は皐月賞3着馬以外のクラシック上位馬が全て菊花賞に出てくる
ということで、例年のパターンからしたら・・・荒れにくい
傾向の年
だと考えています。

春の実績馬が出て来ない年は、秋になって改めて力関係を見直す
ことになるわけで、荒れることがあるのは仕方ないところかと思います。
春の実績馬がそのまま出てくる場合は、春の力関係がそのまま
持ち込まれてくる
わけで・・・そりゃ実績馬が強いのも当然(爆)
あとは成長と調整の問題でしょうか。

2冠馬オルフェーヴルはレースを観れば観るほど強く、
池添騎手がディープインパクトになぞらえて語るのもわかる気がします。
距離が伸びて良化するステイゴールド産駒、というのはプラス材料ですが
血統的には内回り向き・・・この馬は例外くさいですが(笑)
気になる点があるとしたら、馬体がそれほど良く見えなかったこと、
あとは池添騎手が京都長距離で未勝利であることだと思います。
・・・この馬を後ろからかわす、というのは無理臭いので
対抗出来るとするなら前の馬。きさらぎ賞でも差し損ねているだけに
隙がないわけではない、という感じでしょうか。

ウインバリアシオンは春前に一旦評価を落としましたが、
急激に開花しましたね(^^)今回も馬体の良化具合で言えば
オルフェーヴルより上かもしれません。
ハーツクライ産駒は距離延長がプラスになる可能性が高いだけに
そういう面でも注目したいところ。
ただ・・・ここ2戦を観てもオルフェーヴルを逆転出来るかというと
かなり微妙かも。脚質が似ているだけに力の差が見えてしまっている
気がします。

ディープインパクト産駒ということで長距離では割り引こうと
考えていたトーセンラーは馬体の出来の面では評価出来そう。
蛯名騎手の長距離実績の高さもプラス材料です。
あとは馬格の問題・・・さすがに小さ過ぎるだけに
斤量の負担がジワジワ効いてきそう・・・

サダムパテックもオルフェーヴルと同じような位置取りで
競馬をすると能力差が出てしまいそうです。
いっそ先に抜け出す感じで勝負出来れば岩田騎手の腕が活きるかも。

フレールジャックは前走でちょっと底が見えた感じ。
更に距離延長で、というと差が広がるのでは・・・

長距離が得意な武豊騎手ならば位置取り、仕掛けどころに
間違いはないと思いますがショウナンマイティも普通に走ったら
逆転するのは難しい感じです。
馬体の出来は素晴らしいだけに期待したい面がありますが
母父ストームキャットというのも長距離ではプラス材料には
ならない気がします。

フェイトフルウォーは外回りでは割引。柴田善騎手も割引。

能力的には高く評価しており、京都コースも合いそうな
ユニバーサルバンクは・・・やはり距離延長が課題。
前走が案外だったことも引っ掛かりますが、穴候補まででしょうか。

ダノンミルも高く評価している1頭ですが・・・瞬発力勝負では
話にならないので、この馬こそ前で積極的に仕掛けていって
もらいたいですね。上手く脚を使わすレースが作れたら面白い馬かも。
浜中騎手は菊花賞をスリーロールスで制しているだけに
良いイメージをもって頑張ってもらいたいものです。

ダノンマックインは・・・それほど強い内容を示しているとは思えず、
小牧騎手の長距離実績にも不安。
とはいえハーツクライ産駒・・・うーん。